佐々木 浩一 (ササキ コウイチ)

工学研究院 応用量子科学部門 物質量子工学教授
Last Updated :2026/01/07

■研究者基本情報

学位

  • 工学博士, 名古屋大学

Researchmap個人ページ

研究キーワード

  • レーザーアブレーション
  • プラズマ応用工学
  • Laser ablation
  • Plasma applications

研究分野

  • ナノテク・材料, 光工学、光量子科学
  • ナノテク・材料, 薄膜、表面界面物性
  • エネルギー, プラズマ科学
  • エネルギー, プラズマ応用科学

担当教育組織

■経歴

学歴

  • 1991年, 名古屋大学, 工学研究科, 電気工学・電気工学第二及び電子工学専攻, 日本国
  • 1991年, 名古屋大学, Graduate School, Division of Engineering
  • 1987年, 名古屋大学, 工学部, 電気学科, 日本国
  • 1987年, 名古屋大学, Faculty of Engineering

■研究活動情報

受賞

  • 2023年09月, 静電気学会, 論文賞               
  • 2018年03月, 応用物理学会, プラズマエレクトロニクス賞               
  • 2018年01月, 日本学術振興会第153委員会, プラズマ材料科学賞(基礎部門賞)               
  • 2017年09月, 応用物理学会, ポスター発表賞               
  • 2014年10月, 応用物理学会, ポスター発表賞               
  • 2008年, The most outstanding oral presenter in the Nanoscience and Nanotechnology International Conference 2008               
  • 2008年, 永井科学技術財団賞               
    日本国
  • 2008年, The most outstanding oral presenter in the Nanoscience and Nanotechnology International Conference 2008               
  • 2007年, Outstanding Preposter-Poster Award               
    日本国
  • 2007年, JJAP編集貢献賞               
    日本国
  • 2007年, Outstanding Preposter-Poster Award               
  • 1993年, 井上研究奨励賞               
    日本国
  • 1992年, 電気学会論文発表賞               
    日本国

論文

その他活動・業績

書籍等出版物

  • プラズマ診断の基礎と応用               
    コロナ社, 2006年
  • Plasma etching processes for sub-quarter micron devices               
    The Electrochemical Society Inc.,, 2000年
  • Plasma etching processes for sub-quarter micron devices               
    The Electrochemical Society Inc.,, 2000年

所属学協会

  • 電気学会               
  • 応用物理学会               
  • レ-ザ-学会               
  • プラズマ・核融合学会               

Works(作品等)

  • 非平衡プラズマ超燃焼技術の基礎研究               
    2009年 - 2009年
  • 炭素ナノコンポジット膜のスッパタ成膜技術の開発と燃料電池セパレータへの応用               
    2009年 - 2009年
  • レーザー生成多相混在プラズマの科学と応用創出               
    2009年
  • ドップラーフリー分光計測に基づくエルゴディック層内粒子輸送の研究               
    2009年
  • プラズマとナノ界面の相互作用に関する総括研究               
    2009年
  • 超音波支援液相レーザーアブレーションによる高効率ナノ粒子創製技術の開発               
    2009年
  • プラズマ診断のためのドップラーフリー分光計測技術の開発               
    2009年
  • 低電子温度再結合プラズマにおける水素分子分光               
    2007年 - 2007年
  • マイクロ波励起による超高密度マイクロプラズマの生成とその極短波長光源への応用               
    2003年 - 2007年
  • 加圧液体中でのレーザーアブレーションによる新規材料合成技術の開発               
    2006年 - 2006年
  • レーザー誘起蛍光減光法によるプラズマ電界計測の高機能化および低コスト化               
    2004年 - 2006年
  • プラズマ電子温度及び電子密度の非接触モニタリング技術の開発               
    2005年 - 2005年
  • n=2状態水素原子診断のための半導体レーザー吸収分光計測技術の開発               
    2005年 - 2005年
  • 高密度水素プラズマ・壁相互作用の基礎過程解明とその診断法開発               
    2001年 - 2004年
  • レーザー誘起蛍光減光法による高感度電場計測法の開発               
    2003年 - 2003年
  • 真空中でのレーザーアブレーションによる炭素クラスター生成               
    2002年 - 2002年
  • レーザー誘起減光分光法による負性プラズマのシース電場測定               
    2001年 - 2002年
  • ヘリコン波放電型コンパクト窒素ラジカル源の開発と高性能化               
    2000年 - 2000年
  • レーザーアブレーションプラズマを光源とする真空紫外吸収分光計測システムの開発               
    1999年 - 2000年
  • 可視分光によるプラズマ中の水素負イオン及び正・負イオン相互中性化過程の測定               
    1998年 - 2000年
  • フロロカーボン系正・負反応性イオンとシリコン系基板との反応基礎過程               
    1997年 - 1997年
  • ヘリコン波放電型酸素・フッ素負イオン源の開発               
    1995年 - 1997年
  • パルス変調フッ化炭素プラズマにおけるフッ素原子およびフッ素負イオンの高信頼性診断               
    1996年 - 1996年
  • 高速マイクロ波干渉計による負イオン・プラズマ診断               
    1995年 - 1995年
  • 真空紫外吸収分光法によるプロセス・プラズマ診断               
    1995年 - 1995年
  • ミリ波・サブミリ波領域における極短パルス光の発生               
    1994年 - 1994年
  • ミリ波およびサブミリ波領域における極短パルス光の発生               
    1994年 - 1994年
  • プラズマ計測用大出力光励起遠赤外レーザーの単一モード化               
    1993年 - 1993年

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 大気圧直流グロー放電生成時に観測される発光の自己組織化メカニズムの解明
    科学研究費助成事業
    2023年04月01日 - 2027年03月31日
    白井 直機, 佐々木 浩一, 富田 健太郎
    大気圧中で直流電圧駆動の放電プラズマを生成するとある条件において、陽極表面上で自己組織化された発光が観測されるが、その生成因子を実験的アプローチにより調査した。自己組織化パターン形成には、負性ガスである酸素の有無が重要であること、数学的に自己組織化形状が得られる反応拡散系ではある反応物質の密度が増減しながら拡散して模様を形成することを考慮すると、プラズマによるパターン形成は負イオンの有無と電界による輸送が重要であると予想される。2023年度はレーザー光脱離法による負イオン種の同定、レーザー誘起蛍光法による窒素イオン密度の計測、OHラジカルの密度分布・回転温度の計測パターン構造の外部電場制御を行った。その結果パターン構造が生じた際にOH-等の負イオンは確かに観測されるものの、液体陽極の場合と金属陽極の場合で観測される負イオン種の比率が異なっていてもパターン構造が観測されることから負イオンは直接的な生成因子でないことが示唆された。一方、レーザー誘起蛍光法によるOHラジカルの密度ならびに回転温度の空間分布の結果からパターン形成が観測されているときに放電プラズマ領域の温度が高くなっていることが観測された。これは温度の上昇によりプラズマ領域の密度分布が低くなっていることを示唆している。計算シミュレーションや低気圧環境でのプラズマにおいては希ガスのみでも
    パターン形成が得られていることから、大気圧直流放電によるパターン形成においても負イオンよりも温度上昇による密度の低下或いは、空間密度分布の変化が重要である可能性が見出された。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 23K26083
  • 大気圧直流グロー放電生成時に観測される発光の自己組織化メカニズムの解明
    科学研究費助成事業
    2023年04月01日 - 2027年03月31日
    白井 直機, 佐々木 浩一, 富田 健太郎
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 23H01388
  • ナノ秒パルス放電プラズマ中の非平衡反応過程に関する光学診断技術を駆使した研究
    科学研究費助成事業
    2024年04月23日 - 2026年03月31日
    佐々木 浩一, KUHFELD JAN
    日本学術振興会, 特別研究員奨励費, 北海道大学, 24KF0003
  • 水と空気からアンモニアを合成するプラズマ反応プロセスの学術基盤構築
    科学研究費助成事業
    2023年04月01日 - 2026年03月31日
    佐々木 浩一
    本計画の初年度に当たる2023年度の研究実績は以下のとおりである。
    予備実験で用いた装置とは別に,本計画専用の誘導結合プラズマ発生装置を整備した。新たに整備したプラズマ発生装置では,水蒸気のガス流量を自在に制御するために,水蒸気に適応するマスフローコントローラを採用した。この装置を用いて,予備実験における実験条件よりもはるかに広いプラズマ生成条件においてアンモニアの合成特性を調べた。このとき,四重極質量分析器を用いた独自の方法により,アンモニアの生成レートと生成したアンモニアのプラズマ中での損失周波数を別々に求めた。その結果,予備実験と同様のプラズマ生成条件では予備実験と同様のアンモニア合成特性が得られ,予備実験の結果は装置に依存しない結果であることが確認できた。
    しかしながら,予備実験よりも放電電力が高い場合や水蒸気ガス圧が高い場合には,予備実験と比較してアンモニアの合成特性が悪化することが見出された。放電電力が高い場合の合成特性の悪化(特に生成レートの低下)は,計画時点で予測していなかった結果であった。放電電力が高いときにアンモニアの生成レートが低下する理由は,水蒸気の電子衝突解離によって生成されるOHラジカルが本実験において触媒として作用するステンレス製真空容器の表面をより強く酸化するためであると推測した。
    OHラジカルは生成したアンモニアのプラズマ中での損失にも関与すると考えられるため,連続波長光源を用いた吸収分光法により,プラズマ中のOHラジカル密度の絶対値を実測した。測定により求まったOHラジカル密度は,窒素/水蒸気プラズマと窒素/水素プラズマにおけるアンモニアの損失周波数の違いを説明することができない程度に低密度であり,プラズマ中での反応過程についての再考が必要である可能性が示唆された。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 23K25860
  • プラズマと相互作用する液相界面現象の学理構築
    科学研究費助成事業
    2020年04月01日 - 2023年03月31日
    佐々木 浩一, 白井 直機
    低ガス圧誘導結合プラズマに水ジェットを入射する実験では,ヘリウムプラズマにおいて水素と酸素の生成を観察した。これらの分子の生成が気相の水蒸気を起源とするものか水ジェット表面を起源とするものかを判別するため,水蒸気を外部から供給する場合との比較実験を行った。また,水の代わりに硝酸銀水溶液を用いた比較実験を行った。これらの結果として,水素と酸素の生成は水ジェット表面での電解反応によるものであることがわかった。
    ルミノールの化学ルミネッセンスによる水中の短寿命活性種の検出では,ルミノールの反応に関する既知の事項を整理し,レート方程式モデルを構築した。レート方程式を解くことにより,ルミノールの化学ルミネッセンスによって生じる光子の放射計数を計算した。化学ルミネッセンスの放射係数を実験によって実測し,計算結果と比較することにより,水中のOHラジカル密度の絶対値が推定可能であることを示した。
    レーザー誘起脱水和の実験では,実験結果を水中における自由電子の輸送過程に関するモンテカルロシミュレーションの結果と比較することにより,水面を陰極とする直流放電において生じる水和電子の深さ方向分布を推定した。また,低ガス圧誘導結合プラズマに入射した水ジェットにNd:YAGレーザーの4倍高調波を照射すると水ジェットに電流が生じることを見いだし,水に電子を輸送する系においてレーザー誘起脱水和により水和電子を検出する実験に目処を得た。
    プラズマと相互作用する水の表面張力に関しては,水面を陰極とする直流放電において水面から液滴が放出される現象を水の表面張力と関係づける研究を行った。温度変化,pH変化,および,界面活性剤添加などのいくつかの方法で水の表面張力を調整し,液滴放出の特性を表面張力の関数として整理した。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 20H00135
  • プラズマと相互作用する液体における溶媒和電子の検出と反応過程への挑戦
    科学研究費助成事業
    2019年06月28日 - 2021年03月31日
    佐々木 浩一
    プラズマと相互作用する液体中に存在する溶媒和電子を検出し,その反応性を調べるための二つの実験技術を開発した。第1は,CTTS (Charge Transfer to Solvent)遷移と呼ばれる過程により溶媒和電子をパルス的に生成し,溶媒和電子の反応周波数を調べる方法であり,第2は,液面直近領域に存在する溶媒和電子にレーザー光を照射し,光励起脱溶媒和により自由電子を生成し,プラズマに輸送して検出する方法である。本研究ではこれらの新しい方法が溶媒和電子の研究に有効に利用できることを実験的に示した。
    日本学術振興会, 挑戦的研究(萌芽), 北海道大学, 19K21861
  • プラズマと液体の相互作用に関する学理構築
    科学研究費助成事業
    2016年04月01日 - 2020年03月31日
    佐々木 浩一, 西山 修輔, 白井 直機
    プラズマ・液体相互作用の学術的体系化に資する基礎研究を行った。プラズマと相互作用する液体からの液滴放出メカニズムとして,1) 強電場による液面の変形,2) アルカリ金属微粒子と液面との反応,および,3) 照射されたイオンが中性化後に溶存してガス化する過程の三つを提唱した。液滴からが蒸発するとき液滴に含まれる金属イオンが金属原子となって気相に放出されることを観察した。液相に存在するOHラジカルを検出するためにルミノールの化学ルミネッセンスが利用可能であることを示した。また,CTTS遷移と過渡吸収分光法を用いて,プラズマと相互作用する液体中における溶媒和電子の反応周波数を調べた。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 16H02121
  • 振動温度の非平衡性を活用した新しいプラズマ反応プロセスの開拓
    科学研究費助成事業
    2017年06月30日 - 2019年03月31日
    佐々木 浩一, 西山 修輔
    0.1-0.3 eVという超低電子温度再結合プラズマを用いた実験により,振動励起状態を経た二酸化炭素の分解という現象を世界で初めて明確な形で実証し,その総括的反応速度係数は,0.1 eV以上の電子温度の範囲において,電子温度の増加に対して減少することを示した。振動励起状態にある二酸化炭素と水素原子の会合反応によるギ酸の生成を実証することはできなかったが,振動温度の非平衡性を活用した新しいプラズマ反応プロセスの開拓という全体構想の緒を拓くことができた。
    日本学術振興会, 挑戦的研究(萌芽), 北海道大学, 17K18767
  • プラズマ・液体相互作用現象解明のための計測技術への挑戦
    科学研究費助成事業
    2015年04月01日 - 2018年03月31日
    西山 修輔, 佐々木 浩一, 白井 直機
    プラズマ・液体相互作用の基礎研究に資する計測技術について研究した。2次元レーザー誘起蛍光法による大気圧プラズマ中のラジカル密度計測が固体や液体の界面付近まで感度を保つことを確認した。プラズマから輸送された短寿命活性種が液相で高密度で存在する領域を,フェノールのレーザー誘起燐光および硫酸チタンの呈色反応を用いて確認することはできなかった。一方,アルカリ溶液にルミノールを添加すると,プラズマが照射された気液界面直下の極めて薄い領域から青色のケミルミネッセンスが観測され,この方法が液相における短寿命活性種の検出法として有用であることを示した。
    日本学術振興会, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 15K13388
  • プラズマ支援非平衡燃焼化学のモデル構築
    科学研究費助成事業
    2013年04月01日 - 2016年03月31日
    佐々木 浩一, 明石 治朗, 赤松 史光
    プラズマ支援燃焼に関するミクロな理解を得ることを目的とし,実験およびシミュレーションにより研究を行った。その結果,火炎の余熱帯と呼ばれる部分において,プラズマが生成する高エネルギー電子と酸素分子の衝突で酸素原子が生成されることが,プラズマによる燃焼特性改善の大元であるとの理解を得た。水蒸気が添加された場合には,水蒸気の電子衝突解離で生成されるOHラジカルが燃焼特性改善の大元であることを示唆する結果が得られた。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 25286078
  • 非平衡プラズマによるスマート燃焼サーマルマネージメント
    科学研究費助成事業
    2013年04月01日 - 2016年03月31日
    冨田 栄二, 佐々木 浩一, 赤松 史光, 池田 裕二, 河原 伸幸
    本研究では,二酸化炭素や有害排出物の排出の低減のために,従来とは異なる新たなプラズマ支援燃焼方式を提案している.すなわち,大気圧・室温状態から高温・高圧状態までの着火・燃焼と非平衡プラズマの関係を物理的・化学的に調べるとともに,スマート燃焼という新たな研究分野を創出するための基礎現象を解明して,熱機関への応用を試みた.ラジカル密度,燃焼に及ぼすマイクロ波プラズマの影響,非平衡プラズマを重畳させたレーザー着火過程におけるラジカル挙動と燃焼特性,含水エタノールの燃焼・化学反応への影響を調べ,火炎の時空間制御の可能性を見出した.その結果,マイクロ波による燃焼の新たな可能性を見出すことができた
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 岡山大学, 25249015
  • ソノプラズマの効率的生成技術の確立
    科学研究費助成事業
    2012年04月01日 - 2015年03月31日
    佐々木 浩一, 富岡 智, 西山 修輔, 高田 昇治
    我々が独自に見出したパンチングメタル板援用ソノプラズマ生成装置においてソノプラズマが効率的に生成されるメカニズムを提案した。パンチングメタル板の穴部のエッジなどの尖った部分で種となる気泡が生成され,第一ビヤークネス力によって鉛直下方に輸送された後,超音波圧力場分布の極小値の位置にキャビテーションバブルとしてトラップされることにより,定在化したソノプラズマが得られるものと考えられる。本方式は高電圧を用いない液中プラズマの生成法としてユニークであり,各種のソノケミストリープロセスの高速化に活用できるものと考えられる。
    日本学術振興会, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 24654185
  • 半導体レーザー飽和吸収分光法によるプラズマ中の高感度電界計測技術の開発
    科学研究費助成事業
    2012年04月01日 - 2015年03月31日
    西山 修輔, 佐々木 浩一, 後藤 基志, 滝澤 一樹, 中野 治久
    プラズマ中の電界を高感度に測定する方法として、シュタルク効果による励起スペクトルの変化を検出する方法があるが、高出力の波長可変レーザーを必要とする。本研究では、取扱いが容易な波長可変半導体レーザーを用いて高分解能のドップラーフリー分光法である飽和吸収分光法によるシュタルク分光計測を行った。水素原子のバルマーα線に対して吸収スペクトルの測定感度を上げることでシースにおける電界によるシュタルク効果を直接的に確認することができた。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 北海道大学, 24540529
  • レーザー生成多相混在プラズマの科学と応用創出
    科学研究費助成事業
    2009年07月23日 - 2014年03月31日
    佐々木 浩一, 越崎 直人
    液相レーザーアブレーションを固相(ターゲット),液相(アブレーション媒質),気相(キャビテーションバブル),および超臨界相(アブレーションプラズマ)の多相混在プラズマを生成する方法と位置づけ,そこにおいてナノ粒子が生み出される過程に関係する学理を探求した。ターゲットから放出された原子群が液相からキャビテーションバブル内の気相に輸送され,凝集によりナノ粒子化する過程に関して学術的成果が得られた。また,キャビテーションバブルの制御を通じてナノ粒子の構造に影響を与えられることを示した。応用創出面では,ブルッカイト型チタニアの合成およびサブミクロンサイズ球状粒子の合成において成果が得られた。
    日本学術振興会, 新学術領域研究(研究領域提案型), 21110004
  • プラズマとナノ界面の相互作用に関する学術統合研究
    科学研究費助成事業
    2009年07月23日 - 2014年03月31日
    白谷 正治, 寺嶋 和夫, 白藤 立, 佐々木 浩一, 伊藤 昌文, 杤久保 文嘉, 斧 高一, 後藤 元信, 永津 雅章, 小松 正二郎, 内田 諭, 太田 貴之, 古閑 一憲
    本取り纏め研究では、プラズマとナノ界面の相互作用ゆらぎに関する学術的成果を統合・発展させて、より汎用性のある学術大系に結びつけることを目的としている。計画研究代表者を研究分担者として、各計画研究における研究成果を取り纏めるとともに、領域内連携により表れた3つの研究項目に共通する基本原理を統合して体系化する。基本原理の体系化に際しては、すべての研究に関する議論を一度に行うと議論が発散する可能性があるため、ゆらぎ・多相界面・バイオというテーマを設定した個別の研究会を開催し研究分担者が成果を統合した後、シンポジウム等で領域全体での成果統合を行った。平成26年度に取りまとめた、平成21-25年度に新学術領域で得られた成果の概要は以下の様に要約される。これらの成果を成果報告書およびホームページで公開した。
    ゆらぎに関しては、超高精度トップダウンプロセスの確立(ゆらぎの制御)について、エッチングプラズマに関する実験とシミュレーションの研究グループが連携して、エッチング表面形状揺らぎの機構を解明した。ここでは、揺らぎ抑制法について、従来の物理量を一定にする方法から、物理量に制御した揺らぎを与えて抑制する方法へのパラダイムシフトを起こす事に成功した。また、高精度ボトムアッププロセスの確立(ゆらぎの利用)では、超臨界プラズマに関する実験とモデリングの研究グループの連携により、超臨界プラズマにおける密度ゆらぎ機構を解明し、従来法では得る事ができない高次ダイアモンドイドの合成に成功した。
    予想以上の顕著な成果として、気液プラズマに関する実験とモデリングの研究グループの連携により気液界面プラズマにおいてナノ界面が存在することを発見した(多相界面プラズマ)。また、高いインパクトを持つ成果として、バイオ応用プラズマ関連の研究グループの連携により、大気圧プラズマ反応系の世界標準を確立することに成功した。
    日本学術振興会, 新学術領域研究(研究領域提案型), 九州大学, 21110001
  • 非平衡プラズマによる燃焼化学の制御
    科学研究費助成事業
    2010年 - 2012年
    佐々木 浩一, 明石 治朗
    予混合ガスバーナー火炎にマイクロ波を照射すること,および,予混合ガスバーナー火炎に誘電体バリア放電を重畳することにより,火炎中の電子の温度がガスの温度より高い非平衡状態を作り出し,これにより,通常の火炎とは異なる非平衡燃焼化学反応状態が実現できることを示した。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 22340170
  • 非平衡プラズマによる含水物超燃焼熱システムの着火・燃焼過程の解明
    科学研究費助成事業
    2010年 - 2012年
    冨田 栄二, 佐々木 浩一, 赤松 史光, 池田 裕二, 河原 伸幸, 明石 治朗
    マイクロ波プラズマの性質を診断して、予混合バーナーおよび火花点火機関の着火に適用した。マグネトロンを電源に用いた場合から研究を始め、このプラズマ発信源を半導体に置き換えることによって安定したプラズマを生成することができた。エタノールのように含水性のある燃料に、マイクロ波プラズマを利用した着火システムは、含水の効果により有用であることが分かった。さらに、含水エタノール燃料の場合、レーザーブレークダウンによるプラズマ生成によっても着火を促進するなど有益な知見を得た。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 岡山大学, 22246025
  • ドップラーフリー分光計測に基づくエルゴディック層内粒子輸送の研究
    科学研究費助成事業
    2009年 - 2012年
    後藤 基志, 佐々木 浩一, 森田 繁
    核融合プラズマにおける粒子輸送現象の理解において重要な水素原子電離位置の測定を目的として,半導体レーザーを用いた吸収分光計測の手法により水素原子のスペクトル線を詳細に計測する手法を開発した.発光観測では実現し得ない超高波長分解計測を比較的簡素なシステムで可能とした.スペクトルに含まれるテール成分や異常クロスオーバー信号など,プラズマ中粒子の運動量緩和機構の解明に繋がると期待される現象が観測された.
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 核融合科学研究所, 21340174
  • 超音波支援液相レーザーアブレーションによる高効率ナノ粒子創製技術の開発
    科学研究費助成事業
    2009年 - 2011年
    高田 昇治, 佐々木 浩一
    液相レーザーアブレーションにおいて超音波を重畳することにより、レーザー誘起反応場が変化した。アブレーションプラズマは、音圧の負位相において積算発光強度が増加し、レーザー誘起キャビテーションバブルは、音圧によって駆動され、膨張・収縮・崩壊を繰返すことを明らかにした。更に、超音波重畳によって引き起こされる反応場の状態変化が、微粒子の生成効率や結晶性を増大させることを明らかにした。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 名古屋大学, 21510114
  • 大気圧マイクロ波プラズマにより自動車エンジン燃焼改善
    科学研究費助成事業
    2008年 - 2009年
    佐々木 浩一, 池田 浩一
    研究分担者の所属機関において実際に自動車エンジンの燃費改善に用いられているのと同様の放電方式で得られるマイクロ波プラズマの電子温度,電子密度,ガス温度,および,ガス密度を測定するため,YAGレーザーを光源に用いたトムソン散乱/ラマン散乱計測システムを整備した。東京大学より借用した2重回折格子分光器を用いた本システムでは,迷光レベルが大きく,トムソン散乱信号を得ることができなかったが,窒素分子の回転ラマン散乱信号が明瞭に観測された。
    窒素分子の回転ラマン散乱信号の解析から,本大気圧マイクロ波プラズマに関して,平成20年度の発光分光計測では把握できなかった以下の特性が確認された。まず,プラズマ中のガス温度(窒素分子温度)は放電開始後の時間に比例して増加するが,放電開始後1msの時点においては,プラズマ中心部に近い領域におけるガス温度は500K未満と低い。プラズマの中心から離れた領域でのガス温度の増加は緩やかであり,放電開始後3msが経過した時点でも450K程度である。したがって,放電をパルス化してその持続時間を1ms以下とすれば,ほとんどのプラズマ領域でガス温度の上昇を抑制でき,自動車エンジンへの適用に際して窒素酸化物の発生を防止できる。一方,ガス密度(窒素分子密度)の測定では,放電開始後の時間経過に従ってガス密度が低下することが観測された。プラズマの中心に近い領域では,ガス密度とガス温度の積は時間的に一定値を示し,ガス密度の低下がガス温度の増加によるものであると理解できる。しかし,プラズマの中心から離れた領域では,ガス温度の低下が顕著でないにも関わらずガス密度の低下が顕著であり,低温度下における窒素分子の顕著な解離を示している。このことは,プラズマの中心から離れた領域では電子温度の高い非平衡プラズマが得られており,ラジカルの生成が活発であることを示唆するものである。
    日本学術振興会, 挑戦的萌芽研究, 名古屋大学, 20654056
  • マイクロ波励起による超高密度マイクロプラズマの生成とその極短波長光源への応用
    科学研究費助成事業
    2003年 - 2007年
    河野 明廣, 佐々木 浩一, 荒巻 光利
    マイクロ波電力を微小空間に高密度に集中し,高密度のマイクロプラズマを連続的に生成して,これを高輝度極短波長光源に応用するための研究を行った.さらに,プラズマ生成に対するマイクロ波周波数の効果を調べた.2枚のナイフエッジ電極間の微小間隙(間隙幅100μm)に大気圧領域で生成する「マイクロギャッププラズマ」,低圧(〜1Pa)でストリップライン電極間に磁場を用いて線状に生成する「マイクロECRプラズマ」,の2つの方式のプラズマを調べた。プラズマの基本特性を明らかにするため,微小プラズマ中の電子温度・電子密度をレーザートムソン散乱を用いて正確に計測する方法を確立した.Arマイクロギャッププラズマでは電子温度1.2eV,密度3×10^<14>cm^<-3>の高密度プラズマを常温に近い低ガス温度で生成することができた.Ar_2エキシマー(真空紫外光発光体)生成の前駆体であるAr準安定原子の密度をレーザー吸収分光法で計測し,Ar_2エキシマー生成に及ぼすプラズマ条件の影響を明らかにした.これによりArマイクロギャッププラズマを真空紫外エキシマー光源として最適化するための指針が得られた.10GHzマイクロ波励起によるマイクロギャッププラズマの生成実験により,10GHz励起では高密度化が期待できるものの,マイクロ波の放射損失が大きくなりやすく,その十分な抑制が必要であることを示した.マイクロECRプラズマは,高電子温度により生成されるイオンのスペクトル線の極短波長発光が期待できる.10GHz励起ではプラズマの局在性が2.45GHzより良好であり,主に10GHz励起で実験を進めた.Ar一価イオンの強い発光やHe一価イオンの発光が観測され,高エネルギー電子の存在が示された。プラズマをより高密度化し,多価イオンの多様な短波長発光を得るためにはマイクロ波電力の注入方法の改善が必要であり,この改善を継続している.
    日本学術振興会, 特定領域研究, 名古屋大学, 15075205
  • レーザー誘起蛍光減光法によるプラズマ電界計測の高機能化および低コスト化
    科学研究費助成事業
    2004年 - 2006年
    佐々木 浩一, 菅井 秀郎, 河野 明廣
    本研究は,研究代表者らが以前開発したレーザー誘起蛍光減光法によるプラズマ中の電界計測技術を低コスト化すること,および,この方法による実験データ収集効率を高めることを目的として計画された。本研究により以下の成果が得られた。1)光源の半導体レーザー化によりレーザー誘起蛍光減光法の装置コストを著しく低下させることを着想し,そのための励起・観測スキームを提案した。2)提案した励起・観測スキームをレート方程式を用いて調べ,cw発振の半導体レーザーを用いた場合でもレーザー誘起蛍光の減光がパルス的に生じることを示した。また,レーザー誘起蛍光のパルス状減光の持続時間や減光率を求めた。3)1台のパルス波長可変レーザーと1台の半導体レーザーを用いた2段階励起を実証した。しかしながら,このとき,レーザー誘起蛍光の減光は測定下限を下回るレベルであった。4)2台の半導体レーザーを用いた2段階励起を実現するために,音響光変調素子による高速光スイッチングとマルチスケーラを用いた光子係数を導入した分光計測システムを構築した。5)2段階励起においてレーザー誘起蛍光の減光率が小さいのは,レーザー励起状態からのカスケード遷移の影響である可能性を示した。6)2段階励起方式以外の励起・観測スキームとして,2経路励起方式を提案し,それによりレーザー誘起蛍光の減光が得られることを実証した。7)キャビティリングダウン吸収分光法を用いて2段階励起方式におけるリュドベルグ状態への遷移を検出する励起・観測スキームを提案した。8)2次元レーザー誘起蛍光検出技術の適用により,1回の波長掃引でシース電界の空間分布を求めることができることを実証し,実験データの収集効率を飛躍的に高めた。9)電気的負性プラズマで実験的に観測されたシース電界構造を流体モデルに基づく理論計算と比較し,一致点および相違点を整理した。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 名古屋大学, 16340181
  • プラズマの環境技術への応用               
    2005年
    競争的資金
  • Plasma-aided environmental technologies               
    2005年
    競争的資金
  • レーザー誘起減光分光法による負性プラズマのシース電場測定
    科学研究費助成事業
    2001年 - 2003年
    佐々木 浩一, 門田 清, 荒巻 光利, 佐々木 浩一
    レーザー分光法を利用したプラズマ中の電界計測は,プラズマに非接触で時空間分解に優れた測定が行なえる利点をもつが,従来の方法で得られる計測感度は800V/cm程度に限られ,材料プロセスプラズマにおける材料-プラズマ界面のシース電場構造を計測するには感度が不十分であった。本研究は,数年前に水素について実現されたレーザー誘起蛍光減光法を汎用性のあるアルゴンに適用し,アルゴン添加負性プラズマのシース電場構造を計測することを目的として実施された。まず,可能性のあるいくつかの励起・観測スキームを実験的に試し,電界計測にとって最も効果的なスキームを決定した。次に,理論計算が困難なアルゴン高励起状態のシュタルク効果を既知電界下で実験的に測定し,シュタルスペクトルのデータベースを整備した。これにより,プラズマ中で観測されたシュタルクスペクトルと既知電界下で測定されたシュタルクスペクトルとの比較からプラズマ中の電界を求めるごとを可能とした。以上により,アルゴンをプローブ粒子としたレーザー誘起蛍光減光によるプラズマ中の電界計測を技術的に確立し,電界計測感度として3V/cmの世界最高値を達成した。確立した測定方法を誘導結合アルゴンプラズマに適用し,プラズマ中に挿入した金属電極前面のシース電界構造を計測した高感度を活用し,これまでに測定された例の無い微弱電界領域まで測定を行ったところ,プレシース領域でマイクロ電界によるものと思われる電界分布を観測した。最後に,アルゴンにSF_6を添加した電気的負性プラズマにおけるシース電界測定を行い,電気的負性プラズマは急峻な電界変化を有する多段階構造のシース電界構造を有することを初めて実験的に示した。以上の様に,本研究は当初計画どおり順調に進捗した(達成度100%)。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 名古屋大学, 13480124
  • レーザーアブレーションプラズマを光源とする真空紫外吸収分光計測システムの開発
    科学研究費助成事業
    1999年 - 2000年
    佐々木 浩一
    本研究は,レーザーアブレーションプラズマを光源とする真空紫外吸収分光法により反応性プラズマ中の原子状ラジカル密度を測定する方法を確立することを目的としている。昨年は,アブレーションプラズマの発光スペクトル分布を飛行時間発光分光計測により推定し,その結果を元に永久磁石型ヘリコン波ラジカル源中の窒素ラジカル密度を決定した。本年度は,イメージインテンシファイアつきCCDカメラを用いてアブレーションプラズマの画像計測を行い,発光スペクトル分布を推定した。
    本年度の実験では,アブレーションターゲットにポリエチレンを採用し,アブレーションプラズマからのH_α発光空間分布をイメージインテンシファイア付のCCDカメラで撮影した。イメージインテンシファイアは50nsの時間幅でゲート動作しており,アブレーション後ある時間経過した後にゲート撮影された発光空間分布を元にアブレーション粒子の運動速度分布を算出できる。その結果から,アブレーションプラズマの発光スペクトル分布を求めた。実験の結果,アブレーションプラズマ中の水素原子の速度分布は空間的に等方的であることがわかり,レーザーアブレーションのメカニズムを解明する観点からも有用な情報が得られた。このようにして発光スペクトル分布が推定されたレーザーアブレーションプラズマを永久磁石型ヘリコン波ラジカル源に取り付けた。ラジカル源で水素プラズマを生成し,得られる水素ラジカルの絶対密度を算出した。真空紫外吸収分光法で信頼性の高いラジカル密度測定を行うには,光源の発光スペクトル分布の評価が最も重要である。本研究により,光源にレーザーアブレーションプラズマを用いれば,光源の発光スペクトル分布が推定可能であり,信頼性の高い測定が可能であることが実証された。
    日本学術振興会, 奨励研究(A), 名古屋大学, 11780346
  • 可視分光によるプラズマ中の水素負イオン及び正・負イオン相互中性化過程の測定
    科学研究費助成事業
    1998年 - 2000年
    門田 清, 佐々木 浩一
    本研究は,核融合プラズマダイバータ部や中性粒子加熱用負イオン源プラズマで重要な役割を果たす正・負水素イオンの相互中性化過程を調べ,その結果を元に,可視分光法を用いた簡便で近接性のよいプラズマ中の水素負イオン診断法を開発することを目的としている。この目的を達成するため,1)水素プラズマのイオン組成比の測定,2)レーザー光脱離法による水素負イオン密度測定,3)正・負水素イオンの相互中性化反応による可視発光の検出,4)レーザー誘起蛍光法による水素原子密度測定,5)レート方程式による水素プラズマのモデリングの5項目に関して研究を行った。
    飛行時間型質量分析器を用いた測定から,正イオン組成が電子密度の関数として明らかになった。また,負イオンとしては原子負イオンが支配的であることが確認された。レーザー光脱離法の実験から,高密度水素プラズマのアフターグローにおける負イオン密度の時間変化が明らかになった。アフターグローで水素原子バルマー系列の可視発光強度の時間変化を測定したところ,主量子数が3および4の励起状態からの発光はアフターグロー後期において長い減衰時定数を持ち,長時間発光が維持されることがわかった。レーザー光脱離法の測定結果などから得られた正負イオン密度の積の時間変化と発光強度の時間変化を比較したところ,アフターグロー後期においてよい一致が見られ,これにより,アフターグロー後期における緩やかな減衰を持つ可視発光が正・負イオンの相互中性化反応によるものであることが示された。したがって,通常は検出が困難な水素負イオンを可視発光強度の測定により簡便にモニター可能である。以上の実験結果は,レーザー誘起蛍光法による水素原子密度測定の結果を踏まえたレート方程式解析の結果と定性的に一致した。以上により,本研究の当初目的は達成された。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 名古屋大学, 10480107
  • ヘリコン波放電型酸素・フッ素負イオン源の開発
    科学研究費助成事業
    1995年 - 1997年
    門田 清, 松永 幸二, 佐々木 浩一, 庄司 多津男
    本研究は、酸素・CF_4ガスを用いたヘリコン波放電による高密度プラズマを制御して、材料プロセスで重要な役割を演じる酸素・フッ素系負イオンの効率的な生成を実現することにより、材料プロセス用の高効率負イオンビーム源の実用化を目指して研究を進めた。
    先ず、負イオン生成用のヘリコン波放電型プラズマ発生装置を制作し、当初に予定した10^<12>-10^<13>cm^<-3>の高密度酸素・CF_4プラズマを生成した。また、プラズマ生成用の高周波を時間的にON-OFF変調し、放電ON期間には5-6eVの高温・高密度プラズマが生成され、OFF期間にが1eV程度の低温・高密度が保たれていることを確認した。飛行時間型質量分析器及びレーザー光脱離法を用いて負イオンを測定した結果、負イオンは放電OFF期間のアフタ-グローにおいて効率よく生成されることが分かった。
    酸素負イオンに関しては、磁場配位を制御することにより、シート状の酸素プラズマを生成することに成功した。このシートプラズマにレーザー光脱離法を適用して酸素負イオン密度の空間分布を測定し、低温のシートプラズマの周辺における広い領域で酸素負イオンが効率よく生成されていることを確認した。なお、高密度酸素プラズマにおいてはOイオンが支配的であり、プラズマ密度と共に増加した。CF_4プラズマにおける負イオンに関しても、F^-イオンのみが存在し、このF^-イオン密度はプラズマ密度と共に増加することが分かった。
    負イオンの支配的な生成過程は、励起分子や分子性ラジカルへの低温電子の解離性付着であり、また主な消滅過程は正イオンとの相互中性化反応であるとの結論に至った。
    本研究の結果、高密度酸素・CF_4プラズマを時間的・空間的に制御し、高温・高密度及び低温・高密度プラズマ領域を作り出すことにより、高効率負イオ生成が実現できることが分かり、高効率負イオン源の設計指針を得ることができた。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 名古屋大学, 07558178
  • パルス変調フッ化炭素プラズマにおけるフッ素原子およびフッ素負イオンの高信頼性診断
    科学研究費助成事業
    1996年 - 1996年
    佐々木 浩一
    本研究は,大規模集積回路の製造工程(ドライエッチング)において広く利用されているフッ化炭素プラズマ中のフッ素原子(F)およびフッ素負イオン(F^-)の絶対密度測定法を開発し,高密度プラズマにおけるそれらの粒子の物理・化学過程に関する知見を得ることを目的としている。本年度は,研究計画書および交付申請書に記載した研究計画に従い,以下の項目を実施した。
    1.ECR放電圧力CF_4プラズマを光源とする真空紫外吸収分光計測システムを開発した。これをヘリコン波放電高密度CF_4プラズマに適用し,F原子密度の絶対値を求めることにはじめて成功した。
    2.F原子密度の絶対値をでんし密度と親ガス密度の積に対して生理し,高密度プラズマにおけるF原子の消滅過程が他の中性粒子との反応によるものであることを明らかにした。アフタ-グロー(初期)におけるF原子密度の減衰の様子からも,F原子の消滅過程が反応であることを支持する結果が得られた。
    3.パルス偏重CF_4プラズマのアフタ-グロー(後期)におけるF原子密度の減衰時定数から,真空容器壁(主としてSiO_2)におけるF原子の付着確率を評価した。
    4.真空紫外吸収分光法の結果を従来のアクチノメトリー法と比較し,アクチノメトリー法の信頼性を評価した。
    5.フッ化炭素プラズマにおいても使用可能な加熱型ラングミュアプローブを開発した。これをエキシマレーザーを用いたレーザー光脱離法と組み合わせることにより,ヘリコン波CF_4プラズマにおけるF^-の絶対密度をはじめて求めた。
    6.アフタ-グローにおけるF^-密度の時間変化を加熱プローブによる電子密度,正イオン密度,および電子温度の時間変化と比較し,F^-の生成・消滅過程に関して検討した。
    日本学術振興会, 奨励研究(A), 名古屋大学, 08780448
  • 高速マイクロ波干渉計による負イオン・プラズマ診断
    科学研究費助成事業
    1995年 - 1995年
    佐々木 浩一
    半導体集積回路などの製造工程において,電気的陰性(負性)の強いガスを用いたプラズマプロセスが広く利用されている。最近では,エッチングにおける基板損傷などを低減する観点から,負性プラズマ中での負イオンの振る舞いが特に注目されている。本研究は,高速マイクロ波干渉計を用いて,材料プロセス用プラズマ中の負イオンの挙動を詳しく診断することを目的としている。本年度は,研究計画調書および交付申請書に記載した研究計画に従い,以下の項目を実施した。
    1.ヘリコン波放電高密度CF_4プラズマ発生装置に35GH_Zマイクロ波干渉計を設置した。CF_4プラズマでは,プローブ・チップ表面への絶縁膜の堆積のために,静電プローブによる電子密度測定が困難である。そこで,先ず,設置したマイクロ波干渉計により電子密度の時間変化を高時間分解で測定した。
    2.ヘリコン波放電CF_4プラズマでは,放電rf電力が遮断された直後のアフタ-グローにおいて,F^-が効率的に発生する。飛行時間型質量分析器によりF^-を測定し,それと同時にマイクロ波干渉計で電子密度の時間変化を詳しく測定した。実験結果は電子が中性ラジカル等に解離性付着する過程を如実に示しており,これをもとにF^-の生成過程についての検討を進めた。
    3.同上のCF_4プラズマにパルス変調を施した場合のF^-と電子密度の時間変化を同時測定し,負イオン生成にとって最適な条件を明らかにした。
    4.ヘリコン波放電酸素プラズマ発生装置にマイクロ波干渉計を設置した。 CF_4プラズマの場合と同様に,電子密度と負イオン(O^-)密度の時間変化を測定し,検討を加えた。
    5.以上により,レーザー光脱離法とマイクロ波干渉計を組み合わせた方法による負イオン密度の絶対値測定の準備が整った。最終的な実験に間もなく取りかかる予定で,有意な結果が得られるものと期待される。
    日本学術振興会, 奨励研究(A), 名古屋大学, 07780416
  • 定常化研究における第一壁のコンディショニング法
    科学研究費助成事業
    1994年 - 1995年
    菅井 秀郎, 佐々木 浩一, 中村 圭二, 豊田 浩孝
    近年、超伝導磁場を用いる定常炉をめざす研究が重要になっている.このような状況においては、従来の無磁場の直流グロープラズマに頼るのではなく、超伝導磁場中のプラズマ(例えばECRマイクロ波プラズマ)を用いる壁の調整法が必要になる.さらに、核融合プラズマを停止することなく、その中にリチウムペレットを入射してその場でリチウムコーティングする方法などは有望な手段となるであろう.そこで本研究ではリチウムコーティングとECRボロンコーティイブを中心に進めて次のような研究成果を得た.
    1.ボロンコーティング
    定常化を想定した新しいボロニゼーション法として、二つの方法を提案し基礎研究を行った.その一つは、デカボランのペレットを核融合プラズマに直接入射し、アブレーションさせてボロンコーティングするやり方であり、もう一つは磁場中のECRマイクロ波放電を用いるボロニゼーションである.その基礎実験を行った結果、ガスの入射口近傍では中性ラジカルによるボロン膜が不均一に堆積し、遠方では磁力線に沿って輸送されるイオン性ラジカルによる堆積が見られる.この事は、磁化プラズマを用いれば大型の容器でも広くコーティングできる事を示唆している.
    2.リチウムコーティング
    リチウムはO_2,H_2O,CO,CH_4等の不純物分子に対する強いゲッター効果を持つ事や、Li一原子につきH原子一個の割合で水素を吸収することを初めて示した.さらに、水素脱離の壁温依存性や、リチウム内の水素の存在形態を探る研究も行った.リチウムはペレットとして直接的に核融合プラズマに投入できるので、将来、炉心プラズマを停止することなくコンディショニングするための有力な手段になる可能性を秘めている.
    日本学術振興会, 一般研究(B), 名古屋大学, 06452419
  • レーザーアブレーション               
    1995年
    競争的資金
  • 反応性プラズマ計測法の開発               
    1995年
    競争的資金
  • 高密度プラズマ源の開発と材料プロセスへの応用               
    1995年
    競争的資金
  • Laser ablation               
    1995年
    競争的資金
  • Development of diagnostics technologies for reactive plasmas               
    1995年
    競争的資金
  • Development of high-density plasma sources and their applications to material processing               
    1995年
    競争的資金
  • ミリ波・サブミリ波領域における極短パルス光の発生
    科学研究費助成事業
    1994年 - 1994年
    佐々木 浩一
    本研究は,ミリ波・サブミリ波の波長域における極短パルス光の実現を目指したものである.本年度は,先に提出した研究計画調書および交付申請書に記載した研究計画に従い,以下の項目を実施した.
    1.ハイブリッド型TEA CO_2レーザー,トリプル・パス増幅器,遠赤外レーザー・セル(本補助金により試作)からなる実験装置全体の組立・調整を行った.増幅器から得られるCO_2レーザー光のパワーは5MW以上に達した.
    2.CO_2レーザーパルスをパルス途中で遮断するためのプラズマ・シャッターを整備した.レンズ間隔の微調整により,シャッターを通過したあとのビームの発散を抑制した.
    3.マルチモードのCO_2レーザー光でD_2Oガスを励起する実験を行った.CO_2レーザーにモードロックなどの短パルス化措置が施されていないのにもかかわらず,D_2Oガスの圧力を6Torr以上と高めに設定した場合,パルス幅約3ns(約1kW,波長385μm)の短パルス列が遠赤外レーザー・セルから発生した.レーザーガスにNH_3を用いた場合にも,2nsを割る程度の短パルス出力(波長2.14mmのミリ波を含む)が得られた.
    4.プラズマ・シャッターにより,単一モードまたは2モード化されたCO_2レーザー光をパルス途中で遮断し,それにより,遠赤外レーザー・セルを励起した.その結果,数ショットで,遮断CO_2レーザーパルスの立ち下がり時刻に呼応した短パルス出力が得られた.
    5.2台のTEA CO_2レーザーを一つの共振器内に直列に並べた新しいハイブリッドCO_2レーザーにより,自発的(受動的)なモードロッキングを引き起こすことに成功した.モードロックされたCO_2レーザーパルスにより遠赤外レーザー・セルを励起すれば,単なるマルチモード・パルスを光励起に用いた場合よりもパルス幅が短いサブミリ波出力が得られるものと期待される.
    日本学術振興会, 奨励研究(A), 名古屋大学, 06750049
  • プラズマ計測用大出力光励起遠赤外レーザーの単一モード化
    科学研究費助成事業
    1993年 - 1993年
    佐々木 浩一
    本研究は,協同トムソン散乱法による核融合プラズマのイオン温度計測において,プラズマへの入射光源となる大出力光励起D_2Oレーザーの単一モード化を目的とする。従来のD_2Oレーザーの多モード発振出力は,イオン温度の測定結果に重大な誤差を与えることが示されており,これを単一モード化する技術の確立が必要となっていた。
    本研究では,小出力の単一モード発振・小型D_2Oレーザーを用い,その出力を大型D_2Oレーザー増幅器で増幅する「増幅方式」と,小型レーザー出力を大型D_2Oレーザー発振器に入射し,その発振出力を直接単一モード化する「注入ロック方式」の二つの方法を試みた。増幅方式では,大型D_2Oレーザー増幅器のガス圧を4〜6Torrに設定し,小型レーザーの発振周波数をASE(Amplified Spontaneous Emission)放射のピーク周波数より20MHz程低くした場合に,半値幅で10MHzの極めて狭帯域な出力が得られた。出力エネルギーは約50mJである。一方,注入ロック方式では,小型レーザーの発信周波数が大型レーザー発信器の縦モードとよく一致しており,かつ,大型レーザーの発振パルスの生長前に小型レーザー光が入射された場合,注入光と結合したモードが支配的に発振し,半値幅で約5MHzの狭帯域出力が得られた。ただし,この場合には,他のモード成分も僅かながらの振幅で同時発振した。注入ロック方式の出力エネルギーは約110mJである。
    本研究で用いた出力規模のD_2Oレーザーで,上記のような狭帯域発振出力が得られたのはこれが初めてである。なお,増幅方式の実験に先立ち,予備実験として,D_2Oレーザー増幅器からのASE放射のスペクトル測定を行ったが,この実験においてもいくつかの新しい知見が得られている。このように,本研究の所期の目的はほぼ100%達成され,大出力光励起遠赤外レーザーの単一モード化の方法を確立することができた。
    日本学術振興会, 奨励研究(A), 名古屋大学, 05780354
  • パワー変調された長パルスレーザーの開発とそのプラズマ計測への応用
    科学研究費助成事業
    1990年 - 1992年
    築島 隆繁, 佐々木 浩一, 永津 雅章
    本研究は、当研究室でかねてより提案している新しい高温プラズマ診断法「駆動散乱法」の原理実証を目的としている。駆動散乱法は、外部から、パワー変調されたレーザービームをプラズマに入射することにより静電波動を励起し、励起した波動の分散特性からプラズマ自身の性質を推定する方法である。
    まず、平成2年度には、平成3年度以降の実験で静電波動の励起に用いるTEA CO_2レーザーシステムの整備を行った。本システムでは、2モードで動作するハイブリッドCO_2レーザーを注入源したパルス注入ロック方式により、主TEA4CO_2レーザーから10J級の長パルス・パワー変調出力(1μs、30MHz)が安定に得られる。
    平成3年度には、平成2年度に整備したパワー変調レーザーシステムを用いて、実験室プラズマ中に静電イオンサイクロトロン波を励起することに成功した。波動の励起には静電プローブを用いた。プラズマの背景揺動に埋もれた微弱な波動信号を抽出するのに、新しく開発した狭帯域数値フィルターを用いた。励起された波動の分散特性は静電イオンサイクロトロン波の分散関係をほぼ満足した。
    本研究の最終年度である平成4年度には、平成3年度の実験で励起された静電波動の振幅と、理論および計算機シミュレーションで得られる波動の振幅との比較・検討を行った。その結果、実験値と理論値は数係数を除いてほぼ一致した。また、理論値とシミュレーションの値はよい一致を示した。
    以上述べたように、本研究の当初計画・目的はほぼ100%達成された。
    日本学術振興会, 一般研究(B), 名古屋大学, 02452272

産業財産権

  • プラズマ測定装置及びプラズマ測定方法               
    特許権
    2005-257651
  • プラズマ電子温度の測定方法及び測定装置               
    特許権
    2006-318800
  • プラズマ電子状態測定装置               
    特許権
    2008-047501
  • 薄膜作製装置及び薄膜作製方法               
    特許権
    4383418
  • レーザー光照射装置,液相レーザアブレーション装置及び反応場制御方法               
    特許権
    2008-188523
  • 真空処理装置及びその処理終了点の検出方法               
    特許権
    2008-208419
  • 金属微粒子の生成方法,金属含有ペーストの製造方法及び金属薄膜配線の形成方法               
    特許権
    2009-173975

主な担当授業

  • 光エレクトロニクス特論, 2024年, 修士課程, 工学院
  • 光エレクトロニクス特論, 2024年, 修士課程, 工学院
  • 光エレクトロニクス特論, 2024年, 博士後期課程, 工学院
  • 光エレクトロニクス特論, 2024年, 博士後期課程, 工学院
  • 制御・電気工学演習, 2024年, 学士課程, 工学部
  • 応用電子工学, 2024年, 学士課程, 工学部
  • プラズマ物理, 2024年, 学士課程, 工学部
  • 電気・電子回路, 2024年, 学士課程, 工学部