中島 晃 (ナカジマ アキラ)
文学研究院 人間科学部門 行動科学分野 | 助教 |
社会科学実験研究センター | 助教 |
Last Updated :2025/06/07
■研究者基本情報
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■研究活動情報
論文
- 高校調査書と共通試験の関連性 --冗長性分析による事例研究.
応用統計学, 25, 105, 120, 1996年
日本語, 研究論文(学術雑誌) - 尺度混在データの冗長性分析
計算機統計学, 9, 2, 111, 128, 1996年
研究論文(学術雑誌) - 尺度混在データの冗長分析
斎藤尭幸, 中島晃
計算機統計学, 9, 2, 111, 128, 日本計算機統計学会, 1996年
日本語, 研究論文(学術雑誌), 冗長性分析(RDA)は元来,2つの連続な変数セットの従属関係を分析する手法として提案され,多様に研究されてきた.本論文は,連続変数とカテゴリー変数から成る尺度混在データヘRDAを拡張した手法(QRDA)を提案する.人工データを用いたシミュレーションにより,QRDAによる分析結果の安定性を検討し,手法の有効性を示す.またQRDAと,Israelsの提案によるカテゴリー変数のみからなるデータのRDAを比較する.さらに両手法を同一のカテゴリカルデータに適用し,得られた知見の相違を検討することで,QRDAの実用性を示す.
その他活動・業績
- <書評>Jeffrey S. Simonoff著,竹澤邦夫・大森宏訳『平滑化とノンパラメトリック回帰への招待』
大津 起夫, 中島 晃, 理論と方法, 15, 1, 218, 221, 2000年
数理社会学会, 日本語, 書評論文,書評,文献紹介等
講演・口頭発表等
- 群内の因子構造に基づくクラスター分析
中島 晃
日本行動計量学会第38回大会発表論文集, 2008年09月03日, 日本語, 口頭発表(一般)
[国内会議] - Prologを用いた多重集計表の操作と作表(データ解析ツール)
大津 起夫, 斎藤 大輔, 中島 晃
日本行動計量学会大会発表論文抄録集, 2005年08月, 日本語, 口頭発表(一般)
多重集計表の操作は統計データを扱う場合,頻繁に生じる.現状でこれらを処理するために利用可能なものは,統計分析用のソフトウェア,データベース,あるいは行列計算用の数学ソフトェアをである.ここでは,記号処理言語Prologを用いて,これらの基本的操作が処理可能であり,また数値と記号や文書の混在した資料の統計処理において,既存のものを超える高い実用性を持つことを示す. - XMLによる電子コードブック管理とデータ処理(データ解析ツール)
斎藤 大輔, 中島 晃, 大津 起夫
日本行動計量学会大会発表論文抄録集, 2005年08月, 日本語, 口頭発表(一般)
本研究は第32回大会における発表『XMLによるサーベイメタデータの記述およびその管理システムの構築』を踏まえ、社会科学における先進的なデータ記述の枠組みを提案するものである。 - XMLによる統計メタデータ記述と分析ソフトウェアの連携(工学・ソフトウェア, 第32回 日本行動計量学会大会発表一覧)
中島 晃, 斎藤 大輔
行動計量学, 2005年03月, 日本語, 口頭発表(一般) - XMLによるサーベイメタデータの記述およびその管理システムの構築(工学・ソフトウェア, 第32回 日本行動計量学会大会発表一覧)
斎藤 大輔, 中島 晃
行動計量学, 2005年03月, 日本語, 口頭発表(一般) - G4-2 Prologを用いたXMLパーザによる調査メタデータの利用(一般セッション(G4) : 調査・データ)(第30回日本行動計量学会大会発表一覧)
大津 起夫, 斎藤 大輔, 中島 晃
行動計量学, 2004年01月, 日本語, 口頭発表(一般) - E-2 XMLによるメタデータ記述と運用(企画セッション:データとその属性情報の記述)(2003年度統計関連学会連合大会記録(日本統計学会第71回大会))
斎藤 大輔, 中島 晃, 大津 起夫
日本統計学会誌, 2003年12月, 日本語, 口頭発表(一般) - E-1 データの属性記述とソフトウェア(企画セッション:データとその属性情報の記述)(2003年度統計関連学会連合大会記録(日本統計学会第71回大会))
大津 起夫, 斎藤 大輔, 中島 晃
日本統計学会誌, 2003年12月, 日本語, 口頭発表(一般) - Prologを用いたXMLパーザによる調査メタデータの利用(調査・データ)
大津 起夫, 斎藤 大輔, 中島 晃
日本行動計量学会大会発表論文抄録集, 2002年08月, 日本語, 口頭発表(一般)
XMLによって記述された社会調査のメタデータの利用にProlog言語が適していることを指摘し、応用例を示す。
所属学協会
共同研究・競争的資金等の研究課題
- 痛みと共感―“痛みの社会性”の認知・生理・神経的基盤に関する萌芽的検討
科学研究費助成事業
2012年04月01日 - 2014年03月31日
亀田 達也, 中島 晃, 松田 哲也
「他者の不遇や痛みをどのように共有できるか」という問いは、社会科学の根本的な問いであると共に、災害・格差を含む今日的問題の中核を形成する。本研究は“痛みの社会性”を領域交叉的な形で検討するための有効な概念的フレームを構築することを目的とした。本研究は多領域にまたがる経験的知見を整理し、“痛みの社会性”に関わる複数の鍵次元を概念的に析出した上で、そのフレームがどの程度有効かを見極めるため、「他者の痛みに対する共感」を出発点に、行動・認知・生理・脳機能画像計測を組み合わせた一連の実験を実行した。この結果、他者の苦痛に対して、その身体状況に応じた共感反応が生理レベルで起きることが明らかになった。
日本学術振興会, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 24653160 - 「原初的共感」の社会・生態学的基盤とその心的アーキテクチャに関する検討
科学研究費助成事業
2005年 - 2007年
亀田 達也, 結城 雅樹, 中島 晃, ウェア ポール
「人間の共感能力とは何か」という問いは、人文・社会科学の共通の根本問題であると同時に、進化生物学などの自然科学領域にもまたがる巨大な問いであり、社会的存在としての人間を理解する上で極めて重要である。本研究では、「原初的共感」という人間の基礎的な感情作用に着目することで、「高次の共感」、「感情の本質的社会性」といったより大きな問題群を考究可能にするための、概念的な整備を体系的に行った。
3年間にわたる研究を通じて、二者間での感情の同期化に関する理論構築に力を注ぎ、表情模倣と呼ばれる現象の特定に成功した。表情模倣とは、ターゲットの感情的な表情表出を、受け手が自分の表情表出に引き受ける(再現する)現象を指す。この現象については、母子間の表情模倣に関する古典的な研究が存在するものの、非血縁の成人間の模倣については断片的な知見の蓄積に留まっており現象の再現性やその規定因はほとんど明らかにされていない。本研究では、表情模倣現象が相手の感情理解のための機能を有するという作業仮説を立て、顔筋の活動電位(EMG)を計測することで一連の検証実験を行った。実験の結果は、この仮説をおおむね支持するものであった。これらの知見は、「原初的な共感」のエンジンとしての表情模倣現象の重要性を示唆するもので、人間の共感能力の理論化に向けて有意義な出発点となる。
日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 17330133 - 「集団内地位モジュール」の進化・生態学的基盤に関する予備的検討
科学研究費助成事業
2005年 - 2006年
亀田 達也, 中島 晃
本研究は人間の社会性の理解にとって重要でありながら、体系的に検討されることの少なかった「人間の集団内地位行動」に進化・生態学的観点から接近を試みる。近年の霊長類学や行動生態学の知見が示すように、霊長類は、地位構造を含む集団内の社会関係を巧みに利用しながら集団生活への適応を実現している。マキャヴェリ的知性に関する研究は、チンパンジーのオスが社会的序列を利用した複雑な同盟関係を結び、メスもまたそうした序列を背景に採餌・子育て戦略を形成することを明らかにしている。同時に「推移律」の理解などの認知能力も、社会的な序列関係の理解を基盤に行われる可能性が指摘されている。こうした最近の知見は、霊長類が"地位モジュール"とでも呼ぶべき領域特殊的な認知機能を獲得していることを示唆する。本研究では、こうしたモジュール的機能が、極めて高度の社会性を有する人間においてどのように働くのか、心理学実験と進化ゲームによるモデル化を通じて探索的な検討を試みる。
17年度の検討から、社会制御のためのシステムとして、地位序列を基盤とした「官僚型」のシステム、内外集団の区別を基本的に重視しない(従って地位序列も重視しない)「企業家型」のシステムの2つが持続可能な進化的安定均衡として存在する可能性が示唆された。ここから得られるインプリケーションは、「これらの社会制御システムは、それぞれ異なる感情・行動群を要請する心的モジュールとして、個人に実装されている」という命題である。18年度は、この命題を、Producer-Scrumger Gameと呼ばれる実験ゲーム状況での行動パタンを組織的に観察することで検討した。これらの実験では、他者の協力行動に応じて正反対の行動を取る2タイプの被験者が繰り返し観察され、これらの被験者は社会制御の方法について、命題の予測通り、異なる信念群をもっていることが示唆された。
日本学術振興会, 萌芽研究, 北海道大学, 17653064 - 「感情伝染」の適応基盤に関する予備的研究
科学研究費助成事業
2002年 - 2003年
亀田 達也, 中島 晃
人間を含む動物が他個体の示す情動反応に半ば自動的に影響されることはよく知られている。心理学において、従来、こうした現象は、共感という言葉で大まかに捉えられてきた。しかし、近年の霊長類学の進展に伴い,従来「共感」という言葉で一括されてきた諸現象の概念的見直しが始まりつつある。本研究で注目したいのは、不安や怒りなどの基礎的な感情が個体間でほぼ自動的に転移する「原初的共感」と呼ばれる現象である。この現象は、いわゆる高次の共感とは異なり、霊長類以外の動物にも幅広く見られることが報告されている。言い換えると、こうした原初的共感とは、人間(あるいは高等霊長類の一部)に特有とされる「思いやり」や「役割取得」などの高次の共感の前哨を成すプロトタイプである可能性が高い。本研究は、こうした観点から、「原初的共感」、その中でもとくに「不安の伝染」と呼ばれる集合的現象の適応的・進化的な成立基盤を検討する。この目的に向けて、平成15年度は、14年度に開発した理論モデルをもとに、LANを用いて接続した一連のネットワーク型心理学実験を実施した。これらの実験の結果、理論モデルの予測どおり、不安伝染の生起において、フリーライダー問題が重要となることが確認された。
日本学術振興会, 萌芽研究, 北海道大学, 14651022