中屋 佑紀 (ナカヤ ユウキ)

工学研究院 環境工学部門 環境工学助教
Last Updated :2025/11/06

■研究者基本情報

学位

  • 博士(理学), 大阪大学, 2019年03月
  • 修士(理学), 大阪大学, 2016年03月

Researchmap個人ページ

研究者番号

  • 60868735

研究キーワード

  • 環境工学
  • 地球化学
  • 腐植物質
  • NOM
  • 廃水処理
  • 活性汚泥
  • 雨天時浸入水
  • 有機無機相互作用
  • 固体励起蛍光マトリクス分光法
  • 紫外・可視分光法
  • 蛍光分光法
  • 核磁気共鳴分光法
  • 画像解析
  • 大腸菌

研究分野

  • 社会基盤(土木・建築・防災), 土木環境システム
  • 環境・農学, 環境動態解析
  • 環境・農学, 環境負荷低減技術、保全修復技術

担当教育組織

■経歴

経歴

  • 2021年04月 - 現在
    北海道大学, 大学院工学研究院, 助教, 日本国
  • 2020年04月 - 2021年03月
    摂南大学, 教務部 学習支援センター, 特任講師, 日本国
  • 2019年04月 - 2020年03月
    独立行政法人日本学術振興会, 大阪大学大学院理学研究科, 特別研究員(PD), 日本国
  • 2018年04月 - 2019年03月
    独立行政法人日本学術振興会, 大阪大学大学院理学研究科, 特別研究員(DC2), 日本国

学歴

  • 2016年04月 - 2019年03月, 大阪大学, 大学院理学研究科, 宇宙地球科学専攻, 博士課程, 日本国
  • 2014年04月 - 2016年03月, 大阪大学, 大学院理学研究科, 宇宙地球科学専攻, 修士課程, 日本国
  • 2010年04月 - 2014年03月, 大阪大学, 理学部, 生物科学科, Bachelor, 日本国

委員歴

  • 2025年04月 - 現在
    Japan-YWP, 運営委員
  • 2025年04月 - 現在
    日本分析化学会, 北海道支部幹事, 学協会
  • 2024年11月 - 現在
    日本腐植物質学会, 広報委員, 学協会
  • 2023年04月 - 現在
    日本水環境学会, 北海道支部幹事, 学協会
  • 2023年04月 - 現在
    日本水環境学会, 原著論文編集部会, 学協会
  • 2023年04月 - 現在
    土木学会, 環境工学委員会, 学協会
  • 2023年04月 - 2025年03月
    日本分析化学会, 北海道支部編集委員, 学協会

■研究活動情報

受賞

  • 2024年02月, 日本分析化学会北海道支部, 北海道分析化学奨励賞               

論文

その他活動・業績

書籍等出版物

講演・口頭発表等

  • 都市の“静脈”下水道が直面する危機:”血液検査“で老朽箇所を絞り込む
    中屋佑紀
    令和7年度 医工連携グローバル展開事業 第5回 ヘルステック・デバイス・フォーラム, 2025年08月08日, TOLIC、(株)イーハトーブ・スクエア、いわて産業振興センター, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
    都市における上下水道の役割はそれぞれ動脈と静脈に例えられる。新型コロナウイルスの流行状況を下水中ウイルスRNA濃度から推定する下水サーベイランスは、まさしく都市の健康状態を“静脈血液検査”により把握しようとするものである。一方、今年1月に埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故が示すように、下水道の老朽化が深刻化している。発表者らは下水管の老朽箇所から浸入する土砂成分を捉えることで下水道の老朽化状況を管内調査なしに把握する手法の開発に取り組んでおり、今回はその一部を紹介する。, [招待講演], [国内会議]
  • 数学における作問課題を題材としたSoTL実践記
    中屋佑紀
    大阪大学FFP10周年記念シンポジウム「新しい時代の博士人材をどう育成するか? ――プレFDを中心に――」, 2024年02月22日, 大阪大学 全学教育推進機構 教育学習支援部, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
    [招待講演]
  • 固体・フロントフェイス励起蛍光マトリクス分光法による環境試料の分析               
    中屋佑紀
    九州分析化学若手の会 第36回若手研究講演会および第41回夏季セミナー, 2023年07月28日, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
    2023年07月28日 - 2023年07月29日, [招待講演]

担当経験のある科目_授業

  • 物理学Ⅰ               
    北海道大学(全学共通科目)
    2024年04月 - 現在
  • 広域水環境工学特論               
    北海道大学大学院工学院
    2022年04月 - 現在
  • 公務員試験対策講座(国家公務員試験総合職工学の試験内容のうち水環境分野)               
    北海道大学工学部
    2022年03月 - 現在
  • 英語中級 英語で学ぶ世界の水・環境・衛生の科学               
    北海道大学
    2021年04月 - 現在
  • 環境工学実験Ⅰ               
    北海道大学 工学部
    2021年04月 - 現在
  • フィールド科学特別講義(非常勤・集中講義)               
    山口大学大学院創成科学研究科
    2025年08月 - 2025年08月
  • 物理学実験(非常勤)               
    大阪工業大学
    2017年04月 - 2020年03月
  • 数学基礎Ⅰ(非常勤)               
    藍野大学
    2018年04月 - 2019年08月

所属学協会

  • 2024年01月 - 現在
    International Humic Substances Society               
  • 2023年07月 - 現在
    International Water Association               
  • 2023年01月 - 現在
    土木学会               
  • 2022年04月 - 現在
    日本分析化学会               
  • 2021年04月 - 現在
    日本水環境学会               
  • 2017年04月 - 現在
    日本地球化学会               
  • 2015年04月 - 現在
    日本腐植物質学会               

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 未知の細菌機能解明と簡易分析による地方の小規模下水処理場の効率化と高度化
    科学研究費助成事業
    2025年04月01日 - 2028年03月31日
    中屋 佑紀
    日本学術振興会, 若手研究, 北海道大学, 25K17712
  • 天然有機物の非抽出・非破壊分析を可能にする固体EEM分光法の新規開拓
    科学研究費助成事業
    2024年06月28日 - 2028年03月31日
    中屋 佑紀
    日本学術振興会, 挑戦的研究(開拓), 北海道大学, 24K21328
  • In-situ固体EEM分析による自律制御型浄水膜ろ過システムの開発
    科学研究費助成事業
    2023年04月01日 - 2027年03月31日
    山村 寛, 角田 貴之, 中屋 佑紀
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 中央大学, 23K26237
  • In-situ固体EEM分析による自律制御型浄水膜ろ過システムの開発
    科学研究費助成事業
    2023年04月01日 - 2027年03月31日
    山村 寛, 角田 貴之, 中屋 佑紀
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 中央大学, 23H01543
  • 老朽下水管調査の効率化を実現するEEM蛍光指紋法による下水水質分析受託事業の開拓               
    2025 年度HSFC GAP ファンド(ステップ1)
    2025年10月 - 2026年09月
    北海道未来創造スタートアップ育成相互支援ネットワーク(HSFC), 研究代表者, 競争的資金
  • 下水管老朽箇所の特定のための下水中土壌成分検出法の開発               
    2025年度ノーステック財団「研究開発助成事業」若手研究人材育成事業(若手研究人材・ネットワーク育成補助金(タレント補助金))
    2025年08月 - 2026年03月
    公益財団法人北海道科学技術総合振興センター, 研究代表者, 競争的資金
  • 再生水を利用する都市河川における細菌再増殖の実態調査               
    令和6年度 河川基金助成事業 若手研究者(一般的助成)
    2025年04月 - 2026年03月
    公益財団法人 河川財団, 研究代表者, 競争的資金
  • 下水処理能力を左右する糸状菌を種類ごとに簡易に定量する深層学習ベースの画像解析技術の開発
    第5回研究助成
    2025年04月 - 2026年03月
    公益財団法人 萩原学術振興財団, 研究代表者, 競争的資金
  • AIを利用した画像分析に基づく下水処理活性汚泥の簡易迅速性能診断法の発展途上国への展開               
    第10回研究助成金
    2023年12月 - 2025年11月
    公益財団法人ヒロセ財団, 研究代表者, 競争的資金
  • オキシデーションディッチ法強靭化のための汚泥の主要な細菌機能解明と簡易分析の適用               
    2024年度 下水道の防災・減災、強靱化と活用に関する研究等助成金
    2024年11月 - 2025年10月
    公益信託下水道振興基金, 研究代表者, 競争的資金
  • 下水中溶存有機物・細菌に着目した水質分析による雨天時浸入水発生箇所と規模の推定               
    2024年度研究助成
    2024年10月 - 2025年09月
    一般財団法人建設物価調査会, 研究代表者, 競争的資金
  • 活性汚泥の沈降「過程」に着目した動画解析による終沈出水中SS濃度を決定づける新規パラメーターの探索               
    国内研究助成2024年度
    2024年10月 - 2025年09月
    公益財団法人クリタ 水・環境科学振興財団, 萌芽的研究a, 研究代表者, 競争的資金
  • ポストPCR時代を見据えた宿主認識分子の検出に基づく病原体センサーの開発
    科学研究費助成事業
    2023年06月30日 - 2025年03月31日
    佐藤 久, 齋藤 伸吾, 中屋 佑紀
    日本学術振興会, 挑戦的研究(萌芽), 北海道大学, 23K17767
  • 持続可能な小規模水道システム実現のための新しい水質センシング技術の開発
    科学研究費助成事業
    2021年04月05日 - 2025年03月31日
    佐藤 久, 山田 俊郎, 山村 寛, 黒田 恭平, 齋藤 伸吾
    Legionella pneumophilaと結合できるDNAアプタマーを選抜した。選抜は、ポリマー増強キャピラリー過渡的等速電気泳動法(PectI)を用いておこなった。PectIでは、微生物の細胞は移動の初期に過渡的等速電気泳動(tITP)の原理に基づき、狭い単一ピークとなる。tITP積層モードが完了した後プロセスはキャピラリーゾーン電気泳動(CZE)モードに移行し、PectIにおけるピークの分離を行う。分離された単一ピークは、泳動バッファー中に添加されたポリエチレンオキサイド(600,000)(PEO)の効果により、CZEモードの間ずっと維持される。このようにして特異的な結合親和性を有するDNAアプタマーを獲得できる。
    今年度は新規のLegionella pneumophila結合DNAアプタマーについて、PectI選抜法によるシングルラウンド選抜と、類似配列群に分けるクラスタリング法とディープラーニングを用いた定量的処理に基づく大規模NGS解析によって選抜することができた。この選抜システムで獲得できたDNAアプタマーの配列は、先行研究における、従来のCell-SELEXで選抜されたDNAアプタマーと比較して低い解離定数および速度定数を持っており、平衡論的、反応速度論的にLegionella pneumophilaと高い結合能を持ったDNAアプタマーを獲得できた。すなわち、先行研究で選抜されたDNAアプタマーよりもLegionella pneumophilaと特異的に結合し、安定した複合体を形成するアプタマーであると考えられ、我々が目標としているバイオセンサーの開発に適したDNAアプタマーを選抜できたと言える。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 21H04568
  • 積雪寒冷地域の大都市・札幌の水環境保全のための下水由来汚染の定量的観測               
    公益財団法人大林財団 研究助成
    2024年04月 - 2025年03月
    公益財団法人大林財団, 研究代表者, 競争的資金
  • AI を活用した活性汚泥ズーム画像のディープラーニングによる物理的処理性能の迅速診断法の開発               
    令和6年度(2024年度) 前田記念工学振興財団研究助成
    2024年04月 - 2025年03月
    公益財団法人前田記念工学振興財団, 研究代表者, 競争的資金
  • 蛍光染色とスペクトル分析に基づく活性汚泥性能の推定手法の開発               
    2023年度研究助成
    2023年12月 - 2024年11月
    一般財団法人フソウ技術開発振興基金, 研究代表者
  • AI を活用した画像分析による下水処理活性汚泥の細菌吸着能力診断技術の開発               
    2023年度(特別募集)研究助成金
    2023年11月 - 2024年10月
    公益財団法人 天野工業技術研究所, 研究代表者
  • 革新的微生物モニタリング技術の開発と適用:アジアの水系感染症根絶への挑戦
    科学研究費助成事業
    2020年10月27日 - 2024年03月31日
    佐藤 久, 齋藤 伸吾, 山村 寛, 丁 青, 中屋 佑紀
    本年度は、マイクロプレートリーダーを用いた簡易微生物測定法を開発した。測定手順は以下の通りである。市販の一般細菌用培地にサンプル水180μLを添加した。これを6ウェルマイクロプレートの各ウェルに添加した。マイクロプレートを37℃に設定したマイクロプレートリーダーにセットし、10分毎にウェルの波長630nmの吸光度を分析しながら24時間培養した。
    一般細菌数の異なる2つのサンプルをn=5でマイクロプレートリーダーにより吸光度の経時変化を測定した。一般細菌数77 CFU/mLのサンプルでは、大体10から20時間で対数増殖によるサンプルの濁りが開始した。これに対し、15 CFU/mLのサンプルでは、10から40時間で対数増殖が見られた。n=5のとき、サンプル量は合わせて900 μLであり、平均すると1ウェルに入っている細菌数は2から3個である。必ずしも均等にウェルに入っているとは限らないため、0または1個しか細菌が存在しないウェルが生じると考えられる。これにより、細菌濃度が低いサンプルでは誤差が大きくなると考えられる。そこで、0から5時間で対数増殖が見られたら10点、5から10時間で対数増殖が見られたら9点という様にデータをスコア化し、細菌数と比較した。1~100CFU/mLにおいて、スコアと細菌数との間に相関関係が見られた。公定法では陰性であったにもかかわらず、本法で陽性だったサンプルも存在した。これは寒天培地上ではコロニーを作らないが、液体培地中では増殖する細菌種がいることが理由と考えられる。すなわち本法では、公定法では見落とす飲料水の細菌汚染をも検出できることが示唆された。
    日本学術振興会, 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B)), 北海道大学, 20KK0090
  • 下水処理場に簡易に導入できる動画解析に基づく活性汚泥沈降性の新規評価手法の開発               
    2023年度ノーステック財団「研究開発助成事業」若手研究人材育成事業(若手研究人材・ネットワーク育成補助金(タレント補助金))
    2023年08月 - 2024年03月
    公益財団法人北海道科学技術総合振興センター, 研究代表者, 競争的資金
  • 静止画像のディープラーニングによる認識を使った下水処理活性汚泥の性能の迅速診断システム開発の試み               
    公益財団法人 萩原学術振興財団 第3回研究助成
    2023年04月 - 2024年03月
    研究代表者, 競争的資金
  • 北海道特有の気候に着目した融雪季河川水質の網羅的調査               
    第37回(令和4年度)寿原記念財団研究助成
    2023年04月 - 2024年03月
    研究代表者, 競争的資金
  • 反応場をナノサイズにした高感度病原性微生物センサーの開発
    科学研究費助成事業
    2021年07月09日 - 2023年03月31日
    佐藤 久
    今年度は光導波路分光装置を用いて、下水を処理する活性汚泥中の硝化細菌(AOB)のRNA量を測定することに成功した。本手法ではAOBの16S rRNA(AOB-RNAと称す)と特異的に結合する2種類のDNA(プローブDNAと称す)を金ナノ粒子で修飾したAu-プローブと、活性汚泥から抽出したRNAをMgCl2を含むバッファー溶液に添加したものを試料とした。プローブDNAはAOB用のPCRプライマー(CTO189f A/B/CとRT1r)の塩基配列を参考に設計した。都市下水を処理する活性汚泥(A処理場またはB処理場)からRNAを抽出し、AOB-RNA濃度を上述のプライマーを用いて定量的逆転写PCR(RT-qPCR)により定量した。A処理場の活性汚泥またはNitrosomonas europaeaを添加した活性汚泥中のAOB-RNA濃度を測定した。活性汚泥から抽出したAOB-RNA濃度も、N. europaeaを添加した活性汚泥から抽出したAOB-RNA濃度(▲)も、RT-qPCRで測定した濃度と同程度であった。これより本手法では1.8×10の2乗から1.3×10の7乗 copies/μLの範囲で、RT-qPCRで定量した濃度に対する誤差27%から240%でAOB-RNAを定量可能であることがわかった。このように先行研究に比べて定量下限値が極めて低くなった理由として、全細菌とAOBでは使用するプローブDNAの塩基配列が異なりハイブリダイズした際の16S rRNAの立体構造や金ナノ粒子の位置関係が異なること、光導波路分光装置では金ナノ粒子の近接によってシグナル(散乱光)が増強されたことが考えられる。
    日本学術振興会, 挑戦的研究(萌芽), 北海道大学, 21K18737
  • 固体EEM分析による膜ファウリング物質のIn-situ定量法の開発
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2020年04月01日 - 2023年03月31日
    山村 寛, 中屋 佑紀, 丁 青
    固体試料分析では,光源から入射する励起光のうち,固体試料中の色度成分に吸収されたり,散乱する光を除いた光量が有効照射量として試料に到達する.また,試料から放射された蛍光のうち,試料中で再吸収されたものを除いた光が有効蛍光量として検出される.このような,励起光の吸収・散乱および蛍光の再吸収が,固体試料の蛍光分析における,蛍光強度減衰(クエンチング)現象の主因とされる.BSAの蛍光強度は,濃度の増加に伴って,蛍光強度が飽和する対数増殖曲線を描いた.飽和曲線は,試料の色度によって異なり,色度が増加するほど,飽和蛍光強度が低下する傾向が観察された.これは,色度成分による励起光の吸収が蛍光強度に影響したものと推測する.
    励起光の吸光度をK-M関数により算出した結果,蛍光強度とK-M関数(280 nm)の積が,質量%濃度に対して線形的な関係になることを発見した.これにより,蛍光強度とK-M関数の積から,任意成分の質量%濃度が推定可能になった.
    K-M関数は,分光光度計を用いて測定した拡散反射率を利用したが,励起光の散乱は,蛍光測定時のレイリー散乱光にも同様に反映されると考える.着色粉末試料と酸化アルミニウム板のレイリー散乱光強度から拡散反射率を算出した結果,BSA濃度が20wt%以上において,図2と同様の線形関係が得られた.低濃度域では,レイリー散乱光の強度が低いため,散乱光の検出が難しかったものと考える.
    以上の結果より,SPF-EEMのうち,蛍光強度とレイリー散乱を利用することで,簡易かつ高精度に,任意の固体蛍光物質を定量できる可能性が示された.
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 中央大学, 20H02288
  • 堆積物の非破壊分析と模擬実験との比較による腐植物質生成・分解過程の速度論的研究
    科学研究費助成事業 若手研究
    2020年04月01日 - 2023年03月31日
    中屋 佑紀
    腐植物質に関連する物質循環や環境汚染などの時間スケールは,腐植物質自身の生成や分解の時間スケールに関連していると考えられる.腐植物質の生成や分解には微生物・酵素の活動や,無機物との相互作用を伴う化学的な過程が含まれているが,本研究では特に化学的な過程に注目して模擬実験による速度論的追跡を行っている.
    今年度は,腐植物質生成模擬過程の反応物としてのグリシン・リボース混合水溶液と鉄水酸化物ゲーサイトとの有機無機相互作用を,連続的な紫外可視分光測定によって調べた.グリシン・リボース混合水溶液のゲーサイト存在下での褐変過程を追跡したところ,褐変過程は1次反応速度式により近似でき,見かけの反応速度定数が得られた.これは,ゲーサイトを添加しない系での褐変過程に比べて早く進む反応であった.反応速度の温度依存性から活性化エネルギーを検討したところ,ゲーサイトが反応の活性化エネルギーを下げ褐変を促進させる触媒のように作用している可能性が示唆された.
    一方,堆積物試料を非抽出で直接観測する方法として,固体三次元蛍光分光法を土壌試料に適用することを試みた.その結果,土壌の黒色度によって蛍光消光が起こっている可能性が示唆された.そこで,蛍光消光が発生する試料であっても蛍光物質の濃度を定量することができるような指標を検討するため,ウシ血清アルブミン(BSA)粉末に様々な濃度で顔料を添加した模擬蛍光試料での蛍光強度と拡散反射率を追跡した.その結果,蛍光極大強度と励起波長での吸光度の積が蛍光物質の濃度に比例する可能性が示唆され,これは土壌試料に対しても一部適用可能であった.
    日本学術振興会, 若手研究, 大阪大学, 20K19958
  • 石狩川水系における水量・水質の両面を考慮した河川の流況特性               
    北海道河川財団令和4年度研究助成
    2022年04月 - 2023年03月
    山田 朋人,佐藤 久,中屋 佑紀
  • H-NMR分光法による都市河川の有機物組成の縦断的調査               
    令和4年度 河川基金助成事業 若手研究者(一般的助成)
    2022年04月 - 2023年03月
    公益財団法人 河川財団, 研究代表者, 競争的資金
  • 「美しい都市河川を守る」~河川環境保全のための病原性・薬剤耐性遺伝子モニタリングに有用な有機物フィンガープリントの探索~               
    研究助成
    2022年04月 - 2023年03月
    公益財団法人大林財団, 北海道大学大学院工学研究院, 研究代表者, 競争的資金
  • 家畜糞尿の嫌気性消化によるメタンガス生成効率の安定化に向けたメタボローム解析               
    第48回(2021年度)岩谷科学技術研究助成
    2022年04月 - 2023年03月
    公益財団法人岩谷直治記念財団, 北海道大学大学院工学研究院, 研究代表者, 競争的資金
  • ⾼い細菌吸着能を持つ⾼機能活性汚泥フロックの開発               
    2022年度技術研究助成
    2022年01月 - 2022年12月
    公益財団法人JFE21世紀財団, 北海道大学大学院工学研究院, 研究代表者, 競争的資金
  • 細菌吸着能力に着目した高機能活性汚泥フロックの開発               
    2021年度研究助成
    2021年12月 - 2022年11月
    一般財団法人フソウ技術開発振興基金, 北海道大学大学院工学研究院, 研究代表者, 競争的資金
  • その場分光観測による腐植物質生成模擬過程の速度論的追跡
    科学研究費助成事業 特別研究員奨励費
    2018年04月25日 - 2020年03月31日
    中屋 佑紀
    グリシン・リボース水溶液の褐変反応による腐植様物質の生成模擬過程の時間スケールを代表する指標として褐変過程の半増期を用い,高濃度・低濃度(ゲーサイト添加有・無)での結果をアーレニウスの式により低温へ外挿し,15℃での半増期を見積もると,最小で5年,最大で2000年程度となった.これは英虞湾水底堆積物の蛍光強度増加(腐植様物質増加に対応)の数十年の時間スケールと調和的であった.本研究で開発した水熱その場分光測定システムは様々な反応条件でのメイラード様反応に適用でき,腐植様物質生成時間スケールのより詳細な理解につながると考えられる.
    一方,腐植物質などの有機物とゲーサイトなどの無機物が共存する系を直接観測する方法として,三次元蛍光分光法を土壌試料に適用することを試みた.粉体状態での蛍光分光測定ではアルカリ抽出などの前処理なく腐植化度を評価することができ,土壌や有機質廃棄物の分析での活用が広まりつつあるが,有機物の濃度が高い土壌・堆積物試料では,黒色の有機物による蛍光の再吸収が起こる可能性がある.そこで本研究では,全炭素・窒素量の異なる3種類の粉体土壌試料(黒ボク土,灰色低地土,黄色土),およびそれらのアルカリ抽出残渣,アルミナ・マグネタイト粉末による希釈試料を用意し,蛍光スペクトルおよび可視反射スペクトルを測定し,試料の黒色に由来する蛍光消光効果を検討した.
    その結果,土壌の種類によって,アルカリ抽出による有機物減少やアルミナ希釈による試料の白色化により,蛍光強度が大きくなる場合と,蛍光強度が小さくなる場合の両方があることがわかった.このような試料のL*値(白さ)による蛍光強度の減少メカニズムを理解することは,土壌粉体の蛍光スペクトルを定量的に理解するうえで重要であり,さらなる検討が必要である.
    日本学術振興会, 特別研究員奨励費, 大阪大学, 18J10249

産業財産権

  • 微生物の核酸検出方法、試薬組成物、試薬キット、測定システム、及びプログラム               
    特許権, 佐藤 久, 中屋 佑紀, 中島 芽梨, 半田 久純, 佐成 航太, 平野 麗子, 土井 和彦, 北條 渉, 岩渕 拓也, 酒井 博則
    特願JP2024015385, 2024年04月18日

社会貢献活動

  • 【高大接続】高校生への研究プレゼン指導               
    2017年04月 - 2020年04月
    講師
    セミナー・ワークショップ
    大阪大学SEEDSプログラム
    研究発表のためのプレゼンテーションセミナー(4月開催)
  • 【高大接続】大阪大学ミニ・オープンキャンパスin福岡               
    2018年07月15日
    講師
    大阪大学 高等教育・入試研究開発センター
    大阪大学ミニ・オープンキャンパスin福岡 https://chega.osaka-u.ac.jp/event/20180522974/

学術貢献活動

  • 若手腐植物質研究者が今、聞きたい:質量分析への学際的アプローチ               
    2025年10月25日 - 2025年10月25日
    企画立案・運営等, パネル司会・セッションチェア等
    学会・研究会等
    日本腐植物質学会
    岡山理科大学 50 周年記念館, 岡山理科大学で開催された日本腐植物質学会第41回講演会において企画講演「若手腐植物質研究者が今、聞きたい:質量分析への学際的アプローチ」の企画を神戸大学・木田森丸助教、京都工芸繊維大学・初雪助教と共同で行い、司会進行を行った。
  • シリーズ「生成AIの教育研究活動」① 演題「生成AIの教育研究活動①事例共有と問題提起」
    2024年05月28日
    その他
    学会・研究会等
    北海道大学大学院教育推進機構 高等教育研修センター、オープンエデュケーションセンター(共催)
    講演者は無料で利用できるChatGPT-3。5 (Open AI)を、担当講義である「英語中級」や、研究室での学生指導、各種資料作成時の文章の言い換えなどに利用している。今回は、英語の講義において、重要単語のリストアップや文法の解説、英文の校正などにChatGPTを活用した例を紹介する。本講義では生成AIだけでなく様々な翻訳AIを活用することを推奨しているが、その狙い・想いや、実際に学生に指導したAI活用上の注意事項についても述べたい。
  • 第29回衛生工学シンポジウム 企画セッション「ハカセになろう!」
    2022年11月04日
    その他
    大会・シンポジウム等
    北海道大学
  • JSPS特別研究員申請セミナー「博士課程学生のキャリアにおける日本学術振興会特別研究員の意義」               
    2022年03月10日
    その他
    学会・研究会等
    北海道大学大学院工学院

その他

  • 2018年01月 - 現在
    大阪大学若手FD研究会 会員
  • 2017年03月 - 現在
    FFPアルムナイアカデミー会員
    https://www.tlsc.osaka-u.ac.jp/ffp_alumni/
  • 2022年07月 - 2025年07月
    大阪大学若手FD研究会 代表
  • 2024年09月
    全学教育科目に係る授業アンケートにおけるエクセレント・ティーチャーズ(令和5年度)
    担当授業である「英語演習 中級:英語で学ぶ世界の水・環境・衛生の科学」のアンケート結果が理系・外国語演習区分において上位2件に該当したため、北海道大学高等教育推進機構により当該表彰を受けた。
    https://www.high.hokudai.ac.jp/wp-content/uploads/2024/09/R5_exteachers.pdf
  • 2024年06月
    月刊下水道令和6年6月号 寄稿「活性汚泥の「顔」認証~機械学習による活性汚泥の画像診断の試み~」 月刊下水道, vol.47, No.7(2024年6月号)「明日につなぐ下水道研究」特集
  • 2024年02月
    北海道大学技術支援・設備共用コアステーション 研究支援人材広報誌Specialist4号 寄稿 SPECIALIST INTERVIEW 2「PET原料製造廃水処理リアクターの処理能力監視へのNMR法の適用 」
    https://cosmos.gfc.hokudai.ac.jp/wp/wp-content/uploads/2024/03/SPECIALIST_vol4.pdf
  • 2024年01月
    月刊下水道令和6年1月号 寄稿「下水道機能拡張:公衆衛生情報収集システムとしての価値」 月刊下水道, vol.47, No.1(2024年1月号)「未来へのブレイクスルー ――若いパワーで切り拓け!」特集
  • 2022年08月
    北海道大学大学院工学研究院・工学院広報誌「えんじにあRing」特集「フロンティアを切り拓く新しい力」寄稿「川や水処理施設の水質を多角的に分析する」
    https://www.eng.hokudai.ac.jp/engineering/e429/feature/feature02.php
  • 2020年03月
    FFP(未来の大学教員養成プログラム)特別座談会(インタビュー)
    https://www.tlsc.osaka-u.ac.jp/ffp_voice/2020/03/ffp.html
  • 2017年03月
    大阪大学未来の大学教員養成プログラム 修了
    https://www.tlsc.osaka-u.ac.jp/ffp/