中島 祐 (ナカジマ タスク)

先端生命科学研究院 先端融合科学研究部門 ソフト&ウェットマターの科学分野准教授
総合イノベーション創発機構化学反応創成研究拠点准教授
Last Updated :2025/06/11

■研究者基本情報

学位

  • 博士(理学), 北海道大学

Researchmap個人ページ

研究者番号

  • 80574350

研究キーワード

  • 高分子ゲル
  • 高分子科学
  • メカノケミストリー
  • 機能性高分子
  • 犠牲結合
  • 液晶ゲル

研究分野

  • ナノテク・材料, 高分子材料, 高分子ゲル

担当教育組織

■経歴

経歴

  • 2020年11月 - 現在
    科学技術振興機構 さきがけ研究者(兼任)
  • 2019年04月 - 現在
    北海道大学大学院先端生命科学研究院, 准教授
  • 2011年10月 - 2019年03月
    北海道大学大学院先端生命科学研究院, 助教
  • 2011年04月 - 2011年09月
    東京大学大学院工学系研究科, The Graduate School of Engineering, 博士研究員

学歴

  • 2006年04月 - 2011年03月, 北海道大学, 理学院, 生命理学専攻
  • 2002年04月 - 2006年03月, 北海道大学, 理学部

■研究活動情報

受賞

  • 2022年05月, 日本レオロジー学会, 2021年度日本レオロジー学会奨励賞               
  • 2021年08月, 北海道大学, 全学教育科目に係る授業アンケートにおけるエクセレント・ティーチャーズ               
  • 2021年04月, 文部科学省, 令和3年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞               
  • 2021年02月, 北海道大学, 令和2年度教育研究総長表彰               
  • 2020年09月, 北海道大学, 全学教育科目に係る授業アンケートにおけるエクセレント・ティーチャーズ               
    中島祐
  • 2019年05月, 高分子学会, 広報委員会パブリシティ賞               
    中島 祐
  • 2019年01月, RSC, Soft Matter Presentation Award               
    中島 祐
  • 2017年01月, 北海道大学, 平成28年度北海道大学研究総長賞・奨励賞               
    中島 祐
  • 2016年05月, 公益社団法人高分子学会, 平成27年度高分子研究奨励賞               
    中島 祐
  • 2015年03月, 北海道大学, 平成26年度北海道大学研究総長賞・奨励賞               
    中島 祐
  • 2015年03月, 北海道大学, 平成26年度北海道大学教育総長賞・奨励賞               
    中島 祐
  • 2014年08月, 北海道大学, 全学教育科目に係る授業アンケートにおけるエクセレント・ティーチャーズ               
    中島 祐
  • 2013年10月, 日本ゴム協会, 第25回エラストマー討論会 優秀発表賞               
    中島 祐
  • 2012年10月, Soft Matter, Poster Prize at the 9th International Gel Symposium               
    中島 祐
  • 2012年05月, 日本化学会, 優秀講演賞(産業)               
    中島 祐

論文

その他活動・業績

所属学協会

  • 日本化学会               
  • 高分子学会               
  • 日本機械学会               
  • 日本レオロジー学会               

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 低エントロピー高分子網目材料の設計と機能創出
    科学研究費助成事業
    2022年12月20日 - 2029年03月31日
    グン 剣萍, Li Xiang, 野々山 貴行, 中島 祐
    日本学術振興会, 国際共同研究加速基金(国際先導研究), 北海道大学, 22K21342
  • 柔と剛の不均質構造が拓く超越材料設計学
    科学研究費助成事業
    2024年04月01日 - 2027年03月31日
    篠崎 健二, 加藤 和明, 中島 祐, 菊池 将一
    日本学術振興会, 学術変革領域研究(B), 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 24H00844
  • メタボリック材料システム:代謝に範を得た破壊と再形成による材料成長
    科学研究費助成事業
    2022年04月27日 - 2027年03月31日
    グン 剣萍, 中島 祐, 印出井 努, 野々山 貴行
    日本学術振興会, 基盤研究(S), 北海道大学, 22H04968
  • 力学トレーニングによる「自己進化」する材料の構築原理の確立
    科学研究費助成事業
    2022年04月01日 - 2025年03月31日
    グン 剣萍, 印出井 努, 野々山 貴行, キング ダニエル, 中島 祐
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 22H00327
  • 未踏高分子材料群「極限伸長網目」の学理構築
    戦略的な研究開発の推進 戦略的創造研究推進事業 さきがけ
    2020年 - 2023年
    中島 祐
    ゲル・ゴムなどのソフト高分子網目材料は、そのナノスケール網目鎖のコイル状構造に由来した柔軟性、伸張性を示します。本研究では、これら材料の網目鎖を極度に伸長させ、新奇力学機能を有する未踏材料「極限伸長網目」を創製します。自由エネルギー的に不利な極限伸長網目の合成法を確立し、そのナノ伸長構造に由来する特異な力学特性を見出します。得られた材料は、易分解材料、力で機能化する材料などへの応用展開を図ります。
    科学技術振興機構, 北海道大学, 研究代表者
  • 犠牲結合原理が導く戦略:金属を凌駕するソフト・ハード複合強靭材料の創製と機能開拓
    科学研究費助成事業 基盤研究(S)
    2017年05月31日 - 2022年03月31日
    グン 剣萍, 黒川 孝幸, 野々山 貴行, キング ダニエル, 中島 祐
    本年度は主に、ハードマター相の犠牲結合が複合材料の強靭化に及ぼす効果を解明した。最初に、mmスケールの多様な二次元長方格子(犠牲結合)を設計し、高性能3Dプリンターによって作製した。次いで、高靱性の柔らかい材料をマトリックス相として格子と複合させ、巨視的なスケールでのダブルネットワーク複合体を創製した。二次元格子の骨格の太さを制御した実験より、引張試験における多段階の格子の破断(すなわち犠牲結合原理の発現)は、二次元格子の強度がマトリックスの強度を上回った場合に生じることが分かった。また格子の節の数を制御した実験より、節の数を増やすほど引張試験時における格子の破断イベント数が増えるために材料が強靭となるが、強靭性はある一定の値で頭打ちになることが分かった。さらに多様な材質による二次元格子を検討した結果、どのような材質を用いても複合材料は強靭になったことから、格子の化学的性質(例えば表面の接着性)は強靭化に大きな影響を及ぼさず、格子とマトリックスの力学物性の関係性が強靭化度合の決定の主要因であることが明らかとなった。
    次いで、多様な二次元・三次元格子を設計し、格子のポアソン比を変化させた複合材料を創製した。骨格として、具体的には負のポアソン比を持つオーセチック構造や、正のポアソン比を持つハニカム構造などを用いた。引張試験結果より、複合材料の強度は格子とマトリックスのポアソン比のミスマッチが大きいほど高くなることが示唆された。偏光顕微鏡観察の結果、本現象は、複合材料の変形時、ポアソン比のミスマッチによりマトリックスが局所的に(巨視的な変形よりも)極めて大きく変形することによって引き起こされていることが示唆された。また、ポアソン比のミスマッチによりマトリックスが(通常では起こりえない)体積変形を強いられることも原因の1つではないかと考えられ、現在検証を進めている。
    日本学術振興会, 基盤研究(S), 北海道大学, 17H06144
  • ゲル力学挙動の精密解析による単一高分子鎖の伸長・破断挙動の実験的決定
    科学研究費助成事業 若手研究(A)
    2017年04月01日 - 2021年03月31日
    中島 祐
    本年度は主に、ゲルの力学物性の精緻な解析による高分子鎖のForce curve抽出法が、前年度に報告したポリエチレングリコール(PEG)のみならず多様な高分子種に対して有効であることを示した。
    DNゲルの差分解析法については、網目鎖の分子量が異なるPEGゲル、ランダム共重合により得られたアクリルアミド系ポリマーのPAMPSゲル、多糖であるプルランゲルを第1網目としたDNゲルを合成し、これらDNゲルの応力-歪曲線の差分解析により、多様な化学種の高分子鎖のForce curveを算出した。またゲル膨潤法については、分子量が異なるPEGゲルおよびPAMPSゲルの膨潤度を収縮状態から伸び切り状態まで制御し、その膨潤度と弾性率との関係性から高分子鎖の伸長度と弾性エネルギーとの相関を検討した。いずれの高分子種・解析法においても、得られた高分子鎖の力学特性はAFMによるForce curve測定から得られたものとほぼ一致していた。特にプルランの場合は、そのForce curve中に延伸に伴う環の配座変化に対応する特徴的な挙動が確認された。これらのことから、DNゲルの解析から多様な高分子鎖のForce curveが抽出できることが現象論的に明らかとなった。さらにPEGゲルについて、ゲル膨潤法(三軸延伸)で得られた弾性エネルギーを基に、PEGゲルの一軸延伸に伴う応力-歪曲線の計算を試みたところ、極めて高い精度で実験値と予測値の一致が見られた。ここから、本研究で得られた成果は、多様な高分子ゴム様材料の物性予測にも有用であることが示唆された。
    加えて本年度は、DNゲルの差分解析法に関連して、DNゲル延伸時に内部で高分子鎖が極度に伸長されて切断すること、また高分子の切断は化学反応を誘起し得ることに着目し、力学負荷に伴って強度やサイズ、機能が向上する自己成長DNゲルを創製することが出来た。
    日本学術振興会, 若手研究(A), 北海道大学, 17H04891
  • 犠牲結合原理が導く戦略:金属を凌駕するソフト・ハード複合強靭材料の創製
    科学研究費助成事業
    2017年04月01日 - 2018年03月31日
    グン 剣萍, 黒川 孝幸, 中島 祐, 野々山 貴行, キング ダニエル
    本研究では、高靭性ゲルの力学挙動(引張試験で見られる降伏現象、弾性率の低下を伴うヒステリシス現象、および引裂試験で見られる亀裂周辺の降伏領域(内部破壊領域)の形成)の三つの特徴を評価することによって、ゲルの靭性及びその高靭性化機構を解明することを目的とした。研究機関内には、ポリアンフォライトゲル/グラスファイバー織物の複合体について、様々な幅のサンプルを作製して引裂試験を行い、破壊エネルギーと降伏領域の関係を見積もった。サンプルの幅が降伏領域のサイズ(~cm)より小さい場合、複合体の破壊エネルギーはサンプルの幅と正の相関があった。一方、サンプルの幅が降伏領域より大きい場合、複合体の破壊エネルギーはサンプルの幅に依存しなかった。これは、本複合体の異常に高い破壊エネルギーが、亀裂近傍の降伏領域形成によるエネルギー散逸によることを強く示唆する結果である。また、破壊されたサンプルを走査型電子顕微鏡で観察した結果、繊維近傍におけるゲル層の破壊が確認された。ここから、本複合体の変形時には、ゲル-繊維間の応力伝達により、ゲル層の変形と破壊によるエネルギー散逸が高効率で発生し、それが本複合体を高効率にタフ化していることが示唆された。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 17H01222
  • 含水ゲル高強度化原理「DN原理」に基づく高強度エラストマーの創製
    科学研究費助成事業 若手研究(B)
    2014年04月01日 - 2017年03月31日
    中島 祐
    ダブルネットワーク(DN)ゲルは、脆い第1網目ゲルとよく伸びる第2網目ゲルとの複合により得られる、極めて丈夫なゲル材料である。本研究では、DNゲルの原理をゴム材料(エラストマー)に適用し、2重網目構造を有する丈夫なエラストマーの創製を試みた。脆い第1網目構造をうまく設計することにより、高い強度、硬さ、伸張性を併せ持つ丈夫なDNエラストマーの創製に成功した。また、植物に含まれるセルロースを第1網目に用いることで、丈夫で環境に優しく、受けたダメージを回復できるDNエラストマーも創製した。
    日本学術振興会, 若手研究(B), 北海道大学, 26870008
  • 「犠牲結合原理」の普遍性の証明と多様な犠牲結合による高靭性・高機能ゲルの創製
    科学研究費助成事業 基盤研究(S)
    2012年05月31日 - 2017年03月31日
    グン 剣萍, 黒川 孝幸, 中島 祐, 野々山 貴行, 孫 桃林
    本研究では、我々が近年提唱した「壊れやすい結合を柔軟なゲルに導入することで強靭化する」という全く新しい「犠牲結合原理」の実証とそれに伴う強靭な機能性ゲル材料の創製を目的とした。壊れやすい結合として共有結合、イオン結合、疎溶媒結合などをゲルに導入した結果、化学種・犠牲結合種のバリエーションを有する一連の強靭ゲルの合成に成功し、本原理がゲルの強靭化に普遍的に適用できることを明らかにした。また導入した犠牲結合の化学種に応じて自己修復性、異方性、構造色などを強靭ゲルに付与することに成功し、犠牲結合原理が多様な機能性ゲルの強靭化に有効であることを示した。
    日本学術振興会, 基盤研究(S), 北海道大学, 24225006
  • 「犠牲結合原理」の普遍性の証明と多様な犠牲結合による高靭性ゲルの創製
    科学研究費助成事業
    2012年 - 2012年
    グン 剣萍, 黒川 孝幸, 中島 祐
    本研究では、高靭性ゲルの力学挙動(引張試験で見られる降伏現象、弾性率の低下を伴うヒステリシス現象、および引裂試験で見られる亀裂周辺の降伏領域(内部破壊領域)の形成)の三つの特徴を評価することによって、ゲルの靭性及びその高靭性化機構を解明することを目的とする。具体的には、多様な犠牲結合構造を導入したゲルに対して、引張試験で降伏応力、ヒステリシス面積および変形前後の弾性率の変化、引裂試験で破壊エネルギーを測定し、ゲルに導入した犠牲結合の密度との関係を定量化した。さらに、引裂試験時における亀裂周辺の降伏領域の厚さをレーザー顕微鏡で測定し、破壊された犠牲結合と破壊エネルギーとの相関を調べた。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 24245042
  • 高分子ステント法による、超高強度ダブルネットワークゲルの高強度化手法の一般化
    科学研究費助成事業 特別研究員奨励費
    2010年 - 2011年
    中島 祐
    昨年度は本分子ステント法の基礎技術を確立し、あらゆる親水性ポリマーから高強度St-DNゲルが創成可能であることを示した。そこで本年度は、本方法を様々な系へと拡張し、新規機能性高強度ゲルの開発を目指した。最初に、疎水性高分子を1st networkとした高強度ハイドロゲルの創製を行った。本ゲルは、一般的なDNゲルと同様に高い強度を示した他、ハイドロゲルでありながら水に対する高い接触角(80°)を示した。次に、配向高分子フィルムを作製し、これを1st networkに用いることで、物性に異方性のあるSt-DNゲルを合成した。本ゲルは、配向フィルムの構造を反映し、一軸に膨潤する、一方向のみに引き裂き可能などの興味深い新規物性を示した。以上より、疎水性高分子を基にした新規機能性DNゲルの開発に成功した。本結果は、DNゲルの高強度化手法を更に拡張し、従来は実現できなかった機能を発現させたという点で画期的である。また、ステントによるゲル膨潤挙動の理論的な考察を行った。中性ゲルに強電解質高分子(ステント)を導入すると、ステントの持つ高い浸透圧のためにゲルは膨潤する。ステント濃度が0.5Mに達するまでは、ゲルの膨潤挙動は一般的なゲル膨潤理論で説明可能であった。一方、ステント濃度が0.5M以上になると、ゲルの実際の膨潤度は理論値を下回った。本現象は、ステント濃度が大きい時、1st networkゲルの分子鎖の伸び切りが起こっていることを示している。また、本ゲルを基にSt-DNゲルを合成したところ、ステント濃度が0.5M以下の場合、ゲルの力学強度はステント濃度の増加に伴って大きくなるが、0.5M以上ではほぼ同じであった。ここから、St-DNゲルは1st networkが伸び切っているときに高強度化されることが示唆された。以上の成果を基に、現在4編の論文を投稿、あるいは執筆中である。
    日本学術振興会, 特別研究員奨励費, 北海道大学, 10J02317

産業財産権

  • 高分子ゲル及びその製造方法
    特許権, グン 剣萍, 黒川 孝幸, 中島 祐, 佐藤 仁美, 国立大学法人北海道大学
    特願2010-175795, 2010年08月04日
    特開2012-036262, 2012年02月23日
    201203074986301962
  • 高分子ゲルおよびその製造方法
    特許権, グン 剣萍, 古川 英光, 黒川 孝幸, 武富 直之, 中島 祐, 国立大学法人 北海道大学
    特願2008-157241, 2008年06月16日
    特開2009-298971, 2009年12月24日
    200903019311227740
  • 高分子ゲルおよびその製造方法
    特許権, ▲ぐん▼ 剣萍, 古川 英光, 黒川 孝幸, 黒田 慎也, 中島 祐, 国立大学法人 北海道大学
    特願2008-025667, 2008年02月05日
    特開2009-185156, 2009年08月20日
    200903066520680760