日本学術振興会:科学研究費助成事業
研究期間 : 2018年07月 -2022年03月
代表者 : 池田 光穂, 山崎 幸治, 瀬口 典子, 辻 康夫, 關 雄二, 太田 好信, 加藤 博文, 石垣 直, 細川 弘明, 丹菊 逸治
世界の先住民が取り組んでいる、遺骨副葬品返還要求、博物館における文化提示への改善要求、言語と文化教育への要請という現象を調査研究した。その結果、世界の先住民運動は、ICTなどの共通のコミュニケーションツールを用いながらも、グローバル化は、決して世界の均質化を引き起さず、むしろ文化の多様性の尊重と独自性に関する歴史的反省を全世界に発信している実態が明らかになった。国民国家は領域内の先住民のグローバルなネットワーク化を支援し、かつ、先住民と国家との連携や和解にむけて動く責務があり、また公教育の中に先住民学を組み込んで、言語と文化の多様性を担保する必要性が明らかになった。