研究者データベース

研究者情報

マスター

アカウント(マスター)

  • 氏名

    平本 健太(ヒラモト ケンタ), ヒラモト ケンタ

所属(マスター)

  • 経済学研究院 現代経済経営部門 経営分析分野

所属(マスター)

  • 経済学研究院 現代経済経営部門 経営分析分野

独自項目

syllabus

  • 2021, 基礎経営学C, Management C, 修士課程, 経済学院
  • 2021, 現代経済経営演習Ⅰ, Seminar of Modern Economics and Management I, 修士課程, 経済学院, 経営戦略,論文の進捗報告
  • 2021, 現代経済経営演習Ⅱ, Seminar of Modern Economics and Management II, 修士課程, 経済学院, 経営戦略,論文の進捗報告
  • 2021, 経営戦略論特論A, Special Study of Business Strategy A, 修士課程, 経済学院, 経営戦略,競争戦略,ビジネスシステム
  • 2021, 経営戦略論特論B, Special Study of Business Strategy B, 修士課程, 経済学院, 経営学,経営戦略論
  • 2021, 広報とマーケティング, Topics of Public Relations and Marketing, 修士課程, 国際広報メディア・観光学院, 広報、マーケティング、広告
  • 2021, 広報とマーケティング【履修証明プログラム】, Topics of Public Relations and Marketing, 修士課程, 国際広報メディア・観光学院, 広報、マーケティング、広告
  • 2021, 現代経済経営特別研究Ⅰ, Special Research of Economics and Management I, 博士後期課程, 経済学研究科, 経営戦略,論文の進捗報告
  • 2021, 現代経済経営特別研究Ⅰ, Special Research of Economics and Management I, 博士後期課程, 経済学院, 経営戦略,論文の進捗報告
  • 2021, 現代経済経営特別研究Ⅱ, Special Research of Economics and Management II, 博士後期課程, 経済学研究科, 経営戦略,論文の進捗報告
  • 2021, 現代経済経営特別研究Ⅱ, Special Research of Economics and Management II, 博士後期課程, 経済学院, 経営戦略,論文の進捗報告
  • 2021, 現代経済経営特別研究Ⅲ, Special Research of Economics and Management III, 博士後期課程, 経済学研究科, 経営戦略,論文の進捗報告
  • 2021, 現代経済経営特別研究Ⅲ, Special Research of Economics and Management III, 博士後期課程, 経済学院, 経営戦略,論文の進捗報告
  • 2021, 英語演習, English Seminar, 学士課程, 全学教育, Business, Management, Industrial structure, labor market, urban and regional economy
  • 2021, 国際交流Ⅱ, Arts and Science Courses in English 2, 学士課程, 国際本部, Business, Management, Industrial structure, labor market, urban and regional economy
  • 2021, 演習Ⅰ(2単位), Seminar I, 学士課程, 経済学部, 経営学,経営戦略,経営組織,経営管理
  • 2021, 演習Ⅱ(2単位), Seminar II, 学士課程, 経済学部, 経営学,経営戦略,経営組織,経営管理
  • 2021, 演習Ⅲ(2単位), Seminar III, 学士課程, 経済学部, 経営学,経営戦略,経営組織,経営管理
  • 2021, 演習Ⅳ(2単位), Seminar IV, 学士課程, 経済学部, 経営学,経営戦略,経営組織,経営管理
  • 2021, 演習Ⅴ(2単位), Seminar V, 学士課程, 経済学部, 経営学,経営戦略,経営組織,経営管理
  • 2021, 演習Ⅵ(2単位), Seminar VI, 学士課程, 経済学部, 経営学,経営戦略,経営組織,経営管理
  • 2021, 演習Ⅶ(2単位), Seminar VII, 学士課程, 経済学部, 経営学,経営戦略,経営組織,経営管理
  • 2021, 演習Ⅷ(2単位), Seminar VIII, 学士課程, 経済学部, 経営学,経営戦略,経営組織,経営管理

PositionHistory

  • 教育研究評議会評議員, 2016年4月1日, 2018年3月31日
  • 教育研究評議会評議員, 2018年4月1日, 2020年3月31日
  • 教育研究評議会評議員, 2020年4月1日, 2022年3月31日
  • 経済学部長, 2018年4月1日, 2020年3月31日
  • 経済学部長, 2020年4月1日, 2022年3月31日
  • 大学院経済学院長, 2018年4月1日, 2020年3月31日
  • 大学院経済学院長, 2020年4月1日, 2022年3月31日
  • 大学院経済学研究院長, 2018年4月1日, 2020年3月31日
  • 大学院経済学研究院長, 2020年4月1日, 2022年3月31日
  • 大学院経済学研究院副研究院長, 2017年4月1日, 2018年3月31日
  • 大学院経済学研究科副研究科長, 2016年4月1日, 2017年3月31日

researchmap

プロフィール情報

学位

  • 博士(経営学)(北海道大学)

プロフィール情報

  • 平本, ヒラモト
  • 健太, ケンタ
  • ID各種

    200901030138780451

業績リスト

研究キーワード

  • 経営戦略   

研究分野

  • 人文・社会 / 経営学

論文

MISC

  • 小島 広光, 平本 健太 經濟學研究 67 (1) 29 -107 2017年06月13日 
    わが国において,NPO法成立後の10年間に,「公益法人制度改革」と「寄付税制およびNPO法の改正」の2つの改革(「非営利法人制度改革」と総称)が実現した。本稿では,「非営利法人制度改革過程」のうちの「寄付税制およびNPO法の改正過程」の事例を改訂・政策の窓モデルにもとづいて分析するための準備作業を行う。具体的には,シーズのNPOWEBの直接引用を中心にして,さらに① 参加者への聴取調査結果(1次資料),② 政府税制調査会議事録,「新しい公共」円卓会議議事録,政府税制調査市民公益税制PT議事録・報告書,書籍等の2次資料が編集された。この編集結果にもとづいて,非営利法人制度改革過程の第4期と第5期にあたる「寄付税制およびNPO法の改正過程」の濃密な事例が作成される。このうち第4期は,鳩山内閣発足から「新しい公共」宣言の公表まで(2009年8月~2010年6月)であり,第5期は菅内閣発足から「寄付税制およびNPO法の改正」まで(2010年6月~2011年6月)である。なお次稿では,「非営利法人制度改革過程」に関して作成された2つの濃密な事例が,改訂・政策の窓モデルにもとづいて分析される。
  • 宇田 忠司, 阿部 智和, 平本 健太 地域経済経営ネットワーク研究センター年報 = The annals of Research Center for Economic and Business Networks (4) 41 -49 2015年03月
  • 阿部 智和, 宇田 忠司, 平本 健太 地域経済経営ネットワーク研究センター年報 = The annals of Research Center for Economic and Business Networks (4) 89 -113 2015年03月 
    本稿の目的は,質問票調査にもとづいて,国内のコワーキングスペースの実態を記述することである。具体的には,まず,ウェブ調査を実施し,国内で稼働している施設の全数に近い(2014年7月時点)と考えられる365スペースのうち,191スペースから回答を得た(回収率52.3%)。ついで,収集したデータを分析し,①施設,②運営組織,③戦略,④活動,⑤利用者,⑥成果,という6つの包括的視点から記述統計を示した。そのうえで,本調査にもとづくコワーキングスペースの実態に関する知見を提示した。
  • 平本 健太, 阿部 智和, 宇田 忠司 地域経済経営ネットワーク研究センター年報 = The annals of Research Center for Economic and Business Networks (3) 53 -58 2014年03月 [査読無し][通常論文]
  • 平本 健太 地域経済経営ネットワーク研究センター年報 1 104 -106 2012年03月30日 [査読無し][通常論文]
  • 小島 廣光, 平本 健太 書斎の窓 (608) 39 -43 2011年10月 [査読無し][通常論文]
  • 平本 健太 經濟學研究 59 (3) 137 -167 2009年12月10日 [査読無し][通常論文]
     
    筆者らは,わが国の先駆的でかつ成功している7つの協働プロジェクトに関して,「協働の窓モデル」にもとづく詳細な事例研究を試み,分析結果を報告してきた。7つの協働プロジェクトとは,1)北海道NPOバンク,2)ジャパン・プラットフォーム,3)霧多布湿原トラスト,4)グリーンフリーズ・キャンペーン,5)パシフィック・ミュージック・フェスティバル,6)人道目的の地雷除去支援の会,7)北海道グリーンファンドである。 本稿の目的は,これら7つの事例研究の分析結果の整理を試みることである。まず7つの協働プロジェクトに共通して妥当する,戦略的協働の具体的な特徴に関する18の命題を提示した。次に各命題を支持しているそれぞれ4つの協働プロジェクトの事実を紹介した。さらに各命題の成立理由等を説明した。これら分析結果の整理にもとづき,本研究の意義を提示するとともに協働のための実践的指針を提示した。最後に,協働の未来について展望した。
  • 平本 健太, 大原 昌明, 小島 廣光, 後藤 祐一 經濟學研究 59 (1) 19 -53 2009年06月11日 [査読無し][通常論文]
     
    本研究は,過去15年間に世界各国で急速に展開しはじめたNPO,政府,企業という3つの異なるセクターに属する組織間の戦略的意図にもとづく協働のプロセスを解明することを目的としている。21世紀のNPO,政府,企業は,それぞれ独自のマネジメントを行いつつも,同時に,新しい社会的価値の創造を目指し,戦略的協働を積極的に展開するようになりつつある。他方,この戦略的協働のための具体的な方法は,いまだ試行錯誤の段階にあり,十分には解明されていない。 NPO,政府,企業間の戦略的協働に関しては,小島・平本他(2008),小島(2009)等において,(1)参加者の特定化と協働の場の設定,(2)アジェンダの設定と解決策の特定化,(3)組織のやる気の発揮と活動の展開,(4)解決策の決定・正当化と協働の実現のそれぞれに関する20の命題がすでに析出されている。本研究は,「黒松内ぶなの森自然学校」を中心とする協働プロジェクトの詳細な事例研究にもとづき,戦略的協働の前史,形成,実現,展開の4つの過程を分析し,既出の命題の妥当性を検討する。
  • 小島 廣光, 平本 健太 經濟學研究 58 (4) 155 -193 2009年03月12日 [査読無し][通常論文]
     
    前稿(小島廣光(2006),「協働の窓モデル」『経済学研究』(北海道大学)55(4),pp.11-30)において,戦略的協働を解明するための理論的枠組として,「協働の窓モデル」(第1次モデル)を提示した。この第1次モデルにもとづいて,9つの戦略的協働の事例研究を試みた。分析の結果,第1次モデルは一定の有効性を持つと同時に,種々の課題も有していることが明らかになった。 そこで本稿では,第1次モデルの提示に際しては必ずしも十分でなかった,(1)戦略的協働の定義,(2)戦略的協働の生成と存在理由の解明,および(3)先行研究の検討を試みた。その上で,第1次モデルを大幅に改定した「協働の窓モデル」(第2次モデル)を提示するとともに,「協働の窓モデル」にもとづく分析方法を説明した。 本稿における以上の検討により,第1次モデルの次の2点を含む4点を改定することができた。第1に,第1次モデルの3期間の年代記分析を,協働前史,協働形成期,協働実現期,協働展開期の4期間の年代期分析に拡張することができた。第2に,第1次モデルにおける協働の成果の指標は「隣接問題への波及」のみであったのに対し,第2次モデルの協働の成果の指標として,「社会的ニーズの効果的な充足」と「社会的価値の創造」の2つを追加することができた。
  • 小島 廣光, 畑山 紀, 大原 昌明, 樽見 弘紀, 平本 健太 經濟學研究 58 (2) 11 -44 2008年09月11日 [査読無し][通常論文]
     
    本研究は,NPO,政府,企業という3つの異なるセクターに属する組織間の戦略的意図にもとづく協働(以下「戦略的協働」もしくは「協働」と略記)のプロセスを解明することを目的としている。 21世紀のNPO,政府,企業は,それぞれ独自のマネジメントを行いつつも,新しい社会的価値の創造を目指し,戦略的協働を積極的に展開することになった。しかし,戦略的協働のための具体的な方法は,いまだ試行錯誤の段階にあり,解明されていない。 NPO,政府,企業間の戦略的協働に関しては,小島他(2008)において20の命題が既に析出されている。本稿では,北海道NPOバンクの協働プロジェクトの詳細な事例研究にもとづき,戦略的協働の前史,形成,実現,展開の4つの過程を分析し,既出の命題の妥当性を検討する。
  • 小島 廣光, 平本 健太, 樽見 弘紀, 後藤 祐一 經濟學研究 57 (4) 35 -100 2008年03月10日 [査読無し][通常論文]
     
    本研究は,過去15年間に世界各国で急速に展開しはじめたNPO,政府,企業という3つの異なるセクターに属する組織間における戦略的協働のプロセスの解明を試みたものである。具体的には,戦略的協働を分析するための理論的枠組である「協働の窓モデル」,および「年代記分析」にもとづき,「霧多布湿原トラスト」と「北海道グリーンファンド」の2つの協働プロジェクトの詳細な事例研究をおこなった。その結果,戦略的協働の前史,形成,実現,展開の4つの過程がそれぞれ解明された。分析結果は,(1)参加者の特定化と協働の場の設定,(2)アジェンダの設定と解決策の特定化,(3)組織のやる気の発揮と活動の展開,(4)解決策の決定・正当化と協働の実現のそれぞれに関する,合計20の命題として提示された。NPO,政府,企業間の戦略的協働は,きわめて今日的な現象であり,協働に関する研究も緒についたばかりである。今後も継続的に,それら協働プロジェクトの事例研究を展開・蓄積し,戦略的協働についての知見を一層深める必要がある。
  • 平本 健太, 相原 基大, 秋庭 太 經濟學研究 57 (4) 105 -126 2008年03月10日 [査読無し][通常論文]
     
    本研究では,金属加工の分野においてわが国を代表する産業集積地である諏訪・岡谷地域と東大阪地域の2つの地域を対象として,(1)地域の中小企業が展開する製品開発活動に際して,いかなるネットワークが利用されているか,(2)各種のネットワークの利用が,地域の中小企業の開発成果の実現にいかに結びついているか,の2点の解明が試みられた。分析にあたっては,質問紙調査によって収集された定量的データ,および聴取調査等によって収集された定性的データが相互補完的に用いられた。 分析の結果,以下の2点が明らかにされた。第1に,産官学との日常的な交流,開発プロセスにおける協力のネットワーク,開発アイディアの獲得におけるネットワークの3つの間には,一定の相互関係のパターンが存在する。第2に,製品開発活動における地域ネットワークの利用が,企業の戦略,競争優位性,開発成果に与える影響は地域によって異なる。具体的には,(1)東大阪地域においては,ネットワークの利用が企業の戦略,競争優位性を媒介して開発成果に結びつくパスを見いだせる一方,(2)諏訪・岡谷地域においてはネットワークの利用と開発成果との間に同様のパスを見いだせない。
  • 平本 健太 經濟學研究 56 (4) 59 -86 2007年03月08日 [査読無し][通常論文]
     
    本稿の目的は,松下電器のパナソニック・オーダー・システム(POS),ならびに,オークネットのテレビ・オークション・システムの2つの情報システムの詳細な事例研究を試みることにより,企業が情報システムの活用を通じて競争優位を獲得・維持する一連のプロセスの特徴を析出することである。 事例分析の結果,以下の4つの仮説的命題が導出された。(1)競争優位は,明確な競争戦略にもとづき,独自の情報技術と既存の情報技術の双方を効果的に活用することにより獲得・維持である。(2)競争優位は,単独の戦略スラストよりは複数の戦略スラストの効果的な組合せによって獲得・維持される。(3)情報システムを導入し,競争優位を獲得・維持するためには,情報システム以上に,経営管理システムがより重要である。(4)情報システムの構築によって競争優位を獲得・維持しようとするプロセスは,競争環境の創発プロセスである。 これらの分析の結果は,競争優位を獲得・維持するための情報システムは,必ずしも高度な情報技術を基盤とする必要はなく,むしろ情報システムと競争戦略および経営管理システムとの適合性こそが,より重要であることを示唆している。情報システムは,競争戦略や経営管理システムとの適合性が獲得されてはじめて,企業の業績を高めるのである。
  • 平本 健太 經濟學研究 55 (3) 17 -32 2005年12月08日 [査読無し][通常論文]
     
    本研究は,情報システム(IS)の有効性を規定する諸要因に焦点を当て検討を試みたものである。ISの有効性の規定因を検討するために,ISの有効性が高い企業群と低い企業群にサンプルを分割し,それぞれの企業におけるIS特性変数および状況変数を比較する方法が採用された。ISの有効性は,「ISの導入による組織力の強化」と「ISの導入による競争力の強化」との2つのインディケータで構成されている。したがってサンプルは,(1)組織力も競争力も低い群(I群),(2)組織力は高いが競争力は低い群(II群),(3)組織力は低いが競争力は高い群(III群),(4)組織力も競争力も高い群(IV群)に4分割された。これら4つのグループ毎にIS特性変数,状況変数および経営成果変数の平均値を算出して,一元配置分散分析を試み,4群間の平均値の差の検定をおこなった。分析の結果,(1)IT・ISに対するトップの認識が十分であり,(2)ISと事業の仕組みとが適合しており,(3)情報インフラが十分に整備され,(4)ISが組織に過不足なく導入され,(5)ISが日常的に活用される場合に,ISの有効性が高まる可能性が高いことが示唆された。同時に,組織特性に関する諸変数とISの有効性の関係についても,たとえば,明確な戦略志向性を有する組織においては,ISの有効性が高いなど,従来の分析では必ずしも析出されなかった新たな知見が獲得された。
  • 平本 健太 經濟學研究 55 (2) 13 -25 2005年09月08日 [査読無し][通常論文]
     
    本研究は、平本(2003)およびHiramoto(2004)以降に追加収集されたサーベイ・データを用いて、情報システムを活用した競争優位の実現を詳細に考察するための予備的分析を試みたものである。まず、平本(2003)およびHiramoto(2004)において導出された3つの仮説の追検証を行った。その結果、3仮説とも部分的に支持された。次に、情報システム(以下、ISと略記)の有効性と経営成果との相関分析を行った。その結果、ISを導入することにより組織力が強まり、組織力の強化にともなって競争力も強まり、さらにその結果として経営成果が高まるという経路が存在する可能性が示唆された。これら分析結果を踏まえて、高成果群と低成果群のそれぞれにおけるISの有効性の規定因析出を試みたところ、高成果群においてはISの有効性を実現するための一貫したパターンが存在するのに対して、低成果群においては一貫性のあるパターンがほとんど認められない点が明らかになった。これら一連の分析を通じて、情報システムの活用が最終的に競争優位の実現に結びつく一定のロジックが提示された。他方、ISの活用による競争優位の実現のより具体的・実践的なモデルを構築するとともに、ISの活用と競争優位の実現の相互関係をより理論的に明らかにすることが今後の課題として残された。
  • 平本 健太 Economic journal of Hokkaido University 33 85 -112 2004年 [査読無し][通常論文]
     
    The purpose of this study is to clarify the process by which companies realize competitive advantage through the application of information systems. We analyzed the questionnaire survey data collected from 174 Japanese manufacturing and non-manufacturing firms, and tested three hypotheses and for the most part supported; [Hypothesis 1] The better the information system, strategies and organizational structure conform, the more effective the system becomes, [Hypothesis 2]The more complete the information infrastructure is within an entire company, the higher the effectiveness of the information system becomes, and [Hypothesis 3] External environments, echnology, strategic orientation and organiza- tional characteristics affect the effectiveness of information systems. In addition, models were presented concerning patterns with which the application of IS can be connected with competitive advantage by conducting path analysis. Thus, the possibility of realizing competitive advantage is suggested when a certain clear pattern is seen in the correlation among variables in the order of the external environment → strategies → top management's recognition of IS → information infrastructure and organizational characteristics → effectiveness of IS. (JEL M10)
  • 平本 健太 經濟學研究 52 (4) 475 -493 2003年03月 [査読無し][通常論文]
  • 平本 健太 彦根論叢 298 97 -119 1995年11月30日 [査読無し][通常論文]
  • 平本 健太 彦根論叢 297 69 -90 1995年10月31日 [査読無し][通常論文]
  • 黒川 晋, 平本 健太 組織科学 29 (1) p80 -91 1995年07月 [査読無し][通常論文]
  • 平本 健太 滋賀大学経済学部研究年報 1 101 -113 1994年 [査読無し][通常論文]
  • 平本 健太 經濟學研究 41 (3) 51 -79 1991年 [査読無し][通常論文]
  • 平本 健太 經濟學研究 39 (2) 129 -157 1989年 [査読無し][通常論文]

書籍等出版物

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2018年06月 -2023年03月 
    代表者 : 谷口 勇仁, 岩田 智, 小田 寛貴, 平本 健太
     
    本研究は,大学院理系研究室のマネジメント,すなわち「ラボラトリーマネジメント」について,大学院理系研究室を対象とする詳細な実証分析に基づき,効果的なラボラトリーマネジメントを解明することを目的としている.本研究は5ヶ年計画で実施され,第4年度にあたる2021年度の研究実績の概要は以下の通りである(なお,2021年度に再延長申請を行い,5カ年計画に変更されている). 第1に,化学系の代表的な国際学会であるPacifichemにて,「ラボラトリーマネジメントに関する経営理論からの検討:日本の理系大学院研究しにおける3つの課題と対応策」というタイトルで報告を行った.組織的怠業,ヒラメパラドクス,アンダーマイニング効果という3つの経営理論を紹介し,①大学院理系研究室への理論の適用と,②理論から導出される対応策について提示した. 第2に,ラボラトリーマネジメントに関する定量的調査を実施した.研究室に所属する大学院生のモチベーションと満足度について,教授(PI)のリーダーシップ,研究室の文化が与える影響について調査を行った.また,研究室に所属する教授とスタッフとの公式/非公式なコミュニケーションの頻度や,研究室を選択する際の基準などについても調査した.詳細な分析は2022年度に行う予定である. 第3に,ラボラトリーマネジメントに関する啓蒙活動を行った.具体的には,九州大学理学研究院のFD研修,岡山大学における研究スキルアップ講座の研修を実施した.
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2018年04月 -2023年03月 
    代表者 : 小島 廣光, 平本 健太
     
    小島廣光・平本健太は,共著『非営利法人制度改革の研究-新・政策の窓モデルによる実証分析-』(北海道大学出版会,2022年3月30日発行,490頁)を刊行した。本書は,わが国100年来の課題であった非営利法人制度改革は,今世紀初頭の十余年間に「なぜ」そして「どのように」実現したのかに関して,独自の「新・政策の窓モデル」を駆使した事例研究によって,きわめて複雑な政策形成過程を詳細に解明したものである。この著書刊行に先立つ2021年9月の非営利法人研究学会第25回全国大会(関西大学)において,小島廣光は「非営利法人制度改革の研究-新・政策の窓モデルによる実証分析-」を報告した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2014年04月 -2019年03月 
    代表者 : 坂川 裕司, 岩田 智, 平本 健太, 鎌田 直矢, 谷口 勇仁
     
    学術および実務の両領域において,次の見解がある。日本国内において事業を展開する小売企業において,サプライヤーとの協働を志向し,彼らとの取引関係をマネジメントすることが,マーチャンダイジングを含めたマーケティングにおける革新を促進するという見解である。確かに多くの先行研究が,成果に対し直接,正の影響力を及ぼすと結論づけている。しかし本研究の結果,それは成果に対して直接的な影響を及ぼさないと推測される。サプライヤーとの協働はマーチャンダイジングなどマーケティング活動に結びつける形で,マーケティング能力を高めることに貢献できたとき,成果に対して正の間接的影響力を持つと推測される。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2011年04月 -2016年03月 
    代表者 : 岩田 智, 平本 健太, 平野 実, 阿部 智和, 岡田 美弥子, 坂川 裕司, 相原 基大, 多田 和美, 谷口 勇仁, 小島 廣光, 宇田 忠司
     
    第1に、先行研究を渉猟することによって、グローバル・イノベーション活動を定義し、仮説を導出した。第2に、グローバル・イノベーション活動に関する研究方法を明らかにし、研究枠組を構築した。第3に、研究枠組に基づいて、グローバル・イノベーション活動に関する実証研究(定量的研究および定性的研究)を実施した。第4に、実証結果から得られた発見事実を整理し、理論的貢献、実践的含意、および今後の研究を含めた研究結果を導出した。
  • 文部科学省:科学研究費補助金(基盤研究(B))
    研究期間 : 2013年 -2016年 
    代表者 : 平本 健太, 阿部 智和, 宇田 忠司, 坂川 裕司
     
    平成25年度は,当初の研究計画に沿って研究が進捗した.具体的には,以下のとおりである.最初に,コワーキングに関連する文献・資料を入手・渉猟し,先行研究を各自の専門領域の立場(主体,場,関係)から多面的にレビューしつつ,試論的な分析枠組の導出を試みた.次に,この作業と並行して予備的調査の実施に向けた準備を開始した.すなわち,国内のコワーキングの実態を利用者として把握すると同時に,コワーキングスペースの運営者に対して取材を行い,上記目的のための資料集を行った.具体的には,札幌市内のコワーキングスペースであるGarage lab.,36(サブロク),ドリノキおよび,関東に所在する7F(大宮市),Zen Coworking(日野市),Coba(渋谷区),Pax Coworking (世田谷区),小春日和(函館市),ハゴラボ(函館市),コワーキングスペース・ガイニー(高松市),プラットフォームエナジー(徳島市)を訪問し,研究のための資料収集と意見交換を行った.同時に,札幌市を中心とする北海道内のコワーキングスペース運営者との会合を持ち,実務的問題点を抽出することで,研究課題の深化を目指した.こうした資料収集を行う一方で,SCS(札幌コワーキングサポーターズ)の業務として,Sapporo Coworking Partyの共同運営などをつうじて,アクションリサーチの基盤づくりを行った.具体的には,SCS構成メンバーである北海道経済産業局,札幌市経済局,市内金融機関(銀行)などとの協働により,札幌を中心とする北海道内におけるコワーキングの定着や問題点の抽出など,実践的なスタンスで関与した.これに加えて,「ワーク・スタイルと地域コミュニティの展望:コワーキングから考える」と題するシンポジウムを開催し,コワーキングの現状と課題について3名のスピーカーを招いて検討した.これら今年度の研究成果の一部は,リストにあるような刊行物として発表されている.
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2012年04月 -2015年03月 
    代表者 : 小島 廣光, 平本 健太
     
    本研究においては,非営利法人制度改革すなわち「公益法人制度改革」(2008年1月)および「新寄附税制&改正NPO法成立」(2011年6月)の全過程が,「改定・協働の窓モデル」にもとづいて詳細に分析され,市民に広く開かれた立法・改正過程の特徴が18の命題として要約された。 18の命題のうち主要なものを上げれば次の通りである。(1)小泉政権と民主党政権が,ほぼ全期間にわたり存続する。(2)政策の決定・正当化は,政策を意図した活動と,政策を必ずしも意図しない偶然生じた活動とを結び付ける活動である。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2010年 -2012年 
    代表者 : 平本 健太, 小島 廣光, 相原 基大, 横山 恵子
     
    本研究の成果は,つぎのとおりである.第1に,協働のガバナンス自体の構成概念を明確化し,概念間の相互関係を記述し説明するための分析枠組を構築した.すなわち,われわれが開発した戦略的協働の理論的枠組である「協働の窓モデル」を部分的に改訂し,展開期の活動をより詳細に記述・分析可能なように改良が加えられた.第2に,協働のガバナンスの一般的特徴を析出した.第3に,構築された分析枠組にもとづき,協働のカバナンスの実態を測定,記述,分析した.その結果,協働ガバナンスに関する統合的な理論モデルを構築するとともに,有効な協働のガバナンスに関する実践的示唆を提供した.
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2008年 -2011年 
    代表者 : 小島 廣光, 平本 健太, 岩田 智, 谷口 勇仁, 岡田 美弥子, 坂川 裕司, 相原 基大, 宇田 忠司, 横山 恵子, 菅原 浩信, 谷口 勇仁
     
    本研究は, NPO,政府,企業という異なるセクターに属する3つの主体の協働によって,新しい多元的な社会的価値の創出に成功している7つの先駆的事例を詳細に分析することによって,戦略的協働が形成・実現・展開されるプロセスの解明を試みたものである。 最初に,先行諸研究に批判的検討を加え,独自の理論的枠組である「協働の窓モデル」を開発した。このモデルは,協働が形成・実現・展開されていくプロセスを経時的・動態的に記述・分析することが可能なフレームワークである。7つの事例の分析は,この「協働の窓モデル」にもとづいて行われた。分析の結果は,戦略的協働の本質をあらわす18の命題として提示された。 本研究の意義は,次の3つである。第1に,協働の窓モデルを開発し,その有効性を確認した。第2に,戦略的協働が「なぜ」そして「どのように」形成・実現・展開されるのかを正確に記述・分析し,戦略的協働の全体像を解明した。第3に,戦略的協働の実践家である協働アクティビストの行動指針を提示した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2006年 -2008年 
    代表者 : 岩田 智, 小島 廣光, 平本 健太, 岡田 美弥子, 谷口 勇仁, 坂川 裕司, 相原 基大, 宇田 忠司, 寺本 義也, 横山 恵子, 福島 英史
     
    第1に, 戦略的協働とは何かを明らかにした. 第2に, 各セクター間における戦略的協働をパターン化した. 第3に, 協働パターンの構成概念を明確化し, 概念間の相互関係を記述し説明するための概念的枠組を構築し, その上で概念の操作化を試みた. 第4に, 構築された概念的枠組に基づき, NPO, 企業, 政府間の戦略的協働の実態を測定, 記述, 比較した. 第5に, 比較事例研究から得られた分析結果より, 戦略的協働に関する統合的な理論モデルを構築した.
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2005年 -2007年 
    代表者 : 小島 廣光, 平本 健太, 寺本 義也, 横山 恵子, 相原 基大, 菅原 浩信, 岩田 智, 岡田 美弥子, 谷口 勇仁, 坂川 裕司, 福島 英史
     
    本研究は,過去15年間に世界各国で急速に展開し始めたNPO,政府,企業間の戦略的意図に基づくパートナーシップ(以下「戦略的パートナーシップ」,「戦略的協働」もしくは「協働」と略記)の解明を目的としている。この21世紀の社会にとって極めて重要な「戦略的パートナーシップ」を,マネジメント研究を軸とした視点から理論的・実証的に解明した。 具体的には,第1論文で,戦略的パートナーシップを分析するための理論的枠組である「協働の窓モデル」を提示した。この協働の窓モデルに則して,第2論文でPMF,第3論文で霧多布湿原トラストと北海道グリンファンド,第4論文でJHADSとジャパン・プラットフォームの事例研究を試みた。 事例研究の結果,次の8つの命題を含む全部で20の命題が析出された。命題(1)協働には,セクターを異にする複数の中核的参加者が継続的に参加している。命題(2)やる気が最も高い中核的参加者は,時間の経過とともに交替する。命題(3)協働が実現されるのに必要な時間は,中核的参加者によって当初に利用可能な資金の量に規定される。命題(4)協働アクティビストが,複数の重層的に連結された場を設定し活用する場合,協働が促進される。命題(5)(1)技術的実行可能性が高く,(2)コストが許容範囲内に収まり,(3)一般市民の黙認が得られる解決策が生成・特定化される場合,協働が促進される。命題(6)アジェンダの進化によって,協働が促進される。命題(7)参加者によって能動的に開かれる 「組織のやる気の窓」と「解決策の窓」が,偶然によって開かれる「問題の窓」と同期化される場合,協働が促進される。命題(8)協働アクティビストが,(1)協働を意図した活動だけでなく,(2)協働を必ずしも意図しない,偶然生じたこれまでの活動をうまく活用する場合,塀働が促進される。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2003年 -2005年 
    代表者 : 岩田 智, 小島 廣光, 寺本 義也, 平本 健太, 福島 英史, 横山 恵子, 金井 一頼, 岡田 美弥子
     
    本年度は最終年度に当たり,研究成果のまとめを行った。研究成果報告書の概要は以下の通りである。 第1論文と第2論文では,企業とNPOのパートナーシップを7つの類型に区分し,各類型の課題と可能性を分析し,効果的なパートナーシップの在り方を解明した。 第3論文と第4論文では,さらに「浜松外国人無料健診会事業」と「緊急人道支援用シェルターの開発事業」の2つの事例研究を試みた。 第5論文と第6論文では,日本においてNPO(市民団体),企業,政府間のパートナーシップによって成立したNPO法の立法過程を解明するとともに,このNPO法によって法人格を取得するNPO法人のガバナンスを解明した。 第7論文では,企業が社会的責任を実行する際の「企業の論理」と「社会の論理」を析出し,企業とNPOの有効なパートナーシップに関して多くの示唆を提供した。 第8論文では,企業とNPOの戦略的パートナーシップに関する日米比較を行うための協働の窓モデルを考察した。 第9論文では,科学技術をめぐる専門家と市民のパートナーシップを解明した。 第10論文では,企業とNPOの戦略的パートナーシップに関する日米比較を行うための組織ネットワークの構築と進化について考察した。 第11論文では,アメリカにおける日本の多国籍企業のグローバルな研究開発活動を実証的に分析した。第12論文では,企業が情報システムを活用して競争優位を実現するプロセスを実証的に解明した。第13論文では,情報システムの規定因を解明した。第14論文では,日本のマンガビジネスの成功要因を析出した。第15論文では,経営戦略と組織の相互作用を解明した。これら第11〜15論文の5つの研究は,第7論文の研究と同様に,いずれも企業とNPOの有効なパートナーシップの展開に関して,多くの示唆を提供した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2002年 -2004年 
    代表者 : 小島 廣光, 岩田 智, 平本 健太, 谷口 勇仁, 寺本 義也, 横山 恵子, 福島 英史, 岡田 美弥子, 金井 一頼
     
    本年度は最終年度に当たり,もっぱら『研究成果報告書』の作成に専念した。研究成果報告書の概要は以下の通りである。 第1論文と第2論文では,企業とNPOのパートナーシップを7つの類型に区分し,各類型の課題と可能性を分析し,効果的なパートナーシップの在り方を解明した。 第3論文と第4論文では,さらに「浜松外国人無料健診会事業」と「緊急人道支援用シェルターの開発事業」の2つの事例研究を試みた。 第5論文と第6論文では,日本においてNPO(市民団体),企業,政府間のパートナーシップによって成立したNPO法の立法過程を解明するとともに,このNPO法によって法人格を取得するNPO法人のガバナンスを解明した。 第7論文では,企業が社会的責任を実行する際の「企業の論理」と「社会の論理」を析出し,企業とNPOの有効なパートナーシップに関して多くの示唆を提供した。 第8論文では,日本におけるNPOと企業のパートナーシップを歴史的に考察した。 第9論文では,科学技術をめぐる専門家と市民のパートナーシップを解明した。 第10論文では,地域活性化の重要な方法の1つである産学官(企業,大学,政府)において,産学官の3者のダイナミックな相互作用を生み出すために,多様な「場」がいかに有効であるかを解明した。 第11論文では,アメリカにおける日本企業の研究開発の国際化の概要と研究開発成果を実証的に分析した。第12論文では,企業が情報システムを活用して競争優位を実現するプロセスを実証的に解明した。第13論文では,日本のマンガビジネスの成功要因を析出した。第14論文では,デジタルカメラ産業を事例に,産業の勃興過程において技術開発活動がどのように継続され,方向付けられるのかを解明した。これら第11〜14論文の4つの研究は,第7論文の研究と同様に,いずれも企業とNPOの有効なパートナーシップの展開に関して,多くの示唆を提供した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2000年 -2002年 
    代表者 : 金井 一頼, 岩田 智, 平本 健太, 小島 廣光, 谷口 勇仁, 福島 英史
     
    科学研究費が交付された平成12年度から14年度にわたる3年間、NPO(非営利組織)の理論的研究とともにアクションリサーチを中心とする実証研究を実施してきた、本研究では、NPOを「場」と捉えて、このような「場」がベンチャー創造という戦略的社会性に対してどのように貢献できるかについて、実際に非公式のNPOに相当する研究会(ベンチャー創造のための実践的研究会)を立ち上げて、アクションリサーチという我が国においてはあまり試みられていない研究方法をベースにして実証研究を行ってきた。その結果、次のような知見が得られた。 1 地域産業活性化のためのベンチャー創造という戦略的社会性を実現していくためには、地域における主要な行為主体者が共通のアジェンダのもとに密接な相互作用を行う「場」が必要である。このような「場」の具体的形態としてNPOは一つの有効な組織である。 2 このような「場」には適切な参加者の確保が必要であり、その適切性とは「貢献意欲」「能力」の両面から捉える必要がある。多くのNPOにおいて、成果の点で問題が生じているのはこのような点からも見ることができる。 3 「場」が有効に機能するためには、参加者相互の信頼が重要な要件であり、その信頼性は貢献意欲、能力とともにパーソナリティにも依存している。 4 ベンチャー創造のような多様な能力を要求される局面では「場」をベースにした相互作用が重要な要件となる。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1999年 -2001年 
    代表者 : 小島 廣光, 寺本 義也, 平本 健太, 金井 一頼, 工藤 剛治, 梅本 勝博
     
    『地域におけるNPOの知識ネットワーキング-経営学的実証研究』は,平成11年度に開始され,平成13年度に終了した。研究は,当初の実施計画にほぼそって遂行され,次のような4章からなる非常に有意義な内容の報告書を作成することができた。 第1章NPOを取り巻く現状と課題我が国のNPOが直面している4つの危機((1)資金不足の危機,(2)市場競争の危機,(3)有効性の危機,(4)正当性の危機)と2つの明るい兆候が説明されるとともに,自己革新による危機の克服方法について考察された。 第2章知識ネットワーキングに関する先行研究の検討組織学習,社会的学習,知識創造等の知識ネットワーキングに関する広範な先行研究が検討された。検討に際しては,未来志向のダイナミックな視点が採用された。 第3章NPOの知識ネットワーキングの分析枠組NPOの知識ネットキングを分析するための枠組が提示された。この分析枠組は,(1)SECIモデル,(2)場,(3)知識資産,(4)ナレッジ・リーダーの4つの概念から成り立っており,NPO・政策形成過程・営利企業を含む広範な組織現象が分析可能な非常に有効な枠組である。 第4章NPOの知識ネットワーキングに関する事例研究-NPO法立法過程の分析事例研究は,我が国のNPO法の立法過程を詳細に分析することにより,(1)本法律の特徴である市民に広く開かれた立法過程のあり方の提示,および(2)本法律の見直すべき問題点と有効な活用方法の解明を目指したものである。事例研究に際しては,全立法過程が6期に区分され,(1)政府,(2)議員・国会,(3)市民団体の3つの参加者の孑于動が詳述されるとともに,上述の枠組にもとづき詳細な分析が試みられ,次のような多くの興味ある事実が発見された。(1)NPO法立法過程は,知識ネットワーキングのプロセスであった。(2)NPO法立法過程の参加者は,見える参加者と隠れた参加者の各クラスターから成り立っている。(3)NPO法立法過程において,政策アクティビストである加藤紘一,坂本導聡,松原明が果たした役割は極めて大きい。(4)6つの政策の窓が開き,問題・政策・政治の3つの流れが合流することにより,NPO法は成立した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1997年 -1998年 
    代表者 : 小島 廣光, 寺本 義也, 平本 健太, 金井 一頼, 工藤 剛治, 関口 恭毅, 柴田 裕通
     
    本研究では,地域企業のイノベーションとりわけ新製品開発活動に焦点を当て,地域ネットワークの活用がイノベーションをいかに促進するのか,また,イノベーションを経営成果に結びつけるためにはいかなる行動が必要になるかを解明した。 分析の結果,仮説1「ネットワークの活用は地域企業のイノベーションを促進する」,仮説3「業界環境は地域企業のイノベーションに影響を与える」,仮説4「企業規模は地域企業のイノベーションに影響を与えるJ,仮説5「経営戦略は地域企業のイノベーションに影響を与える」,仮説6「組織能力は地域企業のイノベーションに影響を与える」の5仮説は概ね支持された. 他方,仮説2「地域の能力は地域企業のイノベーションを促進する」は重回帰分析では支持されなかった.しかしながら,パス解析の結果は,「地域の能力」という構成概念の1次元である「地域の産業政策の有効性」が,企業と産業界ならびに官・学界との日常的な交流を促進すると同時に,企業の「自社の強み」を強化することによって間接的に地域企業のイノベーションを促進している実態が明らかにされた。 本研究の第1の意義は,先行研究で検討されてきた関係を,地域企業を対象に定量的に解明した点である.第2の意義は,変数間の因果関係を詳細に記述するモデルを開発し,イノベーションの規定因を解明した点にある。これによって,従来,2変数間の関係(ネットワークの活用=イノベーション,地域の能力=イノベーション,環境=イノベーション,戦略=イノベーション,組織能力=イノベーション)として分析されてきた地域企業のイノベーションの全体像を明らかにしたのである。 本研究の実践的含意は次の2点である.第1は,地域企業がイノベーションを実現するためには,ネットワークを自社の強みの蓄積と経営戦略とに結びつける必要があることを示した点である.環境変化に受動的に対応するような新製品開発や,単なる研究開発要員の増強だけでは経営成果に結びつく新製品開発を行うことは困難なのである.第2は,地域企業のイノベーションを促すためには,有効な地域の産業政策も必要であることを示した点である.地域の様々な主体が有機的連携を保持し得るような地域の産業政策が展開されれば,地域に所在する各主体の全体的な能力の向上が実現され得るかもしれない.地域の産業政策はこうした地域に所在する様々な主体が相互補完的な関係を通じて共進化し得るような内容であることが望まれているのである.
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1996年 -1997年 
    代表者 : 平本 健太, 伊藤 博之, 岩田 智, 小島 廣光
     
    平成8年度,平成9年度の2年度にわたり「技術戦略の日米比較:グローバル化時代の戦略的中核技術開発戦略」に関する研究を行った。本研究では,戦略的中核技術を持つ企業を過去にさかのぼって徹底的に調査し,歴史的転換点でどのような意思決定行ってきたかを公表データ,インタビュー調査,および質問票を通して明らかにするべく作業を進めてきた。 平成8年度には,文献サ-ヴェイと公表データによる企業のプロファイル作りを行うと同時に,研究組織のメンバーが1人1社の企業を担当し予備調査を行った。続く平成9年度には,8年度の予備調査に基づき質問票調査およびインタビュー調査が行われた。その結果,戦略的提携を通じての中核技術の獲得と形成とそのマネジメント,研究開発の国際化の実態,近年の日本企業の国際化の動向の把握がそれぞれ行われた。また同時に,中核技術獲得にともなう組織転換の理論について,アメリカのハイテック企業を対象としてエスノグラフィカルな事例研究によって明らかにした。さらに,営利組織における中核技術獲得戦略とは若干異なる視点を必要とする非営利組織における技術についての調査・研究も取り込むことで,研究テーマに対する網羅的な考察を行うことが可能となった。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1992年 -1992年 
    代表者 : 黒川 晋, 平本 健太, 奥村 哲史
     
    日米の電気・電子・コンピューターの関係の中小企業(従業員20-200人)を対象に質問票調査を実施し、日本36社、米国21社から回答を得た。分析結果からは以下の点が明らかになった。(1)提携戦略には依存型と独立型の2つのタイプがありそうである。「依存型」提携戦略とは重要な資源を外部に依存しようとするもので、例えばライセンス取得、大企業との共同研究などを含む。「独立型」提携戦略とは自社の独自性を更に強めようとするもので、大学との共同研究、技術力・製造力を目的とした吸収合併や資本供与、ジョイント・ベンチャーなどである。(2)「依存型」提携戦略は企業績にマイナスに、「独立型」提携戦略は企業業績にプラスに働いているようである。(3)技術的提携戦略に限って見ると、会社設立以来おこなった技術戦略の頻度に影響を与えているのは、内部の技術開発力(技術者の人数で測定)であり、会社の規模(従業員数で測定)、企業の年齢(設立後の年数)、及び、システム・ハウス的企業かどうか、という点は影響を与えていない。業績(売上高と、売上高の成長率、で測定)の高い企業は、内部の技術力と技術的提携戦略とのバランスを計っている企業であった。即ち提携を頻繁に行う(あるいは全く行わない)企業が業績が高いのではなくて、内部の技術能力に適合した提携戦略の採用が高業績につながっていた。(4)米国は提携戦略を短期的、契約的な形態と行う傾向が、日本企業は長期的、非契約的な形態で行う傾向があった。(5)提携戦略の採用の成否が企業の業績にどのような影響を及ぼすのかに関しては、日本企業共に短期的に業績にプラスの影響があると評価している。しかしながら、長期的な影響は日米企業ともに、今回の調査では明らかにされなかった。


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