研究者データベース

小川 健二(オガワ ケンジ)
文学研究院 人間科学部門 心理学分野
准教授

基本情報

所属

  • 文学研究院 人間科学部門 心理学分野

職名

    准教授

学位

  • 博士(情報学) (京都大学)

メールアドレス

    eメール:    ogawa@let.hokudai.ac.jp

ホームページURL

プロフィール

  • ヒトの運動学習や予測、社会的認知等の脳内機構について、主にfMRIやMEGを使って調べています。

研究キーワード

  • 認知心理学   認知神経科学   fMRI   MEG   身体像   運動制御   運動学習   社会的認知   

研究分野

  • 心理学 / 実験心理学
  • 神経科学 / 神経科学一般
  • 情報学 / 認知科学

職歴

  • 2013年 - 現在  北海道大学大学院文学研究科心理システム科学講座准教授
  • 2011年 - 2013年  日本学術振興会特別研究員(PD)
  • 2010年 - 現在  株式会社国際電気通信基礎技術研究所研究員
  • 2007年 - 2010年  科学技術振興機構ERATO浅田プロジェクト研究員
  • 2006年 - 2007年  日本学術振興会特別研究員(DC2)

所属学協会

  • 日本心理学会   日本神経科学会   日本認知心理学会   日本神経心理学会   日本神経回路学会   北米神経科学会   

研究活動情報

論文

書籍

  • 田山忠行 (担当:分担執筆範囲:第二章 学習する脳と時間)
    北海道大学出版会 2015年08月 ISBN: 4832933949 274
  • 認知心理学ハンドブック
    小川健二 (担当:分担執筆範囲:認知神経科学)
    有斐閣 2013年12月
  • 感覚・知覚・認識の基礎
    乾敏郎,小川健二 (担当:分担執筆範囲:身体のイメージ)
    オーム社 2012年
  • 高次脳機能障害Q&A基礎編
    小川健二 (担当:分担執筆)
    新興医学出版社 2011年
  • よくわかる認知科学
    小川健二 (担当:分担執筆)
    ミネルヴァ書房 2010年

その他活動・業績

  • 岩渕 俊樹, 乾 敏郎, 小川 健二 電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 111 (428) 1 -6 2012年01月 [査読無し][通常論文]
     
    我々は階層的な埋め込み構造を持つ複文を日常的に使用している.こうした関係節を含む複文を理解するには,複文中の階層がどこで切り替わっているかを適切に把握する必要がある.本研究はこのような階層構造がどのような脳内ネットワークにより処理されているかを検討するため,機能的核磁気共鳴画像法を用いた実験を行った.得られた脳活動データに対して動的因果モデリングによる解析を行った結果,複文理解中には特に左下前頭回および左後部背外側前頭前野と呼ばれる領域間において相互作用が生じており,階層的な埋め込み構造の処理を実現していることが示唆された.
  • 柴田 寛, 乾 敏郎, 小川 健二 電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング 110 (388) 69 -74 2011年01月 [査読無し][通常論文]
     
    ミラーニューロンシステム(MNS)は観察した他者の行為を脳内で表象する働きを持ち,他者の行為理解の基盤になると想定されている.最近のfMRI研究により,MNS関連領野(下前頭回など)は目的や意図などの高次の行為の理解に関与することが報告されている.本研究では,他者のインタラクションを観察する際に,MNS関連領野が文脈の違いによる活動変調を示すかどうかを調ペた.実験では,二人の人物のインタラクション場面を想定した映像を使用した.一方の人物は要求者であり,二つの物体からひとつを取って渡すように要求を出した.もう一方の人物は応答者であり,その要求に一致する物体(一致条件)もしくは不一致の物体(不一致条件)を差し出した.半数の映像では要求者と応答者がともに画面上に現れたが(二人条件),残りの映像では応答者のみが画面上に現れた(一人条件). 実験参加者は映像を三人称視点で観察して,応答者の動作が要求に一致しているかどうかを判断するよう求められた.fMRIの結果は,左IFG(BA45)を含む領域での交互作用効果を示した.この領域では,一致条件に比べて不一致条件で有意な活動上昇を示したが,このような活動の差は二人条件に限られていた.以上の結果は,左 IFG が社会的文脈に応じた行為の理解に重要な役割を果たすことを示唆する,
  • 小川 健二, 乾 敏郎 電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング 110 (388) 75 -80 2011年01月 [査読無し][通常論文]
     
    脳内には外界の状態を記述するための様々な座標系が存在する.視覚提示された物体の右側を無視する半側空間無視の症例から,ヒト脳内における物体中心座標系の存在が示唆されている.半側空間無視の責任病巣として右半球の頭頂-運動前野領域が一貫して報告されているが,ヒトにおける物体中心座標系の神経表象は明らかではない.そこで本研究は,機械的核磁気共鳴画像法(fMRI)とマルチボクセルパターン分析(multi-voxel pattern analysis:MVPA)を用いて,ヒト物体中心座標系の神経基盤の存在を検証した.実験では左右いずれかの視野に,縦線と横線が交差した刺激を提示した.実験協力者は,同一の刺激セットに対して,網膜座標系(固視点),あるいは物体中心座標系(横線の中央)のどちらかで縦線の位置の左右判断を行ってもらった.MVPAでは,刺激提示時点での複数ボクセルの脳活動パターンを使って,それぞれの座標系において刺激の左右が識別可能かどうかを,線形サポートベクターマシンを用いて検討した.結果から,両側の初期視覚野では網膜座標系でチャンスレベルよりも有意に高い識別精度が得られた.一方で右半球の腹側運動前野(ventral premotor cortex: PMv)では,網膜座標系や視空間的注意の移動方向とは独立に,物体中心座標系で有意な識別精度が得られた.本研究結果から,右PMvにおけ...
  • 柴田 寛, 乾 敏郎, 小川 健二 電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 110 (387) 69 -74 2011年01月 [査読無し][通常論文]
     
    ミラーニューロンシステム(MNS)は観察した他者の行為を脳内で表象する働きを持ち,他者の行為理解の基盤になると想定されている.最近のfMRI研究により,MNS関連領野(下前頭回など)は目的や意図などの高次の行為の理解に関与することが報告されている.本研究では,他者のインタラクションを観察する際に,MNS関連領野が文脈の違いによる活動変調を示すかどうかを調ペた.実験では,二人の人物のインタラクション場面を想定した映像を使用した.一方の人物は要求者であり,二つの物体からひとつを取って渡すように要求を出した.もう一方の人物は応答者であり,その要求に一致する物体(一致条件)もしくは不一致の物体(不一致条件)を差し出した.半数の映像では要求者と応答者がともに画面上に現れたが(二人条件),残りの映像では応答者のみが画面上に現れた(一人条件). 実験参加者は映像を三人称視点で観察して,応答者の動作が要求に一致しているかどうかを判断するよう求められた.fMRIの結果は,左IFG(BA45)を含む領域での交互作用効果を示した.この領域では,一致条件に比べて不一致条件で有意な活動上昇を示したが,このような活動の差は二人条件に限られていた.以上の結果は,左 IFG が社会的文脈に応じた行為の理解に重要な役割を果たすことを示唆する,
  • 小川 健二, 乾 敏郎 電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 110 (387) 75 -80 2011年01月 [査読無し][通常論文]
     
    脳内には外界の状態を記述するための様々な座標系が存在する.視覚提示された物体の右側を無視する半側空間無視の症例から,ヒト脳内における物体中心座標系の存在が示唆されている.半側空間無視の責任病巣として右半球の頭頂-運動前野領域が一貫して報告されているが,ヒトにおける物体中心座標系の神経表象は明らかではない.そこで本研究は,機械的核磁気共鳴画像法(fMRI)とマルチボクセルパターン分析(multi-voxel pattern analysis:MVPA)を用いて,ヒト物体中心座標系の神経基盤の存在を検証した.実験では左右いずれかの視野に,縦線と横線が交差した刺激を提示した.実験協力者は,同一の刺激セットに対して,網膜座標系(固視点),あるいは物体中心座標系(横線の中央)のどちらかで縦線の位置の左右判断を行ってもらった.MVPAでは,刺激提示時点での複数ボクセルの脳活動パターンを使って,それぞれの座標系において刺激の左右が識別可能かどうかを,線形サポートベクターマシンを用いて検討した.結果から,両側の初期視覚野では網膜座標系でチャンスレベルよりも有意に高い識別精度が得られた.一方で右半球の腹側運動前野(ventral premotor cortex: PMv)では,網膜座標系や視空間的注意の移動方向とは独立に,物体中心座標系で有意な識別精度が得られた.本研究結果から,右PMvにおけ...
  • 岩渕 俊樹, 大庭 真人, 乾 敏郎, 小川 健二 電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション 110 (245) 7 -12 2010年10月 [査読無し][通常論文]
     
    発話や理解における文の主語は,その文の表現する情景において最初に視覚的注意を捕捉する指示対象と対応するといわれる.本研究の目的は被験者の視覚的注意を特定の指示対象へ誘導し,その対象と主語が異なる文を提示することによって,主語の変換に関連する脳活動を明らかにすることである.2つのfMRI実験によりこのような脳活動を調べたところ,共に右背外側前頭前野での活動が見られた.これは同部位が主語の変換に関与していることを示唆している.
  • 岩渕 俊樹, 大庭 真人, 乾 敏郎, 小川 健二 電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 110 (244) 7 -12 2010年10月 [査読無し][通常論文]
     
    発話や理解における文の主語は,その文の表現する情景において最初に視覚的注意を捕捉する指示対象と対応するといわれる.本研究の目的は被験者の視覚的注意を特定の指示対象へ誘導し,その対象と主語が異なる文を提示することによって,主語の変換に関連する脳活動を明らかにすることである.2つのfMRI実験によりこのような脳活動を調べたところ,共に右背外側前頭前野での活動が見られた.これは同部位が主語の変換に関与していることを示唆している.
  • 乾 敏郎, 永井 知代子, 小川 健二 心理学評論 53 (2) 169 -195 2010年 [査読無し][通常論文]
  • 小川 健二, 乾 敏郎 電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 109 (124) 55 -60 2009年07月 [査読無し][通常論文]
     
    先行研究から他者の行為理解に,後部頭頂皮質や運動前野といった自己の行為生成に関わる部位が関連することが示唆されている.本研究は,ヒトの行為観察時のfMRI活動に対して多ボクセルパターン分析を行うことで,従来の分析では不可能だった行為の様々な属性に対する脳活動の選択性を検討し,頭頂-運動前野における観察した行為の神経表象を検討した.実験では,物体を操作している画像を協力者に提示し,行為(つかむ/さわる)・物体(カップ/ボトル)・視点(1人称/3人称)・手(右/左)・画像サイズ(大/小)という多次元で入力刺激を独立に操作した.分析では,脳内の関心領域(ROI)がどの次元(刺激属性)において刺激入力を識別し得るか,すなわち情報を含んでいるかを検討することで,ROIの各属性に対する選択性と不変性を検討した.結果から,初期視覚野では全ての属性でチャンスレベルより有意に高い識別精度が得られたが,特に視点・手・サイズに対して高い精度が見られた.これは入力画像自体のピクセル毎の非類似性と一致した.対して前部頭頂間溝では行為・物体・手(鏡像対応),腹側運動前野では行為の識別精度が有意に高かった.本結果から,観察された動作はまず視覚野での処理の後,頭頂葉で行為と物体,および操作する手に関する情報が抽出され,さらに腹側運動前野では,視点や効果器の左右によらない行為の抽象的表象が符号化されている可能...
  • 小川 健二, 乾 敏郎 電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング 109 (125) 55 -60 2009年07月 [査読無し][通常論文]
     
    先行研究から他者の行為理解に,後部頭頂皮質や運動前野といった自己の行為生成に関わる部位が関連することが示唆されている.本研究は,ヒトの行為観察時のfMRI活動に対して多ボクセルパターン分析を行うことで,従来の分析では不可能だった行為の様々な属性に対する脳活動の選択性を検討し,頭頂-運動前野における観察した行為の神経表象を検討した.実験では,物体を操作している画像を協力者に提示し,行為(つかむ/さわる)・物体(カップ/ボトル)・視点(1人称/3人称)・手(右/左)・画像サイズ(大/小)という多次元で入力刺激を独立に操作した.分析では,脳内の関心領域(ROI)がどの次元(刺激属性)において刺激入力を識別し得るか,すなわち情報を含んでいるかを検討することで,ROIの各属性に対する選択性と不変性を検討した.結果から,初期視覚野では全ての属性でチャンスレベルより有意に高い識別精度が得られたが,特に視点・手・サイズに対して高い精度が見られた.これは入力画像自体のピクセル毎の非類似性と一致した.対して前部頭頂間溝では行為・物体・手(鏡像対応),腹側運動前野では行為の識別精度が有意に高かった.本結果から,観察された動作はまず視覚野での処理の後,頭頂葉で行為と物体,および操作する手に関する情報が抽出され,さらに腹側運動前野では,視点や効果器の左右によらない行為の抽象的表象が符号化されている可能...
  • 乾 敏郎, 小川 健二 心理学評論 52 (4) 576 -608 2009年 [査読無し][通常論文]
  • 大槻 亮, 小川 健二, 乾 敏郎 電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング 107 (413) 61 -66 2008年01月 [査読無し][通常論文]
     
    日本語文では,名詞句の語順を入れ替えても文の内容は変わらない.これは言語には伝えたい事柄を外部に伝えるための音形構造と言語の意味を理解するための意味構造があり,句の移動操作によって構造間の変換を行うことで様々な形式の文の理解や発話を可能にしているためと考えられている.本研究は,fMRIを用いて日本語における基本語順文(SOV)とかき混ぜ文(OSV)の処理過程の脳活動を比較したところ,文の理解課題と発話課題で共に統語処理に関連する左下前頭回(BA44/45)で,かき混ぜ文で基本語順文より高い活動が見られた.これにより,文理解と生成に共通して移動操作がBA44/45で行われていることが示唆された.
  • 横井 隆, 竹村 尚大, 小川 健二, 乾 敏郎 電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング 107 (263) 45 -50 2007年10月 [査読無し][通常論文]
     
    人間は他者の心を推測する能力(心の理論)を持つことが知られ、誤信念課題でその有無が判定される.先行研究から誤信念課題遂行時に前頭前野内側面(MPFC),後部上側頭回/側頭頭頂接合部(pSTS/TPJ),側頭極(TP)の活動が報告されているが,異なる刺激を用いた条件間での比較が行われており,3領域の活動は心の理論以外の認知機能を反映している可能性がある.本研究では,実験1で条件間で刺激を統制して3領域の活動を検証し,実験2で誤信念課題に必要な認知機能を視点取得と情報抑制に分け,それぞれを担う脳領域の同定を試みた.実験参加者は4コママンガを1コマずつ観察して1〜3コマ目から結末(4コマ目)を推測した。推測は登場人物(他者)および観察者(自己)の視点から、情報抑制を伴うストーリー(誤信念)および伴わないストーリー(正信念)に対して行なわれた。その結果,MPFCの中でも,特に前部吻側/眼窩前頭皮質内側面(ar/oMFC)が情報抑制を担うことで誤信念課題の遂行に寄与することが示された.
  • 小川 健二, 乾 敏郎 電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング 106 (101) 13 -18 2006年06月 [査読無し][通常論文]
     
    ヒトの連動制御において重要である運動の内的な推定には,その対象が自己あるいは他者(外界)の運動という2種類が存在する.本研究は,視覚情報がない場合の自己と他者の運動に対する内的推定における神経基盤の違いを核磁器共鳴画像法(fMRI)で検討した.協力者はスクリーン上を正弦波運動するターゲットをマウスカーソルで追随した.運動中にターゲット(他者),あるいはカーソル(自己)の運動が一時的に視覚遮断される試行をランダムに設けた.結果から,視覚遮断なしの試行に比べ,ターゲット,およびカーソルが遮断される試行に共通して,前補足運動野(pre-SMA)の活動が見られた.また後部頭頂皮質では遮断対象による側性が見られ,ターゲット遮断では右上/下頭頂小葉(SPL/IPL),カーソル遮断では左IPLの有意な活動が見られた.この結果から,pre-SMAは視覚運動イメージ化に関連し,後部頭頂皮質における右SPL/IPL,左IPLがそれぞれ他者,自己の内的な運動推定に関与することが示唆された.
  • 小川 健二, 乾 敏郎, 杉尾 武志 電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング 104 (586) 67 -72 2005年01月 [査読無し][通常論文]
     
    本実験では視覚誘導運動における運動予測, および視覚フィードバックの影響に関連する神経基盤を事象関連型fMRIにより検討した. 実験ではマウスを使った曲線のトレーシング運動を行い, 運動開始直後にマウスカーソルの視覚フィードバックの遮断, および遮断時間後に視覚フィードバックの呈示を行った. 課題遂行中の脳活動を分析した結果, 視覚フィードバック遮断中では大脳基底核, 腹側運動前野(PMv), および前補足運動野(pre-SMA), 呈示後では小川ら(2004b)で見られた後部頭頂皮質(PPC), および頭頂側頭接合部(TPJ)において有意な活動増加が見られた. 本実験結果から視覚誘導運動において, 大脳基底核, PMv, pre-SMAが内的な運動生成および視覚的運動予測に関与しており, PPC, TPJがそれぞれ視覚フィードバック情報に基づく運動誤差, および運動予測の更新に関与していることが示唆された.
  • 杉尾 武志, 小川 健二, 乾 敏郎 電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング 104 (139) 13 -18 2004年06月 [査読無し][通常論文]
     
    到達把持運動は人間のあらゆる行為に関わる基本的な運動である.視覚失調患者の症例から,日常物体に対する到達把持運動に後部頭頂皮質の関与を必要としない可能性が指摘されてきた.日常物体に対して到達把持運動を行うためには,物体の視覚的形状に関する構造特性がその使用方法に対して適切に処理される必要がある.本研究は,構造特性が異なる4種類の日常物体を用いて,到達把持運動の運動イメージに関わる脳内領域を明らかにするとともに,物体の種類に対して感度が高い領域を同定した.その結果,到達運動および把持運動それぞれに関わる後部頭頂皮質内の領域(頭頂間溝内側領域および頭頂間溝前外側領域)で物体の種類による感度に違いがみられた.前者が目標となる物体に対して手を向ける位置の多様性を反映しているのに対して,後者は物体のつかみ方の多様性を反映していると考えられた.これらの結果は,日常物体に対する到達把持運動に関連した後部頭頂皮質の活動が,物体の構造特性に制約された運動スキーマの選択に関係していることを示している.
  • 小川 健二, 乾 敏郎, 杉尾 武志 電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング 104 (139) 19 -24 2004年06月 [査読無し][通常論文]
     
    ヒトは自己の運動制御において,運動指令,および感覚フィードバック情報を利用したオンラインの運動予測を行っていることが示唆されている.本研究では,自己運動の予測に関与する神経基盤の特定を行った.実験では視覚誘導運動として,実際の視覚フィードバックに遅延を導入した環境下での曲線のトレーシング運動を行い,課題遂行時の脳活動をfMRIにて計測した.実験結果から,頭頂側頭接合部(TPJ)の活動と遅延条件における運動パフォーマンスとの間に正の相関が見られた.また視覚的に与えられる自己の運動誤差に関連して後部頭頂皮質(PPC)の活動が見られた.以上の結果から,PPCにおいて視覚フィードバック情報により得られる運動誤差が計算され,TPJにおいて視覚運動統合により自己の運動予測がなされている可能性が示された.

受賞

  • 2017年02月 計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会 優秀講演賞
     
    受賞者: 小川健二
  • 2016年10月 北海道心理学会奨励賞
     
    受賞者: 小川健二
  • 2014年03月 国際電気通信基礎技術研究所 研究開発奨励賞
     
    受賞者: 小川健二
  • 2010年05月 日本認知心理学会 優秀発表賞
     
    受賞者: 小川健二

競争的資金等の研究課題

  • 運動学習に対する安静時脳活動の影響とニューロフィードバックによる促進
    文部科学省:科学研究費補助金(若手研究A)
    研究期間 : 2017年04月 -2020年03月 
    代表者 : 小川健二
  • 脳内身体マップに基づく手指運動能力の個人差の解明および介入法の開発 研究課題
    文部科学省:科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究)
    研究期間 : 2016年04月 -2018年03月 
    代表者 : 小川健二
  • 文部科学省:科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究)
    研究期間 : 2014年04月 -2016年03月 
    代表者 : 小川 健二
  • ヒト身体像を構成する神経表象の解明とミラーニューロンシステム仮説の検証
    日本学術振興会:科学研究費補助金(特別研究員奨励費)
    研究期間 : 2011年 -2013年 
    代表者 : 小川健二
  • ヒト身体像を構成する神経表象の解明とミラーニューロンシステム仮説の検証
    日本学術振興会:科学研究費補助金(研究活動スタート支援,中途辞退)
    研究期間 : 2010年 -2011年 
    代表者 : 小川健二
  • ヒトの運動制御における動的な身体の状態推定機構の解明
    日本学術振興会:科学研究費補助金(特別研究員奨励費)
    研究期間 : 2006年 -2007年 
    代表者 : 小川健二
  • 運動制御におけるヒトの動的な状態推定機構の解明
    日本学術振興会:21世紀COE「知識社会基盤構築のための情報学拠点形成」リーダーシップ養成プログラム研究費
    研究期間 : 2005年 -2006年 
    代表者 : 小川健二

教育活動情報

主要な担当授業

  • 修士論文
    開講年度 : 2017年
    課程区分 : 修士課程
    開講学部 : 文学研究科
  • 心理学特殊講義
    開講年度 : 2017年
    課程区分 : 修士課程
    開講学部 : 文学研究科
    キーワード : 認知心理学、(比較)認知科学、脳科学、音楽(発達)心理学
  • 修士論文・特定課題指導特殊演習
    開講年度 : 2017年
    課程区分 : 修士課程
    開講学部 : 文学研究科
  • 思考過程論特別演習
    開講年度 : 2017年
    課程区分 : 修士課程
    開講学部 : 文学研究科
    キーワード : 認知神経科学、認知心理学、脳機能イメージング
  • 博士論文指導特殊演習
    開講年度 : 2017年
    課程区分 : 博士後期課程
    開講学部 : 文学研究科
  • 大学院共通授業科目(教育プログラム):脳科学入門
    開講年度 : 2017年
    課程区分 : 修士課程
    開講学部 : 大学院共通科目
  • 卒業論文
    開講年度 : 2017年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 文学部
  • 大学院共通授業科目(教育プログラム):脳科学入門
    開講年度 : 2017年
    課程区分 : 修士課程
    開講学部 : 大学院共通科目
    キーワード : 先端的脳研究、脳機能、イメージング
  • 大学院共通授業科目(教育プログラム):脳科学研究の展開
    開講年度 : 2017年
    課程区分 : 修士課程
    開講学部 : 大学院共通科目
    キーワード : 脳科学、認知、発達
  • 心理学実験実習
    開講年度 : 2017年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 文学部
    キーワード : 心理学、実験実習
  • 心理学研究法
    開講年度 : 2017年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 文学部
    キーワード : 変数、尺度水準、基本統計量、サンプリング、相関、回帰、統計的推測、カイ2乗検定、t検定、分散分析
  • 心理学研究法
    開講年度 : 2017年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 文学部
    キーワード : 分散分析、多変量解析、重回帰分析、主成分分析、因子分析、ノンパラメトリック検定
  • 心理学実験
    開講年度 : 2017年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 全学教育
    キーワード : 基礎心理学,実験心理学,認知心理学,社会心理学
  • 科学・技術の世界
    開講年度 : 2017年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 全学教育
    キーワード : 心理学,意識,神経,認知,記憶,知覚,知能,学習,発達,社会,動機づけ,人格,情動,文化,動機付け,健康
  • 基礎心理学
    開講年度 : 2017年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 文学部
    キーワード : 感覚,知覚,高次視覚,認知,記憶,イメージ,認知神経科学,意識/無意識,学習,動物行動,音楽認知,感情,パーソナリティ,社会行動
  • 心理学特殊演習
    開講年度 : 2017年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 文学部
    キーワード : 実験心理学,認知心理学,発達心理学,認知科学

大学運営

委員歴

  • 2017年 - 現在   日本心理学会   認定心理士の会幹事・運営委員
  • 2017年 - 現在   日本心理学会   認定心理士資格認定委員会委員
  • 2013年 -2017年   日本心理学会   若手の会運営委員
  • 2010年 - 現在   日本神経心理学会   評議員
  • 2010年   第43回日本神経心理学会   運営・プログラム委員


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