清水 洋平 (シミズ ヨウヘイ)

理学研究院 化学部門 有機・生命化学分野准教授
総合イノベーション創発機構化学反応創成研究拠点准教授

研究者基本情報

■ 学位
  • 博士(薬学), 東京大学, 2011年03月
  • 修士(薬学), 東京大学, 2008年03月
  • 学士(薬学), 東京大学, 2006年03月
■ URL
researchmap URLホームページURL■ ID 各種
J-Global ID■ 研究キーワード・分野
研究キーワード
  • 触媒
  • 有機化学
研究分野
  • ナノテク・材料, 有機合成化学, 触媒反応
  • ライフサイエンス, 薬系化学、創薬科学
■ 担当教育組織

経歴

■ 経歴
経歴
  • 2023年04月 - 現在
    北海道大学, 化学反応創成研究拠点 ListサステナブルDX触媒連携研究プラットフォーム (ICReDD List-PF), 主任研究者(兼任)
  • 2020年11月 - 現在
    北海道大学, WPI-ICReDD, 准教授(兼任)
  • 2020年11月 - 現在
    北海道大学, 大学院理学研究院 化学部門, 准教授, 日本国
  • 2025年08月 - 2025年09月
    Université de Toulouse, Visiting Assistant Professor
  • 2019年04月 - 2020年10月
    北海道大学, WPI-ICReDD, 講師(兼任)
  • 2018年01月 - 2020年10月
    北海道大学, 大学院理学研究院 化学部門, 講師
  • 2015年04月 - 2017年12月
    東京大学, 大学院薬学系研究科, 助教
  • 2011年04月 - 2015年03月
    東京大学, 大学院薬学系研究科, 特任助教
  • 2008年04月 - 2011年03月
    独立行政法人日本学術振興会, 特別研究員(DC1)
学歴
  • 2006年04月 - 2011年03月, 東京大学, 大学院薬学系研究科
  • 2004年04月 - 2006年03月, 東京大学, 薬学部
  • 2002年04月 - 2004年03月, 東京大学, 教養学部, 理科二類
委員歴
  • 2015年 - 2023年
    日本薬学会, 次世代シンポジウム 世話人, 学協会
  • 2019年06月 - 2020年03月
    第14回アジア最先端有機化学国際会議 (ICCEOCA-14), 第14回アジア最先端有機化学国際会議組織委員

研究活動情報

■ 受賞
  • 2023年02月, 日本化学会北海道支部, 2022年度 日本化学会北海道支部奨励賞
    保護基フリー合成を指向した化学選択的触媒反応の開発
    清水洋平
  • 2020年01月, Thieme Chemistry Journals, Thieme Chemistry Journals Award
    清水洋平
  • 2019年03月, 日本薬学会, 日本薬学会奨励賞
    触媒の特性を活かした化学選択的反応の開発
    清水洋平
  • 2018年03月, 日本化学会, 若い世代の特別講演証
    一価銅触媒の特性を活かした化学選択的反応の開発
    清水洋平
  • 2015年, 有機合成化学協会, 東レ研究企画賞
    ホウ素触媒と遷移金属触媒の協奏的効果によるカルボン酸の化学選択的修飾反応の開発
    清水洋平
  • 2013年08月, ArmChemFront 2013, Best Poster Prize
    In situ catalytic generation of allylcopper species and its direct use for asymmetric allylation
    清水洋平
■ 論文
■ その他活動・業績
  • 低免疫原性を持つストレプトアビジンとRI標識イミノビオチンを用いたプレターゲティング法の開発
    杉山暁; 杉山暁; 山次健三; 巽俊文; 鷲山幸信; 金井求; 児玉龍彦; 清水洋平; 溝端栄一; 井上豪, 核医学(Web), 57, Supplement, 2020年
  • 進行がん治療を指向した低免疫原性ストレプトアビジン変異体と211At標識イミノビオチンを用いるプレターゲティングシステムの開発
    巽俊文; 山次健三; 清水洋平; 杉山暁; 趙松吉; 粟生木美穂; 西嶋剣一; 右近直之; 高橋和弘; 児玉龍彦; 鷲山幸信; 金井求, 反応と合成の進歩シンポジウム講演要旨集, 2020年
  • 無保護糖類を基質としたジアステレオ選択的触媒的プロパギル化反応を鍵としたシアル酸類縁体の合成
    魏 暁峰; 清水 洋平; 金井 求, 天然有機化合物討論会講演要旨集, 57, 0, 2015年
    <p>[初めに]</p><p>シアル酸は細胞膜表面のオリゴ糖の末端に存在し、細胞認識、癌細胞の転移、ウィルス感染など生理機能や病理状態に深く関わっており生物または医学研究に広く利用されている。<sup>1 </sup>自然界にはN-アセチルノイラミン酸(Neu5Ac)やKDNを代表とし、これらが様々な修飾を受けた形で50種類以上のシアル酸類縁体が存在している。これまでに様々な誘導体が合成されているが、シアル酸の有する立体情報が、その機能に与える影響に関しては詳細な研究が進んでいない。これは、多様な立体を有するシアル酸誘導体の網羅的合成法が存在しないことにその一因があると考えられる。</p><p>[シアル酸類の合成]</p><p>現在、シアル酸合成に主に利用されている方法は酵素を用いた合成法である。<sup>2</sup>この方法は、大スケールにも対応可能な効率的方法であるが、基質適応範囲は限定的であり、多様な誘導体の合成という観点からは利用が難しい。化学合成法においては、無保護糖類を原料として保護基を用いずに合成を行う、短工程な方法<sup>3</sup>がいくつか報告されている。しかしながら、これらの反応では鍵となる炭素‐炭素結合形成反応の立体選択性が、基質特有の立体によって制御されてしまうため、多様な立体を有するシアル酸の合成には対応できない。</p><p>[ジアステレオ選択的触媒的プロパギル化反応の開発]</p><p>この問題点に着目し、我々は多様な立体構造を持つ天然または非天然シアル酸類縁体の網羅的合成を目的とし、ジアステレオ選択性を自在に制御できる触媒反応の開発に取り組んだ。ソフトメタル共役塩基触媒<sup>4</sup>の活用によって、ハードな官能基であるヒドロキシ基存在下においても炭素‐炭素結合形成反応を進行させることができると考え(Scheme 1)、無保護の糖を基質としたプロパギル化反応の検討を行った。</p><p> 種々検討を行ったが、ソフトな性質を有する1価銅触媒とアレニルボロネートとのトランスメタル化により生成するアレニル銅求核剤を用いてもプロトン化が優先して進行してしまい、炭素‐炭素結合形成反応はほとんど進行しなかった。これは、反応活性種であるアルデヒド型の糖が平衡でわずかしか存在していないために、求核付加反応が進行しなかったものと考えられた。そこで、アルデヒド型の存在量を増加させるため、糖の開環促進剤を種々検討したところ、B(OMe)<sub>3</sub>の添加が反応促進に有効であることを見出した。また、リガンドとして不斉Ph-SKP類を利用することで2種類のジアステレオマーを高い選択性で作り分けることに成功した(Scheme 2)。</p><p> 本反応は単糖だけではなく、二糖(b-D-lactose)に対しても適用可能であり、良好な収率、高い立体選択性で反応が進行した(Scheme 3)。</p><p>次に、シアル酸誘導体の合成を検討した。D-Mannoseを原料としてグラムスケールにてプロパルギル化反応を行ったところ、0.1 mol%の配位子と0.15 mol%の銅</p><p>(View PDFfor the rest of the abstract.)</p>, 天然有機化合物討論会実行委員会, 日本語
  • 有機触媒の力 カルボニル-オレフィンメタセシス
    清水 洋平, ファルマシア, 49, 7, 695, 695, 2013年
    公益社団法人 日本薬学会, 日本語
  • Hyperforinの触媒的不斉全合成研究
    清水 洋平; 施 世良; 臼田 裕之; 金井 求; 柴崎 正勝, 反応と合成の進歩シンポジウム 発表要旨概要, 35, 0, 83, 83, 2009年
    Hyperforin was isolated from western herb, St. John's wort (<I>Hypericum perforatum</I>). Hyperforin exhibits various biologic activities including mild anti-depressant activity, anti-malarial activity, inhibitory activity of human histone deacetylase, and CYP3A4 induction activity. And this compound has characteristic structure; highly substituted bicyclo[3.3.1]nonanone core, 4 asymmetric carbon center.<BR> To synthesize attractive natural compound, hyperforin, our group developed the catalytic asymmetric Diels-Alder reaction. This key reaction gave substituted cyclohexene which has 2 contiguous asymmetric centers in high yield and selectivity (93% yield, 96% ee, exo: endo = >33: 1).<BR> From this key intermediate, we already synthesized bicyclo core via Claisen rearrangement, intramolecular aldol cyclization as key intermediate.<BR> And model study revealed that additional oxidation was possible using vinylogous Pummerer rearrangement., 日本薬学会化学系薬学部会, 日本語
■ 講演・口頭発表等
  • Boron Catalysis for Transformation of Carboxylic Acids and Their Derivatives
    Yohei Shimizu
    Universite de Strasbourg Invited Lecture, 2025年09月24日
    [招待講演]
  • Enabling Direct Functionalization of Carboxylic Acids by Boron Catalysis
    Yohei Shimizu
    LHFA Invited Lecture, 2025年09月18日
    [招待講演]
  • Catalytic Asymmetric Reactions Empowered by Multiple Non-covalent Interactions between Ligands and Substrates
    Yohei Shimizu
    LCC Invited Lecture, 2025年09月05日, 英語
    [招待講演]
  • Visible Light Driven Boron Catalysis for Direct Transformation of Carboxylic Acids and Their Analogues
    Yohei Shimizu
    The 4th Japanese-Sino-Symposium on Catalysis for Precision Synthesis, 2025年07月07日, 英語
    2025年07月07日 - 2025年07月08日, [招待講演]
  • ホウ素触媒が拓く可視光駆動型反応
    清水洋平
    グリーン触媒科学第2回公開シンポジウム, 2024年12月13日, 口頭発表(招待・特別)
    2024年12月13日 - 2024年12月14日, [招待講演]
  • Enabling Direct Functionalization of Carboxylic Acids by Boron Catalysis
    Yohei Shimizu
    The 2nd List Platform Symposium, 2024年08月29日
    [招待講演]
  • Visible Light-Driven Boron-Catalyzed Direct Functionalization of Carboxylic Acids
    Yohei Shimizu
    ICAT International Symposium on Catalysis 2024: Sustainable synthesis by use of efficient catalyst, 2024年07月29日
    [招待講演]
  • α-Functionalization of Carboxylic Acids Driven by Boron Catalyst and Visible Light
    Yohei Shimizu
    7th International Conference on Catalysis and Chemical Engineering, 2023年02月24日, 英語, 口頭発表(招待・特別)
    [招待講演]
  • 保護基フリー合成を指向した化学選択的触媒反応の開発
    清水洋平
    2022年度日本化学会北海道支部奨励賞 受賞講演会, 2023年02月20日, 日本語, 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
    [招待講演]
  • ホウ素触媒と可視光照射による化学選択的カルボン酸修飾の新たな可能性
    清水洋平
    Hybrid Catalysis若手道場 online, 2022年03月19日, 日本語, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
    [招待講演]
  • Development of Chemoselective Reactions Using Copper and Boron as Key Catalysts
    清水洋平
    LHFA virtual lecture, Université Toulouse III, 2021年10月21日, 英語, 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
    [招待講演]
  • Chemoselective α-Functionalization of Carboxylic Acids
    清水洋平
    2020 Dalian University of Technology-Overseas Partner Universities Series Online Exchange Conference, 2021年01月07日, 口頭発表(招待・特別)
    2021年01月06日 - 2021年01月09日, [招待講演]
  • Carboxylic acid-selective α-functionalization enabled by boron activator
    清水洋平
    The 11th CSE Autumn School & The 8th ALP International Symposium, 2020年11月04日, 口頭発表(招待・特別)
    2020年11月04日 - 2020年11月05日, [招待講演]
  • Boron-Catalyzed α-Functionalization of Carboxylic Acids
    清水洋平
    Hokkaido mini-Symposium by Young Generations in Asia, 2019年11月15日, 英語
    [招待講演]
  • Carboxylic Acid-Selective Enolate Formation
    清水洋平
    Hokkaido Summer Symposium 2019 on Catalysis for Organic Synthesis, 2019年07月02日, 英語, 口頭発表(招待・特別)
    北海道大学, [招待講演], [国際会議]
  • 触媒の特性を活かした化学選択的反応の開発
    清水洋平
    日本薬学会第139年会 奨励賞受賞講演, 2019年03月21日, 日本語, 口頭発表(招待・特別)
    千葉, 受賞講演, [招待講演], [国内会議]
  • 触媒の特性を活かした化学選択的反応の開発
    清水洋平
    若手研究者のための有機化学札幌セミナー, 2018年11月08日, 日本語
    北海道大学, [招待講演], [国内会議]
  • 一価銅触媒の特性を活かした化学選択的反応の開発
    清水洋平
    日本化学会 第98春季年会 若い世代の特別講演会, 2018年03月21日, 日本語
    日本大学船橋キャンパス, [招待講演]
  • 一価銅触媒の特性を活かした化学選択的反応の開発
    清水洋平
    第二回有機若手ワークショップ, 2017年11月29日, 日本語
    京都大学, [招待講演]
  • 触媒の特性を活かした化学選択的反応の開発
    清水洋平
    第12回神戸大学有機反応化学研究会, 2017年11月28日, 日本語
    [招待講演]
  • 触媒の特性を活かした化学選択的反応の開発
    清水洋平
    平成29年度若手研究者のためのセミナー, 2017年07月08日, 日本語
    東京大学, [招待講演]
  • Chemoselective C-C Bond Forming Reactions
    清水洋平
    University of California Santa Barbara, 2017年06月30日, 英語
  • Chemoselective C-C Bond Forming Reactions
    清水洋平
    Chalmers University of Technology, 2017年04月06日, 英語, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
    Chalmers University of Technology
  • ホウ素触媒によるカルボン酸の化学選択的求核的活性化法の開発
    清水洋平
    日本薬学会第137年会 有機合成化学の若い力, 2017年03月25日, 日本語
    東北大学, [招待講演]
  • 触媒の特性を活かした化学選択的反応の開発
    清水洋平
    第40回 星薬科大学大学院研究科助手会・大学院自治会 合同公開セミナー, 2016年11月05日, 日本語
    星薬科大学, [招待講演]
  • 保護基フリー合成を目指した化学選択的反応の開発
    清水洋平
    有機触媒若手セミナー, 2015年10月04日, 日本語
    名古屋, [招待講演]
  • Copper-Catalyzed C-C Bond Forming Reactions Utilizing Its “Soft” Characteristics
    清水洋平
    University of Alberta, 2014年07月14日, 英語
    University of Alberta
  • ent-Hyperforinの触媒的不斉全合成
    清水洋平
    若手研究者のためのセミナー(2010), 2010年09月25日, 日本語
    千葉大学, [招待講演]
■ 主な担当授業
  • 分子化学A(有機金属化学), 2024年, 修士課程, 総合化学院
  • 総合化学特論Ⅱ(Modern Trends in Organic Chemistry and Biological Chemistry), 2024年, 修士課程, 総合化学院
  • 大学院共通授業科目(一般科目):自然科学・応用科学, 2024年, 修士課程, 大学院共通科目
  • 総合化学特論II (Modern Trends in Organic Chemistry and Biological Chemistry), 2024年, 修士課程, 工学院
  • 先端総合化学特論Ⅰ, 2024年, 博士後期課程, 総合化学院
  • 総合化学特論II (Modern Trends in Organic Chemistry and Biological Chemistry), 2024年, 博士後期課程, 工学院
  • 有機金属化学, 2024年, 学士課程, 理学部
  • 教科教育法(理科Ⅰ), 2024年, 学士課程, 教育学部
■ 所属学協会
  • 2023年05月 - 現在
    触媒学会
  • 現在
    有機合成化学協会
  • 現在
    日本薬学会
  • 現在
    日本化学会
■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
  • バイオマスを用いた分解性NOペプトイドの創製
    戦略的な研究開発の推進 戦略的創造研究推進事業 さきがけ
    2024年 - 2027年
    清水 洋平
    ポリマーは現代社会に必要不可欠な材料ですが、その多くは難分解性であり、環境問題の要因の一つとなっています。本研究は、バイオマスの一つであるカルボン酸を原料として、新たな分解性ポリマー「NOペプトイド」を創製し、その機能開拓を目指します。さらに、NOペプトイドの構造的な特徴に基づいた分解法を確立し、資源循環を可能にする新たな材料としてこれを利用するための基盤技術を開発します。
    科学技術振興機構, 北海道大学, 研究代表者
  • バイオマスカルボン酸の遠隔位修飾を可能とするラジカル制御型グリーン触媒の開拓
    科学研究費助成事業
    2024年04月01日 - 2026年03月31日
    清水 洋平
    日本学術振興会, 学術変革領域研究(A), 北海道大学, 24H01828
  • ホスフィン触媒によるアルキルピリジン類の直截的変換法の開発
    研究助成(奨励)
    2024年07月 - 2025年03月
    秋山記念生命科学振興財団, 研究代表者, 競争的資金
  • バイオマスカルボン酸の高付加価値化を指向した触媒的変換反応の開発
    研究助成
    2024年04月 - 2025年03月
    高橋産業経済研究財団, 研究代表者, 競争的資金
  • バイオマス資源の高度利用を指向した可視光駆動型カルボン酸修飾法の開発
    第41回研究助成 課題A「植物有用成分およびバイオマス資源の高度利用」
    2024年04月 - 2025年03月
    松籟科学技術振興財団, 研究代表者, 競争的資金
  • 新規ラジカル制御法の開拓による精密有機合成
    科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)
    2022年06月30日 - 2024年03月31日
    清水 洋平
    塩素ラジカルとホスフィン触媒の相互作用を活用したC-Hアミノ化反応について検討を行った。可視光領域に吸収帯を持つ塩化セリウム触媒を用いることで触媒的に塩素ラジカルを生成する反応条件を採用し、ホスフィン触媒およびアミノ化剤の探索を行った。その結果、アゾジカルボン酸エステルをアミノ化剤として用いた際にC-Hアミノ化が進行し、ホスフィン触媒の構造や電子的効果によってC-Hアミノ化の位置選択性が変化することが明らかとなった。とりわけビアリール骨格を有するホスフィン触媒が良好な結果を示しており、ホスフィン触媒の立体的な影響があるのではないかと考えられる。また、溶媒効果も顕著であり、ハロゲン系溶媒が効果的である。これらの結果は、高反応性の塩素ラジカルをホスフィン触媒の作用によって制御したものだと考えられる。
    また、上記のC-Hアミノ化反応を検討する中で、塩素ラジカルを必要としない新たなC-Hアミノ化反応を見出した。ホスフィンを触媒として、塩基性条件下、アミノ化剤と基質を0℃~室温条件で撹拌することによって位置選択的に反応が進行する。いくつかのホスフィン触媒を検討したところ、本反応においてもその構造や電子的効果が反応の効率に大きく影響することがわかった。現段階では、再現性に問題が残っているものの、テトラヒドロキノリンを基質としたモデル反応で、最高90%収率程度で目的物が得られる。また、この触媒条件をいくつかの基質に適用したところ、ピリジン部位を持つ基質で特異的に反応が進行した。
    日本学術振興会, 挑戦的研究(萌芽), 北海道大学, 22K19016
  • パラレル最適化による拡張型化学選択的カルボン酸修飾法の開発
    科学研究費助成事業 学術変革領域研究(A)
    2022年06月16日 - 2024年03月31日
    清水 洋平
    独自の技術である、ホウ素触媒を用いたカルボン酸のエノラート生成法に光励起を組み合わせることでβ位アリル化反応の開発を検討した。2021年に論文発表したカルボン酸α位アリル化の副生成物としてわずかに得られていたβ位アリル化体の生成比率向上を目指し、ホウ素触媒の配位子、塩基、およびアリル化剤の構造を行った。塩基、アリル化剤は従来と同じ化合物が適切であった一方で、配位子はBINOL型配位子を単体で用いるよりもBINOL型配位子とアミノ酸型配位子を組み合わせた条件で収率が向上することが分かった。カルボン酸エノラートの生成に二つのホウ素触媒が関与しているという想定反応機構に照らして考えると、カルボン酸エノラートの生成と光励起およびC-C結合形成段階に二種類の配位子が協奏的に関与していることを示唆するものであると考えられる。そこで、最適配位子を探索するために、まずBINOL型配位子のデータベースの構築に取り組んだ。合成済み配位子34個と多数の配位子候補についてDFT計算を実施し、それぞれの配位子の様々なパラメータを求め、機械学習における記述子として利用できるように整理した。一方で、実際に合成したBINOL型配位子34個を用いて、β位アリル化反応を実施し、収率を求めた。この実験的データとDFT計算によって得られた様々な記述子を用いてモデル構築を検討した。現在までに配位子構造から収率を予測する精度は低いため、いくつかの配位子候補を合成して実験データを拡充して収率予測モデルの精度を向上させる予定である。
    日本学術振興会, 学術変革領域研究(A), 北海道大学, 22H05329
  • ラジカル生成を鍵としたカルボン酸修飾反応の開発
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2020年04月01日 - 2023年03月31日
    清水 洋平
    ホウ素触媒と光照射の組み合わせを利用したカルボン酸α位アリル化反応の開発を行った。とくに、α位4級炭素の構築に焦点を置き、ホウ素触媒の配位子検討を詳細に行った。BINOL型の配位子が良好な反応性を示していたことから類似の配位子を種々合成して検討したところ、ピレン骨格をもったビスピレノールを配位子とした際に最も良好に反応が進行することが分かった。塩基の選択も重要であり、DBUを用いた際に特異的に高い反応性を示した。最終的にアリル化剤の当量、反応温度、DBUの当量を詳細に検討し最適反応条件を見出し、基質適用範囲の検討を行った。
    アリル化反応の最適化、基質一般性の検討と並行してα位アミノ化反応の検討を行ったところ、ヒドロキシアミンから簡便に合成できるアミノ化剤を用いることによって青色LED照射下において収率は低いながらも反応が進行することがわかった。青色LEDの照射がないと、反応は全く進行しないことから、光による励起を経たラジカル反応であることが示唆される。得られる生成物はαアミノ酸であり、本反応は入手容易なカルボン酸から有用なアミノ酸を一挙に合成できる初めての触媒反応である。収率向上のため、まず、アミノ化剤の脱離基を立体障害、電子的要因を考慮して種々検討したところ、良好な反応性を示すアミノ化剤を見出した。さらにアリル化反応において蓄積した種々の配位子を用いて検討を行うと、アミノ化反応でもBINOL型の配位子を用いた際に良好な収率で生成物を得ることができた。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 20H02729
  • ホウ素触媒-光触媒のハイブリッド触媒系が拓く化学選択的ドミノ型反応の開発と応用
    科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型)
    2020年04月01日 - 2022年03月31日
    清水 洋平
    これまで独自に発展させてきたホウ素触媒によるカルボン酸のエノラート生成法を基盤として、光照射によるエノラートの励起を組み込むことで触媒的ラジカル反応の開発に成功した。
    カルボン酸を基質とした触媒的ラジカル反応は、副反応として脱炭酸が容易に進行してしまうために開発が進んでこなかった分野である。本研究では、ホウ素エノラートが光励起されることによってはじめて1電子移動が起こるという機構でラジカル反応が開始されるため、脱炭酸が起こらず、カルボン酸α位での修飾反応が進行する。ホウ素上の配位子構造が反応の進行に大きな影響を与えていることがわかったため、さまざまな構造の配位子を合成し、検討を行った。その結果、広いπ共役系を有する配位子を用いるほど高効率に反応が進行することが明らかとなった。最適配位子をもとに基質一般性の検討を行ったところ、様々なαアリールカルボン酸に適用可能であった。また、エステルやケトン存在下にもカルボン酸α位のみで反応が進行する化学選択性を有することも確認できた。
    上記の光駆動型反応に加えて、オレフィンとカルボン酸から一挙にラクトンを形成する、新たな反応の初期的知見を得ることができた。ホウ素触媒存在下、適切な活性化剤を添加するとカルボン酸α位での炭素-炭素結合形成とカルボン酸酸素原子とオレフィンとの酸素-炭素結合が一挙に形成される。現在のところ反応機構は不明であるが、ホウ素触媒非存在下ではラクトン形成は進行しないことがわかっている。
    日本学術振興会, 新学術領域研究(研究領域提案型), 北海道大学, 20H04797
  • 高反応性ラジカルの制御が拓くC(sp3)-H結合変換反応
    研究奨励
    2021年01月 - 2022年03月
    上原記念生命科学財団, 研究代表者, 競争的資金
  • 光学活性フッ素化アミノ酸の迅速合成法の開発
    豊田理研スカラー
    2020年04月 - 2021年03月
    豊田理研, 研究代表者, 競争的資金
  • 触媒的カルボン酸α位ラジカル生成法の開発
    科学研究費助成事業 若手研究
    2018年04月01日 - 2020年03月31日
    清水 洋平
    これまでに研究を進めてきたホウ素触媒によるカルボン酸エノラートの生成法を基盤として、光酸化還元触媒と組み合わせたカルボン酸α位ラジカルを活性種とした新たな反応開発を検討した。
    ホウ素活性化剤を1当量用いる条件にて、Irを金属中心とする光触媒を検討したところカルボン酸α位におけるアリル化反応が進行することを見出した。アリルスルホンをアリル化剤として用いることで、分子間で反応が進行する。さらに、ホウ素活性化剤を触媒量に減じても、同等の効率で生成物を与えることが分かった。なお、光源として青色のLEDを用いているが、その光源の強さも収率に影響を与えている。
    さらに、ホウ素触媒上に種々の配位子を導入して検討を行ったところ、配位子の構造が反応性に大きく影響することを確認した。現段階ではBINOL型の配位子が有効である。最適化の途上ではあるが、初期的な基質の適用範囲を検討したところ、3級炭素構築型のカルボン酸のみならず、4級炭素構築型のカルボン酸も基質として適用できることを確かめている。また、エステル、ケトン存在下にもカルボン酸α位のみで反応が進行するという、これまでのホウ素触媒系と同様の利点も備えている。
    反応メカニズムに関する知見を得るべく、光源のON/OFF実験をNMRチューブ内で追跡したところ、本反応は、暗条件では進行せず、光照射の間のみ反応が進行していることが確認された。すなわち、継続的な光照射によるラジカル生成が重要であり、ラジカル連鎖反応ではないことが強く示唆されている。
    日本学術振興会, 若手研究, 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 18K14207
  • ペプチド医薬を志向した新規触媒反応の開発
    研究助成
    2019年04月 - 2020年03月
    医用薬物研究奨励富岳基金, 研究代表者, 競争的資金
  • ペプチド医薬を志向した非天然アミノ酸の迅速合成法の開発
    研究助成
    2019年04月 - 2020年03月
    国際科学技術財団, 研究代表者, 競争的資金
  • 保護基フリー合成を志向した炭素‐炭素結合形成反応の開発
    科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    2015年04月01日 - 2019年03月31日
    清水 洋平
    無保護糖を原料とした銅触媒立体選択的プロパルギル化反応の開発に成功した。プロトン性官能基が多数存在する条件にも関わらず、有機銅活性種のプロトン化を抑え、炭素-炭素結合形成反応を優先して進行させることができた点が特徴の一つである。また、銅触媒上の不斉配位子のキラリティーによって、生成物のジアステレオ選択性を制御できる。さらに、生成物を短工程で高次糖であるシアル酸誘導体へ変換する合成経路も確立した。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 研究代表者, 競争的資金, 15K07851
  • 化学選択的カルボン酸α位修飾反応の開発
    研究助成金
    2016年12月 - 2017年11月
    清水洋平
    アステラス病態代謝研究会, 研究代表者, 競争的資金
  • アリル金属種の新規生成法とその利用
    科学研究費助成事業 若手研究(B)
    2013年04月01日 - 2015年03月31日
    清水 洋平
    同一分子内にアレン部位と窒素求核部位を有したアレニルアニリドを基質として用い、銅触媒を利用することで、インドール骨格の構築を伴うアリル銅の生成に成功し、生じたアリル銅が種々のカルボニル化合物に求核攻撃することを見出した。生物活性物質に広く存在するインドール骨格の構築とアリル銅の生成を一挙に行う事の出来る本手法は、従来のアリル金属種生成法にはない特徴を有しているといえる。
    また、本反応はキラルなジホスフィンリガンドを用いることで、高いエナンチオ選択性にて生成物を与え、様々な光学活性2-(2-ヒドロキシエチル)インドールを得ることができる。
    日本学術振興会, 若手研究(B), 東京大学, 研究代表者, 競争的資金, 25860004
  • 新規触媒開発によるカルボン酸の選択的活性化
    科学研究費補助金 研究活動スタート支援
    2011年 - 2013年03月
    清水洋平
    日本学術振興会, 研究代表者, 競争的資金
  • 新規触媒開発によるカルボン酸の選択的活性化
    科学研究費助成事業 研究活動スタート支援
    2011年 - 2012年
    清水 洋平
    当量のボランを用いることでカルボン酸の活性化に成功し、穏和な条件下においてカルボン酸を求核剤としたアルドール反応が進行することを見出した。ホウ素上の置換基によって反応性、選択性に大きな変化が見られ、用いる塩基との組み合わせによって反応条件の最適化を行うことが可能であった。本反応系は芳香族アルデヒドのみならず脂肪族アルデヒドをも求電子剤に用いることができる基質適用範囲の広い反応系である。
    日本学術振興会, 研究活動スタート支援, 東京大学, 23890034
  • 新規触媒的不斉Diels-Alder型反応の開発および複雑縮環天然物の全合成
    科学研究費助成事業 特別研究員奨励費
    2008年 - 2010年
    清水 洋平
    天然に豊富に存在するグルコースやマンノースといった糖を求電子剤としピルビン酸誘導体を求核剤とした反応の開発を行った。求電子剤となる糖は酸性プロトンを有するヒドロキシル基が多数存在するため通常は保護を行う必要があるが、このような保護基の脱着なしに求核剤が糖を攻撃できる反応を開発できれば、糖を求電子剤とした系に限らず多くの天然物をより効率的に合成できる。それは複雑な縮環系に多くの官能基を有する化合物にも応用できると期待される。目的とする反応を達成するために、まずピルビン酸誘導体を求核剤として選択した。本基質は比較的高い酸性度を有していることから容易に求核的性質を有するエノール型をとると考えられ、さらに糖への付加が進行して得られる化合物はシアル酸であるため、生成物のさらなる修飾により様々な生物活性を有する化合物へと変換できると期待される。糖を求電子剤として様々な金属源を検討したが、その水溶性の高さゆえに取り扱い、分析が困難であったため、初期検討としてラクトールをモデル基質として再び触媒系を検討した。ラクトールはフリーのヒドロキシル基を有しており、また反応点となるアルデヒドがヘミアセタールとして保護された形も糖と類似しているため良いモデル基質となると考えた。ラクトールを用いた検討の結果Fe(III)を用いることで望みとする反応が良好に進行することが明らかとなった。中でもFe(CF_3CO_2)_3が最も良い結果を与えた。マンノースを求電子剤として用いた場合には反応は進行しなかったため、さらなる触媒系の検討を行っている。
    日本学術振興会, 特別研究員奨励費, 東京大学, 08J10868
■ 産業財産権