研究者データベース

奥本 素子(オクモト モトコ)
大学院教育推進機構 オープンエデュケーションセンター
准教授

基本情報

所属

  • 大学院教育推進機構 オープンエデュケーションセンター

職名

  • 准教授

学位

  • 博士(学術)(総合研究大学院大学)
  • MA(Museum Management)(Northumbria University)
  • 学士(文学)(同志社大学)

ホームページURL

科研費研究者番号

  • 10571838

J-Global ID

プロフィール

  • 1980年、福岡生まれ。
    博士(学術)。博士(学術)専門は教育工学、科学教育。博物館や科学技術コミュニケーションをテーマに、日常の中から学ぶインフォーマルラーニングについて研究している。近年は、高等教育におけるプロジェクトベースドラーニングの研究やアートとサイエンスを融合したコミュニケーションといった研究も進めている。

研究キーワード

  • 被災資料   被災文化財   ナラティブ   デジタルミュージアム   アーカイブ   博物館情報学   コンセプトマップ   博物館経営学   学芸員養成過程   対話的手法   博物館情報   博物館経営   博物館教育   鑑賞教育   サイエンスコミュニケーション   教育工学   博物館学   

研究分野

  • 人文・社会 / 科学教育
  • 人文・社会 / 教育工学
  • 人文・社会 / 博物館学
  • 人文・社会 / 文化財科学

職歴

  • 2017年03月 - 現在 北海道大学 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP) 准教授
  • 2014年01月 - 2019年03月 東北学院大学 非常勤講師(博物館情報メディア論)
  • 2015年05月 - 2017年02月 京都大学 高等教育研究開発推進センター 特定准教授
  • 2009年10月 - 2015年04月 総合研究大学院大学 学融合推進センター 助教
  • 2012年09月 - 2013年12月 東北学院大学 非常勤講師(視聴覚教育メディア論)
  • 2011年10月 - 2012年03月 文教大学 非常勤講師(博物館実習・交流文化論)
  • 2008年04月 - 2009年09月 National Institute of Multimedia Education
  • 2008年04月 - 2008年10月 国文学研究資料館 特別展示担当スタッフ
  • 2007年04月 - 2008年08月 東京工科大学 メディア学部 非常勤講師(情報基礎)
  • 2006年05月 - 2008年02月 メディア教育開発センター 研究教育協力課職員 非常勤職員

学歴

  • 2006年04月 - 2009年03月   総合研究大学院大学   文化科学研究科   メディア社会文化専攻
  • 2003年10月 - 2005年10月   Northumbria University,   MA Museum, Gallery and Heritage Management
  • 1999年04月 - 2003年08月   同志社大学   文学部   文化学科 美学および芸術学専攻
  • 1996年04月 - 1999年03月   中村学園女子高等学校

所属学協会

  • 日本科学教育学会   全日本博物館学会   日本ミュージアム・マネージメント学会   日本教育工学会   

研究活動情報

論文

  • 奥本, 素子, 種村, 剛, 川本, 思心
    科学技術コミュニケーション 32 29 - 40 2023年03月 [査読有り]
  • 奥本, 素子, 池田, 貴子, 梶井, 宏樹, 川本, 思心, 小林, 良彦, 種村, 剛, 西尾, 直樹, 朴, 炫貞, 原, 健一, 早岡, 英介
    科学技術コミュニケーション 29 29 71 - 91 北海道大学 高等教育推進機構 オープンエデュケーションセンター 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP) 2021年08月 [招待有り]
  • 新型コロナウイルス感染症拡大下でのオンラインにおける 博物館施設の情報発信に関する調査研究
    室井 宏仁, 奥本 素子
    日本ミュージアムマネージメント学会 29 2021年03月 [査読有り]
  • 科学館における特別展来館者を対象とした質問紙調査を通した展示効果の検証
    森(安齊) 沙耶, 川本 思心, 奥本 素子
    日本ミュージアムマネージメント学会 25 2021年03月 [査読有り]
  • 室井 宏仁, 奥本素子
    科学技術コミュニケーション 28 1 - 10 2020年 [査読有り][通常論文]
  • 森沙耶, 奥本, 素子
    科学技術コミュニケーション 27 27 71 - 85 2020年 [査読有り][通常論文]
  • 奥本素子
    科学技術コミュニケーション 24 17 - 30 2018年12月 [査読有り][通常論文]
  • 奥本素子
    科学教育研究 42 2 131 - 139 2018年06月 [査読有り][通常論文]
  • 星野 太, 奥本 素子
    科学技術コミュニケーション 22 71 - 83 北海道大学 高等教育推進機構 オープンエデュケーションセンター 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP) 2017年12月 [査読無し][通常論文]
     
    近年,日本においてはアートが地域と協力関係を結び,プロジェクトを実施するという動きが加速している.アートはなぜ社会や地域に接近し,どのように地域との連携を深めているのだろうか.金沢美術工芸大学で美学/表象文化論を研究する星野太氏は,社会問題と向き合うアートやアートと観客の関係の論評でも著名な美学者である.今回は,星野氏を訪ね,アートと社会,特に地域との関係を解説してもらい,その中でアートはどのような課題を抱え,今後どのように解決していこうと考えているのかという展望を語ってもらった.本インタビューで,地域振興のためにアートが活用される際に生じる,公共性という概念をどのように社会と共有していくか,という,科学技術コミュニケーションにも通じる課題が明らかになった.In recent years, the movement of art to cooperate with the region and society is accelerating in Japan. Why is art approaching society and the region and how is deepening cooperation with them? Dr. F. Hoshino who researches aesthetics / studies of culture and representation at Kanazawa College of Art is a prominent researcher of aesthetic in the commentary on art facing social problems and the relationship between art and audience. This time, we visited him and asked him to explain the present relationship between art and society, especially the local area, and talk the challenges that the contemporary art has and the prospects. Through this interview, the problem which is also related to the science and technology communication, the sharing of the concept of commonality with society, which arises when art is utilized for regional promotion, has been clarified.
  • 奥本 素子, 阿児 雄之, 加藤 幸治
    博物館学雑誌 = The journal of the Museological Society of Japan 42 1 19 - 35 全日本博物館学会 2016年12月 [査読有り][通常論文]
  • Yoshizawa, G, Iwase, M, Okumoto, M, Tahara, K, Takahashi, S
    Journal of Environmental and Science Education 11 13 6277 - 6302 2016年08月 [査読有り][通常論文]
  • 奥本 素子, 岩瀬 峰代
    日本教育工学会論文誌 39 4 271 - 282 日本教育工学会 2016年03月 [査読有り][通常論文]
     
    長期にわたる協調学習であるPBL(Project Based Learning)では,人間関係やチームの雰囲気が協調学習にも影響を与えていると考えられる.しかし,これまでPBLにおけるチーム内の協調学習支援の在り方は十分に検討されることが少なかった.本研究では,チーム内で議論がどのようにデザインされ,どのように協調学習を成立させているのかということをPBLに参加した成員に対して実施したインタビュー内容を分析することによって検討した.その結果,活動初期に目的が共有されたチームは協調的議論自体をデザインし,客観的な評価軸以外にチームが納得できる評価軸を構築することにより,多様な意見を受け入れる素地を生み出すことが確認された.加えて,このようなプロセスを経た協調的議論では課題が共有されやすいため,活動の効率化にも効果があることが示された.これらは先行研究で指摘されている共有された認識主体性 (Shared Epistemic Agency)に類似した概念であり,協調学習では学習自体がチームによってデザインされているということが明らかになった.
  • Ritsuko Kikusawa, Motoko Okumoto, Takuya Kubo, Laura Rodrigo
    COMPUTERS HELPING PEOPLE WITH SPECIAL NEEDS, PT II (ICCHP 2016) 9759 415 - 418 2016年 [査読有り][通常論文]
     
    eLecture materials for deaf and hard-of-hearing scholars with sign language (SL) interpretation inevitably include multiple-video content. Ausability assessment of such a program was conducted, contrasting presentations with 3 media and 6 media views. The preference of Deaf researchers for SL interpretation to subtitles was confirmed, and the need for different arrangements depending on the needs of users was discovered. A prototype system was developed based on the results.
  • 奥本 素子, 岩瀬 峰代
    科学教育研究 39 4 359 - 366 一般社団法人 日本科学教育学会 2015年12月 [査読有り][通常論文]
     
    Recently, art has received a lot of attention in science communication as a tool for engaging a potential audience. However, there are few studies that have analyzed the effects and characteristics of art in science communication. Therefore, the present research is an attempt to examine the emotional and transmission effects of art in the context of science communication. We used two works of art created through collaboration between scientists and artists. These works were then compared with other images of science communication and were analyzed for their communicative effects. Through an experiment that gauged the emotional effect of art, we found that people tend to be impressed by the novelty of a work of art. Through another experiment that probed the transmission effect of art, we also found that a work that used analogy could transmit a complex science concept better than a typical science illustration.
  • 坂東 隆宏, 福原 舞, 小菅 晃太郎, 鈴木 昴太, 笠 嗣瑠, 奥本 素子
    科学技術コミュニケーション 18 17 - 30 北海道大学高等教育推進機構 高等教育研究部 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP) 2015年12月 [査読有り][通常論文]
     
    近年,科学コミュニケーションの必要性が認識され,2013年の科学コミュニケーションセンターによる調査では回答者である研究者の過半数以上が研究者以外の人々を対象とした科学コミュニケーション活動を体験している.一方で,そのような機会に参加する人々は科学への関心が元々高い層であり,科学への関心の低い層の取り込みには課題があるといわれている.今後は,普段科学コミュニケーション活動に参加しない「科学への関心の低い層」への情報発信が必要だと考えられる.本報告では,科学への関心が低い層に向け科学者情報の発信を試み,動的に研究者を紹介するWebサイト「研究者時計」を作成し,結果を分析した.本Webサイトでは,閲覧者に研究内容だけではなく研究者個人の多様性を見せ,研究活動へ興味を持ってもらうことを狙った.そのために,研究者を時刻ごとにランダムに表示するなど,楽しさ・やわらかさ・親しみやすさを重視したインタフェースを本Webサイトに用いた.本実践を分析するにあたり,Google Analyticsを用いた閲覧者分析,Webアンケート等を行った.本論では本実践の過程,結果,そして課題について述べる.
  • 平井 宏典, 奥本 素子
    日本ミュージアム・マネージメント学会研究紀要 18 45 - 49 日本ミュージアム・マネージメント学会 2014年03月 [査読有り][通常論文]
  • 奥本 素子, 岩瀬 峰代
    日本科学教育学会年会論文集 38 0 523 - 524 一般社団法人 日本科学教育学会 2014年 [査読有り][通常論文]
     
    本研究はアートを通した研究の伝達手法の開発と,その伝達効果について検討した.まず,本研究ではアーティストと科学者が対話を通して協働でアート作品を制作Lた.制作したアート作品と通常科学者が一般向けの説明の際使用する国を文系大学生に掲示し,質問紙調査を実施した.その結果,アート作品のほうが科学的概念が伝達する可能性が明らかになった.
  • Motoko Okumoto, Takayuki Ako, Koji Kato
    Proceedings of the DigitalHeritage 2013 - Federating the 19th Int'l VSMM, 10th Eurographics GCH, and 2nd UNESCO Memory of the World Conferences, Plus Special Sessions fromCAA, Arqueologica 2.0 et al. 1 251 - 251 2013年 [査読有り][通常論文]
     
    The Great East Japan Earthquake happened on March 11, 2011. And many cultural properties were damaged. Japanese government has rescued them and stored them temporarily at museums to offer them emergency protection. The museum of Tohoku Gakuin University (TGU) is one of these museums, this museums accepted 1500-2000 items had been stored at Ayukawa treasure house in Miyagi. The museum of TGU had repaired and restored these items with student volunteers. They tried to record the process of this repair and restoration projects. At present, these documents have been digitalized in order to share the information for others. This paper analyzes the use of the digital data for different purposes. © 2013 IEEE.
  • 奥本 素子, 岩瀬 峰代
    日本教育工学会論文誌 36 3 205 - 215 日本教育工学会 2012年12月 [査読有り][通常論文]
     
    本研究では,PBLにおける社会的手抜きの有無,社会的手抜きと対立する状態の有無,それぞれの促進要素,阻害要素,各要素間の関連を質的手法によって調査していった.本研究の分析では,PBLにおいて社会的手抜きの発生の有無は個人よりもチームの活動に影響を受けていることが分かった.また単に社会的手抜きをしないだけでなく,学習者が自発的に行動するためには,チーム活動において意思決定に参与し,協力体制を構築した上で,責任を自覚し,具体的な問題発見を行うという過程を辿ることが明らかになった.よって,本研究では,PBLにおける自発的行動とは,チーム活動との相互作用の中で生まれると結論付け,自発的行動を促進するチームデザインを提案した.
  • 奥本 素子, 加藤 浩
    日本教育工学会論文誌 36 1 1 - 8 日本教育工学会 2012年07月10日 [査読無し][通常論文]
     
    本論文では,博物館教育における学習者中心の鑑賞支援教材を開発するために,必要な伝達情報の要件を考察し,そこから事前学習と館内学習を連動させた博物館学習システムを提案した.本研究では,自立的な展示鑑賞を携帯型端末によって支援するためには,どのような情報提供をすることが効果的なのかを,内容面から考察していった.本研究では先行研究のレビューに基づき,博物館における学習者主体の学習を支援するためには,学習者の先行知識と学習目標に対応した情報を提供する必要があると考えた.これらの要件を満たすために,本研究では事前学習と館内鑑賞支援を組み合わせたシステムを提案する.加えて,提案した鑑賞支援システムに基づいた教材開発と利用実験を行い,教材の課題と効果を検証していった.提案したシステムを実験により検証した結果,事前学習教材の利用は,その後の自立的鑑賞活動を支援するが,館内鑑賞支援教材は学習者の館内で利用する際の展示環境との連動を考慮に入れて開発する必要があることが分かった.
  • 奥本 素子
    美術教育学 : 美術科教育学会誌 0 33 149 - 158 美術科教育学会 2012年03月 [査読有り][通常論文]
     
    本論文は,学校の美術館訪問に対応した,事前学習プログラムの開発と,そのプログラムの効果検証について記述している。つなげる鑑賞法は,美術鑑賞初心者が自立的に展示を鑑賞できるよう,鑑賞方略を教授する鑑賞教育プログラムである。本研究では,つなげる鑑賞法を小学校の美術館訪問の事前学習に利用し,その効果を検証した。その結果,つなげる鑑賞法を学ぶことで,児童は見る視点を把握し,観察という鑑賞行動が促進されることが分かった。美術館では,実物を観察し,さらに実物からの発見を受け鑑賞を深めていることが明らかになった。しかし,美術館での実物鑑賞への動機づけは,美術館での鑑賞でしか促進されないことも示され,実物鑑賞体験の重要性が確認された。
  • 奥本 素子, 岩瀬 峰代, 加藤 浩
    日本科学教育学会年会論文集 36 0 448 - 449 一般社団法人 日本科学教育学会 2012年 [査読無し][通常論文]
     
    本研究はアートを通した研究の伝達手法の開発と、その伝達効果について検討した。まず、本研究ではアーティストと科学者が対話を通して協働でアート作品を制作した。そして作品が解説に与える影響を検証した。その結果、アート作品を開設する場合、研究より人物の研究視点について解説することが分かった。
  • 奥本 素子
    日本教育工学会論文誌 34 4 395 - 405 日本教育工学会 2011年03月 [査読有り][通常論文]
     
    本研究は,人文系研究科に属する博士課程の大学院生を対象に,分野を越境した研究の学びについて調査したものである.本研究の目的は,研究者を目指す大学院生がどのようなきっかけで学際的研究交流体験に参加し,どのような経験を経て分野を越境した学びに到達しているのか,について示唆を得ることである.本研究ではインタビュー調査による定性的データを元に学際的研究交流体験を仮説モデル化し,そのモデルの妥当性を質問紙調査による定量的データを元に検証した.その結果,他分野の学生との人的ネットワークが学際的研究交流の動機付けになっていることが明らかになった.さらに学際的研究交流の体験において学生は,失敗を経て,改善点や工夫を行い,体験の成功にいたっていることが分かった.そのため,学際的研究交流は単発的体験よりも,継続的体験から効果が得られるものだということが分かった.
  • 奥本素子
    Educational technology research 33 1・2 131 - 140 日本教育工学会 2010年11月 [査読有り][通常論文]
     
    Learning in museums is considered that visitors construct their original knowledge or experiences through museum objects as learning resources. However, it is said that they need museum literacy to interpret them, and such literacy is not an innate but acquired ability from their previous knowledge and experiences. Unfamiliar visitors tend to fail museum learning because of their lacks of the literacy. Therefore, museums should compensate their shortages to develop their learning, but the way has yet to be revealed. This study aims to propose a way to support museum visitors to construct an interpretive framework for studying objects. We analyzed what kind of information constitutes museum literacy by reference to the previous researches. According to this analysis, we outlined a pedagogical process model named as the Cognitive Orientation of Museum and developed a learning material based on the COM to investigate this effect on an actual museum experience. We investigated the effects through a comparative experiment between the COM material and the other interpretative material. As a result, the COM model showed the positive effects on the users' museum learning.
  • OKUMOTO Motoko, KATO Hiroshi
    Educational technology research 33 1 131 - 140 日本教育工学会 2010年11月 [査読無し][通常論文]
     
    Learning in museums is considered that visitors construct their original knowledge or experiences through museum objects as learning resources. However, it is said that they need museum literacy to interpret them, and such literacy is not an innate but acquired ability from their previous knowledge and experiences. Unfamiliar visitors tend to fail museum learning because of their lacks of the literacy. Therefore, museums should compensate their shortages to develop their learning, but the way has yet to be revealed. This study aims to propose a way to support museum visitors to construct an interpretive framework for studying objects. We analyzed what kind of information constitutes museum literacy by reference to the previous researches. According to this analysis, we outlined a pedagogical process model named as the Cognitive Orientation of Museum and developed a learning material based on the COM to investigate this effect on an actual museum experience. We investigated the effects through a comparative experiment between the COM material and the other interpretative material. As a result, the COM model showed the positive effects on the users' museum learning.
  • 奥本素子, 加藤浩
    日本教育工学会論文誌 33 4 423 - 430 日本教育工学会 2010年02月 [査読有り][通常論文]
     
    博物館学習においては,学習者が展示を主体的に解釈することが求められる.博物館認知オリエンテーション教材は,初心者が主体的に博物館展示を理解・解釈することを支援するために開発された.本研究では,教材から得た事前学習を経て,独自の展示解釈に発展する過程について,パス解析とインタビュー分析を通して考察した.その結果,被験者は教材が教授した鑑賞方略を利用して展示を鑑賞しているが,その後展示室の資料から新たな発見を行い,資料からの発見を通じて独自の理解,解釈を発展させ学習を行っていることが明らかになった.
  • 奥本素子, 山田政寛, 加藤浩
    博物館学雑誌 35 1 97 - 115 全日本博物館学会 2009年12月 [査読有り][通常論文]
  • 奥本素子, 加藤浩
    日本教育工学会論文誌 33 1 11 - 21 日本教育工学会 2009年07月 [査読有り][通常論文]
     
    美術館初心者が美術館での学習につまずく原因の一つに,美術館展示から意味を構築する能力である博物館リテラシーが不足していることがあげられる.そこで,本研究では初心者の博物館リテラシーの不足を補うため,演繹的に作品を解釈できるように作品理解の観点を教授する博物館認知オリエンテーション(Cognitive Orientation of Museum:COM)という博物館学習支援モデルを提案する.本研究では,そのCOMの博物館学習における有効性を明らかにするために,COMに沿った学習教材を開発し,一般的な解説教材と比較し,その効果を検証した.
  • 奥本素子, 加藤浩
    メディア教育研究 5 2 145 - 151 メディア教育開発センター 2008年12月 [査読有り][通常論文]
  • 奥本素子, 加藤浩
    科学教育研究 31 4 400 - 409 日本科学教育学会 2007年12月 [査読有り][通常論文]
     
    Museum learning support for visitors, especially for novices, has not been sufficient because of the lack of a supporting model. According to previous work, museums should offer discrete points that are organized into chunks for helping their visitor interpret objects. However such an posteriori support seems still difficult for novices, because they have a lack of overall knowledge relating each point. Therefore, we advanced a suggestion that such novices should be taught object meanings from abstract ideas to more concrete points. We called such interpretation as a deductive methodology of museum learning support, and developed a webpage where learners can learn exhibition meanings by deduction. We evaluated the learning effects of the webpage comparing 4th grade pupils (age: 9-10) from two public schools; pupils of one school used our webpage beforehand and pupils of the other attended their teachers' pre-visit class. Both groups went to a museum, and noted down everything they thought in the museum. As a result, pupils who learned from the webpage could describe more original ideas than pupils who took a pre-visit class by their teacher. From this result, our webpage seems to make pupils learn the meanings of objects more strategically, which also leads to independent learning.
  • 奥本素子, 加藤浩
    メディア教育研究 4 1 65 - 75 メディア教育開発センター 2007年09月 [査読有り][通常論文]
  • 奥本素子, 加藤浩
    日本ミュージアム・マネージメント学会研究紀要 11 1 - 7 日本ミュージアム・マネージメント学会 2007年03月 [査読有り][通常論文]
  • 奥本素子
    美術教育学 : 美術科教育学会誌 27 27 93 - 105 美術科教育学会 2006年03月 [査読有り][通常論文]
     
    従来,感性的側面ばかり強調されていた美術鑑賞教育を教育科学的に分析し,協調的対話式鑑賞法の可能性を探る。対話式美術鑑賞法はアメリカの認知心理学者であり,美学者でもあるアビゲイル・ハウゼンが教育科学的に開発したプログラムが元になっている。ハウゼンの開発したプログラムを分析していくと,そこには対話式という学習法に必要不可欠な,協調と概念変化という視点が乏しい。対話式学習,そして鑑賞学習において協調と概念変化と言う学習視点の重要性を指摘し,その二点を組み込んだ新たな協調的対話式鑑賞法という仮説を提示する。

書籍

講演・口頭発表等

  • 科学技術コミュニケーターのコンピテンシー調査の設計と試行  [通常講演]
    奥本素子
    日本教育工学会2021年秋季全国大会 2021年10月 口頭発表(一般)
  • STEAM ワークショップにおけるマルチモーダルな概念理解の拡張支援の効果について  [通常講演]
    奥本素子
    日本科学教育学会第45回年会 2021年08月 口頭発表(一般)
  • これからのオンライン発信~自粛期間中の博物館の取り組みを通して~  [招待講演]
    奥本素子
    EPO北海道 連続勉強会「ウィズコロナに対応した環境学習施設での取り組み」 2020年12月 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
  • 科学技術コミュニケーション教育に関する学習動機分析  [通常講演]
    奥本素子
    日本教育工学会2020年秋季全国大会 2020年09月 口頭発表(一般)
  • 地域で定期的に行われるサイエンスカフェはどのような意義を生み出しているのか  [通常講演]
    奥本素子
    日本科学教育学会 第44回年会 2020年08月 口頭発表(一般)
  • 実践に使える質的調査と量的調査  [招待講演]
    奥本素子
    EPO北海道 連続勉強会「環境学習施設の可能性を考える」 2020年01月 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
  • How to Support Informal Learning  [招待講演]
    Motoko, Okumoto
    Digital Learning Strategies and Applications 2018 2018年04月 口頭発表(基調)
  • 科学技術コミュニケーターの意識と活動観の関係について  [通常講演]
    奥本素子
    日本教育工学会 第33回全国大会 2017年09月 口頭発表(一般)
  • 場の語りがもたらす双方向の科学技術コミュニケーション  [通常講演]
    奥本素子
    日本科学教育学会第41回年会 香川大会 2017年08月 口頭発表(一般)
  • 非教室空間における双方向的科学コミュニケーションの成立過程  [通常講演]
    奥本素子
    平成28年度第5回日本科学教育学会研究会(若手活性化委員会開催) 2016年12月 ポスター発表
  • 「見て盗め!」ない人への支援 モデリング支援における記録と記憶の相補完システムの提案  [通常講演]
    奥本素子
    日本教育工学会 第32回全国大会 2016年09月 ポスター発表
  • 研究100連発、知識と心の伝承  [招待講演]
    奥本素子
    研究100連発 in Science Agora 2015 セッション3「知識と感じるこころの伝承」 2015年11月 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
  • サイエンスコミュニケーションにおける意味の生成  [通常講演]
    奥本素子
    日本教育工学会 第31回全国大会 2015年09月 口頭発表(一般)
  • 阿児雄之, 奥本素子, 加藤幸治
    日本文化財科学会大会研究発表要旨集 2015年07月
  • The text mining of audiences' narratives
    Motoko, Okumoto
    Museum2015 2015年01月
  • 柔らかな科学コミュニケーションにおけるミスコミュニケーションの可能性
    奥本素子
    平成26年度第3回日本科学教育学会研究会(若手活性化委員会開催) 2014年12月 ポスター発表
  • 創発的ディスカッションを行うためには  [招待講演]
    奥本素子
    NHK 放送文化研究所 主催研究会 2014年11月 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
  • PBLにおける議論スタイルの分析  [通常講演]
    奥本素子
    日本教育工学会, 第30回全国大会 2014年09月 口頭発表(一般)
  • 奥本 素子, 岩瀬 峰代
    日本科学教育学会 第38回年会 2014年09月 口頭発表(一般)
  • 被災文化財資料の語りに関する定量分析
    奥本素子
    全日本博物館学会, 第40回研究大会 2014年06月
  • How to share the record of restoration project of cultural properties damaged by Tsunami  [通常講演]
    Motoko, Okumoto
    DegitalHeritageInternational Congress2013 2013年10月 口頭発表(一般)
  • 作り上げる意味~ミュージアムにおける社会文化的アプローチ~  [招待講演]
    奥本素子
    日本教育工学会、第29回全国大会 2013年09月 口頭発表(招待・特別)
  • アートというメディアを活用した研究の発信―その手法と伝達効果を高めるツールの開発―  [通常講演]
    奥本素子
    日本教育工学会, 第29回全国大会 2013年09月 口頭発表(一般)
  • 鑑賞を支援するティチャーズパックの開発~つなげる鑑賞法を用いた鑑賞支援~ 自立的研究者育成プログラムの開発と評価  [通常講演]
    2013年03月 口頭発表(一般)
  • 自立的研究者育成プログラムの開発と評価  [通常講演]
    奥本素子
    第17回大学教育研究フォーラム 2013年03月 口頭発表(一般)
  • 構成主義のその先  [招待講演]
    奥本素子
    全日本博物館学会教育研究会 2013年02月 口頭発表(招待・特別)
  • 博物館教育に関する論文の定量分析  [通常講演]
    奥本素子
    日本教育工学会, 第28回全国大会 2012年09月 口頭発表(一般)
  • 奥本 素子, 岩瀬 峰代, 加藤 浩
    日本科学教育学会,第36回年会 2012年08月 口頭発表(一般)
  • 美術館訪問と組み合わせた鑑賞授業の開発と評価  [通常講演]
    奥本素子
    日本教育工学会, 第27回全国大 2011年09月 口頭発表(一般)
  • つなげる鑑賞法を利用した博学連携授業の実践
    奥本素子
    日本ミュージアム・マネージメント学会, 第16回大会 2011年06月
  • 博物館における学習支援のデザイン ~モノと経験を中心とする学習~  [通常講演]
    奥本素子
    日本教育工学会, 第26回全国大会 2010年09月 口頭発表(一般)
  • サイエンスコモンズを利用した博物館学新領域研究の提案
    奥本素子, 平井宏典, 嘉村哲郎
    2010年06月 口頭発表(一般)
  • メディアリテラシーと対話式鑑賞法  [招待講演]
    奥本素子
    CIEC第87回研究会 2010年01月 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
  • 奥本素子
    日本科学教育学会,第33回年会 2009年08月
  • 美術館における自立的な展示解釈の仕組みとその支援  [通常講演]
    奥本素子
    日本教育工学会,第24回全国大会 2008年10月 口頭発表(一般)
  • 奥本素子
    日本科学教育学会 第32回年会 2008年08月 口頭発表(一般)
  • 博物館リテラシー不足を支援する博物館認知オリエンテーションモデルの開発と検証  [通常講演]
    奥本素子
    日本ミュージアム・マネージメント学会,第13回大会 2008年08月 口頭発表(一般)
  • Use of Cognitive Orientation of Museum (COM) Tool to Support Visitor-Centered Learning in Museums  [通常講演]
    Motoko, Okumoto
    ED-MEDIA 2008 2008年06月 口頭発表(一般)
  • 博物館学習における児童中心の学びの支援  [通常講演]
    奥本素子
    日本教育工学会 第23回 2007年09月 ポスター発表
  • 日本の博物館・美術館における教育ウェブページの現状と課題  [通常講演]
    全日本博物館学会 第33回大会 2007年06月 口頭発表(一般)
  • 博物館・美術館におけるデジタル画像に対する意識について―館種,規模,デジタル化達成率の違いによる意識の差―  [通常講演]
    奥本素子
    日本アートドキュメンテーション学会情報知識学会部会 2007年04月 口頭発表(一般)
  • 奥本素子, 加藤浩
    情報処理学会研究報告 2007年01月 
    時代の流れを反映して、博物館・美術館でも収蔵品のデジタル画像の作成、活用が盛んになってきている。デジタル画像はアナログ画像と違って劣化の心配がなく長期保存、管理に向いていると考えられる。また様々なメディアと結びつくことが出来るため、活用の幅が広いのではないかとも予想できる。実際に博物館・美術館の現場ではどのような意識でデジタル画像を作成し、活用しているのだろうか。本調査では日本の博物館・美術館の情報化に携わる職員に、デジタル画像に関する意識と現状を尋ね、その傾向を明らかにしていった。
  • 奥本素子
    ア-ト・ドキュメンテ-ション通信 2006年07月

その他活動・業績

受賞

  • 2011年06月 日本ミュージアムマネージメント学会 学会賞
     
    受賞者: 奥本素子

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • STEAM教育におけるアートを用いたマルチモーダル思考支援の検証
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2022年04月 -2025年03月 
    代表者 : 奥本 素子
  • アートを用いたSTEAM教育での学習者間認識調査
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2021年04月 -2024年03月 
    代表者 : 朴 ヒョン貞, 奥本 素子
  • 科学技術コミュニケーターのコンピテンシー評価指標の実践的研究開発
    日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2020年04月 -2023年03月 
    代表者 : 川本 思心, 奥本 素子, 種村 剛, 小林 良彦, 標葉 靖子, 定松 淳
     
    2020年度は、先行研究をレビューし、科学技術コミュニケーターの職能について、その事例や概念などを整理した。またこれまで科学技術コミュニケーターのコンピテンシーの背景を社会学的・科学技術政策的にも分析し、過去の能力概念と比較しながら分類、整理を行った。 これらに基づき、インタビュー調査を行うための候補者を申請者らが所属するCoSTEPの修了生を主な対象にリストアップした。
  • 文部科学省:科学研究費補助金(基盤(C))
    研究期間 : 2019年04月 -2022年03月 
    代表者 : 奥本素子
     
    本年度は、二つの実践的な取り組みを行った。これらは札幌文化芸術交流センター(以下、SCARTS)との共同で行ったプロジェクトである。 まず、2020年度、社会の関心が「新型コロナウイルス感染症」拡大により、時代の感覚を大きく変化させる「ポストコロナ」の意識が高まったことを受け、アート展示を通して、その意識を高める試みを行った。鈴木 泰人×ソーシャルデザイン実習展「ふりかえれば未来」と題された本展では、新しい時代を考える際に、古いものという感覚を振り返るというコンセプトで、札幌で収集した古いもの展示し、実際に展示参加者に自分にとっての「古い」というコンセプトを考えてもらうコーナーを設けた。本展示には、いつもはサイエンスコミュニケーションに参加しない層が参加し、なおかつ展示においても意見表面が50近く集まるといった結果になり、展示を通して市民のサイエンスコミュニケーションに参加する取り組みは一定程度効果的であることが確認された。 また、2020年度後半には、高校生とアーティスト、そして北大の研究者がバイオについて考えるワークショップと展示「バイオの大きさ:未来の物語」をSCARTSと共催で実施した。その際、高校生には未来のバイオテクノロジー像を物語にしてもらった。その中で語られたことは、日常とバイオテクノロジーとの関係性であり、自分の主観的な感覚と科学情報が混在していた。実際にアーティストのワークショップによって、高校生は日常と科学技術の話題を交互に聞くという体験があり、そのことが高校生の認識主体性を高め、なおかつそれは自分自身の中だけで閉じた認識主体性ではなく、社会性を帯びた認識主体性である可能性が高く、今後はその部分を深く分析していく予定である。 また、本研究とは別にコロナ禍でのインフォーマルラーニングの取り組みとして日本の博物館の閉館時のコミュニケーションについて調査した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2015年04月 -2018年03月 
    代表者 : 加藤 幸治, 阿児 雄之, 奥本 素子
     
    本研究は、東日本大震災の文化財レスキュー活動から、被災地で博物館が復興するまでの間に発生する博物館空白を、移動博物館活動によって埋めることにより、復興後の地域博物館像を検討・提案するものである。 成果としては、本研究で製作した「キュレーションバーチャルミュージアム教材」によって、文化財の保全作業、民俗調査による地域住民からの情報収集、その内容をもとにした地域住民へのフィードバックを、一連の博物館活動として行うモデルを構築した。展示は被災地と、避難者が多く暮らす都市部とで行い、比較研究を実施した。その結果を踏まえ、新たな博物館復興モデルを現在建設中の博物館の展示企画における助言として提案した。
  • 文部科学省:科学研究費補助金(若手研究(B))
    研究期間 : 2015年 -2017年 
    代表者 : 奥本 素子
     
    本研究では、アートや文化という非科学が科学技術コミュニケーションにもたらす影響について検討した。特に、お茶会形式の科学技術コミュニケーションを実施し、市民との対話を行い、そこでの対話を分析した。その結果、科学技術コミュニケーションの対話において、科学者同様市民も対話を促進する話題を投げかけており、特に市民の投げかけは科学技術に対する見方の変化を促すようなトピックであったことが明らかになった。このような結果より、文化やアートを用いが対話の場の創造は科学技術コミュニケーションにおいて有効に働くことが明らかになった。
  • 文部科学省:科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究)
    研究期間 : 2012年 -2012年 
    代表者 : 岩瀬峰代
     
    近年、アートを用いた科学コミュニケーションはこれまで科学に興味がなかった潜在的関心層への伝達ツールとして注目を集めている。しかし、その効果やツールとしてのアートの特性を分析が十分になされていない。 本研究では科学者とアーティストが協働して作成した2作品を用いてアートの印象効果と伝達効果を分析した。その結果、アート作品が人々に目新しさを認識させる傾向があること、アートによる大胆な翻訳表現であっても、市民に理解しやすい表現であれば伝達効果が期待できることが明らかになった。 アートは高度な概念の表現だとされているが、本事例によって科学的概念の表現にも適している可能性が示された。
  • 文部科学省:科学研究費補助金(若手研究(B))
    研究期間 : 2012年 -2012年 
    代表者 : 奥本素子
     
    本研究は、東日本大震災の被災資料を展示し、その展示物に対する来館者の語りを収集したデータをテキストマイニングで分析し、資料に対する来館者の集りの傾向を明らかにした。その結果、被災資料に対して来館者は単に道具名や形式的な知識を語ることはなく、主語を伴った具体的な経験を語ることが多かった。展示物の解釈は一人称的語りによって展開されることが明らかになったという結果より、今後の鑑賞支援の在り方として知識の提供だけでなく体験に繋がる文脈の提供の重要性が示された。
  • 文部科学省:科学研究費補助金(基盤研究(C))
    研究期間 : 2010年 -2012年 
    代表者 : 嘉村哲郎, 奥本素子, 平井宏典
     
    「博物館コンセプトマップCoMMS(Concept Map of Museum Studies)」ワークショップの開催22年度は次の日程、テーマ、場所、メンバーで博物館学コンセプトマップ作成のワークショップを行った。2010年5月18日、博物館情報学、東京藝術大学、若手博物館研究者グループのメンバー2010年7月17日、博物館経営学、東京藝術大学、若手博物館研究者グループのメンバー2010年8月21日、博物館と地域連携、大妻女子大学、日本ミュージアム・マネージメント学会研究会参加者2011年2月4日、博物館のステークホルダー、湘南国際村センター、かながわ国際交流財団と若手博物館研究者グループのメンバー。ワークショップ実施の結果、博物館情報学については、情報の機能と目的別に情報に関するカリキュラム整理の必要性が認識できた。本年度実施した海外調査のうち、情報を利用した展示等に関する調査の結果、実際の館における情報機器及び情報利用については研究の一環として取り組んでいる機関・館はあるものの、積極的な情報機器を用いた展開はあまり見られなかった。ミュージアムにおける情報活用については、ウェブでの情報発信が主であり、展示の中に情報を活用する等の事例は情報機器同様の印象であった。博物館経営学については、次の4つの大分類を抽出することができた。(1)公立館が大多数を占める日本における特質とし...
  • 事前学習モデルによる博物館学習を支援する学習教材の開発と評価
    文部科学省:科学研究費補助金(特別研究員奨励費)
    研究期間 : 2008年04月 -2009年09月 
    代表者 : 奥本素子
     
    本研究では、自立的な解釈の前提となる、展示のテーマ、見るポイント、作品間の関連性をあらかじめ学習させることによって、展示室での自立的な展示解釈を支援するCognitive Orientation of Museum(通称COM)モデルを提案している。すでにCOMモデルにのっとって開発された教材の効果は実験によって検証されている。昨年度は、COMモデルを元にしたCOM教材の実践における活用実験を行った 本年度は、COM教材の実践実験の成果を学会発表、論文発表、報告書作成を行った。日本教育工学会論文誌に発表した「美術館学習初心者のための博物館認知オリエンテーションモデルの提案」は、COMモデルの成り立ちと、COM教材の効果を掲載した。同じく、教育工学会論文誌に発表した「博物館学習における学習者独自の展示解釈に関する研究」では、COMモデルの効果のメカニズムを量的・質的分析を行った結果を掲載した。さらに、全日本博物館学会の論文誌である、「博学連携活動における事前学習教材の開発と利用~博物館認知オリエンテーション教材を利用した事前学習~」では、中学校での実践実験に利用した教材開発の過程と、教材利用の結果を掲載した。日本科学教育学会は、中学校での実践研究の発表を行った。その結果、COM教材を利用した事前学習を通じて、学生の美術館への来館動機づけを高められたか否かの検証が必要なことを指摘され、今後の研究の課題にする。また国文学研究資料館で行った、モバイル機器を利用した実験の成果は、報告書の形でまとめ、製本を行い、関係各所に配布した。今後は成果を論文化する予定である。

大学運営

委員歴

  • 2023年06月 - 現在   文部科学省、核融合の挑戦的な研究の支援の在り方に関する検討会   委員
  • 2022年08月 - 現在   日本科学教育学会   代議員
  • 2020年08月 - 現在   札幌市   札幌市環境影響評価審議会委員
  • 2019年04月 - 現在   文部科学省原型炉開発総合戦略タスクフォース   委員
  • 2017年04月 - 現在   科学技術コミュニケーション   編集委員
  • 2017年05月 - 2023年03月   立命館慶祥高校   SSH 運営委員
  • 2016年08月 - 2020年08月   科学教育学会   編集委員,代議員
  • 2015年04月 - 2016年12月   科学技術コミュニケーション   アドバイザー
  • 2014年08月 - 2016年08月   科学教育学会   若手活性会員
  • 2013年08月 - 2013年11月   山梨県立リニア推進課   指定管理者選定委員


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