研究者データベース

研究者情報

マスター

アカウント(マスター)

  • 氏名

    松本 圭司(マツモト ケイジ), マツモト ケイジ

所属(マスター)

  • 理学研究院 数学部門 数学分野

所属(マスター)

  • 理学研究院 数学部門 数学分野

独自項目

syllabus

  • 2021, 代数学基礎, Basic Algebra, 学士課程, 理学部, 代数系,同値関係,剰余類,群,部分群,正規部分群,剰余群,準同型定理,環,イデアル,剰余環,素イデアル,極大イデアル,整域,体,標数,体の拡大
  • 2021, 入門線形代数学, Introductory Linear Algebra, 学士課程, 全学教育, 連立1次方程式, 逆行列, 固有値, 固有ベクトル
  • 2021, 線形代数学Ⅰ, Linear Algebra I, 学士課程, 全学教育, 行列, 連立1次方程式, 基本変形, 階数, 行列式, 逆行列
  • 2021, 線形代数学Ⅱ, Linear Algebra II, 学士課程, 全学教育, ベクトル空間, 線形写像, 線形独立, 基底, 固有値, 固有ベクトル, 対角化

researchmap

プロフィール情報

学位

  • 博士(理学)(九州大学)

プロフィール情報

  • 松本, マツモト
  • 圭司, ケイジ
  • ID各種

    201501044792707311

対象リソース

業績リスト

研究キーワード

  • 超幾何関数   テータ関数   ねじれコホモロジー群   周期写像   保型形式   配置空間   モジュライ空間   算術幾何平均   超幾何微分方程式   交点数   ねじれホモロジー群   周期行列   平均反復   ねじれコホモロジー   合流   漸近展開   双曲幾何   局所系係数(コ)ホモロジー群   双曲空間   モノドロミー群   双曲幾何学   ねじれホモロジー   周期関係式   パッフ形式   基本群   交点形式   データ関数   twisted (co) homology   超幾何   周期積分   

研究分野

  • 自然科学一般 / 代数学
  • 自然科学一般 / 基礎解析学
  • 自然科学一般 / 幾何学
  • 自然科学一般 / 数理解析学

経歴

  • 2008年11月 - 現在 北海道大学 大学院理学研究院 数学部門 教授
  • 2007年04月 - 2008年10月 北海道大学 大学院理学研究院 数学部門 准教授
  • 2006年04月 - 2007年03月 北海道大学 大学院理学研究院 数学部門 助教授
  • 1999年08月 - 2006年03月 北海道大学 大学院理学研究科 数学専攻 助教授

論文

  • Keiji Matsumoto
    KYUSHU JOURNAL OF MATHEMATICS 71 2 329 - 348 2017年09月 
    We give the monodromy representations of local systems of twisted homology groups associated with Lauricella's system F-D(a, b, c) of hypergeometric differential equations under mild conditions on parameters. Our representation is effective even in some cases when the system F-D (a, b, c) is reducible. We show that invariant subspaces under our monodromy representations are given by the kernel or image of a natural map from a finite twisted homology group to locally finite one.
  • Hideyuki Majima, Keiji Matsumoto, Nobuki Takayama
    Tohoku Mathematical Journal 52 4 489 - 513 2000年 [査読有り][通常論文]
     
    We present a theory of intersection on the complex projective line for homology and cohomology groups defined by connections which are regular or not. We apply this theory to confluent hypergeometric functions, and obtain, as an analogue of period relations, quadratic relations satisfied by confluent hypergeometric functions. © 2000 Applied Probability Trust.
  • KACHI Naoki, MATSUMOTO Keiji, MIHARA Masateru
    Kyushu Journal of Mathematics 53 1 163 - 188 Graduate School of Mathematics, Kyushu University 1999年
  • Keiji Matsumoto, Takeshi Sasaki
    Kyushu Journal of Mathematics 50 1 93 - 131 1996年 [査読有り][通常論文]
  • 松本 圭司, Sasaki Takeshi, 吉田 正章
    九州大學理學部紀要 47 2 283 - 381 九州大学 1993年09月 [査読有り][通常論文]
  • Matsumoto Keiji, M YOSHIDA
    COMPOSITIO MATHEMATICA 86 3 265 - 280 1993年05月 [査読有り][通常論文]
  • 趙 康治, 松本 圭司, 吉田 正章
    九州大學理學部紀要 47 1 119 - 146 九州大学 1993年03月 [査読有り][通常論文]
     
    Let X = X (3, 6) be the configuration space of six lines in general position in the projective plane; the space can be thought of the quotient space
    X = GL (3) ? M*(3, 6; C)/(C*)6,
    where M*(3, 6; C) is the set of 3 × 6 complex matrices such that any 3 by 3 minor does not vanish. In the previous paper [MSY], we constructed a projective compactification X of X and showed that it is the Satake compactification of the quotient of the 4-dimensional Hermitian symmetric domain H (2, 2) = {zM (2, 2; C)|(z − z*)/2i > 0} by an arithmetic group, say Λ acting on H (2, 2).
    In this paper, we make a detailed study of combinatorial properties of the smooth affine variety X, the singular projective variety X and the parabolic parts of the arithmetic group Λ, and make, as an application of these, a toroidal compactification of X, which gives a non-singular model of X. We also treat several other arithmetic subgroups commensurable with Λ. As an appendix, we study the variety X as a toric variety.
  • Monodromy of the hypergeometric differential equation of type (3,6). II. The unitary reflection group of order 29⋅37⋅5⋅7.
    Matsumoto, Keiji, Sasaki, Takeshi, Takayama, Nobuki, Yoshida, Masaaki
    Ann. Scuola Norm. Sup. Pisa Cl. Sci. (4) 20 4 617 - 631 1993年 [査読有り][通常論文]
  • Keiji Matsumoto, Takeshi Sasaki, Nobuki Takayama, Masaaki Yoshida
    Duke Mathematical Journal 71 2 403 - 426 1993年 [査読有り][通常論文]
  • MATSUMOTO K.
    International J. of Math. 3 1 1 - 164 1992年 [査読有り][通常論文]
  • Matsumoto Keiji, M YOSHIDA
    PROCEEDINGS OF THE JAPAN ACADEMY SERIES A-MATHEMATICAL SCIENCES 67 4 125 - 127 1991年04月 [査読有り][通常論文]

MISC

書籍等出版物

  • Koornwinder, T. H., Stokman, Jasper V. (担当:分担執筆範囲:Chapter 3)
    Cambridge University Press 2020年 (ISBN: 9781107003736) xii, 427 p.

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2019年04月 -2023年03月 
    代表者 : 松本 圭司
     
    パラメーターが (1/2,1/2,1) の超幾何微分方程式に関する Schwarz 写像の逆写像は、SL(2,Z) のレベル2の主合同部分群Γ(2) の作用に関して不変な複素上半平面上の関数となり、それはλ関数と呼ばれている。その関数は、 2つのテータ定数の4乗の比で表示される。パラメーターが (1/2,1/2,1) の超幾何級数の変数にλ関数を代入した関数は、あるテータ定数の2乗と一致するという Jacobi の公式が古典的に知られている。 パラメーターが (1/4,3/4,1) の超幾何微分方程式に関する Schwarz 写像とその逆写像を考察することにより、Jacobi の公式の類似公式を得ることができた。その公式において、上半空間の変数を2倍にした場合に、関数たちの変化を追跡することで、超幾何関数がみたす変数変換公式を与えた。そしてこの公式から2つの拡張された平均を定義して、これらの平均を繰り返し行うことで得られる極限の表示公式を与えた。それらの結果は以下のページで公開されている。 http://arxiv.org/abs/2202.11856 パラメーターが (1/12,5/12,1) と (1/6,1/2,1) の超幾何微分方程式に関する Schwarz 写像とその逆写像を考察することで、SL(2,Z) と SL(2,Z)とΓ(2)のある中間群の作用に関して不変な複素上半平面上の関数を構成し、Jacobi の公式の類似公式を得ることができた。これらの公式を組み合わせることで、超幾何関数がみたす関数等式を与えた。それらの結果は以下のページで公開されている。 http://arxiv.org/abs/2203.07617
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2015年04月 -2020年03月 
    代表者 : 寺杣 友秀, 松本 圭司, 志甫 淳, ガイサ トーマス, 齋藤 秀司, 木村 健一郎, 花村 昌樹
     
    超幾何関数に代表される特殊関数論を幾何学的な視点から見直し、それによってこれまで具体的に与えられていなかった対象の表示をあたえ理解を深める。とくに代数多様体の周期に関係したものを扱い、超幾何関数だけではなく、多重対数関数、多重ゼータ値、楕円曲線と関連する特殊関数の関係を明らかにする。その手法としてホモトピー修正の理論や曲線の対称積などがありこれらを用いて代数的サイクルを構成することが考えられる。また、多重ゼータ値の重さフィルトレーションに関するより詳しい解析を行った。また混合テイト・モチーフに関しては基礎理論の整備がまだまだ不完全なところもあるので、厳密な構成法などを確立する。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2016年04月 -2019年03月 
    代表者 : 松本 圭司, 寺杣 友秀, 金子 譲一, 小原 功任
     
    7つのパラメーターを有する2変数階数9の超幾何微分方程式系を導入した. その方程式系の局所解空間の基底に対する積分表示を与え, 解の大域挙動を表すモノドロミー表現を決定した. ある2次元K3曲面族の周期写像をある種数2の代数曲線のアーベル・ヤコビ写像を利用して研究した. そして, その逆写像をテータ関数を用いて具体的に表示した. 相対ねじれ(コ)ホモロジー群とその群上の交点形式を導入して, パラメーターに関する非整数条件をみたさない場合でも有効となる多変数幾何微分方程式系 Lauricella's F_D の新しい研究手法を開発した.
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2013年04月 -2017年03月 
    代表者 : 高山 信毅, 小池 達也, 原岡 喜重, 松本 圭司
     
    巨大なA超幾何多項式の数値計算が可能になった. 行列 1F1 の数値計算が実装面で大きく進展した. また, A-超幾何方程式の発散級数解の Borel 総和法的意味付けや, Heun 型の方程式も含む常微分方程式の発散級数解の Borel 総和法的意味付けがなされたことは, 数値解析が通常の方法では困難な関数の大域的解析の道につながるものであり, 今後, 数値評価への応用も期待できる.
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2013年04月 -2016年03月 
    代表者 : 松本 圭司, 小原 功任, 寺杣 友秀, 吉田 正章
     
    代数多様体の周期積分は広い意味での超幾何関数とみなすことができ、それらは局所的な解全体のなす線形空間(局所解空間)が有限次元となる線形微分方程式系をみたす。いくつかのこのような線形微分方程式系に対して、局所解空間の基底を並べてできる写像の大域的な挙動を記述するモノドロミー表現や未知関数をベクトル値にした連立1階方程式の接続行列の特徴づけを与えた。これらの研究においては、周期積分から自然に得られる局所系係数の(コ)ホモロジー群に備わっている交点形式を用いることで、構造解明がなされている。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2011年04月 -2015年03月 
    代表者 : 寺杣 友秀, 花村 昌樹, 松本 圭司, 志甫 淳, 木村 健一郎
     
    混合TateモチーフのHodge実現関手の構成のために、semi-algebraic setを使ってある鎖複体を構成し一般化されたコーシー公式を証明した。 また混合楕円モチーフについて、深さフィルトレーションをあたえるモチーフのフィルトレーションを定義した。高次チャウ群からコホモロジーへのサイクル写像の像の次元が大きい曲面の構成をした。 2変数超幾何方程式系が可約になる特別なパラメーターに関する Schwarz 写像を研究した。このタイプの周期逆写像をテータ関数を用いて記述した。種数2の代数曲線族についてのAbel-Jacobi 写像の像特徴づけた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2010年 -2012年 
    代表者 : 松本 圭司, 寺杣 友秀, 志賀 弘典, 吉田 正章, 小原 功任
     
    多変数超幾何関数・微分方程式系に関する公式を構成した。(1)積分表示に関する局所系係数(コ)ホモロジー群に定義される交点形式を利用して、モノドロミー表現やパッフ形式を表現空間の基底の取り方に依存しない形で与えた。(2)代数多様体の周期積分とみなせるような特殊なパラメーターを有する超幾何関数に対して、保型形式と超幾何級数との恒等式を与えた。(3)多種の多項間平均たちの反復により定まる極限を多変数超幾何関数により表示した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2008年 -2011年 
    代表者 : 島田 伊知朗, 木村 俊一, 石井 亮, 高橋 宣能, 高橋 浩樹, 隅広 秀康, 平之内 俊郎, 松本 眞, 伊藤 浩行, 齋藤 睦, 岡 睦雄, 金銅 誠之, 松本 圭司, 寺尾 宏明, 石川 剛郎, 伊藤 浩行, 松本 眞
     
    格子に関する種々の計算機プログラムを書き, K3曲面および関連する代数多様体の代数的サイクルのなす格子に適用することで,多くの幾何学的帰結を得た.特に,単純特異点のみを持つ6次平面曲線のザリスキペアに関して, Z-分裂曲線という概念を用いて系譜関係まで込めて完全に分類した.また,複素代数曲面上の曲線のなす格子が位相的サイクルのなす格子の中で原始的であるか否かを判定するアルゴリズムを提出した.
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2007年 -2010年 
    代表者 : 吉田 正章, 佐々木 武, 三町 勝久, 松本 圭司
     
    絵有方程式の又曲黒写像の離散的類似を得ることに成功した。この結果、離散正則関数及び離散曲面の特異点研究に或方向を与えた。 (3,6)型超幾何微分方程式の測多価群が四型領域の離散部分群になる場合と、有限群になる場合に数論的関係があることを示した。 空間内の平面配置特に6枚の場合に切り取られる図形を記述した。一般次元の舌寝超平面配置で切り取られる図形を組み合わせ的に調べた。 FA型超幾何微分方程式の測多価群の生成元を求めた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2007年 -2010年 
    代表者 : 山口 佳三, 泉屋 周一, 小野 薫, 石川 剛郎, 松本 圭司, 古畑 仁, 八ツ井 智章, 中居 功, 小沢 哲也, 佐々木 武
     
    背足の原理から導かれる、有限型微分方程式系の中で、無限小接触自己同型群が例外的に豊富となるクラスを決定し、このクラスの有限型微分方程式系のモデル方程式を具体的に記述した。また、二階接触幾何学において基本的な二つのReduction課程を整備し、これを二つの定理として定式化した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2005年 -2008年 
    代表者 : 松本 圭司, 小野 薫, 中村 郁, 島田 伊知朗, 岩崎 克則, 寺杣 友秀, 吉田 正章, 小野 薫, 中村 郁, 岩崎 克則, 島田 伊知朗, 寺杣 友秀, 吉田 正章
     
    テータ関数や超幾何関数のみたす関数等式を多数与えた。テータ関数のみたす関数等式によりWhitehead link と Borromean ringsの補空間に入る双曲構造を解明した。また、超幾何関数のみたす関数等式より、いくつかの多項版の算術幾何平均を定め、それらの値の表示公式を与えた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2004年 -2007年 
    代表者 : 寺杣 友秀, 小木曽 啓示, 吉川 謙一, 細野 忍, 松本 圭司
     
    (1) Goncharovによるpolylog complexからmotifの拡大の群への写像の研究を進めた。この写像の存在いくつかの仮定のもとでBeilinson-Deligneにより研究されている。その仮定のひとつがBeilinson-Soule予想とKπ1予想であるが、これを仮定せずにバー構成法を回復原理を用いて構成した。 (2) バー構成法から得られるホップDGA上の余加群とDGAに付随するDG圏のホモトピー同値性を用いて、テイト混合ホッジ構造の圏の基本群をドリニュDGAから構成をした。 (3) 正標数のFp-局所系を分類する副p基本群をArtin-Schrier DGAのバー構成法を用いて構成した。このともホモトピー=シャッフル積を構成することにより、群的元の概念を定義した。 (4) 高次算術幾何平均を定義し、高い種類の超楕円曲線に関するTomaeの公式を用いて、ある種のCalabi-Yau多様体の周期で算術幾何平均を表す公式を導いた。 (5) 種数3の曲線から得られるCayley Octadとprojective dualで分岐するCalabi-Yau多様体の周期の間に代数的対応を用いて単射を得た。またこれが外積代数の形にならないことをホッジ構造の無限小変形を用いて観察した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2004年 -2007年 
    代表者 : 中村 郁, 吉岡 康太, 金銅 誠之, 翁 林, 加藤 文元, 松本 圭司, 小野 薫, 山下 博, 宮岡 洋一, 石田 正典
     
    (1)中村 郁は,2次元マッカイ対応について研究した.表現の普遍加群$V$および$V^+$が単純な分解を持つことを証明した.この結果,マッカイ対応は,軌道のモジュライ空間の観点からも,完全に既約表現の同値類と拡大ディンキン図形の対応を与える,論文は印刷中.また,擬アーベル多様体について重要な消滅定理を証明した. (2)Weng,Linはガロア群が非可換の場合には,Mumfordの安定性とSeshadri-Narashimanのユニタリ束の理論の類似が,類体論のモデルを与えるという(自ら提唱する)指導原理にしたがって,非可換L関数の理論を構築した.また,アデール群に関する裁断した基本領域の体積を求めた. (3)加藤文元は,p-進幾何学やリジッド幾何学について,藤原一宏とともに基本的な理論を構築しつつある. Mumford擬射影平面やそのほかの擬射影平面が,志村曲面であることを示した. (4)金銅誠之は,射影直線の順序付き8点のモジュライの5次元複素超球での一意化をK3曲面の周期理論を用いて構成し,さらにモジュライの埋め込みをBorcherdsの保型形式を用いて記述した. (5)松本圭司は実解析的テータ関数を用いて,あるリンクのS3の補集合のユークリッド空間への埋め込みを,具体的精密に与えた. (6)吉岡康太はベクトル束の研究を行い,インスタントンの個数の公式を与えた.
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2003年 -2006年 
    代表者 : 高山 信毅, 野呂 正行, 福山 克司, 増田 哲, 大阿久 俊則, 斎藤 睦, 松本 圭司
     
    この研究により得られた結果は以下の通り。 1.A-超幾何微分差分方程式(不確定特異点も含む)のvol(A)個の収束解を構成した. 2.局所グレブナ扇はpolyhedral fanであることを証明した.またその応用として局所BS多項式の計算,局所tropical多様体の計算,超幾何方程式のslopeとの関係の考察をおこなった. 3.icms 2006(国際数学ソフト会議)の主催者として活動し,proceedings, DVDの編集や講演のビデオアーカイブの作成を通じて超幾何関数関連ソフトの総括をおこなった. 4.Toric varietyの上の微分作用素上の加群とA-超幾何方程式系の関係を明らかにした. 5.(超幾何関数の逆関数である)種々の領域に付随するテータ関数について,その関係式等を明らかにした. 6.局所的なD加群についてのアルゴリズム,とくにtangent coneアルゴリズムの基礎を与え,超幾何方程式系への応用を論じた. 7.数学公式集の基礎となるquote型データをRisa/Asirに導入した. 8.パンルベ系の新しい超幾何解を与えた.
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2002年 -2005年 
    代表者 : 吉田 正章, 佐々木 武, 岩崎 克則, 三町 勝久, 松本 圭司, 趙 康治, 花村 昌樹
     
    超幾何関数に関する以下の結果を得た。 1)塩山積分に付随する捻表・裏路地群の交叉数を算出し塩山関数に新たな組み合わせ幾何的意味を発見した。またこの結果を共形場理論に応用し、共鳴する場合も調べた;これは単なる定理の改良でなく、応用上の要求に答えるためであった。 2)共変関数論を創設した。河童関数を発見;従来保型関数・形式は第一種狐群のみを対象としてきたが、ここに第二種でも面白い物が(身近に)あることを例によって示した。従来の超幾何多項式とは異なる、3つの整数で径数付けられる新しい超幾何多項式系を発見。 3)楕円芋蔓関数の乱舞だ関数の新しい無限積表示を発見(手多のそれとは全く異なる)。 4)超幾何的黒三角形の内角が一般のときにその形を調べた。被覆面の表示法を工夫した。 5)白頭絡補空間に入る又曲構造を又曲空間上の保形関数を構成して具体的表示に成功。 6)超幾何的測多価群が一寸来群のとき堆肥村空間と係数空間の関係を調べた。 7)超幾何的黒写像研究は百年以上続いてい、前世紀は高次元化がなされたが、ここに新たにより自然な的を持つ又曲黒写像を考案して、(特異点的微分幾何的)研究を始めた。 8)3次元李群の働く曲面を調べた;特にSL(2,R)が働く曲面を詳しく調べた。知恵備匠多項式の超幾何的補間から生じる李代数が3次元になる条件を求めた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2001年 -2003年 
    代表者 : 松本 圭司, 島田 伊知朗, 斉藤 睦, 前田 芳孝
     
    研究代表者松本圭司(北大理)は代数曲線のPrym多様体を用いて、いくつかの代数多様体の周期写像の構成やその単写像から得られる保型形式を構成した。 実際、Allcock,Carlson,Toledoによって構成された非特異3次曲面族に対する周期写像に対しては,1の3乗根ωが作用する種数10の代数曲線のPrym多様体を用いて記述し、周期写像の逆写像をPrym多様体に関するtheta constantsを用いて構成した。そしてそれらのtheta関数がみたす代数関係式を決定した。 また、複素射影直線の8点で分岐する4重被覆として得られる種数9の代数曲線族に対し、5次元複素超球への周期写像をこの代数曲線のPrym多様体を用いて構成した。このPrym多様体に関するtheta constantsを用いて5次元複素超球上の保型形式を構成した。そしてそれらのtheta constantsがみたす代数関係式を決定した。 研究分担者斎藤睦(北大理)はアフィントーリック多様体上の微分作用素環D(R_A)とA-超幾何系のシンメトリー代数が反同型であることを示し、非斉次のときも含めてA-超幾何系の同型類を組合せ的に分類した。また、次数環gr(D(R_A))が有限生成になるための条件を考察した。さらに、アフィントーリック多様体上の関数環R_AのD(R_A)-加群としての組成因子を与えた。 研究分担者島田伊知朗(北大理)は代数的ファイバー空間において、特異ファイバーの特異生が弱いときに底空間の2次のホモトピーから一般ファイバーの基本群への境界準同型が構成できることをしめした。そして一般化されたリザルタント超曲面の補集合の基本群が可換であることも示した。また、超特異K3曲面はつねに射影平面の2重被覆となることを示した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2000年 -2003年 
    代表者 : 中村 郁, 桂 利行, 筱田 健一, 諏訪 立雄, 中島 啓, 斉藤 政彦, 松本 圭司, 小野 薫, 山田 裕史, 島田 伊知朗, 臼井 三平, 山下 博, 江口 徹
     
    本研究では,モジュライ空間とそのコンパクト化の研究および,ある特定の代数多様体をある別の幾何学的な対象のモジュラィ空間と同一視してその立場から,その代数多様体を研究することを目標とした。具体的には以下のような問題を考察することを目標とした:(a)商特異点C^3/Gの特異点解消のモジュライ空間としての研究,構造の決定.(b)Kempf安定性によるモジュライのコンパクト化の構成.(c)アーベル多様体のモジュライ空間A_のZ[1/N]上の自然なコンパクト化SQ_および関連するモジュライ空間の研究.そのおのおのについて相当程度の成果が得られた. おもなものは二つある.その第一は,Hilbert scheme of G-orbitsの研究であり,単純特異点のMcKay対応とよばれる20年以上も前から知られる現象に新しい説明を与え,さらに3次元に拡張して多くの新しい問題を提起し,多くの新しい成果を得たことである.とりわけ3次元ないし高次元への拡張は,研究代表者のアイデアによって研究の方向が提唱され,多くの関連する研究が続いた.その意味で,McKay対応の研究史における本研究の意義は少なくない.とりわけ,代表者の証明した事実のひとつは,Hilbert scheme of G-orbitsがC^3/Gの極小特異点解消のなかでもっとも自然なものだということである.これは従来の理論にはなかったことであり,代数幾何学における従来の常識を破る性格を持ち,多くの研究者によって驚きをもって迎えられた.もう一つはアーベル多様体のModuli空間A_の自然なコンパクト化を構成したことである.このコンパクト化は射影的であり,望ましいコンパクト化の性質を持つ.不変式理論の立場からは,安定性によって簡明にその本質を表現できるという点で,正統な,しかもそのような唯一のコンパクト化である.
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2001年 -2002年 
    代表者 : 寺杣 友秀, 小木曽 啓示, 島田 伊知朗, 斎藤 毅, 松本 圭司, 吉川 謙一
     
    1 テータ関数を使ったモジュライ空間の射影空間への埋め込みの構成。ドリーニュ=モストウにより分岐条件が与えられたときの射影直線の分岐被覆のモジュライが対称領域の開集合となるための一つの十分条件があたえられた。そのひとつの場合である8点で分岐する場合の周期領域のテータ埋め込みを構成した。これは4重被覆で与えられるが、中間の超楕円曲線の二重被覆のプリム多様体の特別な2分点におけるテータ指標の多項式で与えられる。8次の対称群が2元体上6次元の二次形式を保つ群として実現されるが、この群の作用を用いて、プリム多様体の商で主偏極をもつアーベル多様体の集合を対称的に扱うことが重要である。さらにこの作用をもって105個のテータ指標の多項式が構成され、これを使ったモジュラー埋め込みが複比を用いた多項式による埋め込みとなっていることが示される。 2 アーベル多様体の代数的サイクルの変形理論による構成。円分体を虚数乗法として持つアーベル多様体がそのコホモロジーに関するある表現論的条件をみたすとき、因子類群では生成されないホッジサイクルがヴェイユにより構成された。このサイクルが代数的サイクルで生成されるかどうかは懸案である。このアーベル多様体がある曲線のヤコビアンの商として得られている場合を考えてみる。このヤコビアンの変形が与えられたとき、この曲線の被覆のある変形でそのヤコビアンが与えられたヤコビアンの変形を商としてもつとき、ヴェイユのホッジサイクルは代数的であることをしめした。いまのところ、一般的な状況でこのような曲線の被覆は知られていないが、曲線が楕円曲線であるときは必ず存在することがわかっている。 3 極大退化曲線族に関する極限ホッジ構造とその算術的写像類群の周期への応用。ハイン氏との共同研究。極大曲線族の極限ホッジ構造をドリンフェルトアソシエーターにより表現することによりその周期が多重ゼータ値により記述される。マンフォードとショットキーによる構成法の比較により示した。さらにこれを写像類群及びその算術部分の研究に応用した。このとき相対完備化がモチーフ的であることを証明した。累次高次順像をつかうドリーニュ=ゴンチャロフの方法を相対完備化の時に用いた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2000年 -2001年 
    代表者 : 齋藤 睦, 澁川 陽一, 松本 圭司, 山下 博, 和地 輝仁, 山田 裕史, 三宅 敏恒
     
    コンピュータによる多数の例の計算や、国内外における研究者との交流などにより、以下のような成果を得た。 齋藤睦は、A-超幾何系について研究した。まず、A-超幾何系の分類定理を非斉次のときや、解析的カテゴリーにおいても証明した.また。斉次のときにlog係数を持たないA-超幾何級数からなる空間の次元公式を与え、さらにAの凸包が単体のとき、A-超幾何系のランクの公式を与えた。このとき、さらに全てのパラメータに対してランクが凸包の体積と等しくなるという条件が、Aから決まるトーリック多様体がコーエン-マッコウレイであるという条件と同値であることを示した。 山下博は、Harish-Chandra加群に付随する等方表現に関する一般理論を整備・展開した。特に、等方表現が既約となるのはいつかについて、有用な新知見を得た。さらに、離散系列に属するHarish-Chandra加群について、等方表現の零でない商表現を統一的に構成した。 松本圭司は、n次元複素射影空間上の積分表示をもつ合流型超幾何関数で最も合流が進んだ一般化されたAiry関数に関する捩れコホモロジー群間にあるペアリングを明らかにした。捩れコホモロジー群の基底をヤング図形を用いて定め、その基底に関してできるペアリングをskew-Schur多項式で表示できることを示した。 澁川陽一は、ヤン・バクスター方程式を満たす関数空間上の線型作用素であるR作用素の分類問題を解決した。 山田裕史は、まずいくつかのアフィンリー環の基本表現に関して、そのウエイトベクトルを具体的に求める、という研究を行った。特に一番簡単なアフィンリー環であるA^<(1)>_1に関しては2つの実現を考えウエイトベクトルがそれぞれシューア函数のモジュラー版、シューアのQ-函数で書けることを発見した。 和地輝仁は、一般バーマ加群の構造、特に規約性について、不変式との関連に注目して研究を行った。
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    研究期間 : 1999年 -2001年 
    代表者 : 吉田 正章, 三町 勝久, 岩崎 克則, 佐々木 武, 花村 昌樹, 松本 圭司, 金子 譲一
     
    超幾何関数に関する以下の研究をした. 0)草男多様体を雛形とする連立線形偏微分方程式系を研究した. 1)十年近く前に代表者が作った表(裏)路地群の交叉理論と保持構造との関係を明にした.これにより理満の関係式のみならず理満の不等式まで、捩れ表(裏)路地群を使って拡張された.様々な、絶対値を中に含む積分等式も得た. 2)刻印、三次曲面の径数空間の(又曲的)一意化方程式を得た.またその方程式が高次元の超幾何微分方程式のある部分多様体への制限であることも証明した. 3)上記捩表裏路地群の交叉理論を更に発展させた:超平面配置が一般の位置にない時の交叉行列式の積公式を得た.超曲面ばかりでなく二次曲面が混じっていても、部分的結果はある. 4)刻印実三次曲面の径数空間に実又曲構造が入ることを示した.対応する群は又曲型刻苦瀬田群であることも示した. 5)純虚指数超幾何微分方程式の黒写像を研究した.この場合に測多価群として一寸来群が出現することを示した.また種数2の曲線の族との関係も発見した. 6)実三次元又曲空間上の保型形式をtheta関数を使って構成した.超球を先ず複素化し、複素超球を鉄石整数の変換が有理整数係数の変換に移るような〓蔓埋込を茂空間に対して行い、茂空間上定義された理満theta関数を埋込まれた実超球に制限して構成する.保型形式が実球上では殆んど保型関数になることも同時に示した.
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    研究期間 : 1999年 -2000年 
    代表者 : 松本 圭司
     
    超幾何微分方程式の線形独立な解を並べることで、超幾何微分方程式の定義域から射影空間への多価写像が得られる。この多価写像の像が対称空間でモノドロミー群がこの対称空間に作用する数論的な群になり、かつ逆写像が一価となるものがいくつか知られている。これらの例たちはいずれも合流がおきていない確定型の特異性をもつもののみである。合流型の超幾何微分方程式に関してでは起こり得ないこの特別な状況をよりよく理解するために、その逆写像の具体的な記述を代数幾何学や保形関数論でも特に重要であると考えられるものに対して寺杣氏(東大・数理)と共同で以下のように行った。 3次元射影空間の3次曲面Xで分岐するcyclicな3重被覆Yに対して、そのIntermediate Jacobian J(Y)は、主偏極をもつアーベル多様体である。J(X)はあるリーマン面Cとその上のinvolutionσに関するPrym varietyとして実現できる。Prym varietyの周期を記述する微分方程式は4変数階数5のF_Dと呼ばれる超幾何微分方程式であり、線形独立な解を並べることで3次曲面のモジュライ空間から4次元複素超球への多価写像が得られる。そのモノドロミー群はZ[ω]係数のユニタリ群のレベル(1-ω)の主合同群となる。テータ関数を用いて表示されるIntermediate Jacobian J(Y)上の有理型関数をリーマン面CからJ(Y)へのある正則写像を用いてC上に引き戻すことができる。こうして得られるC上の有理型関数たちを用いて3次曲面Xからリーマン面Cを構成した際の情報を記述することができる。実際E_6型のワイル群が作用する80個のIntermediate Jacobian J(Y)の3等分点を利用して、逆写像を具体的に与えることができる。
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    研究期間 : 1998年 -1999年 
    代表者 : 古澤 昌秋, 小森 洋平, 今吉 洋一, 釜江 哲朗, 松本 圭司, 望月 拓郎, 都築 暢夫, 木村 俊一, 谷崎 俊之, 隅広 秀康
     
    次数2のジーゲル尖点形式に付随したスピノルL函数の函数等式の中心における特殊値についてのBocherer予想及びその一般化についての研究を遂行した。我々の方法は相対跡公式を確立することによって、その帰結として予想を証明しようというものである。相対跡公式の証明は容易では無く、長い時間がかかるものであるが、一旦確立されてしまえば大変強力なものであり、幾多の応用が考えられる。その重要性から考えて、長期間の研究に相応しい課題であると深く信ずるものである。 相対跡公式の証明にあたって、最初の、そしてその成立の確証を与える重要なステップは、基本補題と呼ばれるヘッケ環の単位元についての2つの軌道積分の間の等式を証明することである。我々は2つの相対跡公式の成立を予想している。一つは自明なヘッケ指標に対応する場合であり、もう一つは任意のヘッケ指標による捻りに対応する場合である。我々は本研究期間内に両方の場合についての基本補題の証明を完成することができた。その要約はフランス学士院紀要に掲載された。本論文は現在投稿中である。 基本補題の次のステップは、基本補題をヘッケ環の任意の元に拡張することである。それについては、Arthur-Selberg跡公式のいくつかの場合については、単位元についての軌道積分に帰着できることが知られていた。また、相対跡公式についてもYeが一般線形群の場合について反転公式が有効であることを示していた。我々はベッセル模型、ホイッタッカー模型(分裂型)についての反転公式を証明した。これによって、我々の場合も基本補題をヘッケ環の任意の元に拡張するには、単位元についての軌道積分を計算すればよいことが云えた。現在はそれらの軌道積分を鋭意計算中である。
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    研究期間 : 1996年 -1998年 
    代表者 : 吉田 正章, 松本 圭司, 渡辺 文彦, 花村 昌樹, 金子 昌信, 加藤 文元, 趙 康治, 土田 哲生, 福本 康秀, 山田 泰彦, 三町 勝久
     
    超幾何関数を巡る数学は以下に述べるように様々な研究の方向があり、分野ではひどく離れているように見えても、思いがけない関連が発見されて進化している。 Eulerにより発見された超幾何積分は今や多くの人により現代的言葉で再定式化されている:即ち捻れ表路地と捻れ裏路地の双対内積として。期待される交差理論は、表路地では喜多と吉田により、裏路地ではChoと松本により確立された。更なる発展が進行中である、特に松本は真島・岩崎の協力を得て合流型の場合の完成を目指している。表路地と裏路地の交差理論の整合性は自動的に超幾何関数(周期積分)に関する2次関係式を生産するのであるが、それらは古典的なRiemannの等式の捻れ版と考えることが出来る。花村と吉田は捻れHodge理論を通してRiemannの不等式の捻れ版を得た。それらは超幾何関数のあたらしい2次不等式を生産する。 配置空間の一意化:X(k,n)によってk-1次元射影空間内のn点配置の成す配置空間を表すことにする。幾つかの配置空間は対称空間の離散群による商という表示を持つ;配置空間X(2,4)を上半平面Hなる対称空間の楕円母数主合同部分群Γ(2)による商として表示するX(2,4)〓H/Γ(2)を嚆矢とする。松本・佐々木・吉田は(3,6)型超幾何関数を通じて配置空間X(3,6)のIV型古典対称領域による一意化を構成した: X(3,6)〓{z∈M_2(C)|(z-z^*)/2i>0}/Γ, ここでΓは数論的鏡映群である。射影平面上にある6点が2次曲線に乗っている特殊な場合が丁度井草が60年代におこなった種数2のSiegel上半空間の研究を再現している。 金子はD.Zagierと超特異楕円曲線と超幾何関数を繋ぐ保型値形式を発見した。金子はj(r)のFourier係数にかんする新しい数論的公式を得た。 加藤は果敢にも代数多様体でDrinfeld対称空間でp-進一意化される例を構成し、p-進解析的一意化微分方程式を構成しようとしている。加藤はすでに石田と新しい射影平面もどきを発見しp-進及び複素解析的に研究している。果してp-進超幾何関数(微分方程式)でp-進一意化される例が存在するのかという興味深い問題に挑戦している。 渡辺はPainlve関数の岡本変換を高野の相空間の構成を利用した新しい見通しのいい方法で導き出した。
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    研究期間 : 1996年 -1996年 
    代表者 : 隅広 秀康, 吉岡 康太, 古島 幹雄, 松本 圭司, 菅野 孝史, 谷崎 俊之
     
    本研究では、多様体上のベクトル束の 1:代数幾何学的研究、2:代数解析学的研究、3:整数論的研究を行いベクトル束に関する以下の研究実績を得た。1:に於いては、(1)射影空間P^n(n【greater than or equal】4)上の階数2のベクトル束が線束に分解する為の必要十分条件を得、ベクトル束の線束への分解問題に関する重要な諸予想への新しい方針を見い出した。(2)C^3のNon-projective Moishezon compact化(X,Y)を、境界因子Yのnef性により、決定した。更に、Non-Stein多様体S上のC^1-bundleのStein性とS上のある階数2のベクトル束の自明性との同値性を示した。(3)第一チャーン類に関するある条件の下、楕円ファイバー構造をもつ曲面上のベクトル束のモジュライ空間の有利性を示すと共にアーベル曲面上のベクトル束のモジュライ空間のピカ-ル群やアルバネ-ゼ写像を決定した。2:に於いては、(1)半単純リー代数最高ウエイト加群のなかでも、特にコンパクトエルミート対称空間に関するものを研究した。さらに対応する量子群の最高ウエイト加群を研究し興味深い結果を得た。(2)一般型旗多様体上で、D-加群の立場から、ラドン変換の定義を与え、これらの諸性質を調べた。今後、ベクトル束の理論が本質的に効く可能性のある知見を得た。(3)一般化された超幾何関数に関する双対性を、twisted cohomology群の交点理論と外積構造を利用して、得た。3:に於いては、(1)4型領域上の正則尖点形式に付随するL-関数を、その部分Fourier展開係数を利用して積分表示し、ある条件の下で、L-関数の解析接続、関数等式を得た。これは、2次のSiegel尖点形式に関するKohnen-Skoruppaの結果の一般化である。(2)正標数局所体のp-進ガロア表現の圏はエタールなフロベニウス付きの微分加群の圏と圏同値になり,特に,惰性群が有限表面を経由するものは過収束な対象と対応することを示した。(3)複素多様体におけるRiemann-Hilbert対応の類似に当たる、p-進Hodge理論の層化及び相対化を研究した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1996年 -1996年 
    代表者 : 松本 圭司, 都築 暢夫, 木幡 篤孝, 菅野 孝史, 隅広 秀康
     
    一般化された超幾何関数は、変数が射影空間上の点の配置であって多くのパラメーターをもった関数である。この関数には変数を点の配置の双対にとりかえ、すべてのパラメーターの符号を変えるという作用が定まる。この作用に対する双対性の公式が、ねじれ(コ)ホモロジー群の交点理論、外積構造およびGauss-Manin systemの対称性から組合わせ論的にとてもきれいな形で得られ、公式内にあらわれるガンマ関数で表される因数の幾何学的な意味も解明された。 ねじれコホモロジー群における交点数の初等的計算手段が確立された。この理論を用いることにより、高階の局所系に付随するするねじれ(コ)ホモロジー群に関する交点理論が高山、小原氏(神戸大 理)との共同研究により完成した。この理論の他の応用として合流型超幾何関数に関するねじれ(コ)ホモロジー群における交点理論の研究が木村氏(熊本大 理)、原岡氏(熊本大 教養)との共同で展開されている。漸近展開可能な関数の解析がこの研究で重要であることが判明したので、この方面の専門家である真島氏(お茶の水大 理)との共同研究が始められた。 代数多様体のベクトル束上の接続と超幾何関数に関する研究が研究分担者隅広氏と開始された。 超幾何関数から自然に構成できる周期写像の逆写像として現われる対称空間上の保型形式に関して研究分担者菅野氏がcuspのまわりにおける展開定理を得た。この保型形式に関する無限積展開やL-関数に関しても研究が進んでいる。 有限体やp進体上の超幾何関数の研究の基礎となるこれらの体係数のねじれ(コ)ホモロジー群の同型定理や交点理論の確立に向けて研究分担者都築氏との共同研究が始まった。 ねじれ(コ)ホモロジー群の交点行列、Lie代数およびルート系に関する研究が研究代表者と研究分担者木幡氏で開始された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1995年 -1995年 
    代表者 : 松本 圭司
     
    Gaussの超幾何微分方程式はもとよりその他の多くの一般化された超幾何微分方程式は解の積分表示が知られている。この積分表示をねじれコホモロジー群とねじれホモロジー群のpairingとみなし、これらの群の幾何学的構造から超幾何微分方程式を考察することがこの研究の主題であった。古典的に知られているようにRiemann面の周期積分の研究では(コ)ホモロジー群の交点と積分とを結び付けるRiemannの周期関係式が重要であるが、射影直線上にn個の一位の極をもつconnection formからきまるねじれコホモロジー群に対する交点理論とこの場合のRiemannの周期関係式にあたる公式が研究代表者と九大数理趙康治氏により得られた。さらに上記の結果とねじれ(コ)ホモロジー群がもつ外積構造からk重とl重の二つの積分表示をもつ(k,k+l)型超幾何微分方程式の双対性に関する理論が完成された。 また、高位の極をもつconnection formからきまるねじれ(コ)ホモロジー群に対する上記の理論を構築することにより、合流型と呼ばれる超幾何微分方程式についての研究も進められている。現在、交点理論や周期関係式等があきらかにされつつある。 さらに射影空間内のいくつかの超平面とひとつの二次超曲面の配置が定義域となる超幾何微分方程式を導入し、その対称性、隣接関係式、古典的によく知られた二変数超幾何微分方程式Appell's F_1,F_4へ退化、あるK3曲面の族に関する周期写像との関係等に関する結果が研究代表者と神戸大理佐々木武氏により得られた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1994年 -1994年 
    代表者 : 松本 圭司, 吉田 正章
     
    ねじれホモロジー群の交点理論は、九大 数理 吉田正章氏(分担者)と金沢大 教養 喜多通武氏により射影直線上での場合だけでなく一般の射影空間上に対して完成された。このことから超幾何微分方程式のモノドロミ-群もつ不変なエルミート形式がねじれサイクルの交点数を計算することにより具体的にしかも容易に求まるようになった。しかも与えられた超局面たちの配置がかなり複雑なものに対しても計算できるようになっているので、交点行列の行列式を計算することで構成したねじれサイクルたちが一次独立であることを調べることができるようになった。ねじれコホモロジー群の交点理論は、研究代表者と九大 数理 趙 康治氏により射影直線上での場合において完成された。さらに一般の射影空間上に対してもほぼ完成している。ねじれコホモロジー群の交点、ねじれホモロジー群の交点、積分という三つのpairingを結び付けることができ、Riemannの周期関係式のねじれ版を得ることができた。応用として多変数超幾何級数Lauricella's F_Dがみたす二次関係式をこの幾何学的な関係式より導くことができた。さらにこれらの理論の外積を考えることにより、k×l行列が変数となる一般化された(k,l)型超幾何級数に関する二次関係式が得られているだけでなく、超幾何周期行列の双対性に関する理論が喜多通武氏との共同研究によりできつつある。一方、吉田正章氏(分担者)と趙 康治氏により射影直線上のねじれ(コ)ホモロジー群と分岐被覆でできるRiemann面との(コ)ホモロジー群の比較定理も完成されている。また、合流型超幾何関数やq-analogへの応用も試みられている。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1993年 -1993年 
    代表者 : 吉田 正章, 山口 孝男, 坂内 英一, 三町 勝久, 趙 康治, 松本 圭司
     
    1)射影平面上の6直線で分岐する二重coverとしてのK3曲面は4次元族をなす。この族の周期写像は(3,6;1/2)型超幾何微分方程式の射影的解となり,その局所的,大域的性質を調べた。 2)上記周期写像の逆写像をI型領域上のテーター凾数を用いて書いた。 3)(k,n)型超幾何微分方程式のモノドロミイ群の生成元を求めるアルゴリスムを与え,(3,6)型の場合に計算を実行した。 4)〓(線型関数の複素ベキ)×有理関数の積分はtwisted cohomologyとtwisted homologyのpairingと解釈できる。これらのtwisted homologyの交叉理論とtwisted cohomologyの交叉理論(一次元の場合)を完成した。 5)Sn-対称性をもつ退化した超平面配置に属する超幾何型積分のみたす微分方程式系を求めて,その性質を研究した。 6)アソシエーションスキームの分類問題と代数的組合せ論の方法を用いてのスピンモデルなどの数理物理学的対象の研究. 7)Alexaudrov空間の等長変換群がLie群になる事を証明し,それを用いて断面曲率と直径が各々下と上に一様に有界なリーマン多様体の基本群の有限性に関する結果を得た。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1992年 -1992年 
    代表者 : 吉田 正章, 山崎 正, 松本 圭司, 趙 康治
     
    X(k,n)でk-1次元射影空間上の一般の位置にあるn点の配置空間とするこの郁間は不変式論,代数幾何,及び超幾何凾数論的に大切である。 (1)X(2,5)及びX(2,6)のMumfordコンパクト化を具体的に埋め根みを与えることによって得た。 (2)X(k,n)のMumfordコンパクト化のPoincare多様式を(k,n)が小さい時に計算した。 (3)X(2,8)を5次元球体をPicardモジュラー群で割ったものとして表現し、組合を的な性質を調べた。 (4)X(3,6)と射影平面上6体の線上で2重に分枝するK3曲面のもジュライ,周積分としての超幾何凾数,保型形式等の関係をくわしく調べた、またX(3,6)の組合せ的,代数キカ的な性質を調べた。 X(k,n)を自然な定義域にもつ超幾何凾数をE(k,n:α)と書く。 (5)E(k,n:α)のモノドロミイ群を求めるアルゴリスムを得た。とくにE(3,6:α)のときは生成元を具体的に求めた。 (6)E(k,n:α)のEyler積分表示はtwistedコホモロジイとホモロジイの双対pairingと見なすことができるが、twistedホモロジイの交叉数理論を構築した。 (7)E(3,6:α)の局所微合幾何学的研究.等角構造にarlachした微分方程式として。
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    研究期間 : 1991年 -1991年 
    代表者 : 山崎 正, 山田 美枝子, 趙 康治, 白谷 克巳, 松本 圭司, 吉田 正章
     
    1.山崎はSiegel上半空間の微分作用素の応用を調べた。具体的に言うと、対称行列の空間上の調和関数を考え、その変数にSiegel上半空間の微分作用素を代入して得られる作用側は保型形式をある種の保型性を持つ関数に写す。特にGL(n)の対称テンソル表現に対応する調和関数を考え、それをblock対角成分に制限すると、そのそれぞれの対角成分上の(ベクトル値)保型形式のテンソル積になる。これに対しGarrettの用いた方法を適用することによりKlingen型の(ベクトル値)Eisenstein級数のFourier展開の具体的表示が求められた。この方法は当然他の場合にも応用出来るはずである。又、ここで用いた微分作用素と志村五郎氏が研究している“数論的"微分作用素との関連を明らかにすることも今後の問題である。これらの研究の過程で表現論との関係の重要性が明白になった。今後は局所体上のReductiveな群およびその巾零群による拡大に対するHecke理論やその表現を研究したい。 2.吉田ー松本はModuli問題に関連する保型関数を調べた。例えば2次元射影空間上の6本の直線上で分岐する2重被覆から生じるK3曲面の族の周期写像の逆写像がI型領域上のtheta関数を用いて具体的に与えられることを示した。 3.趙はコンパクトKahler多様体上の安定ベクトル束のversal族上にWeilーPetersson型の距離を構成し、それはKahler距離であることを示し更に特に曲線の場合にその正則断面曲率が非負になることを示した。


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