菊地 隆司 (キクチ リユウジ)

工学研究院 応用化学部門 化学工学分野教授

研究者基本情報

■ 学位
  • 博士(工学), 東京大学, 1997年03月
■ URL
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J-Global ID■ 研究キーワード・分野
研究キーワード
  • CO2変換
  • 電解合成
  • 太陽電池
  • エネルギーシステム
  • 環境触媒
  • 触媒燃焼
  • 燃料電池
研究分野
  • ものづくり技術(機械・電気電子・化学工学), 反応工学、プロセスシステム工学
  • ナノテク・材料, エネルギー化学
  • ものづくり技術(機械・電気電子・化学工学), 触媒プロセス、資源化学プロセス
  • ナノテク・材料, 複合材料、界面
  • ナノテク・材料, 基礎物理化学
■ 担当教育組織

経歴

■ 経歴
経歴
  • 2022年04月 - 現在
    北海道大学大学院工学研究院, 応用化学部門, 教授
  • 2008年04月 - 2022年03月
    東京大学大学院工学系研究科, 化学システム工学専攻, 准教授
  • 2007年04月 - 2008年03月
    京都大学大学院工学研究科, 物質エネルギー化学専攻, 准教授
  • 2003年12月 - 2007年03月
    京都大学大学院工学研究科, 物質エネルギー化学専攻, 助教授
  • 2001年10月 - 2003年11月
    京都大学大学院工学研究科, 物質エネルギー化学専攻, 助手
  • 2000年04月 - 2001年09月
    九州大学大学院総合理工学研究院, 物質理工学専攻, 助手
  • 1998年10月 - 2000年03月
    東京大学大学院工学系研究科, 化学システム工学専攻, 博士研究員
  • 1997年04月 - 1998年09月
    スイス連邦工科大学チューリッヒ校, プロセス工学専攻, 博士研究員
学歴
  • 1994年04月 - 1997年03月, 東京大学大学院, 工学系研究科, 化学システム工学専攻, 日本国
  • 1992年04月 - 1994年03月, 東京大学大学院工学系研究科化学エネルギー工学専攻
  • 1990年04月 - 1992年03月, 東京大学, 工学部, 化学工学科, 日本国
  • 1988年04月 - 1990年03月, 東京大学, 理科Ⅰ類

研究活動情報

■ 受賞
  • 2022年05月, 石油学会, 論文賞 Y. Kobayashi, M. Sohmiya, S. Tada, R. Kikuchi, “Low-Temperature Synthesis of Single Phase Intermetallic NiZn Nanopowder in a Molten LiCl-KCl with a CaH2 as a Reducing Agent”, Journal of the Japan Petroleum Institute, 63(6), 380-387 (2020).
  • 2015年09月, 化学工学会, 論文賞
    R. Kikuchi, M. Yokoyama, S. Tada, A. Takagaki, T. Sugawara, S. T. Oyama, “Novel Nickel Catalysts based on spinel-type mixed oxides”, J. Chem. Eng. Japan, 47, 530-535 (2014)
  • 2008年05月, 石油学会, 奨励賞
    炭化水素の接触部分酸化ならびに固体酸化物形燃料電池アノード用複合酸化物触媒の開発
  • 2008年03月, 触媒学会, 奨励賞
    高耐熱性銅系スピネル触媒の調製に関する研究
  • 1999年, 化学工学会 The Researcher賞
    日本国
■ 論文
■ その他活動・業績
■ 書籍等出版物
  • Nb2O5を用いた色素増感太陽電池の開発
    色素増感太陽電池の最新技術、シーエムシー出版, 2001年
■ 主な担当授業
  • 総合化学特別研究, 2024年, 修士課程, 総合化学院
  • 化学工学熱力学特論, 2024年, 修士課程, 総合化学院
  • 総合化学実験指導法, 2024年, 修士課程, 総合化学院
  • 大学院共通授業科目(一般科目):自然科学・応用科学, 2024年, 修士課程, 大学院共通科目
  • 総合化学実験研究法, 2024年, 修士課程, 総合化学院
  • 先端総合化学特論Ⅱ, 2024年, 博士後期課程, 総合化学院
  • 総合化学特別研究第一, 2024年, 博士後期課程, 総合化学院
  • 創造工学演習, 2024年, 学士課程, 工学部
  • 総合化学研究・指導法, 2024年, 博士後期課程, 総合化学院
  • 卒業論文, 2024年, 学士課程, 工学部
  • 基礎プロセス工学, 2024年, 学士課程, 工学部
  • 物質変換工学, 2024年, 学士課程, 工学部
  • 科学英語演習, 2024年, 学士課程, 工学部
■ 所属学協会
  • SOFC研究会
  • 化学工学会
  • 石油学会
  • 触媒学会
  • 米国機械学会
  • 米国電気化学会
  • 固体イオニクス討論会
  • 日本エネルギー学会
  • 日本化学会
  • 電気化学会
  • 日本機械学会
  • 水素エネルギー協会
■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
  • 二酸化炭素からのエタノール合成を可能とする多機能触媒の開発
    科学研究費助成事業
    2024年04月01日 - 2027年03月31日
    多田 昌平; 菊地 隆司; 城塚 達也
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 24K01240
  • アンモニア合成における電気化学的な促進効果の解明と高効率合成法への展開
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2020年04月01日 - 2023年03月31日
    菊地 隆司; 久保田 純
    本年度は、Fe/バリウムジルコネート(BZY)系のアンモニア合成電極触媒における、アンモニア合成過程の検討を行った。電流遮断法による電極表面吸着種の解析、赤外分光法による電極表面吸着種の解析、および電圧印加によるアンモニア合成の促進効果に対する温度の影響を検討した。まず、電解質にプロトン伝導体のリン酸塩固体電解質を用いた220℃でのアンモニア合成において、電流遮断法を適用した。この方法では、電圧を印加しアンモニア合成が進行している状況から、電圧を開回路電圧に変更することで、電極表面上の吸着種が分解する際の逆電流を測定した。窒素をアンモニア合成電極に供給した場合には、アルゴンを供給した場合(水素発生反応)と応答電流の挙動が異なり、反応中間体であるN2Hxの分解による電流が流れる可能性が示唆された。これを確認するために、電圧印加状態でアンモニア合成電極の表面吸着種をFT-IRでその場観察した。電圧を印加することでN2Hxの生成に対応する吸収ピークが現れ、電気化学的な作用によりN2の還元が進み、窒素分子にプロトンもしくは水素原子が付加してから窒素原子間の結合が解離しアンモニアが生成する、associative機構で反応が進行することを強く示唆する結果が得られた。一方で、電解質にプロトン伝導体のBZY、電極触媒にFe/BZYを用いて500℃で電圧印加しアンモニアを合成したところ、アンモニア合成速度が徐々に増加するという結果が得られた。電圧印加を止めたところ、アンモニア合成速度は緩やかに減少した。この緩やかな変化は、200℃での印加の場合と大きく異なり、また、電極材料の還元のような時間スケールの現象よりも変化が緩やかであった。500℃では電圧印加によるアンモニア合成促進の機構が、200℃の場合と大きく異なることが分かった。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 東京大学, 20H02521
  • レドックスキャパシタ材料とハイブリッド流動層電極を用いたLi回収
    科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)
    2017年06月30日 - 2020年03月31日
    杉本 渉; 菊地 隆司
    本研究ではレドックスキャパシタ反応を利用したLi回収技術の概念立証とこの反応を活かした流動層CDI(capacitive de-ionization)を確立することを目的としている。流動層CDIの材料開発と反応解析として、ハーフセルによる多孔質スラリー電極材料と水系電解液中に溶解した酸化還元活性種が共存する環境での電気化学特性を評価した結果、ミクロ細孔に酸化還元活性種が高濃度でトラップされ、高速な電極反応が進行することを見出した。また、LiMn2O4スラリーを用いた流動層CDI試験の結果、LiMn2O4微粒子が選択的にLiイオンを吸着することを見出した。
    日本学術振興会, 挑戦的研究(萌芽), 信州大学, 17K19174
  • 固体電解質を用いた電解セルの電極触媒高性能化によるアンモニア合成システムの開発
    戦略的創造研究推進事業
    2014年10月 - 2020年03月
    菊地隆司
    国立研究開発法人科学技術振興機構, 東京大学大学院工学系研究科, 研究分担者, 14532050
  • リン化物を用いた新規電極触媒および電極反応場形成とエネルギー変換デバイスへの応用
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2016年04月01日 - 2019年03月31日
    菊地 隆司; 多田 昌平; チン ゲレツ
    金属リン化物は、水素を解離する触媒能が高く、電子伝導性に優れ、熱伝導性も高く、また融点が高く熱的にも安定なことから、本研究では中温作動型の燃料電池用の燃料極としての可能性を検討した。まず、Ni、Mo、W、FeおよびCoのリン化物の検討を行い、MoおよびWが電極触媒として活性が高く、電気化学的に活性な表面積あたりの反応量(電流値)がPt触媒よりも大きいことを示した。次に、カーボン材料と混合することで、電極触媒を分散させ、電極内のガス拡散抵抗を低減することに成功した。220℃での水素を燃料とした発電に成功し、不純物としてCOが1%含まれるガスでも、性能の低下がなく発電できることを実証した。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 東京大学, 16H04563
  • 金属-混合伝導性酸化物界面における反応場形成と電気化学デバイスへの展開
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2013年04月01日 - 2016年03月31日
    菊地 隆司
    混合伝導体酸化物の電子およびイオン伝導性が金属-混合伝導性酸化物界面近傍における反応場形成と反応特性に与える影響について研究し、燃料電池の燃料極としての発電性能向上を目指した。種々の混合伝導体を用いて、粒子径や結晶性、金属と混合伝導体の混合比等を系統的に変化させて、燃料極反応特性への電子伝導性およびイオン伝導性の影響を検討した。混合伝導体のイオン伝導度が十分高い場合に、電子伝導性を高くすることで反応過電圧が低減できた。また、電子伝導性の高い混合伝導体を用いることで、含浸法による新たな電極調製法が実現できた。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 東京大学, 25289284
  • 固体高分子形燃料電池実用化戦略的技術開発 要素技術開発 定置用燃料電池改質系触媒の基盤要素技術開発
    固体高分子形燃料電池実用化戦略的技術開発
    2008年10月 - 2014年03月
    菊地隆司
    独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構, 東京大学大学院工学系研究科, 研究代表者, 08080340
  • バイオマスの接触分解によるバイオオイル製造触媒の研究開発
    地域活性化のためのバイオマス利用技術の開発
    2010年10月 - 2012年03月
    菊地隆司
    農林水産省, 東京大学大学院工学系研究科, 研究代表者, 10104514
  • 高性能中空糸無機膜を用いた自己昇圧駆動型水素製造メンブレンリアクタの創製
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2010年 - 2012年
    大山 茂生; 菊地 隆司
    物質輸送と触媒反応を組み合わせた先進的なメンブレンリアクタの開発を行うことを目的とした.高い水素透過率および選択率を有するアモルファスシリカからなるガス分離無機膜をCVD法により作製した.得られた膜における種々のガスの透過機構について明らかにした.メンブレンリアクタを用いた水蒸気改質反応において,高い転化率および水素モル流量が見られた.また,工業化に求められる水素透過率の目安を明らかにした.
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 東京大学, 22360335
  • ヘテロ界面相互作用を利用した新規イオン伝導体の創成と電気化学デバイスへの展開
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2010年 - 2012年
    菊地 隆司
    リン酸塩と酸化物マトリックスとのヘテロ界面に形成される界面相の形成について研究を進め、界面相互作用による高い伝導性を示す薄膜複合体を開発し、200~300℃で作動する中温作動型燃料電池へと適用した。シリカマトリックスをリン酸処理することにより、界面伝導相が形成され伝導度が向上した。CsH5(PO4)2/SiO2膜(膜厚70、150μm)を作製した。薄膜化により面積抵抗を0.32Ωcm2まで低減させることに成功した。さらにこの電解質を用いた燃料電池は、最大出力密度105mWcm-2を示し、200°Cにおいて100mAcm-2の負荷で50時間安定して発電することが可能であった。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 東京大学, 22360336
  • 高活性シフト触媒と中温作動プロトン伝導体による新規水素製造-分離法の検討
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2007年 - 2009年
    江口 浩一; 菊地 隆司; 松井 敏明
    200℃においてCsH_2PO_4/SiP_2O_7複合体を電解質とした電気化学セルを使用し、水素製造-分離過程の検討を行った。アノードへ加湿した一酸化炭素を供給し、通電した場合、カソードにおいて水素の生成が確認され、その生成量はファラデー則から予想される値と一致した。この結果より電極上で電気化学的に水性ガスシフト反応が進行することが明らかとなった。その際のアノード過電圧は加湿水素供給時と比較して非常に大きかった。アノードガス上流部分に水性ガスシフト活性を有する銅系触媒を設置すると、アノード過電圧は低減した。これは触媒上で水素が生成することに起因した。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 京都大学, 19360366
  • 固体酸化物形燃料電池における高温反応場形成の科学
    科学研究費助成事業 特定領域研究
    2007年 - 2008年
    菊地 隆司; 松井 敏明
    固体酸化物形燃料電池(SOFC)は作動温度が高く、総合エネルギー変換効率の優れた魅力的な発電システムである。一方で、構成材料が限られており、特に、高温発電下においては構成材料の凝集、材料同士の反応が起こりやすく、反応場である電極/電解質界面の制御は重要な課題である。通電効果として知られている分極時の界面状態変化については、発電性能および長期安定性に大きな影響をおよぼすことが知られているものの、その現象の本質はまだ明確になっていない。本研究ではこの点に着目し、SOFCの高温電極反応場における界面形成と発電性能に及ぼす影響について研究した。これまでに通電による発電性能の向上は空気極/電解質界面および空気極に起因し、La_<0.6>Sr_<0.4>MnO_<3-δ>(LSM)電極をカソード分極した際、通電初期に電位の振動が発現することを報告した。この振動現象は時間の経過と共に消滅することや、LSM電極に供給するガスの酸素分圧に依存することを明らかにしている。本年度は、この振動現象について更に検対し、電極の多孔度、電解質やLSMの組成が通電効果および発電特性におよぼす影響について検討した。LSM電極の気孔率が小さい場合に電位の振動が確認され、気孔率が大きい場合には振動現象はみられなかった。これは、気孔率が小さい場合は三相界面に酸素が十分に供給されず、濃度過電圧の変化に対応して電位の振動が現れ、通電によりLSM粒子径が職大して電極微構造が変化した結果、空孔が大きくなり、三相界面に酸素が十分に供給されたことで、振動現象が消滅したと考えられる。また振動の周期と振幅はLSMの組成に依存したことから、振動現象は通電によるMn種の還元と酸素による再酸化を反映していると考えられる。また単結晶YSZ(100)を電解質に用いた場合、振動現象が観察されたが、SDC(Samarium-doped ceria)場合では観測されなかった。これは、電解質材料によって電極との焼き付け状態が異なり、電極電解質界面の微構造が異なるためであると考えられる。
    日本学術振興会, 特定領域研究, 19017010
  • 固体酸化物形燃料電池における高温反応場界面形成の科学
    科学研究費助成事業 特定領域研究
    2005年 - 2006年
    菊地 隆司; 松井 敏明
    固体酸化物形燃料電池(SOFC)は作動温度が高く、総合エネルギー変換効率の優れた魅力的な発電システムである。通電効果として知られている分極時の界面状態変化については、発電性能および長期安定性に大きな影響をおよぼすことが知られているものの、その現象の本質はまだ明確になっていない。本研究ではこの点に着目し、SOFCの高温電極反応場における界面形成と発電性能に及ぼす影響について研究を進めた。アノード、またはアノード/電解質界面は、発電特性が劣化する方向にのみ変化することが分かつた。通電による発電性能の向上は、ランタンを含む空気極とジルコニアを含む電解質を組みあわせた場合に、空気極または空気極/電解質界面に起因することが、インピーダンス解析の結果明らかになった。この性能向上は通電開始後数時間経過後に見られる時間スケールでおこった。空気極/電解質または空気極での通電効果を検討するために、対極にPtを用いたセルで通電効果の検証をしたところ、空気極-参照極間の電位差がある一定値以上になると、端子電圧が一定周期で振動し、電極性能が活性化する現象が見られた。活性化と振動現象が見られる電位差は、測定雰囲気の酸素分圧に依存し、また、カソーディック-アノーディックに電流を流す方向を変えると可逆性があることを見いだした。このような振動現象は他に報告されておらず、活性化との関連が深いことから、現象の解明が通電効果の本質の解明に重要であると考えられる。この振動現象は数十秒から数分のスケールで起こり、測定雰囲気の酸素分圧によること、可逆性があることから、空気極材料の酸素不定比性や酸素欠陥の生成と消滅、もしくは空気極中に含まれる遷移元素の酸化還元が深く関与していると考えられ、空気極における酸素還元反応の活性と密接に関連していると思われる。
    日本学術振興会, 特定領域研究, 京都大学, 17041009
  • 酸化物吸収剤による窒素酸化物及び硫黄酸化物の吸収除去・放出の基礎科学
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2004年 - 2005年
    江口 浩一; 菊地 隆司
    NO_x吸収法は含酸素排ガス中の希薄なNO_xを効果的に除去できる。比較的低温で反応が進み、酸素共存下においてNO_xを吸蔵し、昇温や還元雰囲気下におくことで触媒を再生できるといった特長がある。しかし、排ガスには燃料の硫黄成分に由来するSO_2が存在するため、SO_2がNO_x吸蔵材と反応して安定な硫酸塩を生成してNO_x吸蔵を阻害する。TiO_2,Pt/TiO_2はSO_2の吸脱着が容易でありSO_xに耐性があることが報告されているが、Pt/TiO_2ではNO_x吸収活性がほとんどないため、塩基性酸化物(M_xO_y,M=Li,Na,K,Cs,Sr,Ba,La)を添加し、その効果とSO_2の影響について調べた。これらの塩基性酸化物の添加によりNO_x吸収量は増大したが、SO_2が共存すると、Li,La添加試料以外ではNO吸収量は著しく低下した。FT-IR測定の結果、Li,La添加試料以外では、SO_2吸収開始直後から安定な硫酸塩が形成された。これに対しLi,La添加試料では、安定な硫酸塩を形成する速度が遅く、まずSO_2は表面吸着種として存在し、徐々にバルク中に硫酸塩が形成されることが分かった。このため、SO_2共存によるNO吸収量の低下がほとんどないものと考えられる。しかし、La添加試料では硫酸塩生成速度が遅いものの、いったん硫酸塩が形成されると、非常に安定であることが明らかになった。一方、Li添加試料では、安定なLiTiO_3として存在しており、SO_2吸収で形成された硫酸種の吸着が弱く、容易に硫酸種が脱離するものと考えられる
    Pt-Li_2O/TiO_2について、接触時間、NOまたはNO_2濃度を変えて吸収一放出反応を行うことにより、吸収一放出反応機構を検討した。1)NO_xの吸収量はW/Fが大きくするほど大きくなり濃度が高くなるほど大きくなった。2)NOに対し、酸化反応を伴わないNO_2の吸収のほうが吸収量が大きくなった。NO_2吸収反応では吸収量はW/Fの値に比例した。3)NO_2の吸収反応モデルを構築した。NO_2の吸収については触媒反応を考慮しない吸着反応速度式で整理できると考えられるため、触媒層を段に分け、完全混合槽が連続した反応器と仮定し、吸収曲線を模擬するモデルを得た。反応器位置x、時刻tにおけるNO_x吸収量は、被覆率をθとすると、Vx,t=exp(-1.75θ)Vin(1-θ)-0.0242exp(2.000)θで表されることが分かった。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 京都大学, 16360402
  • 複素インピーダンス解析に基づく色素増感太陽電池構成成分の評価方法の確立
    科学研究費助成事業 特定領域研究
    2003年 - 2004年
    江口 浩一; 菊地 隆司
    標準的な色素増感太陽電池のインピーダンス測定の結果、オーミックな抵抗成分R_0と界面電荷移動に起因する円弧成分ω_1〜ω_4の少なくとも5種類の抵抗成分が内部抵抗成分として存在することをこれまでに明らかにしている。このうちω_2は、作用極におけるTiO_2粒子間の電子移動に帰属されるが、一方で、対極のPt触媒活性により影響を受けることが明らかとなり、作用極および対極両方の成分を含むことが示唆された。まず、オープンセルに参照極を導入した三極式のセルを作製し、作用極および対極のインピーダンスを分離したところ、ω_2は対極のインピーダンスにもあらわれ、作用極におけるTiO_2粒子界面の電子移動に起因する成分だけでなく、対極の影響も受けることが判明した。しかしながら、オープンセルを用いると、電解質の厚みが大きく、実際の色素増感太陽電池のとの対応が十分でないため、サンドイッチ型セルに参照極の導入を試みた。参照極として、白金黒付きφ0.2mm白金線を使用し、スペーサーにより通常よりも電極間距離を若干大きくしたサンドイッチ型セルに導入して、作用極および対極のインピーダンスを分離した。ω_2は対極側のインピーダンススペクトルにも現れ、また対極のPt量を変化させることにより、その大きさが変化した。したがって、対極のω_2成分は、対極のPt/電解質界面における電子移動過程に帰属できるものと考えられる。この結果、作用極および対極のω_2に対する寄与を分離できるようになり、色素増感太陽電池の内部抵抗要因の詳細な解析が可能となった。
    日本学術振興会, 特定領域研究, 京都大学, 15033238
  • 中温作動燃料電池のための無機酸素酸塩電解質の開発と発電特性
    新規産業創造型提案公募制度
    2002年 - 2004年
    競争的資金
  • 固体高分子形燃料電池用耐CO披毒SnO2担持貴金属系アノード電極の開発
    新規産業創造型提案公募制度
    2002年 - 2004年
    競争的資金
  • 化学物質およびエネルギー同時生産のための固体酸化物燃料電池型反応器の開発
    科学研究費助成事業 若手研究(B)
    2002年 - 2004年
    菊地 隆司
    固体酸化物を電解質として用いた燃料電池型反応器において、合成ガス(CO+H_2)と電力の同時生産をおこなう電力化学物質同時生産システムの構築を目的とし、燃料極について研究を行った。メタンの部分酸化反応条件では、電極上に炭素が析出し、電極性能劣化を引き起こすため、炭素析出を抑制する燃料極の開発が重要である。
    FeをドープしたCaTiO_3(以下FCT)を新規燃料極材料として検討し、化学的安定性をX線回折により評価し、また電極微構造の電子顕微鏡観察を行い、電極作製条件の最適化を行った。この材料はプロトンおよび酸素イオン導電性を示し、導電性が高いため、燃料極のNi量を低減し炭素析出をおさえられる可能性がある。これまでにNi-FCTとYSZ電解質との焼成温度は1300℃がもっとも良いことを報告しているが、この温度での熱処理前後では、X線回折パターンに変化は見られず、高温処理後も化学的に安定であることが分かった。焼成温度を1400℃にしても同様に安定であることが示唆された。NiとFCTの重量比が、NiO:FCT=1:1もしくは4:1において、電極表面観察および発電試験を行ってきたが、さらにNiO:FCT=7:3、6:4、4:6、3:7において電極を調製した。このうちNiO:FCT=4:6がもっとも微細な電極構造をとった。開回路電圧はNiO:FCT=1:1の場合と同様の値が得られ、メタンの部分酸化反応に対応する開回路電圧となったが、電流値は1/10程度となり、著しく性能は低くかった。したがって、NiO:FCT=1:1、1300℃焼成試料が最適条件であると分かった。
    SOFCモデルにより、燃料の電極上での直接内部改質と、外部燃料改質との熱効率の比較をした。内部改質では熱エネルギーが余剰になる傾向があり、部分的に燃料を外部改質し、のこりの燃料を直接電極上で改質する方が、発電効率が向上することがわかった。
    日本学術振興会, 若手研究(B), 京都大学, 競争的資金, 14780398
  • ジルコニア系超微粒子担持金属触媒上でのカーボンナノチューブ生成機構の解明
    科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    2002年 - 2004年
    竹口 竜弥; 定金 正洋; 菊地 隆司; 江口 浩一
    グリコサーマル法により結晶性がよくかつ超微粒子のZrO_2-CaO、ZrO_2-CeO_2固溶体を合成した。調製した固溶体にNiの粒子径を変えて担持した。これらの触媒はメタン部分酸化反応において極めて高活性を示した。Niの触媒活性とコーク生成の関係を明らかにするために、CH_4部分酸化反応の低温活性について、CeO_2固溶体触媒、CaO固溶体触媒を比較した。まずCeO_2においては、NiOの還元ピークがブロードにあらわれる担体と担持ニッケルとの相互作用が強い触媒が部分酸化反応においてコーク析出が少なく、また、担体の高い酸素貯蔵能により、部分酸化反応が促進される。CaOにおいては、NiOが容易に還元される触媒ほど部分酸化反応において、低温で高活性であり、酸化還元特性と触媒の安定性および低温活性との相関が示唆された。また、CeO_2-ZrO_2などのジルコニア系酸化物に貴金属を担持すると、Niの場合と同様にカーポンチューブは生成した
    つぎに、他の触媒担体の影響を調べるために、グリコサーマル法で調製した超微粒子セリアージルコニア固溶体だけでなく、YSZなどの他のジルコニア系固溶体も合成した。この場合も高表面積を持つ超微粒子上のNi粒子のコー-クの生成速度を検討した。
    これらの実験より、ジルコニア系酸化物では、カーボンナノチューブの生成速度は粒子径と担体との相互作用に依存し、低温では弱い作用をもつ担体がカーナノチューブ合成に有利で、高温では強い相互作用をもつ、担体が有利であった。いずれも場合のナノサイズのNiが重要であった。担体の表面形状と表面積を制御することにより、相互作用を制御し、カーボンナノチューブの生成を制御できることが分かった。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 14550760
  • Efficient and Flexible SOFC System
    国際共同研究
    2001年 - 2003年
    競争的資金
  • 超小型ガスタービン・高度分散エネルギーシステム
    JST戦略的創造研究推進制度(研究チーム型) (戦略的基礎研究推進事業:CREST)
    1999年 - 2003年
    競争的資金
  • 可搬型水素製造装置のための燃料改質および一酸化炭素除去技術の検討
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    1999年 - 2001年
    江口 浩一; 関沢 好史; 菊地 隆司; 竹口 竜弥
    水素を燃料とする燃料電池は化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換できる高効率なデバイスである。とくに高分子電解質燃料電池はコンパクトで可搬性に優れているため、自動車用、家庭用として期待されている。一方可搬型使用の場合、燃料である水素をいかにしてオンサイトで製造するかが問題となる。本研究ではメタノールや炭化水素から高効率で水素を製造する触媒反応系について検討した。
    メタノールからの水素製造について、担持Cu触媒を用いて検討した。担持濃度が低い場合には、担体によって、触媒活性は大きく異なり、高表面積を持つZnAl_2O_4を担体に用い、Cu濃度が高い場合に高いTOFを示した。また活性点には、XRDで検出されるCu種のXRDにピークを与えないCu種が存在した。粒子径の大きなCu種の反応性が高いということが明らかになった。
    つぎに、格子内にNi原子が含まれているヘキサアルミネート複合酸化物を高温処理した触媒を用いてメタンの部分酸化反応実験を行った。高温でも安定な活性を示した。この触媒は水蒸気改質反応においても高活性で高効率で水素を製造した。
    メタノールや炭化水素の改質ガスからのCO除去法として以前Cu-Al_2O_3-ZnO系触媒による酸素添加シフト反応が有効であると報告した。特に150℃程度の触媒が十分な活性を示さない領域の活性向上に有効あった。
    最後に、内部改質型の固体酸化物形燃料電池を用いて、メタンを電極上で水蒸気改質し水素を合成し、発電実験を行った。燃料極のNi-YSZサーメットに、CaO, SrO, CeO_2などの塩基性酸化物を添加するとコーク生成速度が大幅に低下した。とくに、CaOを添加したときには、内部改質速度が大幅に上昇する傾向が見られた。発電特性もCaOの影響は僅かで、電池の性能を低下させることなく、燃料の改質が電極上で起こることが明らかになった。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 11450308
  • 触媒反応をともなう吸収を利用した大気汚染物質の可逆的除去材料の開発
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    1998年 - 2000年
    江口 浩一; 菊地 隆司; 羽場 方紀; 竹口 竜弥; 関沢 好史
    排ガス中のNO_X,HClなどは大気汚染物質としてその除去法の開発が急がれているが、希薄な状態で排ガス中に存在するので触媒反応による無害化は共存ガスによる触媒被毒などが進行するため困難を極める。本研究はこれらの汚染物質を固体材料中に吸収、蓄積した後、可逆的に放出することが出来る吸収材料の開発を目指している。我々は本研究においてZrO_2をベースとした吸収剤、Pt-ZrO_2/Al_2O_3、MnO_y-ZrO_2を見出した。いずれの吸収剤においてもNOが触媒上で硝酸イオンにまで酸化され、Zrサイト上に蓄積されることによって吸収反応が進行する。焼成温度と調製法の効果について検討した結果Pt-ZrO_2-Al_2O_3系NO_X吸収剤では高いNO_X吸収能を示すが、塩化白金酸をPt源として用いた場合、高温焼成が必要である。これは低温焼成では原料の塩素が吸収剤に残存するためと判明した。また、塩素を含まない原料ではPtの高分散化によって吸収能が向上することを見出した。調製法としてはZrO_2-Al_2O_3系酸化物を共沈法によって調製し、これにPt(NO_2)_2(NH_3)_2を用いて含浸するのが最適であった。ZrO_2-Al_2O_3酸化物ではNOは吸収しないが、あらかじめNO_2に酸化しておくと吸収反応が進行する。ただし吸収能、還元剤による脱離反応いずれにおいても高速の反応を達成するためには触媒の存在が重要であることがわかった。NOの吸収の場合比較的多量のPtが必要であるが、NO_2吸収の場合はより低活性なCoやMnを極微量担持しておくだけで吸収反応、脱離反応ともに進行することがあきらかになった。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 10555280