研究者データベース

研究者情報

マスター

アカウント(マスター)

  • 氏名

    藤山 文乃(フジヤマ フミノ), フジヤマ フミノ

所属(マスター)

  • 医学研究院 生理系部門 解剖学分野

所属(マスター)

  • 医学研究院 生理系部門 解剖学分野

独自項目

syllabus

  • 2020, 基本医学総論, Basic Principles of Medicine, 修士課程, 医学院, 免疫組織化学、in situ hybridization法, 電顕観察 Immunohistochemistry, in situ hybridization, electron microscopy
  • 2020, 基本医学研究, Master's Thesis Research in Medical Sciences, 修士課程, 医学院, 組織切片作製 一般染色と特殊染色 免疫組織化学 in situ hybridization 電顕観察 tissue sectioning hematoxylin-eosin immunohistochemistry in situ hybridization electron microscopy
  • 2020, 基本医学研究法Ⅰ, Basic Research Methods in Medical Sciences, 修士課程, 医学院, 細胞小器官、膜の構造と特性、核の構造と細胞分裂、上皮組織、結合組織、細胞外マトリックス、血球 Organelles, membrane structure and properties, nuclear structure and cell division, epithelial tissue, connective tissue, extracellular matrix, blood cells
  • 2020, 医学総論, Principles of Medicine, 博士後期課程, 医学院, 組織化学、免疫組織化学、電顕観察、in situ hybridization法、レクチン、Caイメージング
  • 2020, 基盤医学研究, Dissertation Research in Medical Sciences, 博士後期課程, 医学院, 組織化学、免疫組織化学、電顕観察、in situ hybridization法、レクチン、Caイメージング
  • 2020, 医学総論, Principles of Medicine, 博士後期課程, 医学研究科, 組織化学、免疫組織化学、電顕観察、in situ hybridization法、レクチン、Caイメージング
  • 2020, 医学研究法Ⅰ, Research Methods in Medical Sciences Ⅰ, 博士後期課程, 医学院, 解剖学、組織学 Anatomy, Histoloty
  • 2020, 組織学実習, Histology Laboratory, 学士課程, 医学部
  • 2020, 解剖学(組織学), Anatomy(Histology), 学士課程, 医学部, 顕微解剖学、組織学、細胞学、形態

timetable

  • 修士課程, 医学院, 2020, 研究発表技法Ⅰ
  • 修士課程, 医学院, 2020, 研究発表技法Ⅱ
  • 博士後期課程, 医学研究科, 2020, 医学研究法Ⅰ
  • 博士後期課程, 医学院, 2020, 研究発表技法Ⅰ
  • 博士後期課程, 医学院, 2020, 研究発表技法Ⅱ

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プロフィール情報

学位

  • 博士(医学)(1996年06月 佐賀医科大学(現佐賀大学))

プロフィール情報

  • プロフィール

    佐賀医科大学医学研究科卒。神経内科専門医、内科専門医としてパーキンソン病等大脳基底核疾患の医療に携わった後、解剖学教室の助手を務める。オックスフォード大学MRC文科省在外派遣研究員、その後同ポスドク、テネシー大学医学部assistant professor、京都大学医学部高次脳形態学教室助手、講師、助教授、准教授、その後、同志社大学大学院脳科学研究科システム脳科学分野神経回路形態部門教授を経て、現職。

  • 藤山, フジヤマ
  • 文乃, フミノ
  • ID各種

    200901090741896904

業績リスト

研究キーワード

  • electron microscopy   striatum   neuroanatomy   Parkinson's disease   basal ganglia   適応回路シフト   解剖学   神経科学   シグナル伝達   シナプス   線条体   大脳基底核   脳神経疾患   脳・神経   パーキンソン病   ハンチントン病   視床   ウイルス   黒質   大脳皮質   ドーパミン   免疫組織化学   GABA   シングルニューロンレース   VGluT   免疫電顕   シナプス小胞性トランスポーター   グルタミン酸   パッチ・マトリックス   投射ニューロン   ウィルスベクター   中枢神経系   トランスジェニックマウス   インターニューロン   ゴルジ染色様標識   局所神経回路   

研究分野

  • ライフサイエンス / 神経形態学

経歴

  • 2020年04月 - 現在 北海道大学 大学院医学研究院解剖学分野組織細胞学教室 教授
  • 1992年12月 - 現在 日本内科学会 専門医 (認定番号2014)
  • 1992年07月 - 現在 日本神経学会 専門医 (認定番号1712)
  • 2015年04月 - 2020年03月 同志社大学システム神経科学センター センター長
  • 2012年04月 - 2020年03月 同志社大学 大学院 脳科学研究科 教授

委員歴

  • 2021年 - 現在   日本解剖学会   ダイバーシティ推進委員会(委員長)
  • 2019年09月 - 現在   日本神経科学学会   理事
  • 2016年04月 - 現在   日本解剖学会   男女共同参画委員
  • 2016年04月 - 現在   International Basal Ganglia Society   Council
  • 2016年04月 - 2021年03月   日本解剖学会   理事
  • 2011年04月 - 2016年03月   日本解剖学会   編集委員
  • 2011年04月 - 2016年03月   日本解剖学会   教育・若手育成委員

論文

MISC

書籍等出版物

  • 脳神経外科医が知っておくべきニューロサイエンスの知識
    監修 橋本信夫, 編集 三國信啓, 深谷親 (担当:分担執筆)
    2015年
  • 中枢神経系の構造. カンデル神経科学
    日本語監修, 金澤一郎, 宮下保司 (担当:共訳)
    2014年
  • 線条体. 脳神経科学イラストレイテッド 改訂第三版
    羊土社 2012年
  • 大脳基底核の構造(細胞構築と神経回路) Brain and Nerve
    医学書院 2009年
  • 藤山 文乃, 京都大学大学院医学研究科 
    [藤山文乃] 2008年
  • 脳神経科学イラストレイテッド 改訂第2版
    編集 森寿 (担当:分担執筆)
    2006年
  • 電子顕微鏡でみるミクロの世界 生物編
    増子貞彦, 藤山文乃, 編集 社団法人日本電子顕微鏡学会 (担当:共著範囲:黒質分離培養神経シナプス.)
    学際企画 1995年
  • 電子顕微鏡でみるミクロの世界
    社団法人日本電子顕微鏡学会 (担当:分担執筆)
    1995年

講演・口頭発表等

  • Basal Ganglia Circuits for Motor and Behavioral, Emotional Performances.  [招待講演]
    藤山 文乃
    4th Taiwan International Congress of Parkinson’s Disease and Movement Disorders 2018年11月 口頭発表(招待・特別)
  • Basal Ganglia Circuits for Motor and Behavioral, Emotional Performances  [招待講演]
    藤山 文乃
    21st International Congress of Parkinson’s Disease and Movement Disorders 2017年06月 シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
  • Using a novel PV-Cre rat model to characterize pallidonigral cells and their terminations  [招待講演]
    藤山 文乃
    12th International Basal Ganglia Society Meeting 2017年03月 シンポジウム・ワークショップパネル(指名)

担当経験のある科目(授業)

  • システム神経科学同志社大学
  • 神経疾患と創薬同志社大学
  • ニューロサイエンス入門同志社大学
  • 研究安全と倫理同志社大学
  • 発生学(実習含む)佐賀医科大学
  • 組織学(実習含む)佐賀医科大学, 同志社大学
  • 神経解剖学(実習含む)京都大学, 佐賀医科大学, 同志社大学
  • 肉眼解剖学(実習含む)京都大学, 佐賀医科大学

所属学協会

  • Society for Neuroscience   日本神経学会   日本内科学会   International Basal Ganglia Society   日本神経科学学会   日本解剖学会   

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 機能的ドーパミン神経細胞サブセットの解明
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2020年04月 -2025年03月 
    代表者 : 藤山 文乃, 苅部 冬紀, 高橋 晋, 平井 康治, 和久 剛
  • 場所細胞活動のリプレイを活用したエピソード記憶メカニズムの理解
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(A)
    研究期間 : 2019年04月 -2024年03月 
    代表者 : 高橋 晋, 苅部 冬紀, 井出 薫, 藤山 文乃
  • 超高齢者における意欲低下の解明と神経治療アプローチの可能性
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)
    研究期間 : 2020年07月 -2023年03月 
    代表者 : 藤山 文乃, 平井 康治, 苅部 冬紀
  • 加齢と疾患による大脳基底核神経路の変遷と再構成を検証する
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型)
    研究期間 : 2020年04月 -2022年03月 
    代表者 : 藤山 文乃
  • 場所細胞活動の操作によるエピソード記憶の想起メカニズムの解明
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2016年04月 -2020年03月 
    代表者 : 高橋 晋, 藤山 文乃, 苅部 冬紀
     
    本研究では、動物が道に迷い静止した際に、海馬の場所細胞が移動中の約10倍速の早送りモードで再活性化される「リプレイ」現象に着目し、そのリプレイと、そこで表現されるエピソード記憶の因果関係を解明することを目指した。 遺伝子組み換え技術を活用したCre-LoxP部位特異的組換え法により、抑制性のパルバルブミン(PV)陽性ニューロンに対して特異的にChR2を発現させ、場所細胞の集団活動を抑制により操作する。本年度は、PV陽性ニューロンに特定的にCre組み換え酵素を発現するラット及びマウスを活用し、PV陽性細胞のみを選択的に光操作する実験を実施した。具体的には、昨年度に構築したリアルタイム計測・解析システムを活用することで、PV陽性の介在細胞をシータ帯域脳波の特定位相に合わせて興奮させ、その刺激光周辺にある錐体細胞活動を制御した。また、コントロール実験として、同様な手法を用いて、CaMKII陽性ニューロンの活動を制御する実験も実施した。更に、アデノ随伴ウイルスベクターの影響を調べるコントロール実験も実施した。これらの研究成果は、国内会議や国際会議で発表した。 また、エピソード記憶との因果関係をより詳細に捉えるために、特許出願済みの再構成可能な迷路を活用することで、多種類の動物行動実験(十字迷路、放射状迷路、8の字迷路など)を実施した。ニューロン活動を安定的に計測するためのマイクロドライブについても改良を行い、より安定的な計測が可能になった。また、3Dプリンタを活用することで、光ファイバを介した光刺激と神経活動計測系についても改良を行い、計測と刺激と安定性を高めることができた。
  • 大脳基底核に埋め込まれた新しい神経路の同定と機能解明
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2016年04月 -2020年03月 
    代表者 : 藤山 文乃, 苅部 冬紀
     
    淡蒼球 (GP: Globus pallidus)は大脳基底核の間接路の中継核である。近年GPにおいて、従来報告されてきた視床下核、脚内核、黒質に投射をする細胞タイプ (Prototypic neuron) とは異なる、線条体のみへ投射をする細胞タイプ (Arkypallidal neuron) が発見された (Fujiyama et al., 2015; Abdi et al., 2015; Dodson et al., 2015)。Arkypallidal neuronの存在は、GPが従来の間接路スキームに則った線条体-GP-脚内核・黒質という単なる一方向の伝達を行っているわけではなく、GP内で計算した情報を線条体にフィードバックしていることを示している。しかしGPの細胞タイプと局所結合の関係は未だ明らかではない。本研究では、この問題を解決するため、GPの局所結合を細胞タイプに分けてその抑制性結合を形態学と電気生理学を用いて調べた。具体的には、Cre-loxPシステムとオプトジェネティクスを組み合わせて、パルブアルブミン(PV)ニューロンを特異的に光刺激によりアクティベートさせ、GPのPVニューロンによるGPニューロンへのGABA-A受容体とGABA-B受容体を介する抑制性シナプス応答を細胞種ごとに明らかにした。GPには、PV発現細胞のほかに、Lhx6もしくはFoxP2を発現する細胞が存在するが、遺伝子組換え動物あるいはウイルスベクターを工夫して組み合わせることで、GP内におけるより詳しい抑制性結合関係を解明しつつあり、この実験経過を国際学会で発表した。これらの研究により投射様式の異なるPrototypic neuronとArkypallidal neuronがどのように情報をやりとりし、大脳基底核間接路の働きを調整しているのかを解明する足がかりになることが期待される。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型)
    研究期間 : 2015年11月 -2019年03月 
    代表者 : 小林 和人, 尾上 浩隆, 小池 康晴, 礒村 宜和, 藤山 文乃, 渡邉 大, 伊佐 正, 筒井 健一郎, 相澤 秀紀
     
    本領域では、神経回路を操作し、解析するための新しい技術を駆使して、学習過程での神経回路の発達や遷移、回路の損傷に対する機能代償と再編成のメカニズムの解明に迫る学術領域の創成に取り組んだ。この目的を達成するために、神経回路動態制御のための基盤技術開発 (A01)、行動制御に関わる神経回路の発達と遷移 (A02) 及びその障害と再編 (A03) に焦点をあて、9つの計画班を組織した。国際活動支援班では、領域全体の発展を目指し、計画班を中心に、国際共同研究、国際技術交流を促進するとともに、若手研究者の国際学会、シンポジウムなどへの参加・発表の支援を行った。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2015年04月 -2019年03月 
    代表者 : 松田 和郎, 藤山 文乃, 薗村 貴弘, 高野 晋吾, 本間 智
     
    遺伝子組換えウイルスベクターを用いて大脳基底核の神経細胞を標識・再構成し、機能的入出力構造の解析によってパーキンソン病における運動異常の神経基盤を明らかにした。腹側被蓋野を標的としてウイルスベクターを注入し、各標的細胞の投射経路を解析した。ドーパミン性であることを確認された腹側被蓋野の単一細胞は、1.線条体、2.前頭皮質および側頭葉嗅内野、3.嗅結節・側坐核に投射する少なくとも3タイプが存在することが判明した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型)
    研究期間 : 2014年07月 -2019年03月 
    代表者 : 小林 和人, 尾上 浩隆, 小池 康晴, 礒村 宜和, 藤山 文乃, 渡邉 大, 伊佐 正, 筒井 健一郎, 相澤 秀紀
     
    本領域では、神経回路を操作し、解析するための新しい技術を駆使して、学習過程での神経回路の発達や遷移、回路の損傷に対する機能代償と再編成のメカニズムの解明に迫る学術領域の創成に取り組んだ。この目的を達成するために、神経回路動態制御のための基盤技術開発 (A01)、行動制御に関わる神経回路の発達と遷移 (A02) 及びその障害と再編 (A03) に焦点をあて、9つの計画班を組織し、さらに公募班(第1期と第2期にそれぞれ35班)を加えた。総括班活動(研究支援システムを含む)を基軸に、研究グループ間の連携や共同研究を推進した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型)
    研究期間 : 2014年07月 -2019年03月 
    代表者 : 藤山 文乃, 窪田 芳之, 苅部 冬紀, 高橋 晋
     
    最近この運動学習の過程には、線条体の異なる領域間での機能シフトが関与するという報告がある。しかし大脳皮質―基底核―視床ループは、点対点の、あるいは部位ごとの整然とした中継によって構成されているわけではなく、獲得期から熟練期への機能シフトを担う“真の機能領域”がこのループにおいて何に規定されているのかはほとんどわかっていない。そこで本計画研究では、まず形態学、電気生理学、光遺伝学を系統的に組みあわせて解析し、線条体コンパートメントと大脳皮質―基底核―視床ループにおける機能的な結合様式を同定した。さらに皮質入力と視床入力の差異を調べることで、各々のシナプス特性の違いを解明した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
    研究期間 : 2015年04月 -2018年03月 
    代表者 : 藤山 文乃, 苅部 冬紀
     
    大脳皮質 - 大脳基底核 - 視床ループは行為選択や随意運動実行に関与している。げっ歯類の線条体背外側部はこのうち運動機能と関わりが深い部位とされ、大脳皮質の一次運動野・二次運動野や、運動視床であるVA/VL核、および、視床髄板内核群・正中線核群から興奮性シナプス入力を受ける。今回我々は、線条体の少なくとも背外側部においてはPVニューロンは入力元の領域に拘らず視床からは樹状突起の近位に、大脳皮質からは樹状突起の全体に投射を受けるという傾向をもつことを明らかにした。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2014年04月 -2018年03月 
    代表者 : 苅部 冬紀, 高橋 晋, 藤山 文乃
     
    大脳基底核は運動や学習に重要な機能を持ち、様々な運動障害性疾患に関わっている。本研究では、大脳基底核への多様な入出力回路を詳細に研究し、次のような成果を得た。 基底核の一部である淡蒼球外節は、物質発現と電気生理学的性質から区別される主に三種類の細胞からなり、そのうち一種類の細胞は、黒質のドーパミン細胞を抑制すること、ならびにサブスタンスP(神経修飾物質)により興奮することを見出した。また、淡蒼球外節には従来明らかでなかった大脳皮質からの直接投射があることを見出した。さらに、別の基底核である線条体の介在細胞の一種は運動性視床と皮質運動野から互いに異なる法則で興奮性入力を受けていることを発見した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2013年04月 -2016年03月 
    代表者 : 塚元 葉子, 礒村 宜和, 藤山 文乃
     
    脳波とは大脳皮質に発生するリズム性電位変化の集合であり、樹状突起に起こるシナプス後電位の集積であると教科書的には言われている。しかし、いまだその波形の成り立ちは詳細に解明されてはいない。従来の研究では、技術的な問題から麻酔下動物の記録しか安定せず、覚醒動物の様々な脳波とニューロン膜電位変化との比較は困難であった。本研究では、無麻酔覚醒ラットの前肢レバー押し運動中の脳波とニューロン膜電位を同時誘導し、両者の連関を解析することを試みた。技術的困難は克服され解析に耐えうるデータ取得に成功した。無麻酔ラットの脳波とニューロン膜電位の間には高い相関があり、それが行動の局面によって変動することが分かった。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2013年04月 -2016年03月 
    代表者 : 藤山 文乃, 苅部 冬紀, 高橋 晋, 松田 和郎
     
    視床から線条体への投射においてストリオソームとマトリックス各々に特徴的なネットワークがあるのではないかと考え、膜移行性シグナルをつけたウイルスベクタによる単一ニューロントレースを行った。その結果、束傍核はマトリックスに優位に、正中核群からはストリオソーム優位に、束傍核以外の髄板内核群からはストリオソームとマトリックスに同程度の投射があることがわかった。さらに、ストリオソームやマトリックスに特異的に投射する視床亜核の大脳皮質への投射先は、その視床亜核が投射している線条体のコンパートメントに優位に投射している皮質領域であることがわかった。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2012年04月 -2016年03月 
    代表者 : 高橋 晋, 藤山 文乃, 櫻井 芳雄
     
    本研究では、神経細胞活動と脳波を安定的に同時記録する全脳記録法を確立した。具体的には、脳深部にアクセスするため、3Dプリンタを活用し、動物でのテスト実験を繰り返すことで、脳深部マルチニューロン活動・局所脳波記録用電極を頭部固定し、それぞれを独立に可動できるマイクロドライブを開発することができた。本研究において開発した記録法の性能を評価したところ、動物が歩行している際の神経細胞の活動パターンが、立ち止まっている際には約10倍速の早送りモードで再現されていることを解明することができた。この結果は、本研究において開発した技術の性能が、動物が将来に行う動きを予測できるほど高性能であることを示している。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型)
    研究期間 : 2010年04月 -2016年03月 
    代表者 : 木村 實, 丹治 順, 高田 昌彦, 中村 克樹, 大塚 稔久, 青木 茂樹, 高尾 英正, 下地 啓五, 後藤 政実, 吉浦 敬, 中田 安浩, 阿部 修, 増本 智彦, 徳丸 阿耶, 松村 明, 桐野 衛二, 寺田 一志, 佐藤 典子, 笠井 清登, 橋本 亮太, 丹羽 真一, 加藤 忠史, 鈴木 道雄, 入谷 修司, 根本 清貴, 富田 博秋, 村山 繁雄, 赤津 裕康, 高尾 昌樹, 齊藤 祐子, 尾藤 晴彦, 吉村 由美子, 松崎 政紀, 古田 寿昭, 岡戸 晴生, 斎藤 泉, 貝淵 弘三, 長谷川 成人, 饗場 篤, 椎名 伸之, 五十嵐 道弘, 西岡 朋生, 渡辺 雅彦, 小池 正人, 阪上 洋行, 重本 隆一, 深澤 有吾, 﨑村 建司, 森 寿, 三品 昌美, 小林 和人, 柳川 右千夫, 上村 匡, 石原 健, 能瀬 聡直, 飯野 雄一, 宮川 剛, 高雄 啓三, 虫明 元, 片山 統裕, 田中 徹, 井上 和秀, 岡部 繁男, 狩野 方伸, 藤山 文乃, 伊佐 正, 影山 龍一郎, 藤田 一郎, 吉田 明, 西川 徹, 貫名 信行, 深井 朋樹, 岩坪 威, 山森 哲雄, 岡澤 均, 田中 啓治, 柿木 隆介, 津田 一郎, 北澤 茂, 銅谷 賢治, 高橋 良輔, 池中 一裕, 祖父江 元, 長谷川 寿一, 太田 順, 齊藤 実, 門松 健治, 喜田 聡, 真鍋 俊也, 富田 泰輔, 岩田 淳, 村上 郁也, 筒井 健一郎, 花川 隆, 平井 宏和, 美馬 達哉, 礒村 宜和, 鮫島 和行, 星 英司, 宮田 麻理子, 柚崎 通介, 田中 真樹, 深田 正紀, 鈴木 匡子, 久場 博司, 桝 正幸, 木下 専, 杉原 泉, 白根 道子, 山本 亘彦, 西条 寿夫, 南部 篤, 内匠 透, 山下 俊英, 桜井 武, 玉巻 伸章, 畠 義郎, 原田 彰宏, 尾崎 紀夫, 坂井 克之, 久保 義弘, 中澤 敬信, 田中 謙二, 武井 延之, 等 誠司, 加藤 隆弘, 加藤 総夫, 白尾 智明, 泰羅 雅登, 岡野 栄之, 関野 祐子, 岡本 泰昌, 小松 英彦, 宮田 卓樹, 高橋 淑子, 西田 眞也, 富永 真琴, 寺田 一志
     
    科学研究費助成事業によって推進される個別研究者と、脳の遺伝子、分子、回路、システムから行動、病態、計算理論などの分野の「新学術領域研究」に所属する研究者からの要望に応えて、最先端の研究リソース・技術を提供した。また、異分野の研究者が共同で実施する研究を積極的に支援し、異分野交流ワークショップの開催、若手研究者育成支援を行った。これにより、研究分野を融合する独創的な成果を多数挙げることに貢献した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型)
    研究期間 : 2014年04月 -2015年03月 
    代表者 : 藤山 文乃
     
    本研究課題では「報酬予測誤差を担うドーパミンニューロンを直接抑制しうる淡蒼球外節ニューロン」を同定する。応募者は前回の公募研究で遺伝子組み換えウイルスベクターによるシングルニューロントレースを用い、視床下核および淡蒼球外節の新しい投射様式を報告した(Koshimizu et al., 2013; Fujiyama et al., Neurosci2013報告)。この研究の過程で、淡蒼球外節ニューロンが黒質緻密部に投射している可能性を偶然発見した。この投射がドーパミンニューロンにシナプス接続するものであれば、ドーパミン放出を直接抑制しうる新しい因子の発見となる。 上記の目的を達成するために、マウスの淡蒼球外節に、順行性トレーサーであるビオチン化デキストランアミン(BDA)を領域ごとに微量注入し、灌流固定後、脳半球全体の連続40μm厚切片を作製した上で、取り込まれたBDAを染色し、可視化した。淡蒼球外節は線条体からの投射の違いを反映するかたちで、抗カルビンディン(CB)抗体を用いた免疫染色により3領域に区分されることが知られている。トレーサーの注入部位はこの3領域を区分したうえで打ち分けた。投射先がドーパミン作動性ニューロンであることを特定するために、ドーパミンの前駆体であるL-ドーパを産生するために必要な酵素であるチロシンヒドロキシラーゼ(TH)に対する免疫染色をおこなった。これにより淡蒼球外節ニューロンの投射軸索とドーパミン作動性ニューロンとのアポジションを確認したため、現在定量解析中である。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型)
    研究期間 : 2012年04月 -2014年03月 
    代表者 : 藤山 文乃
     
    1997 年のSchultz の報告から、ドーパミンが報酬の予測誤差を担っているという知見が積み重ねられてきた。しかしこのドーパミンニューロンを直接興奮もしくは抑制しうる因子に何があり得るのかは未だ完全には解明されていない。応募者らは2011年に線条体のストリオソーム(パッチ)領域の直接路ニューロンはドーパミンニューロンが存在する黒質緻密部に投射していることを報告した(Fujiyama et al., 2011)。しかし技術的な限界のために、この報告も黒質緻密部への投射軸索が直接ドーパミンニューロンにシナプスを作成していることの証明までは至らなかった。一方、応募者らはH24~25年の公募研究で、「報酬予測をつくるネットワークの解明」のために大脳基底核の中継核である視床下核および淡蒼球外節に対し、ウイルスベクタを用いた単一神経トレース等を行った (視床下核:Koshimizu et al., 2013; 淡蒼球外節: Fujiyama et al., Neurosci2013報告)。この研究の過程で、淡蒼球外節の単一ニューロンの軸索がドーパミンニューロンが存在する黒質緻密部に投射していることを偶然発見した(Fujiyama et al., Neurosci2013報告)。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2010年 -2012年 
    代表者 : 松田 和郎, 宇田川 潤, 藤山 文乃, 本間 智, 薗村 貴弘, 古田 貴寛, 安原 治, 安田 宗義
     
    パルミトイル化膜移行シグナルを結合した緑色蛍光タンパク質(GFP)をコードする遺伝子組換えウイルスベクターをトレーサーとして用い,ドーパミン神経系の投射様式の定量的解析を単一細胞レベルで行った。再構成された8 個の単一ドーパミン細胞は平均466,831 μmの軸索を線条体に投射し、一側の線条体容積の平均2.7 %(細胞数にして約75,000 個)にシグナルを伝達していることが判明した。反対に線条体細胞の側からみると1 個の線条体細胞は95 ~194 個の異なるドーパミン細胞のシグナルを受け取ることが見出された。また,μオピオイド受容体との二重染色により,単一ドーパミン細胞の軸索は線条体のstriosome とmatrix の両方に分布することも明らかにされた。これらのことから、単一ドーパミン信号は従来考えられていたよりも広範囲かつ高密度に、またstriosome / matrix構造とは比較的無関係に線条体に分布することが結論された。これらはドーパミン系の持つ二面性、すなわち脆弱性(vulnerability)と予備力(redundancy)を反映し、またdopaminergic dysregulation syndrome にみられるような行動障害の一因を示唆すると考えられた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 特定領域研究
    研究期間 : 2008年 -2009年 
    代表者 : 藤山 文乃
     
    A. 線条体パッチ・マトリックスへの入力 1. 黒質線条体投射様式(シングルニューロントレース) 従来の報告とは異なり、黒質緻密部の一つのドーパミンニューロンでさえ、パッチ・マトリックスを含む広い範囲に投射する。Matsuda et al.,J Neurosci.,2009 2. 視床線条体投射様式(シングルニューロントレース) 視床線条体投射のうち、髄板内核群、特に束傍核からのものはマトリックス領域を好んで投射する。また、正中線核群からのものはパッチ領域を好んで投射するものが多く、大脳皮質のみならず視床からの投射もパッチ・マトリックス固有の経路が存在することが考えられる(Unzai et al.学会報告)。 3. パッチ・マトリックスの生後発達。Nakamura et al.,Neuro Report, 2009 B. 線条体パッチ・マトリックスからの出力(シングルニューロントレース) 1. パッチ領域にも間接路ニューロンが存在することを見つけた。Fujiyama et al.,submitted 2. パッチの間接路ニューロンはマトリックスのそれと比べてエンケファリン発現量が少ない。Koshimizu et al.,Eur J Neurosci.,2008(エンケファリンBACトランスジェニックマウス) 3. パッチの直接路ニューロンは全て、ドーパミンニューロンが存在する黒質緻密部に投射するが、マトリックスのニューロンが同部位に投射することはない。Fujiyama et al.,submitted
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 特定領域研究
    研究期間 : 2006年 -2007年 
    代表者 : 藤山 文乃
     
    線条体にはパッチ・マトリックスという解剖学的なコンパートメントがあり、近年、強化学習や報酬系における機能的な役割分担の面でも注目されている。しかしながら、大脳基底核の中でこのパッチ・マトリックスを巡るネットワークはどのように違うのか、ということに関しては解明されていない点が多い。まず入力の点から考えると、線条体は大脳皮質と視床から興奮性のグルタミン酸入力を受けているが、皮質線条体入力に比べると、視床線条体入力とパッチ・マトリックス領域との関係はほとんど論じられてきていない。一方、出力に関しては、直接路・間接路という概念とパッチ・マトリックスという解剖学的な構造が同じ線条体内でどのように共存しているのかは未だコンセンサスがない状態である。例えば、パッチのニューロンは本当に黒質緻 密部に投射されるのだろうか、パッチにも直接路・間接路ニューロンともに存在しているのだろうか。また、直接路・間接路の投射形式にはどの程度バリエーションがあるのだろうか。大脳基底核ネットワークをパッチ・マトリックスという視点で再構成するために、シナプス小胞性グルタミン酸トランスポーター(Fujiyama, et. al.,2004.2006)、遺伝子組み換えウイルストレーサー、エンケファリントランスジェニックマウス(Koshimizu, et. al., submitted)等を用いて解析し、大脳基底核ネットワークを検証し、再構築しているところである。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2006年 -2007年 
    代表者 : 藤山 文乃
     
    線条体にはパッチ・マトリックスという解剖学的なコンパートメントがあり、近年、強化学習や報酬系における機能的な役割分担の面でも注目されている。しかしながら、大脳基底核の中でこのパッチ・マトリックスを巡るネットワークはどのように違うのか、ということに関しては解明されていない点が多い。まず入力の点から考えると、線条体は大脳皮質と視床から興奮性のグルタミン酸入力を受けているが、皮質線条体入力に比べると、視床線条体入力とパッチ・マトリックス領域との関係はほとんど論じられてきていない。一方、出力に関しては、直接路・間接路という概念とパッチ・マトリックスという解剖学的な構造が同じ線条体内でどのように共存しているのかは未だコンセンサスがない状態である。例えば、パッチのニューロンは本当に黒質緻密部に投射されるのだろうか、パッチにも直接路・間接路ニューロンともに存在しているのだろうか。また、直接路・間接路の投射形式にはどの程度バリエーションがあるのだろうか。大脳基底核ネットワークをパッチ・マトリックスという視点で再構成するために、シナプス小胞性グルタミン酸トランスポーター(Fujiyama, et. al., 2004.2006)、遺伝子組み換えウイルストレーサー、エンケファリントランスジェニックマウス(Koshimizu, et. al., submitted)等を用いて解析し、大脳基底核ネットワークを検証し、再構築しているところである。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(A)
    研究期間 : 2004年 -2007年 
    代表者 : 金子 武嗣, 藤山 文乃, 古田 貴寛, 日置 寛之, 玉巻 伸章
     
    中枢神経系をニューロンレベルからボトムアップに理解しようとするときに、決定的にかけている情報は「局所神経回路」の詳細である。これを解析する戦略として、細胞内染色法と遺伝子技術等を組み合せた「From one to many」の研究戦略により、以下の成果を得た。 (1)蛍光顕微鏡下に生きたままGABA作動性ニューロンを観察できる遺伝子改変動物を用いて、ホールセルクランプにより細胞内染色する。この際、アダルト動物でのホールセルクランプが困難であるという問題を、GAD67/GFP knock-in mouseを用いた実験系でほぼ解決し、論文として報告した。現在この技術を用いて、VGAT/GFP BAC transgenic ratと逆行性標識法との組み合わせにより、皮質GABA作動性インターニューロンから皮質脊髄投射ニューロンへの入力を解析している。 (2)lentivirusをトランスジェニック動物での遺伝子発現・タンパク質局在に関して良いモデルとして使えると考え、これを用いて8種類のtagged GFPを試みた。その結果、ニューロンの樹上突起をGolgi染色様に標識できるtagged GFP([myristoylation/palmitoylation site of Fyn]-[GFP]-[LDL receptor C-terminus]; myrGFP-LDLRCT)を開発できた。Thyl promoterとGAD67 promoter下にこのtagged GFPを発現するtransgenic mouseを作製してGFPのdendritic membrane targetingに成功したので論文として発表した。現在、より発現特異性の高いparvalbumin(PV)promoter等を用いたBAC transgenic mouseを作成中であり、PV/myrGFP-LDLRCT BAC transgenic mouseの作製に成功したところである。 (3)大脳皮質の投射ニューロンをGolgi染色様に逆行性標識することをめざして、1)pesudorabies virus, 2)rabies virus glycoprotein(RVG)でpseudotypeにしたSindbis virus,あるいは3)RVG-pseudotypedlentivirus等の開発を行なっている。さらに、myrGFP-LDLRCT adenovirusを用いた逆行性標識の試み(高塩濃度下に注入)も行なって一定の成功を得ており、1個の錐体ニューロンから皮質視床投射ニューロンへの局所入力を解析している。また、tagged GFPの発現量を高めるためにTet-off systemの強力promoterを組み込んだadenovirusも開発している。 (4)VGluT1およびVGluT2が皮質線条体入力と視床線条体入力に対応することを用いて、それぞれの線条体入力を電顕を用いて形態学的に解析した。この基礎データをもとに、Sindbis virusによるゴルジ染色様標識とVGluTの免疫染色を組み合わせて、1個の線条体ニューロンに対してどの程度の皮質入力(VGluT1)および視床入力(VGluT2)があるか、現在検討中である。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 萌芽研究
    研究期間 : 2005年 -2006年 
    代表者 : 金子 武嗣, 藤山 文乃, 古田 貴寛, 日置 寛之
     
    大脳皮質などの中枢神経系の神経回路網についてはその詳細が未だに明らかにされておらず、そのことが中枢神経系の作動原理を理解する際に最も大きな障害となっている。具体的に述べると、従来の神経解剖学的実験法により神経核あるいは皮質の間の神経伝導路の構成についてはある程度判明しているが、それらの内部の神経連絡(局所神経回路)および情報処理に関する多くのことが未知の部分として残っている。例外的に小脳皮質や海馬などのように、旧い技法であるゴルジ染色法によって局所回路のアウトラインを個々のニューロンレベルで描けた部位についてのみ局所回路網の記載が見られるに過ぎず、中枢神経系の作動原理を解明するには、ニューロンの局所連絡を、従来のゴルジ染色法を超える手法によって、個々のニューロンレベルで解析する必要がある。我々は、最近ウィルスベクターを用いたニューロンのゴルジ染色様標識を開発・利用したが、その際ウィルスベクターの有用性を実感した。今年は、我々の研究室で開発・確立してきた遺伝子工学技術を用いて中枢神経系の形態学的研究に有用なベクターを開発することを目的とした。 (1)ニューロンに感染しやすく感染ニューロンの長期生存が可能なレンチウィルスを用いてレポーター蛋白質を検討し、ニコ.ーロンの情報入力部位である樹状突起を選択的に標識するリポーター蛋白質として、myristoylation siteとLDL受容体のC末端を付加したGFPが有用であることを見出した。応用としてトランスジェニックマウスを作製したが、トランスジェニックマウスにおいても樹状突起の選択的標識を確認できた。 (2)経シナプス的に運ばれるリポーター蛋白質をレンチウィルスを用いてニューロンに長期に発現させ、1個の感染ニューロンへ入力する全てのニューロンあるいは1個の感染ニューロンが投射する全てのニューロンを標識することを可能にするウィルスベクター作成の試みについては、CMV enhancer+human synapsin I promoterの組み合わせによりニューロン特異的に長期に渡る強いレポーター蛋白質発現を実現できることを確認できた。 (3)偽狂犬病ウィルスを用いて逆行性にニューロンをゴルジ染色様に標識するベクターを開発したが、感染効率の面でさらに開発をする必要がある。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2004年 -2005年 
    代表者 : 藤山 文乃, 金子 武嗣
     
    1.VGluT1, VGluT2を指標にした大脳皮質および視床由来の線条体グルタミン酸終末の同定 大脳基底核は線条体・淡蒼球・視床下核・黒質など大脳皮質下諸核の連合体で大脳皮質および視床からグルタミン酸をトランスミッターとする興奮性入力を受けている.我々は、グルタミン酸神経終末のシナプス小胞性トランスポーターであるVGluT1とVGluT2の抗体をモルモットとウサギとで作製・精製し、この両者が大脳皮質において大脳皮質由来および視床由来ののグルタミン酸終末とで使い分けられていることを論文発表し(Fujiyama et al., J.Comp.Neurol., 2001)、これはトレーサー実験でも証明した(Fujiyama et al., Eur.J.Neurosci., 2004)。光顕的に観察すると、線条体はVGluT1, VGluT2ともに免疫陽性終末が見られた。さらに2重免疫電顕を行うと、大脳皮質由来の神経終末の70%近くはmedium spiny neuronのspine headに、視床由来の神経終末は60%がdendritc shaftにシナプスしていること、視床由来の神経終末は皮質由来のものより大型であることが観察された(Fujiyama et.al., submitted)。 2.VGluT1, VGluT2を指標にした線条体における大脳皮質および視床由来のグルタミン酸入力とグルタミン酸レセプターとの関係:イオンチャンネル型グルタミン酸レセプターであるNMDA1, GluR1, GluR2/3はいずれもVGluT1, VGluT2両者とシナプス形成が認められたが、VGluT1および2陽性シナプスにおいて30%にpresynaptic siteに存在するGluR2/3が見られた.大脳皮質においてはこのような所見は得られなかった。線条体におけるpresynapticAMPA receptorは線条体のup and down stateを形態学的に説明する基盤を与えるものと考えられる(Fujiyama et al., Eur.J.Neurosci., 2004)。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 特定領域研究
    研究期間 : 2004年 -2005年 
    代表者 : 藤山 文乃
     
    パーキンソン病やハンチントン病の病変主座である大脳基底核の入力部位は線条体であり、ここにはパッチ・マトリックスという解剖学的なコンパートメントが存在することが知られている。しかし線条体の入出力に関してこのコンパートメントでどのような違いがあるのかは未だ明確にされていない。例えば、入力に関しては各コンパートメントに特異的に入力する大脳皮質領野はわかっているものの視床からの入力パターンの違いはわかっていない。また出力に関しては教科書的にも、直接路・間接路のニューロンともにパッチにもマトリックスにも約半々の割合で分布しており、しかしパッチからの出力は黒質緻密部のドーパミンニューロンであろうという曖昧な記述しかなされていない。この曖昧さの理由として、従来のトレーサー実験では入力元の全てをラベルすることが不可能なこと、また逆に一つのニューロンのみをラベルできずニューロン単位での出力先を追えなかったことが挙げられる。この問題を克服するため、我々はまず入力に関しては、大脳皮質-線条体投射系と視床-線条体投射系の全てを、2種類のシナプス小胞性グルタミン酸トランスポーター(VGluT1,VGluT2)で識別しうることを先行研究(Fujiyama et al., Eur, J.Neurosci., 2004)で明らかにした。このVGluTに対する抗体を用いた免疫組織化学と、パッチに特異的に強く発現するμ-opioid受容体との免疫組織化学(Kaneko et al., 1995)を組み合わせ共焦点顕微鏡および電子顕微鏡による解析を行った。これにより、大脳皮質終末はパッチおよびマトリックスニューロンの樹状突起のスパインにほぼ同程度入力するのに対し、視床終末はマトリックスに比べパッチへの入力が少なく、マトリックスでは樹状突起のシャフトに、パッチではスパインにとシナプスの相手をも替えていることがわかった(Fujiyama et al., submitted)。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 特定領域研究
    研究期間 : 2003年 -2004年 
    代表者 : 金子 武嗣, 藤山 文乃, 古田 貴寛
     
    運動系の高次中枢の一つである線条体において神経回路の研究を進めるために、我々は線条体投射ニューロンを免疫学的に識別する手段を開発してきているが、特にNeurokinin B (Neuromedin K)の前駆体であるPreprotachykinin B (PPTB)のC末端に対する抗体を用いて、(1)新線条体には線条体黒質/淡蒼球内節系・線条体淡蒼球外節系以外に今までに報告されていなかった第3の線条体無名質投射系が存在し、(2)この系のみがPPTBを産生してNeurokinin Bを利用していることを明らかにしてきた。本年度はこの研究を以下のように進展させている。 1.腹側線条体にも同様な第3の投射系が存在するかどうか検索した。腹側線条体の側座核にはPPTB陽性のニューロンが存在し、mu-opioid receptor陽性のcell cluster (CC)を形成し、latera lstripe of the striatum (LSS)と連続していることを見出した。さらに、これらのPPTB陽性ニューロンは、無名質を中心に投射しており、それぞれLSSはmedial part of interstitial nucleus of he posterior limb of teh anterior commissure (IPACm)に、LSS-associated CCはbasal component of SI (SIb)に、non-LSS-associated CCはventral part of sublenticular component of SI (SIsl)に投射することを明らかにした。背側線条体のPPTB陽性ニューロンがdorsal most part of SIslに投射していたことを考えると、背側・腹側線条体ともに無名質への第3の投射系が存在していることになる。 2.NK3 receptor (Neurokinin Bの受容体)を発現している無名質ニューロンについて、形態学的・電気生理学的に検討した。NK3発現無名質ニューロンのほとんどはGABA作動性ニューロンであり、大脳皮質へ投射していた。コリン作動性の無名質大脳皮質投射ニューロンと比べると、やや小型で、投射部位についてもコリン作動性ニューロンと違って、感覚系皮質よりは運動皮質により多く投射していた。大脳皮質へ投射するニューロンをホールセルクランプ法で調べたところ、その一部にNK3 agonistに反応するものがあり、膜抵抗が下がって膜電位が上昇する反応が認められた。したがって、NK3受容体はnon-selective cation channelを活性化しているのであろうと推測された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 特定領域研究
    研究期間 : 2002年 -2003年 
    代表者 : 藤山 文乃, 金子 武嗣
     
    1,VGluT1,VGluT2を指標にした大脳皮質および視床由来の線条体グルタミン酸終末の同定 大脳基底核は線条体・淡蒼球・視床下核・黒質など大脳皮質下諸核の連合体で大脳皮質および視床からグルタミン酸をトランスミッターとする興奮性入力を受けている.我々は、グルタミン酸神経終末のシナプス小胞性トランスポーターであるVGluTlとVGluT2の抗体をモルモットとウサギとで作製・精製し、この両者が大脳皮質において大脳皮質由来および視床由来のグルタミン酸終末とで使い分けられていることを論文発表し(FUjiyama et al.,J. Comp. Neurol.,2001)、これはトレーサー実験でも証明した。光顕的に観察すると、線条体はVGluT1,VGluT2ともに免疫陽性終末が見られた。さらに2重免疫電顕を行うと、大脳皮質由来の神経終末の70%近くはmedium spiny neuronのspine headに、視床由来の神経終末は60%がdendritc shaftにシナプスしていること、視床由来の神経終末は皮質由来のものより大型であることが観察された。 2.VGluT1,VGluT2を指標にした線条体における大脳皮質および視床由来のグルタミン酸入力とグルタミン酸レセプターとの関係 グルタミン酸レセプターのサブユニットコンフォメーションに対してpresynaptic terminalの違いがどのような影響を与えうるのかを、同じグルタミン酸入力であるVGluT1,VGluT2とグルタミン酸レセプターとの2重免疫電顕にて調べた。イオンチャンネル型グルタミン酸レセプターであるNMDA1,GluR1,GluR2/3はいずれもVGluT1,VGluT2両者とシナプス形成が認められたが、VGluT2陽性シナプスにおいて希に出はあるがpresynaptic siteに存在するGluR2/3が見られた(Fig.1).代謝型グルタミン酸レセプターであるmGluR7では、VGluT1陽性シナプスで陽性、VGluT2陽性シナプスで陰性、と違いが認められた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2002年 -2003年 
    代表者 : 藤山 文乃, 金子 武嗣
     
    1,大脳皮質および視床由来の線条体グルタミン酸終末の同定 大脳基底核は線条体・淡蒼球・視床下核・黒質など大脳皮質下諸核の連合体で大脳皮質および視床からグルタミン酸をトランスミッターとする興奮性入力を受けている.我々は、グルタミン酸神経終末のシナプス小胞性トランスポーターであるVGluT1とVGluT2の抗体をモルモットとウサギとで作製・精製し、この両者が大脳皮質において大脳皮質由来および視床由来ののグルタミン酸終末とで使い分けられていることを論文発表し(Fujiyama et al.,J.Comp.Neurol.,2001)、これはトレーサー実験でも証明した。光顕的に観察すると、線条体はVGluT1,VGluT2ともに免疫陽性終末が見られた。さらに2重免疫電顕を行うと、大脳皮質由来の神経終末の70%近くはmedium spiny neuronのspine headに、視床由来の神経終末は60%がdendritc shaftにシナプスしていること、視床由来の神経終末は皮質由来のものより大型であることが観察された。 2.線条体における大脳皮質および視床由来のグルタミン酸入力とpresynapticグルタミン酸レセプターとの関係 グルタミン酸レセプターのサブユニットコンフォメーションに対してpresynaptic terminalの違いがどのような影響を与えうるのかを、同じグルタミン酸入力であるVGluT1,VGluT2とグルタミン酸レセプターとの2重免疫電顕にて調べた。イオンチャンネル型グルタミン酸レセプターであるNMDA1,GluR1,GluR2/3はいずれもVGluT1,VGluT2両者とシナプス形成が認められたが、VGluT2陽性シナプスにおいて希にではあるがpresynaptic siteに存在するGluR2/3が見られた.
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(A)
    研究期間 : 2000年 -2003年 
    代表者 : 金子 武嗣, 古田 貴寛, 藤山 文乃, 玉巻 伸章, 工藤 基, 瀧 公介
     
    1.大脳皮質出力ニューロンを逆行性に細胞体・樹状突起をGolgi染色様に標識する方法と微小ガラス電極による細胞内染色法を組み合わせて、1個の錐体ニューロンから一群の大脳皮質投射ニューロンへの連絡を調べた。興奮性のIII層錐体ニューロンの出力はV層の皮質脊髄投射錐体ニューロンへ多く入力しているが、VI層の皮質視床投射錐体ニューロンへはその4分の1しか入力していないことを見出し報告した。さらに、VI層の錐体ニューロンへの入力を調べII/III層及びV層の錐体ニューロンからの入力は少ないが、IV層・VI層からの入力が多いことを見いだしており、報告をまとめている。 2.中枢神経系の投射ニューロンをadenovirusベクターあるいはSindbis virusベクターに感染させ、膜移行シグナルを導入したGreen Fluorescent protein pGFP)を発現させ、Golgi染色様に標識することに成功した。 3.GABA作動性のインターニューロンをGolgi染色様に染色する手法を、トランスジェニックマウスを利用して作ろうとした。現在、GABAニューロンのマーカーであるKv3.1というカリウムチャンネルの遺伝子を利用したトランスジェニックマウスを作成し、pGFPの発現特異性を検討している。 4.Vesicular glutamate transporter(VGluT)を認識する抗体を作成し、中枢神経系の局所神経回路の解析に応用した。VGluT1は主として大脳皮質の出力ニューロンが使用しており、VGluT2は視床のニューロンが用いているために、線条体・大脳皮質などの領域で、大脳皮質由来および視床由来の興奮性神経終末を区別して標識出来るようになった。Sindbis virusなどの遺伝子工学的手法によりGolgi染色様に標識された一個の大脳皮質ニューロンあるいは線条体ニューロンに、どの様にそれぞれの興奮性入力が入るのか現在解析中である。 5.線条体の投射ニューロンには、今までわかっていた2種類以外に、neurokinin B発現と無名質投射で特徴づけられる第3の投射系が存在することを明らかにした。大脳皮質へ投射する無名質GABAニューロンにはneurokinin Bの受容体が発現していて、興奮性の反応を示すことを報告した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 特定領域研究
    研究期間 : 2002年 -2002年 
    代表者 : 金子 武嗣, 古田 貴寛, 藤山 文乃
     
    1.Vesicular glutamate transporter (VGluT)を認識する抗体を作成し、中枢神経系の局所神経回路の解析に応用した。VGluT1は主として大脳皮質の出力ニユーロンが使用しており、VGluT2は視床のニューロンが用いているために、線条体・大脳皮質などの領域で、大脳皮質由来および視床由来の興奮性神経終末を区別して標識出来るようになった。Sindbis virusなどの遺伝子工学的手法によりGolgi染色様に標識された一個の大脳皮質ニューロンあるいは線条体ニューロンに、どの様にそれぞれの興奮性入力が入るのか現在解析中である。さらに、VGluT1およびVGluT2の分布を小脳皮質と脊髄後角・延髄後角で調べ、両者が異なる分布をしていることを見出した。小脳皮質では平行線維終末は専らVGluT2を使用し、登上線維はVGluT2を用いていること、面白いことに苔状線維終末にVGLuT1とVGluT2の両方を使用していることなどを明らかにした。一般にVGluT1はsynaptic facilitationを示すシナプスに多く、反対にVGluT2はsynaptic depressionを示すシナプスに認められることから、VGluTの使い分けとこういったシナプスの応答特性との関連が考えられる。 2.今まで線条体のニューロンに今までわかっていた2種類以外に、preprpotachykinin B(PPTB)発現と特異的な無名質投射で特徴づけられる第3の投射系が存在することを明らかにしてきているが、腹側線条体にも同様な第3の投射系が存在するかどうか検索した。腹側線条体の側座核にはPPTB陽性のニューロンが存在し、少なくともその一部は投射ニューロンであることを明らかにした。一方、腹側線条体の嗅結節にはこうしたニューロンが存在せず、嗅結節がこの点で背側線条体・側座核とは異なる組織であることが明らかになった。現在さらに側座核を中心とするPPTB陽性投射系の詳しい投射先を検討している。また、投射先の無名質ニューロンはPPTBの産物であるニューロキニンBに対する受容体を発現しているが、この無名質ニューロンがニューロキニンBに対してどの様な反応を示すか電気生理学的に検索している。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 特定領域研究
    研究期間 : 2001年 -2002年 
    代表者 : 金子 武嗣, 古田 貴寛, 藤山 文乃
     
    運動系の高次中枢の一つである線条体において神経回路の研究を進めるために、我々は線条体投射ニューロンを免疫学的に識別する手段を開発してきているが、特にNeurokinin B(Neuromedin K)の前駆体であるPreprotachykinin B(PPTB)のC末端に対する抗体を用いて、(1)新線条体には線条体黒質/淡蒼球内節系・線条体淡蒼球外節系以外に今までに報告されていなかった第3の線条体無名質投射系が存在し、(2)この系のみがPPTBを産生してNeurokinin Bを利用していることを明らかにしてきた。本年度はこの研究を以下のように進展させている. 1.腹側線条体にも同様な第3の投射系が存在するかどうか検索した。腹側線条体の側座核にはPPTB陽性のニューロンが存在し、少なくともその一部は投射ニューロンであることを明らかにした。一方、腹側線条体の嗅結節にはこうしたニューロンが存在せず、嗅結節がこの点で背側線条体・側座核とは異なる組織であることが明らかになった。現在さらに側座核を中心とするPPTB陽性投射系の詳しい投射先を検討している。また、投射先の無名質ニューロンはPPTBの産物であるニューロキニンBに対する受容体を発現しているが、この無名質ニューロンがニューロキニンBに対してどの様な反応を示すか電気生理学的に検索している。 2.Vesicular glutamate transporter(VGluT)を認識する抗体を作成し、中枢神経系の局所神経回路の解析に応用した。VGluT1は主として大脳皮質の出力ニューロンが使用しており、VGluT2は視床のニューロンが用いているために、線条体・大脳皮質などの領域で、大脳皮質由来および視床由来の興奮性神経終末を区別して標識出来るようになった。Sindbisvirusなどの遺伝子工学的手法によりGolgi染色様に標識された一個の線条体ニューロンに、どの様にそれぞれの興奮性入力が入るのか現在解析中である。一般にVGluT1はsynaptic facilitationを示すシナプスに多く、反対にVGluT2はsynaptic depressionを示すシナプスに認められることから、VGluTの使い分けとこういったシナプスの応答特性との関連が考えられる。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 特定領域研究(C)
    研究期間 : 2001年 -2001年 
    代表者 : 金子 武嗣, 瀧 公介, 藤山 文乃, 古田 貴寛
     
    1.大脳皮質出力ニューロンを逆行性に細胞体・樹状突起をGolgi染色様に標識する方法により、前もって出力ニューロンを標識したラットの大脳皮質スライス標本を作成した。微小ガラス電極を各層のニューロンに刺入し、基本的な電気的性質を記録してニューロンを分類し、Biocytinを注入した。スライス標本を固定した後、組織学的な検索として免疫蛍光法を用いてBiocytinを注入したニューロンが興奮性あるいは抑制性であるか検討した。次に、Biocytinを注入したニューロンと特にその出力である神経軸索をAvidin-biotinylated peroxi-dase complex法によって青黒色に染色し、逆行性に標識された出力ニューロンの樹状突起をPeroxidase anti-peroxi-dase酵素免疫染色法で赤く染色し、1個のニューロンから一群の大脳皮質投射ニューロンへの連絡を調べた。その結果、興奮性のIII層錐体ニューロンの出力はV層の皮質脊髄投射錐体ニューロンへ多く入力しているが、VI層の皮質視床投射錐体ニューロンへはその4分の1しか入力していないことを見出し報告した。さらに、VI層の錐体ニューロンへの入力を調べII/III層及びV層の錐体ニューロンからの入力は少ないが、IV層・VI層からの入力が多いことを見いだしており、報告をまとめている。 2.中枢神経系の投射ニューロンをアデノウィルスベクターあるいはSindbis virusベクターに感染させ、膜移行シグナルを導入したGreen fluorescent protein(pGFP)を発現させ、Golgi染色様に標識することに成功した。 3.GABA作動性のインターニューロンをGolgi染色様に染色する手法を、トランスジェニックマウスを利用して作ろうとしている。現在、GABAニューロンのマーカーであるParvalbuminとCalretininというカルシウム結合タンパク質の遺伝子をBACを用いてクローニングしている。Calretininトランスジェニックマウスは作成済みで、pGFPの発現特異性を検討している。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 1995年 -1996年 
    代表者 : 増子 貞彦, 藤山 文乃, 河野 史, 村田 祐造
     
    交感神経系の脊髄反射に係わる神経路,シナプス構築を明らかにするために以下の研究をおこなった. 1.ラットの脊髄切断実験を行い,下降性入力を除去した脊髄において,節前神経細胞にシナプスを形成する終末の分布,タイプを免疫組織化学電顕で調べた.その結果,substance P,enkephalin,tyrosin hydrozylasc 陽性非下降性神経終末が節前神経にシナプスを形成していることが明らかになった. 2.非下降性終末のうちtyrosin hydrozylasc 陽性終末の由来を明らかにするために,脊髄中間質にコレラトキシンBを注入し,逆行性標識実験を行い,交感神経節節後神経から節前神経細胞に対する投射の可能性を調べた.その結果,トレーサーを注入した脊髄レベルより吻側または尾側の交感神経節に標識細胞が認められ,節後神経から節前神経への投射回路の存在が示唆された. 3.脊髄に投射する交感神経細胞の神経節レベルと投射脊髄レベルとの関係を明らかにするために,第6頸髄〜第5腰髄の各脊髄レベルで逆行性標識実験を行なった.その結果,胸髄レベルの脊髄にトレーサーを注入した場合には交感神経節に標識細胞が出現するが,頸髄,腰髄レベルから標識されないことが解った.標識細胞は主に星状神経節から第10〜11胸椎レベルの交感神経節に出現し,第5,6胸椎レベルを中心に,それより吻側の神経節から胸髄上半に,尾側の神経節からは胸髄下半部に投射することが明らかになった.この投射経路については,今後更に研究を進める必要がある. 4.脊髄より末梢における反射回路を明らかにするために,イヌ下腸間膜神経節と直腸・結腸筋間神経叢との神経線維連絡を神経切断実験,トレーサー実験,免疫組織化学観察によって調べた.その結果,両者の間で相互神経線維連絡が形成されていることが明らかになった.今後更に,節後神経細胞レベルにおける節前神経終末と標的組織由来神経終末による自律神経神経反射調節機構についても電子顕微鏡的観察による解析を進めていきたい. 上記研究を遂行すろ過程で,NADPH-diaphorase組織化学と免疫組織化学を同時に電子顕微鏡で観察する方法を開発し,これを用いて線条体のシナプス構築を解析した.
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 一般研究(C)
    研究期間 : 1993年 -1994年 
    代表者 : 増子 貞彦, 藤山 文乃, 河野 史, 村田 祐造
     
    1.線条体,側坐核の分離培養:新生仔ラット脳バイブラトーム切片とり線条体,側坐核を別々に切り出し,その分離培養を試みた。その結果,それぞれの分離培養において多くのGABA陽性神経が得られることが確認され,その形態は、線条体と側坐核のもので異なる特徴を示し、黒質分離培養におけるGABA陽性神経細胞とも細胞体の大きさ,突起の伸長形態が異なることが明らかになった。 2.標的特異性の解析:線条体と黒質神経細胞の混合培養に先立って,それぞれの分離神経と同一または異なる神経組織由来のグリア細胞が分離神経細胞の成育におよぼす影響を調べた。その結果,黒質分離神経細胞は黒質由来または標的神経組織(線条体)由来のグリア細胞によって良好な成育を示すが,非標的神経組織(脊髄)由来のグリア細胞では成育が阻害された。また,線条体分離神経細胞についても同様な結果が得られ,神経細胞とグリア細胞との間にも標的組織による親和性が示唆された。 3.分離培養におけるGABA作動性神経とドーパミン(DA)作動性神経のシナプス形成:先に我々が開発した黒質分離培養は,培養ニューロンの大部分がDAニューロン(約40%)とGABAニューロン(約40%)で構成されている。DA合成酵素であるチロシン水酸化酵素(TH)またはGABAに対する免疫組織化学を用いた電子顕微鏡観察により,両者は相互にシナプス形成を行うことが示唆された。黒質-線条体などの混合培養系におけるシナプス形成率の定量的解析は今後の課題として残されている。 4.線条体における一酸化窒素(NO)合成ニューロンとDA終末の関係:近年,神経伝達物質としてのNOの作用が注目されている。線条体においてはNMDAリセプターを介したNO産生によるDAの放出が薬理学的に示唆さており,この形態学的根拠を明らかにするために,NADPH-diaphorase(NO産生ニューロンマーカー)組織化学とTH-免疫組織化学を組み合わせた電子顕微鏡観察を行った。その結果,NOニューロンに対するシナプス入力は少ないが、DA終末の多くがグルタミン酸作動性と考えられる終末(線条体投射ニューロンスパインと非対称性シナプスを形成)とともに、NOニューロンに直接接触しており,その部位が興奮性アミノ酸によるNO産生,DA放出機構を裏付ける構造であることが示唆された。

その他

  • JST「世界に誇る地域発研究開発・実証拠点 (リサーチコンプレックス) 推進プログラム」脳科学基礎講座 講師
  • 同志社大学システム神経科学センター センター長
  • 日本内科学会専門医 (認定番号2014)
  • 日本神経学会専門医 (認定番号1712)


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