研究者データベース

佐藤 知己(サトウ トモミ)
文学研究院 人文学部門 言語科学分野
教授

基本情報

所属

  • 文学研究院 人文学部門 言語科学分野

職名

  • 教授

学位

  • 文学修士(北海道大学)

J-Global ID

プロフィール

  • アイヌ語に最初に興味を持ったのは小学二年の時です。百科事典で「鮭という単語はアイヌ語に由来する」という記事(田村すず子先生執筆)を読んだことがきっかけです(宿題として出したら、白髪眉雪の上野先生という校長先生が「君はなかなか、おもしろいことに興味を持つんだねえ。」とホメてくれました。その後、学校の先生から褒められた記憶は、あんまり、ないですね)。以下は最近の研究の簡単な紹介です。コピーの入手その他、ご興味のある方はご一報下さい。


    「名詞所属形を用いたアイヌ語の所有構造について」『津曲敏郎先生古稀記念集』201-213 2021年3月(日本語では困難な「シャクシャインiが彼iの手を引っ込めた」のような同一文中における代名詞指示がアイヌ語ではなぜ可能であるのかという問題、および所属形の所有者の定性の問題を、主要部表示型言語としてのアイヌ語の構造の面から論じたもの。)。


    「アイヌ語千歳方言の位置名詞orの用法」『北方言語研究 』(11) 81 - 98 2021年3月(アイヌ語の位置名詞がなぜ普通名詞と異なり目的格人称変化をするのか、また、人称変化しているにもかかわらず語幹が概念形のままで所属形にならないのはなぜか、という問題を抱合、擬似抱合と関連付けて説明したもの。これまでのアイヌ語像を再検討する論考。)


    「アイヌ語千歳方言におけるわたり音化とわたり音挿入について」『北海道大学文学研究院紀要』 (163) 23 - 43 2021年3月(アイヌ語には母音連続を避けるための方略が多数存在し、派生や合成における音韻的規則は複雑を極める。これらを合理的に説明するためには1)アイヌ語学における従来の「音素」という概念を根本から見直す必要がある、2) アクセントの存在や位置を指定するだけでは現象の根本的理解には不十分で、韻脚(foot)という概念の導入が不可欠であること、の二点を主に主張した論考。)


    「アイヌ語のおもしろさ」『時空旅人 アイヌと北の縄文』64-67. 東京: 三栄.  2020年5月(アイヌ語の未知の特徴を論理学の観点から明らかにし、一般向けに紹介したもの。)


    「アイヌ語における文法的カテゴリーの転換について : 語と句、動詞と名詞の相互関係をめぐって」『北方言語研究 』(10) 219 - 230 2020年3月(合成名詞と抱合、抱合と転成の相互関係を通してアイヌ語の文法的特徴を述べたもの。)


    「アイヌ語古文献における仮名の用法 」『北海道大学文学研究科紀要』 (154) 73 - 99 2018年3月(古いアイヌ語の記録に表れる仮名表記の特徴を明らかにし、アイヌ語古文献の年代推定において有力な手がかりになることを論じたもの。)


    A Classification of the Types of Noun Incorporation in Ainu and its Implication to Morphosyntactic Typology
    Crosslinguistics and Linguistic Crossings in Northeast Asia 83 - 94 2016(アイヌ語の重要な文法現象として抱合が知られているが、抱合の可能性が尽きた後、さらに擬似抱合という別のカテゴリーの現象が現れることを論じ、同様な現象が他の言語にも存在する可能性を述べたもの。)

研究キーワード

  • 北方諸言語   アイヌ語   General Linguistics   Ainu and Northern Languages   

研究分野

  • 人文・社会 / 言語学

所属学協会

  • 日本歴史言語学会   日本言語学会   

研究活動情報

論文

  • 佐藤 知己
    北海道大学文学研究院紀要 163 23 - 43 北海道大学 2021年03月31日
  • BUGAEVA Anna, SATO Tomomi
    北方言語研究 11 181 - 212 日本北方言語学会 2021年03月20日 [査読有り]
  • 佐藤 知己
    北方言語研究 11 81 - 98 日本北方言語学会 2021年03月20日 [査読有り]
  • 名詞所属形を用いたアイヌ語の所有構造について
    佐藤知己
    津曲敏郎先生古稀記念集 201 - 213 2021年03月 [査読無し][通常論文]
  • 蝦夷記のアイヌ語申渡文における仮名の用法
    佐藤 知己
    日本語文字論の挑戦 344 - 359 2021年03月 [査読無し][招待有り]
  • 佐藤知己
    北方言語研究 10 219 - 230 2020年03月 [査読有り][通常論文]
  • The Study of Old Documents of Hokkaido and Kuril Ainu: Promise and Challenges
    佐藤 知己, アンナ・ブガーエバ
    北方言語研究 9 67 - 94 2019年03月 [査読有り][通常論文]
  • 佐藤 知己
    北海道大学文学研究科紀要 154 73 - 99 2018年03月 [査読無し][通常論文]
  • A Classification of the Types of Noun Incorporation in Ainu and its Implication fo Morphosyntactic Typology
    佐藤 知己
    Crosslinguistics and Linguistic Crossings in Northeast Asia 83 - 94 2016年 [査読無し][招待有り]
  • アイヌ語の合成語のアクセント規則とその例外について
    佐藤 知己
    アイヌ語研究の諸問題 1 - 13 2015年03月 [査読無し][通常論文]
  • 宝永元年空年上人筆録アイヌ語彙狄言葉の仮名・音韻対応表
    佐藤 知己
    北海道立アイヌ民族文化研究センター研究紀要 21 1 - 25 2015年03月 [査読有り][通常論文]
  • 宝永元[1704]年空念上人筆録アイヌ語「狄言葉」の言語学的特徴
    佐藤 知己
    北海道立アイヌ民族文化研究センター紀要 20 1 - 133 2014年03月 [査読有り][通常論文]
  • アイヌ語千歳方言における siran の用法
    佐藤 知己
    北海道立アイヌ民族文化研究センター紀要 19 1 - 19 2013年03月 [査読有り][通常論文]
  • アイヌ語の現状と復興
    佐藤 知己
    言語研究 142 29 - 44 2012年09月 [査読有り][通常論文]
  • アイヌ語千歳方言における抱合の種類とその諸制約
    北海道立アイヌ民族文化研究センター研究紀要 18 1 - 32 2012年 [査読有り][通常論文]
  • 佐藤 知己
    北海道立アイヌ民族文化研究センタ-研究紀要 17 1 - 18 北海道立アイヌ民族文化研究センター 2011年03月 [査読有り][通常論文]
  • 北海道立アイヌ民族文化研究センタ-研究紀要 16 1 - 38 2010年03月 [査読無し][通常論文]
  • アイヌ語虻田方言の英雄叙事詩(yukar)テキストとその言語的特徴
    北海道立アイヌ民族文化研究センター研究紀要 15 1 - 38 2009年 [査読有り][通常論文]
  • 佐藤 知己
    北海道立アイヌ民族文化研究センター研究紀要 14 1 - 54 北海道立アイヌ民族文化研究センター 2008年03月 [査読有り][通常論文]
  • アイヌ語千歳方言における合成名詞の構造
    北方人文研究 1 55 - 68 2008年 [査読有り][通常論文]
  • アイヌ語千歳方言の再帰接頭辞 yay- と si- について
    認知科学研究 5 31 - 39 2007年 [査読有り][通常論文]
  • アイヌ語のアスペクトと日本語のアスペクトの対照
    日本語学 26 44 - 52 2007年 [査読無し][通常論文]
  • 再びアイヌ語千歳方言のアスペクトについて
    北海道立アイヌ民族文化研究センター紀要 13 1 - 14 2007年 [査読有り][通常論文]
  • アイヌ語千歳方言のアスペクト
    北海道立アイヌ民族文化研究センター研究紀要 12 43 - 67 2006年 [査読有り][通常論文]
  • 「「申渡」のアイヌ語訳文に関する一考察」
    『北海道立アイヌ民族文化研究センター紀要』 11 1 - 45 2005年 [査読有り][通常論文]
  • 「知里幸恵『アイヌ神謡集』の難読個所と特異な言語事例をめぐって」
    『北海道立アイヌ民族文化研究センター研究紀要』 10 1 - 32 2004年 [査読有り][通常論文]
  • Sato, T.: "Phonological Status of the Epenthetic Glides in the Chitose Dialect of Ainu", Bulletin of the Hokkaido Ainu Culture Research Center, 9: 11-34 (2003)*
    2003年 [査読有り][通常論文]
  • 「アイヌ語千歳方言の kane について」
    『北海道立アイヌ民族文化研究センター研究紀要』 8 61 - 88 2002年 [査読有り][通常論文]
  • 「アイヌ語千歳方言の「第三類の動詞」の構造と機能」
    『北海道立アイヌ民族文化研究センター研究紀要』 7 51 - 71 2001年 [査読有り][通常論文]

書籍

  • アイヌ語調査資料のデータベース化に関する基礎的研究(10)
    佐藤 知己 
    北海道大学アイヌ・先住民研究センター 2021年03月
  • 関場本松前嶋郷帳の用字法
    佐藤 知己 
    北海道大学大学院文学研究院 2021年03月
  • アイヌ語調査資料のデータベース化に関する基礎的研究(9)
    佐藤 知己 
    北海道大学アイヌ・先住民研究センター 2020年03月
  • 蝦夷言留の研究
    佐藤 知己 
    北海道大学大学院文学研究院 2020年03月
  • 北海道西海岸地方アイヌ語方言の研究
    佐藤 知己 (担当:単著)
    北海道大学大学院文学研究科 2019年03月
  • アイヌ語調査資料のデータベース化に関する基礎的研究(8)
    佐藤 知己 (担当:単著)
    北海道大学アイヌ・先住民研究センター 2019年03月
  • 狄さへつりの研究
    佐藤 知己 (担当:単著)
    北海道大学大学院文学研究科 2017年03月
  • 加藤重広, 佐藤知己 (担当:共著)
    星雲社 2016年04月 (ISBN: 4434216708) 248
  • アイヌ語調査資料のデータベース化に関する基礎的研究(5)
    佐藤 知己 (担当:単著)
    北海道大学アイヌ・先住民研究センター 2016年03月
  • 犾言葉の研究
    佐藤 知己 (担当:単著)
    北海道大学大学院文学研究科 2016年03月
  • アイヌ語調査資料のデータベース化に関する基礎的研究(4)
    佐藤 知己 (担当:単著)
    北海道大学アイヌ・先住民研究センター 2015年03月
  • アイヌ語調査資料のデータベース化に関する基礎的研究(3)
    佐藤 知己 (担当:単著)
    北海道大学アイヌ・先住民研究センター 2014年03月
  • アイヌ語調査資料のデータベース化に関する基礎的研究(2)
    佐藤 知己 (担当:単著)
    北海道大学アイヌ・先住民研究センター 2013年03月
  • 佐藤, 知己 (担当:単著)
    北海道大学アイヌ・先住民研究センター 2012年03月 冊
  • 北村清彦, 池田 透, 加藤博文, 佐藤知己, 津曲敏郎, 宮武公夫, 望月恒子, 谷古宇尚, 吉開将人, 北村清彦 編 (担当:共著)
    北海道大学出版会 2010年04月 (ISBN: 4832933744) 282
  • アイヌ語文法の基礎
    (担当:単著)
    大学書林 2008年

講演・口頭発表等

  • アイヌ語研究からみたアイヌ語地名  [招待講演]
    佐藤知己
    連続講座 アイヌ語地名と北海道 2019年08月 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
  • アイヌ語の二つの再帰接頭辞  [通常講演]
    佐藤 知己
    ロシア科学アカデミー言語学研究所言語学セミナー 2018年03月 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
  • 言語史の研究方法とアイヌ語史の諸問題  [招待講演]
    佐藤 知己
    日本歴史言語学会2015年大会講演 2015年12月 公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等
  • アイヌ語の主要古文献とアイヌ語史の諸問題  [通常講演]
    佐藤 知己
    国立国語研究所「日本列島と周辺諸言語の類型論的・比較歴史的研究 2015年12月 口頭発表(一般)
  • アイヌ語の抱合とアクセント付与の問題  [通常講演]
    佐藤 知己
    言語地域としての北東アジア及び環北太平洋 2015年08月 口頭発表(一般)
  • アイヌ語の抱合の分類と語形成類型論に対する示唆  [通常講演]
    佐藤 知己
    北東アジアにおける通言語学と言語的交差 2014年11月 口頭発表(一般)
  • アイヌ語の抱合の分類とその言語類型論に対する示唆  [通常講演]
    佐藤 知己
    国際シンポジウム「世界の言語における複統合性」 2014年02月 口頭発表(一般)

その他活動・業績

  • アイヌ語
    佐藤知己 郷土史大系 情報文化 70 -73 2020年08月 [査読無し][招待有り]
  • メタ言語
    佐藤知己 明解日本語学辞典 152 -152 2020年05月 [査読無し][通常論文]
  • 佐藤知己 明解日本語学辞典 101 -101 2020年05月 [査読無し][通常論文]
  • 言語相対論
    佐藤知己 明解日本語学事典 59 -59 2020年05月 [査読無し][通常論文]
  • 一致
    佐藤知己 明解日本語学事典 9 -9 2020年05月 [査読無し][通常論文]
  • アイヌ語
    佐藤知己 明解日本語学辞典 1 -2 2020年05月 [査読無し][通常論文]
  • アイヌ語のおもしろさ
    佐藤知己 時空旅人 アイヌと北の縄文 64 -67 2020年05月 [査読無し][招待有り]
  • 現地調査の旅
    北方を旅する 91 -118 2010年 [査読無し][通常論文]
  • 知里博士のアイヌ語研究
    知里真志保 115 -128 2010年 [査読無し][通常論文]
  • アイヌ語千歳方言の昔話とその言語的特徴
    言語研究の諸相 113 -147 2010年 [査読無し][通常論文]
  • アイヌ語の文法的特色
    国文学 : 解釈と鑑賞 75 (1) 49 -55 2010年 [査読無し][通常論文]
  • A Folktale of the Chitose Dialect of Ainu and its Linguistic Characteristics
    113 -147 2010年 [査読無し][通常論文]
  • Grammatical Characteristics of the Ainu Langugae
    75 (1) 49 -55 2010年 [査読無し][通常論文]
  • 佐藤 知己 言語 38 (7) 16 -23 2009年07月 [査読無し][通常論文]
  • 佐藤 知己 北海道大学文学研究科紀要 127 左29 -左58 2009年02月25日 [査読無し][通常論文]
  • アイヌの人々とアイヌ語の今
    月刊言語 38 (7) 16 -23 2009年 [査読無し][通常論文]
  • 18世紀前半のいくつかのアイヌ語資料について
    北海道大学文学研究科紀要 (127) 29 -58 2009年 [査読無し][通常論文]
  • The Present Situation of the Ainu People and the Ainu Language
    38 (7) 16 -23 2009年 [査読無し][通常論文]
  • Some Materials of the Ainu Language in the First Half of the 18th Century
    Tha Annual Report on Cultural Science (127) 29 -58 2009年 [査読無し][通常論文]
  • Sato Tomomi 北海道大学文学研究科紀要 (124) 153 -180 2008年 [査読無し][通常論文]
  • 佐藤 知己 日本語学 26 (3) 44 -52 2007年03月 [査読無し][通常論文]
  • 佐藤 知己 北海道立アイヌ民族文化研究センタ-研究紀要 (13) 1 -14 2007年03月 [査読無し][通常論文]
  • 『藻汐草』の「一冊本」について
    北海道大学文学研究科紀要 121 157 -170 2007年 [査読無し][通常論文]
  • アイヌ語研究の課題と展望
    現代文化人類学の課題 186 -202 2007年 [査読無し][通常論文]
  • 日本語とアイヌ語
    日本語の語源を学ぶ人のために 123 -130 2006年 [査読無し][通常論文]
  • 北海道大学におけるアイヌ語研究の過去・現在・未来
    先住民族と大学 23 -32 2006年 [査読無し][通常論文]
  • the study of ainu in hokkaido university-past, present, and future
    23 -32 2006年 [査読無し][通常論文]
  • Japanese and Ainu
    123 -130 2006年 [査読無し][通常論文]
  • 佐藤 知己 『アイヌ語地名研究』 8 (8) 153 -180 2005年12月15日 [査読無し][通常論文]
  • 佐藤 知己 食品・食品添加物研究誌 210 (2) 177 -184 2005年 [査読無し][通常論文]
  • 六種対照『アイヌ神謡集』(1)―校本作成のための資料と本文をめぐる諸問題
    北海道大学文学研究科紀要 (115) 103 -127 2005年 [査読無し][通常論文]
  • 「酒田市立光丘文庫所蔵慶応四年「土人共江申渡書」のアイヌ語について」
    『日本学・敦煌学・漢文訓読の新展開』 321 -344 2005年 [査読無し][通常論文]
  • 「アイヌ文学における一人称体の問題」
    『北海道大学文学研究科紀要』 112 171 -185 2004年 [査読無し][通常論文]
  • 「彰考館旧蔵アイヌ語テキスト蝦夷チヤランケ並浄瑠理言について」
    『北海道大学文学研究科紀要』 109 31 -58 2003年 [査読無し][通常論文]
  • 「酒田市立光丘文庫所蔵蝦夷記のアイヌ語について」
    『北海道大学文学研究科紀要』 111 95 -118 2003年 [査読無し][通常論文]
  • "A Basic Vocabulary of the Samani Dialect of Ainu"
    『北海道大学文学研究科紀要』 106 91 -126 2002年 [査読無し][通常論文]
  • 「アイヌ語千歳方言における反復による有音休止」
    『北海道立アイヌ民族文化研究センター研究紀要』 6 207 -218 2000年 [査読無し][通常論文]
  • 「天理大学付属天理図書館所蔵「松前ノ言」について(2)」
    『北海道大学文学部紀要』 47 (4) 53 -88 1999年 [査読無し][通常論文]
  • 佐藤 知己 言語 27 (5) 39 -42 1998年05月 [査読無し][通常論文]
  • 佐藤 知己 言語 27 (5) 62 -63 1998年05月 [査読無し][通常論文]
  • 「天理大学付属天理図書館所蔵「松前ノ言」について」
    『北海道大学文学部紀要』 46 (3) 41 -64 1998年 [査読無し][通常論文]
  • Sato, T. : "Possessive Expression in Ainu", T. Hayashi and P. Bhaskararao (eds.) Studies in Possessive Expressions, Institute for the Study of Languages and Cultures of Asia and Africa. Tokyo University of Foreign Studies, 143-160, Tokyo (1997)
    1997年 [査読無し][通常論文]
  • 「アイヌ語のいくつかの基礎語彙の意味について (2)」
    『北海道大学文学部紀要』 45 (3) 91 -12 1997年 [査読無し][通常論文]
  • 「アイヌ語のいくつかの基礎語彙の意味について(1)」
    『北海道大学文学部紀要』 45 (1) 3 -20 1996年 [査読無し][通常論文]

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 文部科学省:科学研究費補助金(基盤研究(C))
    研究期間 : 2012年 -2016年 
    代表者 : 佐藤 知己
     
    曹洞宗の僧侶空念の記したアイヌ語彙集を所蔵先の福井県の寺院で撮影、調査した。この「松前蝦夷地納経記」という書物は奥書に宝永元年(1704)とあり、成立年代が明記されたものとしてはこれまでのところ最古のアイヌ語文献であり、アイヌ語の歴史を明らかにする上で貴重な手がかりとなることが期待される。実物を子細に検討した結果、写真では判読不能とされた部分の中にも判読可能な箇所があることがわかり、さらにテキストの精度を高めることができる可能性のあることがわかった。また、用字を詳細に検討したところ、現在知られているアイヌ語の音声、音韻に関する知識では解釈困難な特色が見られることが明らかとなり、この点はおそらく現在のアイヌ語とは異なる音声的特色を表したものである可能性が高いことがわかった。その最も顕著な点は、現在のアイヌ語では/hu/という音素連続に相当する場合の表記である。相当する語の表記の中に、これらを「く」で表記している例が散見される。現在のアイヌ語では、この音素連続の語頭子音は両唇摩擦音であり、日本語の「ふ」と同様な発音であることが知られているが、このような音声的特徴と「く」の表記とは両立しがたい。この表記の意味するところは、おそらくはこの時代のアイヌ語の発音が現代とは異なっていたことを示すものではないかと思われる。この音節の語頭子音は、両唇音ではなく、声門摩擦音あるいは軟口蓋摩擦音であった可能性があると思われる。このことは、現在でも/ha, he, ho/の子音が声門摩擦音であることを考えれば体系的にも支持されるものである。語彙や文法の面でも現在と異なると思われる特徴がみられ、貴重な資料であることが明らかとなった。他にも古い資料を平行して収集、分析しつつあり、体系的に古いアイヌ語の特色を明らかにしつつある。
  • 文部科学省:科学研究費補助金(基盤研究(C))
    研究期間 : 2005年 -2008年 
    代表者 : 佐藤 知己
     
    現存するアイヌ語の古文献を17世紀前半、18世紀前半、18世紀後半、19世紀前半に区分し、代表的なものを分析し、各時期の特徴を明らかにした上で、400年間にわたるアイヌ語の通史について一応の見通しを与えた。概略的には、17世紀初頭の文献にみられる音韻、文法、語彙の特徴が、18世紀初頭では失われる傾向があり、18世紀後半では急激な変化が起きたということを文献を用いて実証的に明らかにした。
  • 文部科学省:科学研究費補助金(基盤研究(C))
    研究期間 : 2000年 -2003年 
    代表者 : 佐藤 知己
     
    今年度は「蝦夷記」のアイヌ語の研究を重点的に行い、18世紀のアイヌ語の音声、音韻、文法、語彙の分析を行ったその結果、これまでに知られていなかった点として、いくつかの言語的特色が明らかになった。すなわち、まず、音声的な面について言えば、今日の/h/に対応する位置に、パ行の仮名が用いられている場合が、偶然とは思えない頻度で存在することが明らかとなった。また、今日のaに対応する位置にオ段の仮名が書かれている例も多数みられ、これらは、今日のアイヌ語の発音とは異なる発音であった可能性を示すものと考えられ、アイヌ語の変遷を考える上で貴重な示唆を与えるものである。文法的な点について言えば、人称接辞の存在が、既にこの時代の日本人によっても認識されていたことを示すと思われる記載が見つかった。このことは、アイヌ語の観察の精度が高いことを示すものと言うことができ、本資料の信頼性を推測する有力な手がかりとなるものである。語彙的な面では、従来、あまり明らかではなかった社会言語学的な言語変種が、この時代のアイヌ語には極めて多数存在していたことが明らかになった点が特筆される。すなわち、指示対象の種類、使用者の社会的な立場、使用される場面に応じて、同じ対象に対して実に様々な語彙が存在していたことが明らかになった。これらはいずれも今日のアイヌ語方言では全く知られていないか、痕跡的にしか残っていない特色であり、アイヌ語の歴史的変遷、アイヌ語の文法構造を探る上で貴重な手がかりを提供するものである。また、この資料の中には、現代の資料、たとえば『アイヌ神謡集』の中の難読語を解明する上で有力な手がかりを提供するものが含まれていることも同時に示した。なお、アイヌ口頭文芸の1人称体の起源の考察においても、古文献の資料が役立つことも示した。
  • 文部科学省:科学研究費補助金(特定領域研究(A), 特定領域研究)
    研究期間 : 2000年 -2002年 
    代表者 : 佐藤 知己
     
    研究業績の一つは、アイヌ語学上、各方言において古くから問題となって来たわたり音の問題について、これまで各方言についてなされてきた所説を逐一検討し、さらに実地調査で得られた新しいデータを加えて、その解釈、意義について、新しい考え方を提唱したことがあげられる。なお、データの分析に際し、解釈の客観性を高めるため、サウンドスペクトログラフによる音声分折を行い、その結果を検証に用いた。その結果、少なくともいくつかのアイヌ語方言においては、問題の音は、類似の環境における単なる「わたり」に比して明白に長い持続を持ち、したがって、音声学的には、その調音のために調音器官が独立の運動をなす単音と認めるべき可能性が高いことが明らかになった。このことによって、同じ音声的環境でゼロと対立し、しかもその出現が、音声的条件ではなく、形態的な条件によって規定されていることを明らかにし、従来の記述とは異なり、問題の音を独立の音素と記述すべき点を論じた。もう一つの研究業績としては、厳密な意味で英雄叙事詩を記した最古と思われる文献について、書誌的、言語学的な分析を行い、成立年代、記録されている方言について、確証となる事実を明らかにした点があげられる。中でも刊行されたアイヌ語辞書としては世界最古とされる上原熊治郎『もしほ草』のテキストに出典があることを初めて立証した点は研究上大きな発見と言える。また、現代のアイヌ語諸方言においては極めて例外的とされている自動詞の他動詞活用がこの最古のテキストにも既にみられ、この現象が単なる誤用ではなく、動作主格的な文法カテゴリーが古くアイヌ語にもあったことを示すものではないか、という推論を述べた。
  • アイヌ語の抱合と語形成
    研究期間 : 1999年
  • Noun Incorporation and Word-formation in Ainu
    研究期間 : 1999年
  • 文部科学省:科学研究費補助金(奨励研究(A))
    研究期間 : 1997年 -1998年 
    代表者 : 佐藤 知己
     
    平成10年度も9年度に引き続き、青森、秋田、東京の所蔵機関で資料調査を行った。その結果、これまで研究がなされていない多くの江戸時代のアイヌ語資料を新たに見いだすことができた。特に、享和年間に岡儀三郎という人物によって作成された「蝦夷言」という資料は、アイヌ語彙数が多いことと年代が古い点で、特筆されるべきものである。さらに、これらの資料の言語学的な性格、資料的価値についての考察を行う過程で、年代の古いと思われる資料にはやはりアイヌ語の古い姿を示していると思われる特徴のあることが明らかとなった。すなわち、現代のアイヌ語ではアクセントの対立として記述されるべき特徴が、最古のアイヌ語文献と言われる「松前ノ言」も含めて、古い時代のアイヌ語文献では長母音であったことを示す表記のなされていることが明らかとなった。このことは、各資料をばらばらに研究していたのでは立証困難なものであり、本研究において江戸時代のアイヌ語文献を系統的に収集分類することによって初めて明らかになってきたものである。詳細は、さらに大量の資料を系統的に研究することによって補強しなければならないが、もしこのことが立証されればもう一つの重要な問題が明らかとなる。すなわち、もし古い時代のアイヌ語資料に長母音が極めて普通に確認されたとすれば、現代の諸方言に長母音の全く見られない原因は何かが問題となる。一つには勿論、言語変化が考えられるが、もう一つには近世以後の大規模なアイヌ語方言の交替、統合を仮定する必要があろう。すなわち、現在代表的なアイヌ語方言として知られている北海道西南部方言の分布は、比較的近年の拡大である可能性が出てくるのであり、この方言の出自を知る上で大きな問題を提供するものと言える。
  • 文部科学省:科学研究費補助金(奨励研究(A))
    研究期間 : 1996年 -1996年 
    代表者 : 佐藤 知己
     
    調査の結果、北海道大学が所蔵しているものだけでも、江戸時代のアイヌ語文献は膨大な量にのぼることがわかった。中でも、「加賀屋文書」は約千ページ分にも相当し、資料の少ない道東地方のアイヌ語を復元する上で貴重な資料となるものであることが明らかとなった。特に、根室、別海等の地方が明らかな資料を多数含んでおり、これらの地方のアイヌ語を知る上で非常に役立つものとおもわれる。なお、この資料は、寛政頃から明治初期まで、約70年にわたる記録であり、その間のアイヌ語の変遷、翻訳技術の変遷などを探る上でも非常に貴重なものであることが判明した。また、北海道立図書館等に所蔵されている文献の中にもこれまで研究されていない貴重な文献がみられ、中にはこれまでほとんど知られていない日本海沿岸地方のアイヌ語に関する情報を含むものも新たに見いだされた。また、旅行記のような、直接アイヌ語を記したのではない文献の中にも相当多数のアイヌ語が記録されていることが改めて確かめられた。これらはアイヌ語が文献の中に散在しているために調査に膨大な時間がかかり、組織的な調査は今後にまたなければならないが、アイヌ語の全体像を知る上で重要な手がかりを与えるものである見通しが得られた。なお、副次的な成果として、江戸時代に出版された世界最初のアイヌ語辞書である上原熊治郎「藻汐草」について調べたところ、道内に存在するものを調査しただけでも極論すれば一冊一冊が異なる状態を示し、特に印刷の精度に差があるために、文字の脱落の箇所や程度が一冊一冊異なっており、この辞書の正確な理解や評価は従来の一部の版本によるものでは極めて不十分であり、現存の版本を多数比較し、校訂版を作成しなければ下せないものであることが明らかとなった。資料数が膨大に上るため、未調査な文献がまだ多量にあり、今後も調査を継続する必要がある。また、既に収集した資料も膨大に上り、さらなる組織的な整理、分析が必要である。
  • 古文献によるアイヌ語史の研究
    研究期間 : 1993年

教育活動情報

主要な担当授業

  • 博士論文指導特殊演習
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 博士後期課程
    開講学部 : 文学研究科
  • 言語学特別演習
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 修士課程
    開講学部 : 文学院
    キーワード : 統語論、RRG、言語類型論
  • 博士論文指導特殊演習Ⅰ
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 博士後期課程
    開講学部 : 文学院
  • 言語学特別演習Ⅰ
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 修士課程
    開講学部 : 文学研究科
    キーワード : 統語論、RRG、言語類型論
  • 自主研究Ⅰ
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 国際
  • 言語学特殊講義
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 修士課程
    開講学部 : 文学院
    キーワード : アイヌ語、語形成、抱合
  • 特別講義
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 国際
  • 言語情報学特殊講義
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 修士課程
    開講学部 : 文学研究科
    キーワード : アイヌ語、語形成、抱合
  • 修士論文
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 修士課程
    開講学部 : 文学研究科
  • 北方文化論概論
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 文学部
    キーワード : 北方文化、文化人類学、考古学、民族言語学、フィールドワーク
  • 修士論文・特定課題指導特殊演習
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 修士課程
    開講学部 : 文学研究科
  • 歴史・文化モジュール特殊科目B
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 現代日本学プログラム課程
    キーワード : 北方文化、文化人類学、考古学、民族言語学、フィールドワーク
  • 卒業論文
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 文学部
  • アイヌ語
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 文学部
    キーワード : アイヌ語、基本文法
  • 修士論文・特定課題指導特殊演習
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 修士課程
    開講学部 : 文学院
  • アイヌ語
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 文学部
    キーワード : アイヌ語、テキスト講読
  • 思索と言語
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 全学教育
    キーワード : 論文、レポート、テーマ、形式、注、参考文献
  • 歴史・文化モジュール特殊科目B
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 現代日本学プログラム課程
    キーワード : 言語学、言語学の基礎概念
  • 歴史・文化モジュール特殊科目B
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 現代日本学プログラム課程
    キーワード : アイヌ語、基本文法
  • 歴史・文化モジュール特殊科目B
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 現代日本学プログラム課程
    キーワード : 言語学史、音韻論、形態論、統語論、意味論
  • 歴史・文化モジュール特殊科目B
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 現代日本学プログラム課程
    キーワード : アイヌ語の構造、言語学的分析
  • 歴史・文化モジュール特殊科目B
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 現代日本学プログラム課程
    キーワード : アイヌ語、テキスト講読
  • 言語学
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 文学部
    キーワード : アイヌ語の構造、言語学的分析
  • 言語学概論
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 文学部
    キーワード : 言語学史、音韻論、形態論、統語論、意味論
  • 言語学演習
    開講年度 : 2019年
    課程区分 : 学士課程
    開講学部 : 文学部
    キーワード : 言語学、言語学の基礎概念

大学運営

委員歴

  • 2018年01月 - 2021年01月   日本歴史言語学会   理事(副会長)


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