【目的】人口減や少子高齢化対策のため、地域資源の活用と高齢者福祉に資する地域学習コンテンツを開発する着眼から、高齢者協働型の学習会の体制整備と企画運営を行い、効果と課題を明らかにすることを目的とした。【方法】2018年より名寄市智恵文での学習会に、プログラム提供を含む企画者及びファシリテーターとして参画し、①体制整備と運営過程を参与観察した。②参加者が活動効果を自己評価するアンケートを実施した。③第三者評価として公民館職員と小学校教員に効果をヒアリングした。【結果】①は出欠確認等の負担を軽減しオープン型学習会とすることで、地元老人クラブと会を共催でき、公民館から広報支援を得る体制ができた。年4回の活動と記録集・HP作成を経て、小学校の要望を反映させた出前授業を行えるようになった。②では学習目的の達成と高い主観的幸福観・健康観が見られた。③では、前者は高齢者の記憶のアーカイブ化と彼らの達成感、地元学の具現化を評価し、公民館・地元博物館との共催事業が発案された。後者は児童の集中力、記憶の定着、既存地域学習等への波及効果を評価した。参加者の一層の多様化と共同企画できる関係強化が課題である。