鷲尾 健司 (ワシオ ケンジ)

地球環境科学研究院 環境生物科学部門 環境分子生物学分野助教
Last Updated :2025/07/05

■研究者基本情報

学位

  • 博士(理学), 北海道大学

Researchmap個人ページ

研究キーワード

  • 植物科学
  • 環境科学
  • 分子生物学
  • 植物生理学

研究分野

  • ライフサイエンス, 植物分子、生理科学
  • ライフサイエンス, 応用分子細胞生物学
  • 環境・農学, 環境影響評価

担当教育組織

■経歴

経歴

  • 2007年 - 現在
    北海道大学, 地球環境科学研究院 環境生物科学部門, 助教
  • 2005年 - 2007年
    北海道大学, 地球環境科学研究院 環境生物科学部門, 助手
  • 1993年 - 2005年
    北海道大学, 地球環境科学研究科 生物科学専攻, 助手
  • 1992年 - 1993年
    北海道大学, 理学部 生物学科, 助手

学歴

  • 1988年 - 1992年, 北海道大学, 理学研究科, 植物学専攻 博士後期課程
  • 1986年 - 1988年, 北海道大学, 理学研究科, 植物学専攻 修士課程
  • 1982年 - 1986年, 北海道大学, 理学部, 生物学科, 日本国

委員歴

  • 2011年 - 2012年
    北海道植物学会, 幹事, 学協会
  • 2007年 - 2011年
    社団法人日本植物学会 北海道支部, 幹事, 学協会

■研究活動情報

受賞

  • 2002年, 北海道大学クラーク記念財団, 海外派遣助成               
    鷲尾 健司

論文

その他活動・業績

書籍等出版物

  • Biofilms in bioremediation, current research and emerging technologies: Using microbial biofilms to enhance the phytoremediation of contaminants in soil and water. Part A: A trial for sustainable phenol degradation by duckweed-colonizing biofilms.               
    Morikawa M, Yamaga F, Suzuki K, Kurashina K, Miwa K, Washio K, Chapter 13, pp233–240
    Caister Academic Press, 2015年, [共著]
  • Biofilms in bioremediation, current research and emerging technologies: Comparison of the degradation activity of biofilm-associated versus planktonic cells.               
    Morikawa M, Washio K, Chapter 12, pp221–232
    Caister Academic Press, 2015年, [共著]
  • バイオフィルムの基礎と制御 バイオサーファクタントを利用したバイオフィルムの形成と阻害               
    鷲尾健司, 森川正章, pp278-287
    (株)エヌ・ティー・エス, 2008年, [共著]
  • レーヴン/ジョンソン 生物学 原著第7版               
    鷲尾健司, 下巻、第36章、pp755-766
    培風館, 2007年, [共訳]
  • Plant nutrition-for sustainable food production and environment: Characterization and cDNA cloning of the GPI-anchored phosphatase from Spirodela oligorrhiza.               
    Nakazato H, Okamoto T, Nishikoori M, Washio K, Morita N, Haraguchi K, Thompson GA Jr, Okuyama H, vol13, pp229-230
    Kluwer Academic Publishers, Dordrecht, The Netherlands, 1997年, [共著]

講演・口頭発表等

  • Study on bromination enzyme from the red alga Laurencia nipponica.               
    Kaneko K, Washio K, Umezawa T, Morikawa M, Matsuda F, Okino T
    Gordon Research Conferences, Marine Natural Products, 2012年02月27日, 英語, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
    [招待講演], [国際会議]
  • Staphylococcus属細菌のバイオフィルム形成における尿素分解酵素の役割               
    大木海平, 鷲尾健司, 松井大悟, 平田善彦, 森川正章
    平成22年度北海道腸内細菌叢研究会総会, 2010年09月17日, 日本語, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
    [招待講演], [国内会議]
  • Generation of D-amino acid during biosynthesis of the cyclic lipopeptide arthrofactin by nonribosomal peptide synthetases.               
    Washio K, Roongsawang N, Morikawa M
    BIT 1st Annual World Congress of Catalytic Asymmetric Synthesis 2010, 2010年05月20日, 英語, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
    [招待講演], [国際会議]
  • ウキクサと根圏細菌の相利共生作用による汚染浄化法               
    森川正章, 鷲尾健司
    水処理生物学会46回大会, 2009年11月12日, 日本語, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
    [招待講演], [国内会議]
  • Biofilm formation and effective production of menaquinone-7 (Vitamin K2) by Bacillus subtilis.               
    Washio K, Morikawa M
    Japan-Argentina Workshop (JST/MYNCyT), 2009年08月03日, 英語, シンポジウム・ワークショップパネル(公募)
    [招待講演], [国際会議]
  • Genetic analysis of synthetic regulation and transportation of lipopeptide type biosurfactant.               
    Morikawa M, Roongsawang N, Lim SP, Washio K
    Biosurfactant Workshop in Vietnam, 2009年04月27日, 英語, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
    [招待講演], [国際会議]
  • Sustainable bioremediation technology by utilizing biofilms.               
    Morikawa M, Yamaga F, Shimada K, Washio K
    Int. Symposium on Biotechnological Approaches to Environmental Science for Energy Production and Sustainability, 2009年02月23日, 英語, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
    [招待講演], [国際会議]
  • Efficacy of biofilm formation by naphthalene degrading Pseudomonas stutzeri T102 toward bioremediation technology.               
    Morikawa M, Shimada K, Washio K
    BIT 1st World Congress of ibio-2008, 2008年05月19日, 英語, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
    [招待講演], [国際会議]
  • 環境微生物の生存戦略−バイオフィルム−               
    森川正章, 相原 悠, 山崎和彦, 鷲尾健司
    日本生化学会北海道支部 第44回支部例会, 2007年07月06日, 日本語, 口頭発表(基調)
    [招待講演], [国内会議]
  • 種子が目覚めるとき 発芽を促すジベレリンの作用               
    鷲尾健司
    先端シンポジウム 植物科学の新展開 -分子から群集まで広視野研究をめざす-, 2003年10月29日, 日本語, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
    [招待講演], [国内会議]

所属学協会

  • 北海道植物学会               
  • 日本分子生物学会               
  • 日本農芸化学会               
  • 米国植物生理学会               
  • 日本植物生理学会               
  • Japanese Society of Plant Physiology               

Works(作品等)

  • 海産藻類が生産する含臭素化合物の生合成解析               
    鷲尾健司, 2010年 - 現在
  • 高等植物の成長システムの理解と機能応用               
    鷲尾健司, 1994年 - 現在

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 船底防汚塗料候補物質含ハロゲン化合物の酵素反応による合成
    科学研究費助成事業
    2012年04月 - 2016年03月
    沖野 龍文, 松田 冬彦, 梅澤 大樹, 野方 靖行, 鷲尾 健司
    含ハロゲン化合物であるローレンシンを生産するウラソゾから、その生合成酵素の一つとして環化と臭素化を触媒するバナジウム依存型ブロモペルオキシダーゼのクローニングに成功し、組換え酵素を用いてその臭素化活性を明らかにした。含ハロゲンセスキテルペノイドであるローリンテロールを生産するミツデソゾから、バナジウム依存型ブロモペルオキシダーゼのクローニングに成功し、その性状を明らかにした。さらに、含ハロゲントリテルペノイドを生産するマギレソゾから、同酵素のクローニングに成功し、その性状を明らかにした。ブロモアレンを有するC15化合物であるオマエザレンの構造を報告すると共に、その全合成に成功した。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 24380112
  • 植物種子に脱水耐性をもたらすゲノム機能の解明
    科学研究費補助金 基盤研究(C)
    2011年04月 - 2014年03月
    鷲尾健司
    種子は高等植物の主な繁殖手段であり、移動手段をもたない植物が生育に適さない環境を回避するのに秀でた手法である。種子は将来の植物体となる胚を含んでいるが、過去の研究において乾燥種子の細胞核に凝集するヌクレオソ-ムや特殊なクロマチン構造を見出しており、これらの特徴は吸水後速やかに消失して脱水などに対する環境ストレス耐性も失われるので、植物種子にはゲノム機能を安定に保持する特別なしくみがあると想定した。シロイヌナズナ種子よりクロマチン成分を調整して高感度質量分析を実施したところ、先行する学術情報を支持発展させる特徴的な種子機能の制御因子や特殊なタンパク質修飾反応を検出することができた。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 23580468
  • 高度好熱菌性油田細菌の原始的なアルカン代謝および生態に関する研究
    科学研究費補助金 基盤研究(B)
    2010年04月 - 2014年03月
    森川正章
    深部高温地下油田から単離したGeobacillusthermoleovoransB23の全ゲノム配列を解読し、高度好熱菌固有の3組の新規アルカン代謝遺伝子群を発見した。またその遺伝子産物が、高温油田環境で独自に進化した非金属型酵素であることを示唆した。一方、深部高温地下油田から初めて単離に成功したCoprothermobacterproteolyticusPM9-2がメタン生成菌と栄養共生関係にあることを実証した。さらに、両者がユニークな多糖類で包まれた凝集体を形成して相互の物質交換の効率化を図っていることを示唆した。以上の成果から、地表から隔絶した深部油田微生物群の生態を明らかにした。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 競争的資金, 22380175
  • バイオフィルム形成分子機構を切り口とした微生物未知機能の解明
    科学研究費補助金 基盤研究(B)
    2007年04月 - 2010年03月
    森川正章
    微生物が固体表面に付着して形成する高次構造体をバイオフィルムと呼ぶ。バイオフィルムでは細胞が高密度に存在するため、細胞間コミュニケーションが頻繁に起こり、個々の細胞が培養液中に浮遊した状態とは異なる挙動を示す。本研究課題では、環境微生物がバイオフィルム形成に伴って発現するユニークな特徴を発見し、その分子機構を解析した。さらに、バイオフィルム形成によって獲得するストレス耐性を各種環境汚染物質分解細菌に適用し、地球にやさしい持続的環境修復技術の基盤開発に成功した。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 競争的資金, 19380189
  • ジベレリン酸シグナリングによる遺伝子稼働化を促す分子機構の解析
    科学研究費補助金 基盤研究(C)
    2004年04月 - 2006年03月
    鷲尾健司
    植物の発育に必須な成長ホルモンであるジベレリン酸(GA)に注目し、このホルモンが関わる生体ネットワークの詳細を調べることにより、植物の成長を支える分子基盤を明らかにすることを目的とした。GAによる穀物種子の発芽促進作用は、発芽の初期段階に発現する転写因子であるGAMybなどの、GA初期反応遺伝子の機能を起点とする多段階の遺伝子カスケードで制御される。GAによるリアルな遺伝子制御のしくみを知るため、GA初期反応遺伝子自体の発現制御機構を調べた。その結果、初期反応遺伝子が示すGA応答性は通常の遺伝子の様にプロモーター上流域には依存せず、転写開始点近傍の調節配列や、長大な第1イントロンに存在するエンハンサー様の活性で制御されていることが分かった。これらの特徴は、ArabidopsisのAGやFLCなどの既知のクロマチン制御を受ける遺伝子と類似していたので、クロマチン動態を決定する一つの要因であるDNAのメチル化状態を調べたところ、GAMybプロモーターの限られた領域に高度なメチル化部位を検出した。更に、そのメチル化状態は、GA応答に関わる組織特異性などに付随して、発芽種子内で様々に変化していることが分かった。これらの結果は、GA初期反応遺伝子の発現がクロマチン段階での制御を受けており、GAは標的遺伝子のクロマチンに作用してその発現を促す可能性を示唆するものであった。クロマチン制御は転写調節を越える高度な遺伝子調節様式である。普段は不活性な状態にある多様なGA初期反応遺伝子が、発生や成長に併せてクロマチン構成を変化して潜在化することによりGA情報伝達系との連携を生じて、植物の生活環を多面的に支えているのであろう。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 16570026
  • オオムギ糊粉層細胞表層におけるジベレリン酸受容体の検索
    科学研究費補助金 奨励研究(A)
    1996年04月 - 1997年03月
    鷲尾健司
    澱粉性穀物植物はその種子発芽の際、植物ホルモンであるジベレリン酸(GA)を合成・分泌し貯蔵物質の分解利用に関与する加水分解酵素群の合成を誘導することが知られている。本研究ではこの種子発芽に関わる生理現象に着目し、植物ホルモンの作用機序を明らかにすることを目的とした。
    GAの受容体はその作用組織である澱粉層細胞の原形質膜上に存在することが、微量注入法を用いた実験などにより示唆されている。そこで本研究ではオオムギ澱粉層細胞表層を認識する組換えファージ抗体発現ライブラリーを構築し、発現抗体とGA受容体が相互作用することにより示される生理活性の変化を指標としてGA受容体を免疫分子細胞学的に同定することを試みた。実験材料としてオオムギ澱粉層細胞より原形質膜画分を大量かつ高純度に単離することが必要であり、これには水性2層分配法とショ糖密度匂配分離法を併用することにより比較的純度の高い原形質膜画分を得ることができた。この原形質膜画分より調製したアジュバントをマウスに対して免疫操作を施し、常法に従いファージ抗体発現ライブラリーを作成した。このライブラリーより調製した一価性抗体は対照区に比べて著しくGAの効果を抑制することが確認されたため、GA受容体を認識する抗体を発現する組換えファージがライブラリー中に存在することが予想される。現在、このGA受容体を認識する抗体を発現する組換えファージを単離するための実験手法を模索している。
    この実験と並行してGA応答性遺伝子の発見制御機構に関する研究も進めており、研究成果の一部は国際的学術雑誌であるMolecular Gene Genetics誌に受理され掲載準備中となっており、また日本植物生理学会は1997年度年会にて研究成果の概要を口頭発表した。
    日本学術振興会, 奨励研究(A), 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 08780667
  • ジベレリン酸によるイネ・III型カルボキシペプチダーゼ遺伝子の発現制御の解析
    科学研究費補助金 奨励研究(A)
    1994年04月 - 1995年03月
    鷲尾健司
    イネ・3型カルボキシペプチダーゼ(CPD3)遺伝子はイネ種子発芽時において糊粉層特異的に植物ホルモンであるジベレリン酸(GA)により発現誘導を受けるが、本研究ではこの遺伝子を用いて植物ホルモンによる遺伝子発現制御機構に関する知見を得ることを目的として実験を進めた。CPD3遺伝子より調整した各種プロモータ断片とGUS遺伝子を連結したレポーター遺伝子を用いて、オート麦・糊粉層より調整したプロトプラスト内での一過性の発現を見ることにより、GAにより発現誘導を受ける配列が転写開始点より上流90bpから273bpの間に存在することが確認された。この限定されたプロモーター断片に対するオート麦糊粉層核抽出物の結合状態をゲルシフト法を用いて解析した結果、183bpからなる配列内のA/T配列に富んだ領域に核内因子が結合していることが明らかになった。実際、このプロモーター配列内には非常にアデニン残基に富んだ領域が存在しているので、より詳細な核内因子の結合部位を同定するためフットプリント解析をおこなったところ、GA応答性遺伝子間に共通に見出されているピリミジンbox、TAACAGAboxを中心にして核内因子が結合していることが示唆された。GAの作用時、非作用時においてもゲルシフト解析においては同様にシフトしたバンドが検出されたが、フットプリント解析における核内因子の結合部位においては明確な違いを示した。GAの非作用時においてはピリミジンboxを中心にして核内因子が結合しており、GAの作用時にはTAACAGAboxにフットプリントが示された。特に、TAACAGAboxについては動物の癌原遺伝子産物であるMybのDNA結合配列(AACNG)を含んでいるので、ジベレリン酸の作用過程において植物のMyb相同物が重要な役割を担っている可能性が推定され、現在この点について詳細な研究を進めている。
    日本学術振興会, 奨励研究(A), 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 06740589

産業財産権

  • 新規水草根圏微生物               
    特許権, 森川正章, 鷲尾健司, 山賀文子
    特願2008-099213, 2008年04月07日

その他

  • 2011年 - 2011年
    新エネルギー・産業技術総合開発機構 受託研究
    微生物機能を活用した環境調和型製造基盤技術開発 バイオフィルム工学による微生物のデザイン化
  • 2009年 - 2009年
    科学技術振興機構 戦略的国際科学技術協力推進事業
    日本-アルゼンチン共催WS 農業・食糧生産に関するバイオサイエンス・バイオテクノロジー
  • 2006年 - 2006年
    日本学術振興会 拠点大学交流事業
    微生物の生物化学的研究分野 耐熱性微生物資源の開発と利用
  • 2006年 - 2006年
    科学技術振興機構 サイエンスパートナーシッププログラム事業
    講座型学習活動 生命と環境を科学する
  • 2003年 - 2003年
    科学技術振興機構 サイエンスパートナーシッププログラム事業
    教育連携講座 北海道の農作物とバイオテクノロジー