浦 和寛 (ウラ カズヒロ)

水産科学研究院 海洋応用生命科学部門 増殖生物学分野教授

研究者基本情報

■ 学位
  • 博士(水産学), 北海道大学
■ URL
researchmap URLホームページURL■ ID 各種
J-Global ID■ 研究キーワード・分野
研究キーワード
  • 核内受容体
  • 卵黄タンパク質
  • 配偶子形成
  • プロテアアーゼ
  • ウニ
  • セルラーゼ
  • 棘皮動物
  • 人工餌料開発
  • 消化酵素
  • エゾバフンウニ
  • 消化吸収
  • 卵巣
  • 雌特異タンパク質
  • 精巣
  • 栄養細胞
  • 局在
  • 精製
  • 主要卵黄タンパク質
  • 特異抗体
  • コラーゲン
  • イトヨ
  • 骨再生
  • 内分泌
  • 生理学
  • 骨代謝
  • バイオマーカー
  • タンパク質
  • 主要卵黄タンパク質(MYP)
  • 組織再生医療
  • ウロコ
  • 角膜再生
  • 細胞・組織
  • BMP
研究分野
  • ライフサイエンス, 水圏生産科学
  • ライフサイエンス, 水圏生命科学
  • 環境・農学, 化学物質影響
  • 環境・農学, 放射線影響
■ 担当教育組織

経歴

■ 経歴
経歴
  • 2010年 - 現在
    北海道大学, 水産科学研究科(研究院), 准教授, 日本国

研究活動情報

■ 論文
■ その他活動・業績
■ 主な担当授業
  • 海洋生物圏環境科学特論Ⅱ, 2024年, 修士課程, 環境科学院
  • 水圏生物学実験, 2024年, 学士課程, 水産学部
  • 環境と人間, 2024年, 学士課程, 全学教育
  • 水産増殖学, 2024年, 学士課程, 水産学部
  • 地域資源科学, 2024年, 学士課程, 水産学部
  • 海洋共生学, 2024年, 学士課程, 水産学部
  • 水族生理学, 2024年, 学士課程, 水産学部
  • 基礎生命科学実験, 2024年, 学士課程, 水産学部
■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
  • 魚類コラーゲンの医療利用:骨インプラント表面への骨ミメティックコート技術の開発
    科学研究費助成事業
    2021年04月05日 - 2025年03月31日
    都木 靖彰; 浦 和寛; 東藤 正浩
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 21H04731
  • 低コストウニ用配合飼料の開発を目指した核内受容体COUP-TFのリガンドの特定
    科学研究費助成事業
    2021年04月01日 - 2024年03月31日
    浦 和寛
    本研究の最終目標は、低コストウニ用配合飼料の開発を目指している。この最終目標を実現するために、本研究では、ウニ生殖巣の肥大に伴う栄養の合成・蓄積に最も関与している核内受容体COUP-TFのリガンドを特定することを第一目的とする。COUP-TFは、無脊椎動物から脊椎動物において存在し、タンパク質・糖・脂質類の合成を制御しているが、未だ生体内のリガンドは不明である。ウニ生殖巣の肥大時にタンパク質、糖、脂質類の合成・蓄積が核内受容体の制御により成されている科学的根拠を基にして、本研究で明らかにするCOUP-TFのリガンドを含む低コスト天然素材を用いウニ用配合飼料を設計に応用する。
    MYPプロモーター領域DNAと蛍光タンパク質を組み込んだプラスミドベクター(pGL4.10)およびキタムラサキウニCOUP-TFの発現ベクター(pcDNA3.1)を動物細胞に導入し共発現させるレポーターアッセイ系を構築した。マウスCOUP-TFのレポーターアッセイ系では、レチノイン酸で活性が認められることが報告されている。ウニ生殖巣から総脂質を抽出し、総脂質を添加した結果、濃度依存的に活性が上昇した。このことから、ウニ生殖巣の総脂質中にウニCOUP-TFのリガンドが存在することが示された。さらに、ウニ生殖巣総脂質をシリカゲルクロマトグラフィーにより4つの分画に分けた (Fraction1-4)。各フラクションをレポーターアッセイ系で活性を評価した結果、Fraction1で他の分画に比べ最も高い活性が認められた。また、Fraction1の活性度合いは、レチノイン酸添加群より活性が高かった。Fracation1を薄層クロマトグラフィーで解析した結果、Fracation1はレチノイン酸を含まないことが明らかになった。これらのことから、レチノイン酸以外がCOUP-TFのリガンドである可能性が示された。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 北海道大学, 21K05778
  • 魚類コラーゲン製軟骨再生材料の開発:再生医工学研究のパラダイムシフトをめざして
    科学研究費助成事業
    2021年07月09日 - 2023年03月31日
    都木 靖彰; 浦 和寛
    小課題1.チョウザメ脊索Ⅱ型コラーゲン(NC)を用いたⅡ型コラーゲン線維コート技術の開発: 本研究室で開発されたチョウザメ浮袋コラーゲン(SBC)を用いた線維コート技術 (Moroi et al., DOI: 10.1016/j.msec.2019.109925) を基盤としてNCの線維コート技術を開発した(線維コートとは、コラーゲン原線維を培養容器底面に一様にコーティングする技術で、生体組織のコラーゲン性基質と細胞とのインタラクションの研究を可能にする新技術である)。Ⅱ型コラーゲン溶液の濃度、線維化バッファー(リン酸バッファー)の濃度、pH、インキュベーション温度などを最適化することで、世界で初めてⅡ型コラーゲンの線維コートに成功した。また、マウス軟骨前駆細胞ATDC5を用いた培養試験を実施し、Ⅱ型コラーゲン分子コートと比較して線維コート上では細胞増殖速度が低下する一方で軟骨基質産生を示すアルシアンブルー染色が強陽性となる(=前軟骨細胞から成熟軟骨細胞への分化が促進される)ことを確認した。今後軟骨細胞遺伝子発現量を定量する。
    小課題2.NCを用いた3次元足場ゲルの開発: 市販のブタⅠ型コラーゲンのゲル化法を参考に、細胞毒性の低い架橋剤ゲニピンを添加することで、NCを用いてNC原線維から成るゲルとNC分子からなるゲルの合成に成功した。今後ゲルの粘弾性や細胞培養への応用技術を開発する。
    小課題3.SBCもしくはNCを用いた軟骨細胞spheroid作成技術の開発: SBCを用いてマウス由来前骨芽細胞MC3T3-E1をスフェロイド化する技術を応用し、ATDC5細胞のスフェロイド化に挑戦した。しかし、MC3T3-E1がスフェロイド化する条件ではATDC5細胞はスフェロイド化しなかった。本技術開発には別のアイディアが必要であると思われる。
    日本学術振興会, 挑戦的研究(萌芽), 北海道大学, 21K19130
  • 魚類コラーゲンに特徴的なミクロンレベルの大直径線維の成長機構と細胞分化誘導活性
    科学研究費助成事業
    2019年06月28日 - 2022年03月31日
    都木 靖彰; 柚木 俊二; 成田 武文; 畑山 博哉; 浦 和寛
    本研究では魚類コラーゲン(SBC)を用いることで,ミクロンレベルの大直径コラーゲン線維の成長機構を直接観察するためのAFM観察,デジタルマイクロスコープ観察技術,NaCl濃度やPB濃度によるバンドル形成と細い線維の形成の制御技術を開発した。またSBC線維,分子上の細胞の遺伝子発現を変化させる情報の入り口が細胞接着部にある可能性を示した。今後これらの技術を用いることでバンドル形成機構をさらに詳細に検証できる。また,細胞とコラーゲン線維との接着装置であるインテグリンとその後の情報伝達経路を線維と分子で比較することで,線維への接着が遺伝子発現を制御する機構の解明が実現する可能性がある。
    日本学術振興会, 挑戦的研究(萌芽), 北海道大学, 19K22322
  • ウニに生殖腺刺激ホルモンはあるのか?
    科学研究費助成事業
    2014年04月01日 - 2017年03月31日
    都木 靖彰; 浦 和寛; 東藤 孝
    ウニ生殖巣の肥大化メカニズムを研究するツールとして,生殖巣器官培養系を確立し,これを用いて生殖巣の肥大に重要な主要卵黄タンパク質(MYP)の合成を誘起する因子を探索した。仮説としてウニ体腔液中の因子と核内受容体に結合する脂質を設定し,ウニ生殖巣が肥大した時期の体腔液および肥大したウニ生殖巣から抽出した総脂質を添加して生殖巣を培養し,MYP mRNA量を定量PCRにより測定したが,どちらも優位な変動は認められなかった。本研究期間において,ウニ生殖巣中のMYP mRNAの発現を誘起する因子の決定はできなかった。今後,MYPの合成に関与する核内受容体を特定しそのリガンドを添加する実験が必要である。
    日本学術振興会, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 26660167
  • ウニにステロイドホルモン合成・代謝機構はあるのか?
    科学研究費助成事業
    2013年04月01日 - 2016年03月31日
    浦 和寛; 都木 靖彰; 井尻 成保
    ウニの生殖巣肥大にステロイドホルモンが関与しているか解明するために、生殖巣が小さいキタムラサキウニに給餌し生殖巣を人為的に肥大させた。給餌開始前後のウニから生殖巣を摘出し、次世代シークエンス解析によりトランスクリプトーム解析を行い、22種類の核内受容体および21種類のP450を同定した。脊椎動物に見られるステロイドホルモンをリガンドとする核内受容体は認められなかった。一方、脊椎動物においてステロイドホルモンの合成に必須のP450と相同性を持つP450遺伝子は認められなかった。さらに、生殖巣ではEcR/FXRが認められたことからウニ特有のステロイドホルモンを合成・代謝している可能性が示された。
    日本学術振興会, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 25660159
  • ウニに生殖腺刺激ホルモンはあるのか?
    科学研究費助成事業
    2011年 - 2013年
    都木 靖彰; 浦 和寛; 東藤 孝
    これまで、ウニの生殖巣の発達につれて生殖巣で合成・蓄積されるタンパク質(主要卵黄タンパク質 Major Yolk Protein :MYP)の遺伝子構造・発現部位が明らかにされていたが、生殖巣の発達を統御機構に関しては不明なまま残されていた。本研究では、MYPおよびGAPDH mRNA発現定量系の確立をおこなうとともに、MYPの合成を誘起する生殖腺刺激ホルモンの探索を行うための生殖巣器官培養の確立を試み、短期間の器官培養系を確立した。これにより、今後 MYP mRNA 発現量を指標に生殖の内分泌統御に関する研究が可能になる。
    日本学術振興会, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 23658152
  • 人工餌料開発をめざしたウニの栄養吸収および成長機構の解明
    科学研究費助成事業
    2010年 - 2012年
    浦 和寛; 都木 靖彰
    北海道はウニの主要な生産地であり、従来天然ウニを漁獲すると共に、生殖巣の発達の悪いウニを良漁場へ移植するなどの対処がなされてきた。そこで、これらのウニを養殖することで生殖巣の増大を図り、商品として有効利用する試みが行われ生殖巣の品質向上に適した餌の開発が必要とされている。養殖事業や中間育成事業を効率良く行うためには、量や品質を管理しやすい人工餌料の開発が重要である。人工餌料の開発にはウニの消化吸収能力に関する基礎的知見の集積が必須であるが、これまで殆ど行われてきていなかった。本研究では、ウニ消化酵素を精製し生化学的特性を明らかにすることを目的とした。その結果、エゾバフンウニの消化酵素はキタムラサキウニに比べ高温に弱いということが明らかになった。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 北海道大学, 22580194
  • 再生鱗をモデルとしたコラーゲン配向機構の解明-魚コラーゲンから生体修復材料を造る
    科学研究費助成事業
    2009年 - 2012年
    都木 靖彰; 生駒 俊之; 浦 和寛
    質量分析を用いて,鱗コラーゲンの高次配向制御に関わる可能性が高いSLRPsを同定するとともに,その遺伝子クローニングをおこなって発現部位を明らかにした。また,コラーゲン変性温度がα3鎖の量とプロリン残基水酸化率とで制御される可能性を示した。さらに,磁場内でコラーゲン線維配向構造創出をおこなって粘弾性特性,引張強度を明らかにするとともに,再線維化コラーゲンを用いて高密度の新規メソ多孔材料の開発に成功した。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 21380116
  • 再生鱗をモデルとしたコラーゲン配向機構の解明-魚コラーゲンから生体修復材料を造る
    科学研究費助成事業
    2006年 - 2008年
    都木 靖彰; 浦 和寛; 生駒 俊之
    ウロコのコラーゲンを用いて再生医療用人工基質の合成をめざして、生物学と材料科学の両面から研究を推進した。生物学的アプローチにより鱗形成細胞分化の分子機構、コラーゲン配向を制御する候補分子、組織ごとのコラーゲンα鎖組成を明らかにした。また、材料科学的アプローチにより、ブタ及びティラピアコラーゲン線維配向ゲルを高磁場内で実現するとともに、湿潤環境下による乾燥により10~20wt%の高密度化に成功した。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 18380109
  • ウニにインスリンはあるのか?
    科学研究費助成事業
    2006年 - 2007年
    都木 靖彰; 浦 和寛
    我が国の水産業において、水産無脊椎動物は重要な増養殖対象動物としての位置を占めており、種苗生産・放流や養殖が盛んに行われている種も多い。近年、日本沿岸域における水産生物資源、特に無脊椎動物の資源量は減少傾向にあることから、今後は優良品種の育種や高度で効率的な増養殖技術の開発が必要になると考えられるが、水産無脊椎動物においてそのような試みは著しく立ち遅れている。その大きな理由として、水産無脊椎動物の成長や成熟を制御する内分泌系に関する基礎的知見が極めて少ないといえる。比較的研究されているウニでも、糖質・脂質・タンパク質の代謝を制御する内的因子(ホルモンなど)の存在の有無や、それらの作用機序について正確に把握されていないのが現状である。本研究は、ウニをモデル生物として選定し、無脊椎動物の内分泌機構の解明に着手するものである。
    今年度は、エゾバフンウニ消化器官において、モルモット抗ブタインスリン抗血清を用いて免疫組織化学的解析を行った。その結果、胃において消化管内腔側の上皮細胞の小さな顆粒に陽性反応が認められた。また、卵巣、精巣、放射神経にも免疫陽性反応が認められた。このことからエゾバフンウニにインスリン様物質が局在している可能性が示された。
    日本学術振興会, 萌芽研究, 北海道大学, 18658075
  • イトヨの優良バイオマーカーを利用した内分泌撹乱作用評価系の構築
    科学研究費助成事業
    2006年 - 2007年
    長江 真樹; 原 彰彦; 征矢野 清; 浦 和寛
    環境ホルモンの生物影響評価は、女性ホルモン様作用検出においては研究が進展しているが、男性ホルモン様作用に関しては立ち後れている。それは、化学物質の持つ男性ホルモン作用を評価するツールの開発が遅遅として進んでいないためである。イトヨはその特殊な生物学的特徴から、男性ホルモンおよび女性ホルモン作用の両方を効果的に検出するバイオマーカーを備えている。本研究課題では、それらバイオマーカーを定量するための測定系の構築ならびに曝露試験法の開発を実施した。
    平成18年度は、男性ホルモンバイオマーカーであるスピギンの超高感度測定系の開発を行い、正確かつ鋭敏な測定系を確立した。また、女性ホルモンバイオマーカーであるビテロゲニンの精製ならびに抗体作成を行った。
    平成19年度には、特異抗体を用いたビテロゲニンの化学発光測定系を確立した。本測定法は、発光検出系の導入により極めて感度の高い測定系となった。また、イトヨ個体を用いて曝露試験を実施する際の曝露条件(曝露日数および曝露水温)の検討も行った。その結果、合成男性ホルモンであるMT0.1,1および10μg/Lの濃度曝露では3日間の曝露で十分な生物学的評価が実施可能であると裏付けられた。さらに曝露試験時の水温影響についても5,10および15℃での曝露を実施し、スピギンmRNA濃度変化を解析したところ、15℃が最も高感度にホルモン作用を発現させることが明らかとなった。
    以上本研究課題では、イトヨの優良バイオマーカーを用いた環境ホルモン影響評価法を開発し、極めて実用性の高い測定法ならびに曝露試験法を確立した。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 長崎大学, 18510060
  • ウニ生殖巣における栄養細胞の生理機能解析
    科学研究費助成事業
    2005年 - 2006年
    浦 和寛
    北海道において経済的価値の高いウニは養殖事業の最適種の一つであり、ウニの種苗生産技術は、ほぼ確立さているものの、食品的価値の高いサイズまで効率的に飼育する中間育成技術の確立には至っていない。本研究では、ウニ類の新たな養殖技術に応用するための第一歩として、ウニ類の生殖生理学の基礎的知見の集積を目的としている。本年度では、エゾバフンウニをモデル生物とし、生殖巣の発達に関与するタンパク質の同定と遺伝子配列の決定を行った。多くの卵生動物では、卵黄中に個体発生に必要な栄養源として卵黄タンパク質を蓄積している。ウニ類においても卵黄タンパク質は存在するが、それらの機能などは詳細にされていない。ウニ類において興味深いのは、魚類では主要な卵黄タンパク質は雌特異的に存在するが、ウニ類においては雌雄生殖巣内に共通に存在することが知られている。本研究では、雌特異タンパク質として分子量約33kDaのタンパク質(YP33kDa)を免疫生化学手法により同定し、粗精製を行った後にN末端アミノ酸配列を解読した。解読したアミノ酸配列をもとにプライマーを作製し、RACE-PCR法によりcDNAのクローニングを行い、アミノ酸348残基をコードする全長1044bpのcDNAを得た。アミノ酸配列の解析の結果、脊椎動物の神経細胞に発現している細胞接着機能を有する。
    Fasciclinタンパク質と相同性を持っていた。これらのことから、YP33kDaは受精時の精子との細胞接着に関与している可能性が示唆された。次に、YP33kDaの遺伝子の発現解析を行った。YP33kDaについては、雌生殖巣のみで発現が認められた。これらの結果から、今回同定されたタンパク質はエゾバフンウニ生殖巣の発達機構解明のための分子マーカーとして有用であると示された。
    日本学術振興会, 若手研究(B), 北海道大学, 17780150
  • 魚類の再生鱗をモデルとした脊椎動物の骨再生機構研究の新展開
    科学研究費助成事業
    2004年 - 2005年
    都木 靖彰; 浦 和寛
    1.昨年にひきつづき、キンギョの鱗再生にともない発現するRunx2(Cbfa1)およびBMP2,4遺伝子の塩基配列決定をおこなった。Runx2は4種のアイソフォームの全塩基配列を決定した。BMP2はほぼ70%程度の配列の決定を終えた。キンギョRunx2遺伝子はこれまでに報告されたゼブラフィッシュRunx2bと最も高い相同性(約90%)を示した。BMP2および4のcDNA断片はゼブラフィッシュBMP2および4と高い相同性を示した。
    2.鱗有機基質の主成分であるキンギョI型コラーゲンα鎖cDNA塩基配列を決定した。3種のα1(I)cDNA(α1(I)-A,B,C)を得、α1(I)-Aはその全塩基配列を、α1(I)-B,Cはその70%を決定した。α2(I)も3種のcDNAを得、それらの全塩基配列を決定した。α3(I)は1種類の全塩基配列を決定した。キンギョα鎖は、ゼブラフィッシュα鎖と約90%、哺乳類のα鎖と約70%の相同性を示した。また、分子系統樹ではα3(I)がα1(I)から分岐していることが確認された。さらに、既報の脊椎動物I型コラーゲンα鎖のPro残基数とコラーゲン変性温度の関係を近似式で表し、Y=0.3853X-44.712(r=0.9916)を得た。ここで、Y:変成温度(℃)、X:アミノ酸1000残基あたりのPro残基数である。この式を用いてキンギョのコラーゲンの変成温度を推定したところ、変成温度は三量体を構成するα鎖の組成で異なり、α3(I)鎖を多く含むと変成温度が高くなることが示された。
    3.低リン・低カルシウム条件下におかれたキンギョの再生鱗の有機基質の微細構造解析をおこなった。リン酸カルシウム結晶は、非コラーゲン性有機基質の電子密度の高い物質中で形成され、成長することを明らかにした。
    日本学術振興会, 萌芽研究, 北海道大学, 16658077
  • 高機能人工餌料開発をめざしたウニの栄養吸収および成長機構の解明
    科学研究費助成事業
    2004年 - 2005年
    清水 幹博; 都木 靖彰; 尾島 孝男; 浦 和寛
    ウニは北海道において重要な漁業資源であるが、それらの天然資源は減少している。そのため、養殖システムの開発が重要となってきている。そのためには栄養吸収機構を理解する必要があるが、基礎的な生理学的知見が少ない。そこで本研究では、ウニの栄養吸収機構の基礎的知見得ることを目的とし、以下の知見を得た。
    1.エゾバフンウニを用いて、消化器官(咽頭、食道、胃、腸、直腸)における組織観察を行った。その結果、咽頭と食道ではこれまで1種類の顆粒細胞の存在が報告されていたが、本研究により少なくとも2種類の顆粒細胞が存在していることが明らかとなった。
    2.キタムラサキウニ消化管由来のアルカリセリンプロテアーゼ(SUPase)のcDNAおよび構造遺伝子をクローニングした。SUPaseのアミノ酸配列は、スブチラーゼに属する他の酵素の触媒領域と33-46%の同一性を示すこと、さらに、Asp-His-Serからなる荷電リレーを構成するアミノ酸も良く保存されていることから、SUPaseはスブチラーゼに分類されるプロテアーゼであることが明らかになった。
    3.キタムラサキウニ消化管由来のセルラーゼ(SnEG54)のcDNAをクローニングした。SnEG54のアミノ酸配列をGHF9に属するセルラーゼである、シロアリ、ホヤ、アワビの触媒ドメインのアミノ酸配列と比較したところ、51-57%の相同性を示した。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 北海道大学, 16580140
  • サケ科魚類の海水適応に関わるNa+,K+-ATPase遺伝子の発現制御機構
    科学研究費助成事業
    1998年 - 1999年
    浦 和寛
    日本学術振興会, 特別研究員奨励費, 北海道大学, 97J01276