久保 淳司 (クボ ジユンジ)
経済学研究院 会計情報部門 会計情報分野 | 教授 |
Last Updated :2024/12/06
■研究者基本情報
Researchmap個人ページ
J-Global ID
■経歴
経歴
- 2024年04月 - 現在
北海道大学, 大学院経済学研究院長・経済学院長・経済学部長 - 2022年04月 - 現在
北海道大学, 教育研究評議会, 評議員 - 2022年04月 - 現在
北星学園大学, 非常勤講師 - 2020年04月 - 現在
北海道大学, 大学院経済学研究院, 教授 - 2017年04月 - 現在
札幌大学, 非常勤講師 - 2022年04月 - 2024年03月
北海道大学, 経済学院会計専門職大学院, 大学院長 - 2022年04月 - 2024年03月
北海道大学, 大学院経済学研究院, 副研究院長 - 2017年04月 - 2020年03月
北海道大学, 大学院経済学研究院, 准教授 - 2007年04月 - 2017年03月
北海道大学, 大学院経済学研究科, 准教授 - 2002年04月 - 2007年03月
北海道大学, 大学院経済学研究科, 助教授 - 2000年04月 - 2002年03月
北海道大学, 大学院経済学研究科, 講師
学歴
委員歴
- 2023年10月 - 現在
札幌国税局, 土地評価審議会 会長, 政府 - 2023年07月 - 現在
北海道運輸局, 発注者綱紀保持委員会 外部委員, 政府 - 2023年07月 - 現在
北海道運輸局, 入札監視委員会 委員長, 政府 - 2022年04月 - 現在
大学基準協会, 経営系専門職大学院認証評価委員会 委員, その他 - 2020年04月 - 現在
株式会社テレビ北海道, 放送番組審議会 委員長(2020年9月から副委員長,2021年7月から委員長), その他 - 2019年12月 - 現在
会計理論学会, 理事(2022年10月から編集委員長兼務), 学協会 - 2014年05月 - 現在
北海道公衆浴場入浴料金審議会 委員(2023年7月から会長), 自治体 - 2013年04月 - 現在
北海道公衆浴場問題協議会 委員/構成員, 自治体 - 2018年05月 - 2022年06月
日本会計研究学会, 北海道部会運営委員, 学協会 - 2016年10月 - 2019年11月
会計理論学会, 事務局, 学協会
■研究活動情報
受賞
論文
- Reasonable Estimation of the Amount of Loss in ASC 450-20, "Loss Contingencies"
久保 淳司, 檜山純
經濟學研究, 69, 1, 17, 29, 2019年06月, [筆頭著者]
英語, 研究論文(大学,研究機関等紀要) - SFAS143の確立-FIN47の設定過程を通じた検討-
久保 淳司
經濟學研究, 66, 2, 49, 66, 北海道大学大学院経済学研究科, 2016年12月
日本語, 研究論文(大学,研究機関等紀要), 本稿では,SFAS143における不確実性の取り扱い方の特徴を明らかにするために,FIN47を成果とするSFAS143解釈プロジェクトおよびこのプロジェクトと密接に関係する2003年FSP案について,それぞれの内容,関連するコメントレターの傾向,さらに審議の議事録を時系列に沿って検討した。この検討に基づいて,SFAS143における不確実性の取り扱い方の特徴として以下を指摘した。①最終的な支出の選択肢を1つの集合として仮構した上で,②当初事象とその集合との関係を寄与的な因果関係で結びつけ,③その寄与的因果関係は確実なものと捉える。ただし,④それぞれの選択肢には,最終的な支出あるいは条件付債務の条件成就の時期や金額に関する不確実性が存在するため,⑤それらの不確実性は認識の要否の決定ではなく,測定に織り込むべき要素とする。⑥この際に,見積もりを形成するデータが存在しない場合には合理的な見積もりができないため負債認識の遅延をもたらすが,見積もりを形成するデータが存在する場合にはたとえ測定値の分散が大きいとしても合理的な見積もりが可能であると捉えるため負債認識の遅延はもたらされない。 - 将来支出に係る2つの会計処理方法-SFAS5型とSFAS143型の対象の明確化-
久保 淳司
会計プログレス, 17, 70, 83, 日本会計研究学会, 2016年09月, [査読有り]
日本語, 研究論文(学術雑誌) - リストラクチャリング負債会計基準の確立-SFAS143型としてのSFAS146-
久保 淳司
65, 1, 33, 65, 2015年06月
日本語, 研究論文(大学,研究機関等紀要) - 将来支出に係る会計処理の2類型
久保 淳司
会計理論学会年報, 28, 15, 25, 2014年09月, [査読有り]
日本語, 研究論文(学術雑誌) - リストラクチャリング負債会計基準の前史から萌芽まで : SFAS143公表前のSFAS143型の会計基準
久保 淳司
經濟學研究, 63, 1, 65, 85, 北海道大学大学院経済学研究科, 2013年06月
日本語, 本稿では,SFAS143型のSFAS146の前身会計基準であるAPBO30およびEITF94-3を題材にして,SFAS143公表前の将来支出に係る会計基準を検討した。検討の結果,EITF94-3に顕れた「能動的な将来支出を債務性要件によって認識することで不確定支出の認識を早期化する」という特徴が,SFAS143型の会計基準の本源的特徴と指摘された。そして,この本源的特徴に加えて,当初測定値として公正価値(期待値)を採る会計基準が今日のSFAS143型の会計基準であり,見積支出額を当初測定値に採るITF94-3は「SFAS143型の会計基準の原形」に位置づけられた。これらのことから,SFAS143の公表前から,SFAS5型の会計基準と「SFAS143型の会計基準の原形」が並存するという今日と類似する状態が成立していたことが明らかになった。 - 将来支出に係る会計処理の枠組み
久保 淳司, 檜山 純
会計理論学会年報, 26, 95, 104, 2012年09月, [査読有り]
日本語, 研究論文(学術雑誌) - 偶発資産認識の会計処理判断プロセス : Johnson[1994]における'Lottery Ticketケース'を題材にして
久保 淳司
經濟學研究, 60, 4, 77, 94, 北海道大学, 2011年03月
日本語 - 資産除去債務基準における資産負債の両建処理
久保 淳司
經濟學研究, 59, 3, 199, 213, 北海道大学, 2009年12月
日本語, 研究論文(大学,研究機関等紀要), 本稿では,資産除去債務基準等における資産負債の両建処理の意味を伝統的な会計思考に基づいて吟味した。 資産除去債務基準等の概観し,資産除去債務基準等が以前の会計処理から改善した点と共に,資産除去債務基準等によって新たに生じた問題を確認した。すなわち,資産除去債務基準等によって,将来の除去支出が当初に貸借対照表に表示されないことおよび耐用年数後期に実質的に有形固定資産が貸記されるという問題は解消するものの,資産の取得原価および減価償却の概念の変容を招いてしまうという新たな問題が生じるのである。 本稿では,資産除去債務基準等で使用している概念の名称と内容が一致していないと考えることで問題は解消できると主張した。具体的には,資産除去債務基準等における減価償却や利息配分法の実質は引当金の繰入処理,減価償却費や調整額は引当金繰入額,そして,資産除去債務の相手勘定として借方に計上される金額は負債の評価勘定として計上されているとの解釈を提示した。これらの解釈において,資産除去債務基準等における資産負債の両建処理は,貸借対照表の情報提供と損益計算書の期間損益計算を両立させる方法として評価できる。 - リスク事象の財務諸表計上への課題
久保 淳司
經濟學研究, 58, 4, 289, 306, 2009年03月
日本語, 研究論文(大学,研究機関等紀要) - 1株当り利益の会計数値化
久保 淳司
經濟學研究, 55, 2, 41, 64, 北海道大学, 2005年09月
日本語 - 1株当り利益と損益計算書の融合までの過程
久保 淳司
經濟學研究, 55, 1, 49, 71, 北海道大学, 2005年06月
日本語 - 1株当り利益の計算及び開示
久保 淳司
經濟學研究, 54, 1, 49, 72, 北海道大学, 2004年06月
日本語, 本稿は、企業会計基準第2号とIASB 33、SFAS 128 の比較分析を行ったものである。比較分析を通じて、「基準」と、IASB 33 やSFAS 128 とでは、EPS の表示場所、複数の1株当り金額表示の有無、コントロールナンバー概念の有無、株式分割等に関する遡及修正再表示の有無、後発事象の織り込みの有無といった差異が明らかになった。これらの差異の原因は、財務報告全体におけるEPS の位置づけの相違に帰することができる。IASB 33 やSFAS 128 では、EPS を損益計算書本体で表示すべき会計数値としている。しかも、EPS がボトムラインとして損益計算書の内容を決定しているのである。これに対して、わが国ではEPS を会計外の指標ととらえているため、損益計算書本体とEPS は切り離されている。「基準」とIASB 33 やSFAS 128 との差異をなくすには、EPS を「会計数値」ととらえることが第1歩になる。しかし、EPS を会計数値ととらえることは、わが国の会計制度の全体を根底から見直すことにつながる重大な1歩になる。今後のEPS 会計基準の改定にあたっては、会計制度全般における十分な検討が必要なのである。 - 情報化社会における会計情報開示
久保 淳司
經濟學研究, 53, 3, 415, 423, 北海道大学, 2003年12月
日本語 - 会計方針の変更と比較財務諸表
久保 淳司
經濟學研究, 52, 2, 83, 93, 北海道大学經濟學部 = HOKKAIDO UNIVERSITY SAPPORO,JAPAN, 2002年09月
日本語, 研究論文(大学,研究機関等紀要) - 会計情報の有用性向上に向けて -1株当り利益会計基準の変遷からの考察-
久保 淳司
会計史学会年報, 17, 44, 55, 1999年03月, [査読有り]
日本語, 研究論文(学術雑誌) - 2種類の1株当り利益
久保 淳司
会計理論学会年報, 12, 98, 104, 1998年09月, [査読有り]
日本語, 研究論文(学術雑誌) - 税効果会計の適用--普通株主の視点からの検討
久保 淳司
経済学研究, 48, 2, 115, 127, 北海道大学經濟學部 = HOKKAIDO UNIVERSITY SAPPORO,JAPAN, 1998年09月
日本語, 研究論文(大学,研究機関等紀要)
その他活動・業績
- リスクの会計とリスクの会計
久保淳司, 企業会計, 74, 9, 130, 133, 2022年09月
日本語, 記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア) - 副作用としてのリスク
久保淳司, 企業会計, 73, 10, 128, 129, 2021年10月
日本語, その他 - 仮定の問題に答える
久保淳司, 企業会計, 73, 9, 122, 123, 2021年09月
日本語, その他 - 自己責任時代の財務報告-『危険とリスクの会計』後伝-
久保淳司, 企業会計, 73, 1, 38, 39, 2021年01月
日本語, 記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア) - リスクの会計と会計のリスク
久保 淳司, 企業会計, 69, 1, 129, 132, 2017年01月
日本語, 記事・総説・解説・論説等(商業誌、新聞、ウェブメディア) - 基本テキストの選び方・使い方
久保 淳司, 会計人コース, 51, 13, 24, 25, 2016年11月
日本語 - FASB概念フレームワークプロジェクトフェーズBにおける不確実性の取り扱いに関する審議内容の整理
久保 淳司, 經濟學研究, 66, 1, 33, 57, 2016年06月
本ノートでは,不確実性に関係する会計処理を概念フレームワークレベルで検討する際の手掛かりを探るために,FASBの概念フレームワークプロジェクトのフェーズBの審議のうち,不確実性の取り扱いに関する審議内容を中心に整理を行った。具体的には,フェーズBに関連して公表されたコメント要請資料「不確実性を伴う資産および負債に関連する選定問題」およびコメントレター,フェーズBに関連する15回の会議の議事録および会議資料の内容の整理を行った。本ノートにおける整理の結果,不確実性の取り扱いを巡っては,不確実性が資産や負債の存否にあるのか,将来キャッシュフローの帰結にあるのかという対立と,その影響を反映すべきは測定局面なのか,認識局面なのかという対立の2つの対立があり,フェーズBの暫定的結論は不確実性は資産や負債の存否にあり,その影響を反映すべきは測定局面であるという立場を採用していることが確認された。現行概念フレームワークの定義とフェーズBの暫定的結論の不確実性概念は帰結に係る不確実性と存否に係る不確実性という異なる概念であることを意味しており,このことは不確実性に関係する会計処理を概念フレームワークレベルで検討する際の手掛かりとなるだろう。, 北海道大学大学院経済学研究科, 日本語 - 過去問は最強の独学ツール
久保 淳司, 会計人コース, 50, 12, 18, 23, 2015年10月
日本語 - FASB 公開草案「長期資産の減損または処分に関する会計および処分活動に関連する債務に関する会計」の内容および外部者の評価
久保 淳司, 經濟學研究, 65, 1, 184, 199, 2015年06月
本稿では,SFAS146「撤退活動または処分活動に関係する支出に関する会計」の審議過程の理解を目的に,その公開草案である「長期資産の減損または処分に関する会計および処分活動に関連する債務に関する会計」および同公開草案に対するコメントレターの回答と円卓討論における議論の内容を検討した。検討の結果,以下の3つの事実を指摘した。第1に,SFAS146(SFAS143型の会計処理)が測定面をもっぱらSFAC7に依拠するのは,FASBの「理念」の下で決定されたことである。第2に,SFAS146(SFAS143型の会計処理)が「選択可能な状況下で企業が新たな約束を締結すること」を負債認識の基礎概念として採ることもFASB独特の「理念」の顕現と捉えられることである。第3に,SFAS143型の会計処理が伝統的な保守主義の観点からは説明できない会計処理であることもFASBの「理念」に基づくことである。これらFASBの「理念」は,外部者とは, 北海道大学大学院経済学研究科, 日本語, 速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要) - 会計のおもしろさがわかる本
久保 淳司, 会計人コース, 49, 11, 106, 107, 2014年09月
日本語 - 公認会計士・税理士受験ハイパートレーニングプラス財務諸表論「本試験対策」
久保 淳司, 会計人コース, 49, 10, 68, 80, 2014年08月
日本語 - 公認会計士・税理士受験ハイパートレーニングプラス財務諸表論「拾遺抄」
久保 淳司, 会計人コース, 49, 8, 97, 110, 2014年07月
日本語 - 公認会計士・税理士受験ハイパートレーニングプラス財務諸表論「会計基準と会計制度」
久保 淳司, 会計人コース, 49, 7, 92, 103, 2014年06月
日本語 - 公認会計士・税理士受験ハイパートレーニングプラス財務諸表論「伝統的会計と現代会計 負債」
久保 淳司, 会計人コース, 49, 6, 103, 115, 2014年05月
日本語 - 公認会計士・税理士受験ハイパートレーニングプラス財務諸表論「財務諸表の表示」
久保 淳司, 会計人コース, 49, 5, 83, 95, 2014年04月
日本語 - 公認会計士・税理士受験ハイパートレーニングプラス財務諸表論「現代会計4 割引現在価値②」
久保 淳司, 会計人コース, 49, 4, 99, 111, 2014年03月
日本語 - 公認会計士・税理士受験ハイパートレーニングプラス財務諸表論「現代会計3 割引現在価値①」
久保 淳司, 会計人コース, 49, 3, 81, 93, 2014年02月
日本語 - 公認会計士・税理士受験ハイパートレーニングプラス財務諸表論「現代会計2 時価評価」
久保 淳司, 会計人コース, 49, 1, 69, 80, 2014年01月
日本語 - 公認会計士・税理士受験ハイパートレーニングプラス財務諸表論「現代会計1 税効果会計」
久保 淳司, 会計人コース, 48, 14, 111, 122, 2013年12月
英語 - 公認会計士・税理士受験ハイパートレーニングプラス財務諸表論「伝統的会計3 収益認識と対応原則」
久保 淳司, 会計人コース, 48, 13, 117, 127, 2013年11月
日本語 - 公認会計士・税理士受験ハイパートレーニングプラス財務諸表論「伝統的会計2 簿価切り下げ」『
久保 淳司, 会計人コース, 48, 12, 117, 130, 2013年10月
日本語 - 公認会計士・税理士受験ハイパートレーニングプラス財務諸表論「伝統的会計1 費用配分」
久保 淳司, 会計人コース, 48, 11, 118, 129, 2013年09月
日本語 - 経済ニュースを読み解く会計「株式時価総額と冪乗則」
久保 淳司, 会計人コース, 48, 3, 61, 63, 2013年02月
日本語 - 経済ニュースを読み解く会計「日航再建と繰越欠損金制度」
久保 淳司, 会計人コース, 48, 1, 91, 93, 2013年01月
日本語
書籍等出版物
- 〔主要な業績〕危険とリスクの会計 : アメリカ会計基準の設定過程を通じた理論研究
久保, 淳司
中央経済社,中央経済グループパブリッシング(発売), 2020年09月, 9784502335617, iii, xviii, 611p, 日本語, 10207800, [単著] - 会計のヒストリー80
野口, 昌良, 清水, 泰洋, 中村, 恒彦, 本間, 正人, 北浦, 貴士, 第29章「税効果会計」
中央経済社,中央経済グループパブリッシング (発売), 2020年04月, 9784502336713, 8, 187p, 日本語, [分担執筆] - テキスト企業会計
早川豊, 米山祐司, 吉田勝弘, 久保淳司, 宮川昭義
同文舘出版, 2005年10月, [共著] - 連結財務諸表ハンドブック II
藤田晶子, 奥山茂, 吉見宏, 倉田幸路, 武田和夫, 久保淳司, ノルウェイ
税務経理協会, 2004年03月, [共訳]
講演・口頭発表等
- 危険とリスクの会計(The Structures of Accounting for Risks )-アメリカ会計基準の設定過程を通じた理論研究-
久保淳司
第42回日本公認会計士協会研究大会 福岡大会2021, 2021年09月17日, 日本語, 口頭発表(招待・特別)
2021年09月17日 - 2021年09月17日, [招待講演] - アメリカ偶発事象会計基準の確立過程
久保 淳司
日本会計史学会第35回大会, 2016年09月05日, 日本語, 口頭発表(一般)
[国内会議] - 将来支出に対する2つの会計処理方法
久保 淳司
日本会計研究学会第74回大会, 2015年09月07日, 日本語, 口頭発表(一般)
[国内会議] - リストラクチャリング負債会計基準
久保 淳司
日本会計研究学会第84回北海道部会, 2013年11月10日, 日本語, 口頭発表(一般)
[国内会議] - 会計基準と概念フレームワークの整合性-将来支出事象の会計処理を題材として-
久保 淳司
日本会計研究学会第78回北海道部会, 2010年12月11日, 日本語, 口頭発表(一般)
[国内会議] - 日米会計基準の相違-1株当り利益会計基準を題材として-
久保 淳司
日本会計研究学会第57回北海道部会, 2000年05月, 日本語, 口頭発表(一般)
[国内会議] - 株主自己責任時代の財務報告
久保 淳司
日本会計研究学会第52回北海道部会, 1997年, 日本語, 口頭発表(一般)
[国内会議]
共同研究・競争的資金等の研究課題
- 危険とリスクの会計に関する研究:US GAAPとIFRSsの比較分析を通じた理論モデルの導出
科学研究費助成事業
2024年04月 - 2027年03月
久保 淳司
日本学術振興会, 基盤研究(C), 北海道大学, 研究代表者, 24K05196 - リスク負債のオンバランス化の研究
科学研究費補助金(若手研究(B))
2009年 - 2011年
久保 淳司
本研究の目的は,企業のリスクを財務諸表本体で認識・測定するための理論を構築することである。本研究によって,アメリカの会計基準における認識・測定の過程の検討を通じて,財務諸表に表示すべき会計上のリスク概念が明らかになった。また,偶発支出を認識対象にする会計処理方法と不確定支出を認識対象にする会計処理方法の並存を前提とした,リスクに関する会計処理方法の枠組みを提示した。
文部科学省, 若手研究(B), 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 21730356 - 有限の合理性を前提とした会計情報開示に関する研究
科学研究費補助金(若手研究(B))
2004年 - 2005年
久保 淳司
会計情報利用者の情報処理能力に限界があるため,すなわち,合理性に限界があるため,一定量以上の情報が付加されても,その付加された情報は意思決定に有用なものにはならない。むしろ,人類が進化過程で身につけたヒューリスティックによる意思決定を喚起してしまい,意思決定にとって悪影響を及ぼすものになる。合理性に限界のある利用者を前提にした場合の会計情報の開示システムが必要である。
平成16年度までの一連の研究によって,会計情報の量的拡大は必要である,しかしながら,過剰な情報は会計情報利用者の意思決定に悪影響を及ぼす可能性がある,したがって,情報の量的拡大が過剰情報に結びつかない手だてが必要であるということまでは明らかになっていた。そして,2つの会計情報開示システムを並行させることによって解決可能である可能性を示してきた。すなわち,1株当り利益のような「要約数値情報」と,「アクセス可能性」が確保されたデータベースという2つの会計情報開示システムの並行稼働である。
本年度は,とくに会計上開示システムの「核」としての機能を担う1株当り利益に関して重点を置いて,有限合理性を前提とした会計情報開示の体系を考察した。この考察を通じて,以下の点が明らかになった。
1.核の存在が会計情報開示システムを円滑化する。
2.核は恣意的に選択されうる。しかし,いったん選択されると容易には変更できない。しかも,いったん核として選択された情報は,会計情報開示システム全体の意味内容に対する影響を強め,やがて会計情報開示システム全体の意味内容を支配する。
3.1と2より,核の情報が社会的適合性を失っても,会計情報開示システム全体が防波堤となるため,核情報のみを単独で除去することは困難である。核情報の排除のためには,会計情報開示システム全体の交替という大きなコストを要する。
文部科学省, 若手研究(B), 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 16730229 - 有限の合理性を前提とした会計利益の社会的機能に関する研究
科学研究費補助金(奨励研究(A), 若手研究(B))
2001年 - 2002年
久保 淳司
本研究は,財務諸表の利用者が,有限の合理性という現実における制約の下で行う意思決定に対して,会計利益が担っている社会的な機能を明らかにすることを目的としたものであった。
財務諸表の利用者にとっての重要な関心事は,企業の将来の状態である。しかしながら,有限の合理性しか持たない利用者にとって,企業の将来の状態を知ることは不可能である。このような状況における意思決定は定型行動を導く。処理能力が不足する状況においては,最適行動ではなく,多くの場合に適合することが期待される定型行動の採用によって意思決定の簡便化が図られるからである。定型行動は,多くの動物にとっての典型的な意思決定の手段である。そして,人間の意思決定においても多くの場合に適用されるものである。
有限の合理性しか持たないということは,処理能力の不足を意味している。したがって,有限の合理性しか持たない財務諸表利用者は,意思決定において定型行動を採用しやすい状況にある。事実,会計利益を産出する会計システムは,「利益額の大きい企業は良い状態にあり,利益額の小さい企業は悪い状態にある」という簡便的な意思決定に基づく定型行動を生み出す機能を担っているのである。
以上のように,会計学以外の分野,とくに経済学,社会学,生態学,心理学といった分野の知見を利用することによって,有限の合理性しか持たない人間の作る社会において,会計利益は,意思決定を簡便化するための「定型行動」を可能とする機能を担っていることが明らかになった。
文部科学省, 奨励研究(A), 若手研究(B), 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 13730102