鈴木 輝好 (スズキ テルヨシ)

経済学研究院 会計情報部門 会計情報分野教授
高等教育推進機構教授
Last Updated :2024/12/06

■研究者基本情報

学位

  • 博士(経済学), 京都大学

Researchmap個人ページ

研究キーワード

  • 金融工学
  • ファイナンス
  • リアルオプション
  • 金融リスク管理
  • フィナンシャルプランニング
  • 最適資本構成
  • リスク管理
  • クレジットリスク
  • 消費投資問題
  • 保険
  • コーポレート・ファイナンス
  • オプション評価
  • 経路依存型オプション
  • OR
  • ポートフォリオ最適化

研究分野

  • 社会基盤(土木・建築・防災), 安全工学
  • 社会基盤(土木・建築・防災), 社会システム工学

■経歴

経歴

  • 2015年
    北海道大学, 経済学研究科(研究院), 教授

学内役職歴

  • 研究戦略室室員, 2013年5月27日 - 2015年3月31日
  • 研究戦略室室員, 2015年4月1日 - 2017年3月31日

■研究活動情報

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 金融システムの安定化に関する研究
    科学研究費助成事業
    2023年04月01日 - 2028年03月31日
    鈴木 輝好
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 23H01632
  • 再保険ネットワークのリスク管理と保険システムの救済問題に関する研究
    科学研究費助成事業
    2018年04月01日 - 2021年03月31日
    鈴木 輝好, 石井 利昌, 宮田 亮, 西出 勝正, 施 建明, 八木 恭子
    主研究テーマについて,大きく分けて2件の研究論文を完成させた.どちらも,2020年4月現在,トップジャーナルにおいて審査中である.第一は,"Default Contagion and Systemic Risk with Cross-Ownership of Equities, Debts, and Financial Derivatives". 研究メンバーである,一橋大学・西出,東京都立大学・八木,および代表者・北海道大学・鈴木の共著で,保険契約のネットワーク問題における最大の障害について,一つの解答を与えた.保険契約は,金融オプションでいうところのプットオプションであり,いわば売り契約ある.この場合,システミックリスクに関する従来の研究成果は,簡単には保険契約に応用できない.我々はこの点について重要な成果を得た.第二は,"The Mechanism of Endogenous Clearing and Simultaneous Defaults in Two Interconnected Firms".研究メンバーである,八木,東京理科大学・施,および研究代表者による共同研究で,2社間に債務や株式の持ち合いがある場合に,企業のデフォルトがどのようなメカニズムで発生するのかを明らかにした.問題は連立型の線形相補性問題に帰着することが示され,有用なアルゴリズムを提案し,それが収束することを示した.
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 18H01652
  • 本邦金融機関の資産・負債の特性と長期的な変動を考慮した金融リスク管理に関する研究
    科学研究費助成事業
    2014年04月01日 - 2019年03月31日
    木島 正明, 山下 英明, 内山 朋規, 芝田 隆志, 室町 幸雄, 鈴木 輝好, 内田 善彦, 丹波 靖博, 西出 勝正
    本邦の金融機関の金融リスク管理に直接役立つ基礎研究を行うため,本邦金融機関の資産・負債ポートフォリオの中で大きな比率を占めるクラスおよび特徴的なクラスを幅広く取り上げて,それらのリスク特性を分析し,的確に表現できる確率モデルを提案した.具体的には,デリバティブ市場における原資産価格過程の変動性のモデリングと価格付け,債券市場の金利変動の実証分析,流動性預金額のモデリング,住宅ローンのリスク評価,企業の資金調達行動,などに関するテーマを扱った.また,超低金利環境に適した表現力のある金利リスク計測モデルなども提案した.
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 26242028
  • システミックリスクの下での金融リスク管理と公的資金配分に関する研究
    科学研究費助成事業
    2015年04月01日 - 2018年03月31日
    鈴木 輝好, 石井 利昌, 西出 勝正, 施 建明, 八木 恭子, 宮田 亮
    システミックリスクの基礎研究を進め,クレジットデフォルトスワップを銀行が保有する場合について,既存研究の拡張を行った.その結果,単純な負債のネットワークでは,コンプリートリンクは金融を安定させると言われていたCDSのネットワークでは,逆にシステミックリスクを顕在化させることを示した.また,より単純な2企業間でのネットワーク問題については,連立型線形相補性問題に帰着することを示し,求解が不動点問題に帰着することを導いた.さらには,その不動点問題は,ある条件のもとで解が存在することを示し.また,そのアルゴリズムを提案した.
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 15H02965
  • 金融システム破綻の経済損失とそのリスクに関する統一的定量化モデルの開発
    科学研究費助成事業
    2011年04月01日 - 2014年03月31日
    鈴木 輝好, 木島 正明, 石井 利昌, 後藤 允, 西出 勝正
    システミックリスクの下での企業負債の評価モデルを開発し,また金融システム破綻時の,政府による資本注入問題を最適化問題として定式化し,これを解く手法を提案した.両研究ともに,本研究費助成金を用いて開催した国際シンポジウム(北海道大学)および諸外国における国際学会において発表した.どちらの研究も,発展可能性の高い基礎的枠組を提供している.前者については,システミックリスクを考慮する上で,より発展的な動的モデルへの拡張可能性を持つ.後者については,経済破綻時における不可逆的な経済損失を考慮にいれることが課題である.
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 23310098
  • OR指向ファイナンスにおける意思決定支援モデルの開発
    科学研究費助成事業
    2008年 - 2012年
    木村 俊一, 澤木 勝茂, 井上 昭彦, 鈴木 輝好, 辻村 元男, 鈴木 淳生, 高嶋 隆太, 八木 恭子, 後藤 允, 中野 張
    「OR指向ファイナンス」とは,数理ファイナンス理論をオペレーションズ・リサーチ(OR)における意思決定支援という観点からそのモデル作りを見直そうという本研究の基本概念である.この基本概念の下に,5つの研究テーマ(1) オプション価格評価;(2) 仕組債の価格評価;(3) 数理ファイナンス理論 (4) 企業ファイナンスにおける価値評価;(5) リアルオプションに対する数理モデルの開発とそれらの応用に関する研究を行い,数多くの国際的な研究成果を得た.
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 20241037
  • 社債と株式の統一的価格付けモデルの開発とそのコーポレート・ファイナンスへの応用
    科学研究費助成事業
    2008年 - 2010年
    鈴木 輝好
    社債と株式とを統一的に価格付けするモデルを開発した.これにより,株式市場と社債市場の両方の情報を同時に取り込むことが可能になり,より精緻な価格付けが可能になった.また,コーポレート・ファイナンス研究では,かねてより分析の容易さから負債の満期を無期限とする仮定が一般的であるが,現実とは異なるのでその限界について分析を行った.さらに,企業債務は倒産間際になるとその契約内容が見直されること,すなわち債務再交渉の可能性を考慮して,社債価格を提示するモデルを開発した.
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 北海道大学, 20510123
  • 金融工学の生命保険問題への応用
    科学研究費助成事業
    2005年 - 2007年
    鈴木 輝好
    本研究の目的は,個人消費者の視点から,(i)生命保険の価格付け問題および(ii)保険加入計画問題を解くことである.まず,生命保険会社のデフォルトリスクを考慮し,生命保険会社の負債である企業年金保険の価格付けを行った論文「保険会社のデフォルトを考慮した企業年金保険の価格付け」を公刊した.生命保険会社が取り扱っている企業年金には額面保証や利率保証さらには特別配当,成果配当といった仕組みがある.本論文は,これらの仕組みをどちらか-方が行使可能な無期限アメリカン・プットオプションと無期限アメリカン・コールオプションの組み合わせとして定式化し,企業年金保険の価格を解析的に導出した.また,個人の生命保険への加入問題を消費と資産運用のバランスから扱った論文「共働き世帯の投資と消費および生命保険加入に関する最適計画」を発表した.本論文では,世帯主に加えて収入のある配偶者についても考慮し,世帯の投資と消費および生命保険加入に関する最適計画を解析的に導出した.簡単な数値例から,いくつか常識と異なる結果を得た.例えば,リスク回避度に依存するとはいえ,収入のある二人が世帯を形成する場合,相対的に将来収入の小さい個人は,たとえ十分な収入を得ていても生命保険ではなく年金(生存保険)に加入する戦略が最適であることが示された.さらに,家屋を保有する家計の資産運用問題を地震危険の下で扱った論文「地震による家屋の損壊と家計の最適消費投資計画」を発表した.保険加入問題と資産運用問題を同時に解き,保険コストの存在が家計に与える影響を分析した.
    日本学術振興会, 若手研究(B), 北海道大学, 17710123
  • 証券価格過程のモデル化とその応用に関する研究
    科学研究費助成事業
    2004年 - 2007年
    木村 俊一, 井上 昭彦, 古澄 英男, 鈴木 輝好
    本研究は、ブラック・ショールズ・マートンモデルに代わる新たな証券価格モデルを構築し、同時にこの新たなモデルを金融工学とその関連する諸問題に対して応用することを目的とし、以下の研究成果を得た。
    1. アメリカン経路依存型オプションの価格評価:ラプラス・カールソン変換を用いることで、明示的な解をもたないアメリカン・タイプの様々な経路依存型オプションに対する価格と最適な権利行使境界に対する数値的評価方法を確立した。また、実時間領域における早期行使プレミアムの積分表現と等価な演算子領域における明示的な表現を導出した。
    2. 市場記憶をもつ株価モデルの構築ある定常過程の偏相関関数の漸近的挙動に関する研究を基に開発された予測手法である過去未来法とフィルタリング理論に現れるイノベーションを組み合わせることで、市場記憶をもつ株価モデルを構築した。パラメータの取り方によって、短期記憶と長期記憶の両方に対応させることが可能となった。さらに、指数型の市場記憶をもつ株価モデルに対して、ある効用関数を最大化する最適ポートフォリオ選択問題を分析した。
    3. 市場観測データの計量モデルの開発:ベイズの立場から多項プロビットモデルを開発した。ある事前分布を用いることで、効率的なマルコフ連鎖モンテカルロ法を提案した。シミュレーション実験および実データによって、この方法の有効性を検証した。
    4. 企業財務に現れる諸問題への応用:年金、生命保険、損害保険等を組み入れたポートフォリオに関する最適化問題を確率制御理論の枠組みの中で定式化し、企業および家計における最適投資問題として分析を行った。理論的および数値的な検証によって、最適政策の定性的な性質とその経済学的含意についての考察を行った。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 16310104

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