伊藤 寿 (イトウ ヒサシ)

低温科学研究所 生物環境部門助教
Last Updated :2025/12/04

■研究者基本情報

学位

  • 博士(理学), 京都大学

Researchmap個人ページ

研究者番号

  • 50596608

研究分野

  • ライフサイエンス, 植物分子、生理科学

担当教育組織

■研究活動情報

論文

その他活動・業績

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • クロロフィルを分解するマグネシウム脱離酵素の触媒機構の解明
    科学研究費助成事業
    2023年04月01日 - 2026年03月31日
    伊藤 寿
    植物の光合成に使われるクロロフィルは地球上でもっとも量の多い色素であり、1年に約1億トン合成され分解されている。これだけ顕著な反応にもかかわらずクロロフィルの分解を律速するマグネシウム(Mg)脱離酵素(クロロフィルの中心金属のMgを外す)の触媒機構は分かっていない。類似した反応がないためである。つまり、有機物から金属を外すという酵素反応はまれなものであり、その触媒機構の解明は重要な意義を持つ。そうした中、我々は最近Mg脱離酵素の構造決定に成功した。これにより、触媒機構の解明を現実的な課題として設定できる段階になった。本研究の目的は(1)側鎖を修飾した様々なクロロフィルに対する活性、(2)活性部位のアミノ酸置換体の解析、(3)酵素と基質の共結晶化、を検討することによりMg脱離酵素の触媒機構を解明することである。酵素の触媒機構の解明は生物学において常に基本的で重要な課題である。本研究は、有機物から金属を外すという新規性の高い酵素の触媒機構を明らかにすることを目標としている。
    今年度は、側鎖を修飾した様々なクロロフィルの類縁体を作製し、それらに対する活性の測定を中心に研究を進めた。その結果、金属に配位している窒素をまずプロトンが攻撃し、窒素と中心金属の配位結合が切れ、その結果中心金属が外れることが示唆された。合わせて酵素と基質の結晶化も進めた。この共結晶化の検討においても、クロロフィルの側鎖や中心金属を改変したものを作製し利用した。活性部位のアミノ酸置換体の解析については、変異体の作成を行った。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 北海道大学, 23K05691