文部科学省:科学研究費補助金(基盤研究(B))
研究期間 : 2007年 -2010年
代表者 : 権左 武志, 守矢 健一, 今野 元, 林 知更, 田口 正樹, 山本 文彦, 守矢 健一, 遠藤 泰弘, 今野 元, 林知 更
旧帝国の超ドイツ的性格は、ドイツの国家形成を外部に対し開放的に、内部に対し重層的に規定した点、ヴェストファーレン条約は、人的な封建団体という旧帝国の伝統的権利を再確認した点が、中世・近世期から明らかになった。他方で、旧帝国の崩壊に伴い、個別国家に取り入れられた主権国家モデルは、教会財産を没収する世俗化の過程を通じ、帝国の封建団体的性格を清算する意義を持った点、第二帝政の崩壊に伴い、連邦国家という帝国モデルの欠陥が自覚され、単一主権国家への国制改革が議論された一方で、ワイマール憲法では連邦制的構造が基本的に維持された点が、近現代期から明らかになった。