城下 裕二 (シロシタ ユウジ)

法学研究科 法律実務専攻 公法講座特任教授
高等教育推進機構特任教授
Last Updated :2024/12/03

■研究者基本情報

学位

  • 法学博士, 北海道大学

プロフィール情報

  • 1990年3月、北海道大学大学院法学研究科博士後期課程修了。同年4月、札幌学院大学法学部助教授。1997年4月、同教授。2002年4月、明治学院大学法学部教授。2008年4月、北海道大学大学院法学研究科教授。1997~1998年および2015年、ケンブリッジ大学法学部客員研究員。

Researchmap個人ページ

研究者番号

  • 90226332

研究キーワード

  • 中止未遂
  • 責任能力
  • 医事刑法
  • 量刑理論
  • 未遂犯論
  • 臓器移植
  • 刑罰理論
  • 刑事責任論
  • 量刑事情
  • 生体移植
  • 量刑基準
  • 自己決定権
  • 治療行為
  • インフォームド・コンセント
  • 人体利用
  • 臓器移植法
  • 臓器売買
  • 刑事法学
  • イギリス刑法
  • 国際研究者交流
  • 刑事制裁
  • ドイツ刑法
  • 先端医療
  • 生命倫理
  • 量刑法

研究分野

  • 人文・社会, 刑事法学, 刑法

■経歴

経歴

  • 2024年04月 - 現在
    北海道大学, 大学院法学研究科, 特任教授
  • 2008年04月 - 現在
    北海道大学大学院法学研究科, 教授
  • 2020年04月 - 2022年03月
    北海道大学, 法科大学院長
  • 2015年08月 - 2015年10月
    ケンブリッジ大学法学部 法学・医学・生命科学センター, Visiting Scholar
  • 2015年08月 - 2015年10月
    ケンブリッジ大学ウルフソン・コレッジ, Visiting Fellow
  • 2002年04月 - 2008年03月
    明治学院大学法学部, 教授
  • 1997年04月 - 2002年03月
    札幌学院大学法学部, 教授
  • 1997年07月 - 1998年03月
    ケンブリッジ大学ウルフソン・コレッジ, Visiting Scholar
  • 1997年04月 - 1998年03月
    ケンブリッジ大学法学部, Member of Faculty
  • 1990年04月 - 1997年03月
    札幌学院大学法学部, 助教授

学歴

  • 1985年04月 - 1990年03月, 北海道大学大学院法学研究科, 博士後期課程
  • 1983年04月 - 1985年03月, 北海道大学大学院法学研究科, 修士課程
  • 1979年04月 - 1983年03月, 北海道大学法学部

委員歴

  • 2024年09月 - 現在
    令和6年司法試験予備試験考査委員(刑法)
  • 2024年06月 - 現在
    法務省 札幌矯正管区, 視察委員会運営アドバイザー
  • 2024年06月 - 現在
    札幌弁護士会, 懲戒委員会委員
  • 2014年12月 - 現在
    法と精神医療学会, 理事, 学協会
  • 2022年06月 - 2024年05月
    札幌弁護士会, 資格委員会委員
  • 2023年09月 - 2024年02月
    令和5年司法試験予備試験考査委員(刑法)
  • 2020年10月 - 2023年10月
    日本犯罪社会学会, 理事
  • 2022年07月 - 2022年12月
    令和4年司法試験予備試験考査委員(刑法)
  • 2020年06月 - 2022年05月
    札幌弁護士会, 綱紀委員会委員
  • 2020年09月 - 2022年03月
    法科大学院協会, 理事
  • 2021年07月 - 2021年11月
    令和3年司法試験予備試験考査委員(刑法)
  • 2020年10月 - 2021年02月
    令和2年司法試験予備試験考査委員(刑法)
  • 2014年10月 - 2017年10月
    日本犯罪社会学会, 常任理事, 学協会
  • 2013年05月 - 2015年04月
    北海道情報公開・個人情報保護審査会, 第三部会長, 自治体
  • 2013年04月 - 2015年03月
    札幌弁護士会, 懲戒委員会予備委員, その他
  • 2011年05月 - 2013年04月
    北海道情報公開・個人情報保護審査会, 委員, 自治体
  • 2006年04月 - 2008年03月
    日本評論社「法律時報」誌, 第3期編集委員, その他

学内役職歴

  • 大学院法学研究科副研究科長, 2020年4月1日 - 2022年3月31日

■研究活動情報

論文

  • 改正臓器移植法の回顧と展望               
    城下裕二
    只木誠=佐伯仁志=北川佳世子(編)『甲斐克則先生古稀祝賀論文集[下巻]』(成文堂), 285, 302, 2024年10月, [招待有り]
    日本語
  • 準詐欺罪をめぐる解釈論上の諸問題               
    城下裕二
    穴沢大輔=佐藤陽子=城下裕二=角田真理子=松原和彦(編)『消費社会のこれからと法 長井長信先生古稀記念』(信山社), 3, 25, 2024年01月
  • 実行の着手               
    城下裕二
    法学教室, 514, 15, 19, 2023年07月, [招待有り]
    日本語
  • 日本裁判員裁判的量刑判断之現況與課題               
    城下裕二, 林儹紘 訳
    月旦法學, 337, 160, 170, 2023年06月, [招待有り]
    研究論文(学術雑誌)
  • 臨床研究に基づく論文掲載と虚偽・誇大広告罪の成否
    城下裕二
    山口厚ほか(編)『実務と理論の架橋―刑事法学の実践的課題に向けて―』, 293, 314, 2023年02月, [招待有り]
    日本語, 11589168
  • 裁判員裁判時代の量刑論を考える―野村健太郎『量刑の思考枠組み』を読んで―               
    城下裕二
    佐伯仁志ほか(編)『刑事法の理論と実務④』, 141, 164, 2022年10月, [招待有り]
  • クレプトマニア(窃盗症)・摂食障害と刑事責任               
    城下裕二
    刑事法ジャーナル, 72, 19, 34, 2022年05月, [招待有り]
    日本語
  • 「裏返しの犯罪論」について―中止未遂の理論構造との関連で―               
    城下裕二
    高橋則夫先生古稀祝賀論文集[上巻], 641, 659, 2022年03月, [招待有り]
    日本語
  • 未遂犯論の系譜               
    城下裕二
    刑事法学の系譜 内田文昭先生米寿記念, 493, 518, 2022年01月, [招待有り]
  • 窃盗症(クレプトマニア)・摂食障害と刑事責任をめぐる近時の裁判例の動向               
    城下裕二
    寺崎嘉博先生古稀祝賀論文集[下巻], 153, 179, 2021年12月, [招待有り]
  • Medical Technology, Terminal Care and Criminal Law: Court Cases from Japan               
    Yuji Shiroshita
    Susanne Brucksch and Kaori Sasaki (eds.), Humans and Devices in Medical Contexts: Case Studies from Japan, Palgrave Macmillan, 143, 166, 2021年06月, [査読有り], [招待有り]
    英語
  • 同時傷害の特例と限定解釈               
    城下裕二
    日髙義博先生古稀祝賀論文集 下巻, 49, 75, 2018年10月, [招待有り]
    日本語
  • Sentencing and Punishment in Japan and England : A Comparative Discussion               
    Julius Weitzdörfer, Yuji Shiroshita, Nicola Padfield
    Jianhong Liu and Setsuo Miyazawa(eds.), Crime and Justice in Contemporary Japan, Springer, 189, 214, 2018年01月, [査読有り], [招待有り]
    英語
  • 裁判員裁判における死刑選択基準               
    城下裕二
    現代日本の法過程(宮澤節生先生古稀記念)下巻, 117, 136, 2017年05月, [招待有り]
    日本語
  • 数故意犯説と責任主義               
    城下裕二
    山中敬一先生古稀祝賀論文集 上巻, 373, 390, 2017年04月, [招待有り]
    日本語
  • 無許可輸入罪における実行の着手について               
    城下裕二
    変動する社会と格闘する判例・法の動き 渡辺咲子先生古稀記念, 37, 59, 2017年03月, [招待有り]
    日本語
  • 窃盗症(クレプトマニア)・摂食障害と刑事責任               
    城下裕二
    浅田和茂先生古稀記念論文集 上巻, 299, 319, 2016年10月, [招待有り]
    日本語
  • 特別予防論の現在と責任論の展望               
    城下裕二
    法律時報, 88, 7, 15, 22, 2016年06月, [招待有り]
    日本語
  • 量刑判断における行為事情と行為者事情―「死刑と無期の間」を中心に
    城下裕二
    季刊刑事弁護, 83, 127, 134, 現代人文社 ; 1995-, 2015年07月, [招待有り]
    日本語, 研究論文(研究会,シンポジウム資料等)
  • 裁判員裁判と「同種事犯の量刑傾向」―最高裁平成26年7月24日判決を中心に―
    城下裕二
    札幌学院法学, 31, 2, 129, 148, 札幌学院大学総合研究所, 2015年03月, [招待有り]
    日本語, 論説Article
  • アスペルガー症候群と刑事責任               
    城下裕二
    川端博先生古稀記念論文集(上巻), 241, 268, 2014年10月, [招待有り]
  • 混合的包括一罪の再検討               
    城下裕二
    刑事法・医事法の新たな展開・上巻(町野朔先生古稀記念), 331, 360, 2014年03月, [招待有り]
  • 犯罪被害者と量刑―量刑の本質論・実体刑法の視点から               
    城下裕二
    刑法雑誌, 52, 3, 66, 78, 2013年05月, [招待有り]
    研究論文(学術雑誌)
  • 日本の裁判員裁判における量刑判断               
    閔永盛, 城下裕二
    法学研究(釜山大学法学研究所), 54, 2, 55, 76, 2013年05月, [招待有り]
  • 終末期医療をめぐる刑法上の諸問題               
    城下裕二
    刑事法ジャーナル, 35, 103, 110, 2013年02月, [招待有り]
    日本語, 研究論文(学術雑誌)
  • 医療観察法における対象行為の主観的要件について               
    城下裕二
    刑法・刑事政策と福祉(岩井宜子先生古稀祝賀論文集), 99, 117, 2011年12月, [招待有り]
  • 裁判員裁判における量刑の動向と課題               
    城下裕二
    犯罪と非行, 170, 60, 85, 2011年12月, [招待有り]
  • Current Trends and Issues in Japanese Sentencing               
    Yuji Shiroshita
    Federal Sentencing Reporter, 22, 4, 243, 248, 2010年04月, [査読有り], [招待有り]
    英語, 研究論文(学術雑誌)
  • 改正臓器移植法の成立と課題               
    城下裕二
    刑事法ジャーナル, 20, 11, 17, 2010年01月, [招待有り]
  • 無期刑受刑者の仮釈放をめぐる諸問題 (特集 無期刑受刑者を巡る諸問題)
    城下 裕二
    犯罪と非行, 161, 5, 27, 日立みらい財団, 2009年08月, [招待有り]
    日本語

その他活動・業績

書籍等出版物

  • 刑法演習サブノート210問[第2版]               
    井田良, 大塚裕史, 城下裕二, 髙橋直哉
    弘文堂, 2024年04月, 9784335359774, [共編者(共編著者)]
  • 消費社会のこれからと法 長井長信先生古稀記念               
    穴沢大輔, 佐藤陽子, 城下裕二, 角田真理子, 松原和彦
    信山社, 2024年01月, 9784797282047, [共編者(共編著者)]
  • 刑法各論判例インデックス[第2版]               
    井田良, 城下裕二
    商事法務, 2023年03月, 9784785730130, [共編者(共編著者)]
  • 新・コンメンタール刑法[第2版]
    松宮, 孝明, 金澤, 真理, 第2章 刑
    日本評論社, 2021年02月, 9784535525344, xviii, 524p, 日本語, [分担執筆]
  • 刑法演習サブノート210問               
    井田良;大塚裕史;城下裕二;髙橋直哉
    弘文堂, 2020年04月, [共編者(共編著者)]
  • 刑法総論判例インデックス[第2版]               
    井田良;城下裕二
    商事法務, 2019年12月, [共編者(共編著者)]
  • 責任と刑罰の現在               
    城下裕二
    成文堂, 2019年12月, [単著]
  • 医事法辞典               
    甲斐克則, オプト・アウト、オプト・イン、角膜及び腎臓の移植に関する法律、生体移植、生体肝移植、臓器の移植に関する法律、臓器売買、ドミノ移植、病気腎移植、量刑(10項目)
    信山社, 2018年10月, [分担執筆]
  • 刑法各論判例インデックス               
    井田良, 城下裕二
    商事法務, 2016年10月, [共編者(共編著者)]
  • 量刑理论的现代课题(增补版)               
    黎其武, 趙姍姍
    城下裕二, 法律出版社(中国), 2016年07月
  • 臓器移植と医事法               
    甲斐克則, 5 生体移植と刑法
    信山社, 2015年09月, [分担執筆]
  • 新・コンメンタール刑法               
    伊東研祐, 松宮孝明
    日本評論社, 2013年03月, [分担執筆]
  • 刑事裁判における心理学・心理鑑定の可能性               
    白取祐司, 第8章 裁判員裁判における量刑判断
    日本評論社, 2013年03月, [分担執筆]
  • 脳死・移植医療               
    倉持武, 丸山英二, 生体移植
    丸善出版, 2012年01月, [分担執筆]
  • 刑法総論判例インデックス               
    井田良, 城下裕二
    商事法務, 2011年10月, [共編者(共編著者)]
  • 量刑理論の現代的課題〔増補版〕               
    城下裕二
    成文堂, 2009年12月, [単著]
  • 生体移植と法               
    城下裕二
    日本評論社, 2009年07月, [編者(編著者)]
  • New Live 刑事法               
    本間一也, 城下裕二, 丹羽正夫
    成文堂, 2009年06月, [共編者(共編著者)]
  • 量刑理論の現代的課題               
    城下裕二
    成文堂, 2007年, [単著]
  • 量刑基準の研究               
    城下裕二
    成文堂, 1995年

講演・口頭発表等

  • Legal Issues on "Diseased Kidney Transplantation" in Japan: From the Viewpoint of Medical Criminal Law               
    Yuji Shiroshita=Miwa Kojimoto
    The 25th Annual World Association for Medical Law, 2019年08月08日, 英語, 口頭発表(一般)
    [国内会議]
  • シンポジアム「北海道における指定入院医療機関の設置について」               
    城下裕二;北潟谷仁(司会・コーディネイター)
    法と精神医療学会 第34回大会, 2019年03月09日, 日本語, 口頭発表(基調)
  • 日本の裁判員裁判における量刑               
    城下裕二
    中日韓「公判中心の訴訟制度改革」シンポジウム, 2018年07月29日, 日本語, 口頭発表(招待・特別)
    [招待講演], [国際会議]
  • 量刑理論の現在とこれからの情状弁護               
    城下裕二
    公益財団法人 日弁連法務研究財団 研修会「情状弁護の質的転換を目指して」, 2017年10月27日, 日本語, 口頭発表(基調)
    [招待講演], [国内会議]
  • Terminal Care and Criminal Law:Focusing on the precedents in Japan               
    Yuji Shiroshita
    DIJ (Deutsches Institut für Japanstudien)Workshop “Humans and Machines in Medical Contexts: Case Studies from Japan”, 2017年03月31日, 英語, 口頭発表(招待・特別)
    [招待講演], [国内会議]
  • 病腎移植をめぐる問題状況               
    城下裕二, 司会, オーガナイザー
    国際ワークショップ「病腎移植をめぐる法的諸問題―ドナーの拡大はどこまで可能か」, 2016年12月11日, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
  • 裁判員裁判における死刑選択基準               
    城下裕二
    Judges Academy(Taiwan) :International Symposium for Evaluation of Capital Sentencing, 2016年11月16日, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
    [招待講演]
  • Criminal Justice and Sentencing : England and Japan Compared               
    Julius Weitzdörfer, Yuji Shiroshita, Nicola Padfield
    Cambridge Festival of Ideas, Darwin College, University of Cambridge, 2015年10月20日, 英語, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
    [招待講演], [国際会議]
  • 量刑判断における行為事情と行為者事情―「死刑と無期の間」を中心に               
    城下裕二
    刑事法学フォーラム第6回研究会, 2015年05月22日
    [招待講演]
  • Sentencing in the Lay Judge System               
    城下裕二
    Korean-Japanese Symposium at the Institute of Law Studies , Pusan National University, Korea, 2012年12月
    [招待講演]
  • 犯罪被害者と量刑―量刑の本質論・実体刑法の視点から               
    城下裕二
    日本刑法学会第90回大会 分科会「犯罪被害者と量刑」(於 同志社大学), 2012年05月19日, 日本語, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
    [招待講演], [国内会議]
  • Recent Trends and Issues in Japanese Sentencing System               
    城下裕二
    国際犯罪学会第16回世界大会, 2011年08月07日, 英語, 口頭発表(一般)
    [国際会議]
  • 生体移植―法律学の立場から               
    城下裕二
    日本医事法学会 第37回年次総会, 2007年11月
    [招待講演]
  • 法定刑の引上げと立法政策               
    城下裕二
    日本犯罪社会学会第31回大会シンポジウム「最近の刑事政策関連立法・施策における政策形成過程の再検討――エビデンス・ベイスト・ポリシーの発想に基づいて――」, 2004年10月24日
    [招待講演]
  • イギリスにおける末期医療と刑法               
    城下裕二
    日本刑法学会北海道部会 第1回例会, 1998年11月
  • Death Penalty in Japan               
    城下裕二
    Boalt Chapter of the National Association of Criminal Defense Lawyers, School of Law, University of California, Berkeley, 1995年03月
    [招待講演]
  • 量刑基準に関する試論―量刑事情としての「犯罪後の態度」を中心に               
    城下裕二
    日本刑法学会第71回大会, 1993年05月23日

所属学協会

  • 日本法社会学会               
  • 法と心理学会               
  • 法と精神医療学会               
  • 日本医事法学会               
  • 日本犯罪社会学会               
  • 日本刑法学会               

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 子宮移植に関する医事刑法上の諸問題の総合的検討
    科学研究費助成事業
    2024年06月 - 2026年03月
    城下 裕二
    日本学術振興会, 挑戦的研究(萌芽), 北海道大学, 24K21398
  • 脱刑事罰処理を支える「治療法学」の確立に向けた学融的総合的研究
    科学研究費助成事業
    2019年04月 - 2024年03月
    指宿 信, 安田 裕子, 廣井 亮一, 丸山 泰弘, 後藤 弘子, 中村 正, 城下 裕二, 青木 孝之
    コロナウイルスの蔓延により、対面での調査研究活動を展開することができず、内外での学会報告などの計画も滞った。一方で、治療的司法研究会を引き続きオンラインで実施した。
    研究会の内容としては、第8回オンライン研究会を、弁護士と心理職の連携をテーマに、臨床心理士の大倉東子氏を迎えて、第9回オンライン研究会を、行為依存と刑事弁護をテーマに、中原潤一弁護士、神林美樹弁護士、精神保健福祉士の斉藤章佳氏、菅原直美弁護士、林大悟弁護士を迎えて、第10回オンライン研究会を薬物事犯と薬物政策をテーマに、佐藤正子弁護士と国立精神・神経医療研究センターの松本俊彦医師を迎えて、第11回オンライン研究会を再犯防止から社会参加に関して、特に高齢犯罪者に焦点を当てて、安田恵美教授(國學院大学)、船山健二教授(新潟県立看護大学)、徳永元教授(大阪公立大学)、井口尚樹教授(目白大学)、高橋康史教授(名古屋市立大学)、金澤真理教授(大阪公立大学)を迎えて、第12回オンライン研究会を新自由刑(新しい拘禁刑)をテーマに、柑本美和教授(東海大学)を迎えて、第13回オンライン研究会を、札幌弁護士会が始めた出所者支援の取り組みについて、プログラムの責任者である高野俊太郎弁護士と札幌管区長の中島学氏を迎えて実施した。
    研究代表者は、センター長を務める成城大学治療的司法研究センターを拠点に研究を僅かながらも進めており、年度末にはセンター刊行「治療的司法ジャーナル」をオンライン出版することができた。また、研究分担者もそれぞれの所属学会の紀要等を通じて成果を発信している。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 成城大学, 19H00572
  • 臓器移植法制・法政策の包括的再検証―改正法施行10年目の現況を踏まえた提言
    科学研究費助成事業
    2020年04月 - 2023年03月
    城下 裕二, 山本 輝之, 湯沢 賢治, 柑本 美和, 西村 勝治, 佐藤 雄一郎, 平野 美紀
    令和3(2021年度)は、前年度に引き続き、臓器移植法改正の論点の1つである、虐待の疑いのある児童からの臓器摘出制限の問題について検討を継続した。特に、この問題についてかねてから詳細な研究を公刊してきた古川原明子教授(龍谷大学)をお招きした研究会を実施し、虐待を理由とする摘出制限に果たして正当化根拠は存在するか、現場の小児科医らはこの制限に対してどのように対処しているか、といった視点からの知見を提供いただくとともに、本プロジェクトの研究代表者・分担者との意見交換を行った。小児科医らによる本制限に対する異論は強く、今後、臓器移植ガイドラインの内容にも影響を与えうる可能性があることについて認識を共有できた。
    また、山口直也教授(立命館大学)の主催される神経法学研究会とも連携し、特に同研究会における脳死体からの臓器移植の最前線に関する研究会に参加させていただき、移植専門医との議論を重ねることにより、脳死臓器移植の現況と課題についての理解を深化させた。
    さらに、障害を有する者のドナーないしはレシピエントとしての適格性に関しては、研究分担者の山本輝之教授の主催される精神医療法研究会とも連携し、そもそもわが国の法律は(精神保健福祉法以外の法を含む)は、国連の障害者権利条約(CRPD)に準拠しているのかという根本問題についての検討を行った。
    これらの研究活動を通じて、移植医療の現状、またドナーおよびレシピエントに生じうる精神的・肉体的な影響の内実をできる限り正確に把握した上で、今後のあるべき臓器移植法制・法政策の方向性を考察するという体制をプロジェクト内に定着させることができたことは極めて有意義であったと思われる。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 20H01430
  • 刑事責任の拡散と収斂―人、法人、AI               
    科学研究費補助金 基盤研究(B)
    2018年04月 - 2022年03月
    今井猛嘉
    日本学術振興会, 競争的資金
  • 臨床研究における刑事規制の総合的検討―「被験者保護法」モデルの構築を目指して
    科学研究費補助金 基盤研究(B)
    2017年04月 - 2020年03月
    城下裕二
    日本学術振興会, 研究代表者, 競争的資金
  • 裁判員裁判における「更生に資する量刑基準」の構築               
    研究助成
    2017年04月 - 2018年09月
    城下裕二
    公益社団法人 日工組社会安全研究財団, 研究代表者, 競争的資金
  • 危険運転の最適な制御を目指して―刑事制裁の多様化の視点から               
    科学研究費補助金 基盤研究(B)
    2014年04月 - 2018年03月
    今井猛嘉
    日本学術振興会, 研究代表者, 競争的資金
  • 裁判員裁判における「同種事犯の量刑傾向」の意義と限界               
    研究助成
    2015年04月 - 2017年03月
    城下裕二
    一般財団法人 司法協会, 研究代表者, 競争的資金
  • 病腎移植に関する刑事法上の諸問題の総合的検討               
    科学研究費補助金 基盤研究(B)
    2014年04月 - 2017年03月
    城下裕二
    日本学術振興会, 研究代表者, 競争的資金
  • 精神障害に罹患した犯罪行為者の処遇―刑事法と精神科医療、福祉との連携
    科学研究費助成事業
    2012年04月 - 2016年03月
    山本 輝之, 町野 朔, 五十嵐 禎人, 柑本 美和, 城下 裕二, 山中 友理, 川本 哲郎, 辻 恵介, 平野 美紀, 水留 正流, 安田 拓人, 丸山 雅夫, 小西 聖子, 橋爪 幸代, 吉中 信人
    医療観察法は、触法精神障害者に対する処遇の全体を解決したものではない。たとえば、知的障害、発達障害、認知症等に罹患し、重大な他害行為を行った者については、同法の処遇の対象からは除外され、刑事施設で処遇が行われており、彼らの社会復帰のための適切な処遇が行われているとはいえない。これに対し、諸外国では、このような者に対して、刑事司法、精神科医療、障害者福祉の3者の連携よる処遇を行っているところがある。そこで、本研究は、このような諸外国における処遇を参考にして、わが国おける処遇モデル案の作成について検討を行ったが、その1つとして、オランダの処遇モデルが参考になるとの結論に至った。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 成城大学, 24330022
  • 子どもへの司法面接:面接法の改善その評価               
    科学研究費補助金 新学術領域研究(研究領域提案型)
    2011年04月 - 2016年03月
    仲真紀子
    日本学術振興会, 競争的資金
  • 法と人間科学               
    科学研究費補助金 新学術領域研究(研究領域提案型)
    2011年04月 - 2016年03月
    仲真紀子
    日本学術振興会, 研究代表者, 競争的資金
  • 修復的司法から修復的正義へ-理論と実証のクロスロード-               
    科学研究費補助金 基盤研究(B)
    2011年04月 - 2015年03月
    松村 良之
    日本学術振興会, 競争的資金
  • 飲酒運転対策の最適な制度設計をめざしてーその学際的研究               
    科学研究費補助金 基盤研究(B)
    2010年04月 - 2014年03月
    今井猛嘉
    日本学術振興会, 競争的資金
  • 生体移植の刑事規制に関する総合的検討
    科学研究費補助金 基盤研究(C)
    2010年04月 - 2012年03月
    城下裕二
    従来わが国では、生体移植に対する法的コントロールの必要性は十分に検討されてこなかった。生体移植に対する適正な刑事規制のためには、許容要件の明確化を図ることが重要である。その手段としては、生体および死体移植を統合した臓器移植法を規定するとともに、ガイドラインを併用することが妥当である。こうした結論は、比較法的研究から得られた知見とも一致する。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 22530064
  • 犯罪を行った精神障害者-刑事責任論と犯罪者処遇論の架橋               
    科学研究費補助金 基盤研究(B)
    2009年04月 - 2012年03月
    山本 輝之
    日本学術振興会, 競争的資金
  • 日独比較による日本の量刑実務の特性に関する理論研究
    科学研究費助成事業
    2008年 - 2010年
    岡上 雅美, 浅田 和茂, 井田 良, 葛原 力三, 城下 裕二, 高山 佳奈子, 本庄 武, 松宮 孝明, 安田 拓人, 小池 信太郎
    本研究は、量刑法研究の盛んなドイツ法を参照・紹介しつつ、裁判員制度の下における量刑の在り方を理論的に検討することを目的とする。従来長きに渡り、量刑は、法曹という専門家の間で自明のものとして行われてきたのであるが、法律専門家ではない裁判員に対して、理論的根拠に基づいた量刑の指針を提供することが、実務家および研究者の緊急の課題であった。その作業は、今後も不断に行われてゆかなければならないが、本研究は、その1つの試みであった。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 筑波大学, 20330013
  • 刑事法学と心理学-刑事裁判心理学の構築に向けて-
    科学研究費助成事業
    2007年 - 2010年
    白取 祐司, 仲真 紀子, 川崎 英明, 今井 猛嘉, 高倉 新喜, 田中 康雄, 松村 良之, 藤田 政博, 森直 久, 城下 裕二, 内藤 大海
    刑事裁判において法心理学は、法専門家(実務法曹)と司法に関わる市民とりわけ裁判員の間のコミュニケーションの実証分析、刑事司法に対する実務家、市民の意識分析による制度見直しへのデータ提供など、様々なかたちで貢献しうることを、実験や調査等を通して明らかにしてきた。また、子どもに対する心理学的観点からの面接法の研究を進め研修など実践段階までいたったほか、外国調査により、刑事司法における心理鑑定の制度化の可能性と必要性を示すことができた。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 19203005
  • 人間の身体・組識の利用をめぐる倫理的法的諸問題
    科学研究費助成事業
    2002年 - 2003年
    東海林 邦彦, 常本 照樹, 城下 裕二, 蔵田 伸雄, 丸山 英二, 旗手 俊彦
    1.平成14年6月から同16年3月まで、本プロジェクト主催の各種シンポジウム(内一つは外国人を招いての国際シンポジウム)・ワークショップ(内一つは外国人を招いての国際ワークショップ)等を計22回開催した。その録音記録は、活字起こしのうえ、「特許と生命倫理」に関しては北大法学論集54巻2号に、「『人間の尊厳』と身体・生命の倫理的法的位置づけ」に関しては北大法学論集54巻6号以下に、またその他のものについてはすべて、簡易製本での小冊子の形で「人倫研シリーズ」として、それぞれ公刊をしてきた。
    2.研究代表者をはじめワーキンググループ責任者は、国内外の各種関連学会に参加し、各分担テーマに関し関連情報の収集に努め、大いに得るところがあった。
    3.研究報告書とりまとめのための研究成果報告会たる「生命倫理・札幌クールセミナー」を昨年7月から8月にかけて札幌で開催し、さらにその後11月東京で開催された「日本生命倫理学会」でのワークショップでは、5人のメンバーの共同で本研究プロジェクトの主要部分の(中間的)成果報告がなされた。
    4.本研究プロジェクト用の情報・意見交換のためのメディアとして、毎月一回A4版平均14-5頁の「人倫研ニュウズレター」を刊行し、メイリングリスト「jinrin ML」とともに、生命倫理に関心を抱く研究者にとっても有益な情報媒体としての場を提供しえたと考えている。
    5.内外の関連規制法令・規則等の一次資料を(翻訳したものもふくめ)デジタルのデータベース「生命倫理関係DB」として収集・整理・公開する作業をおこなった。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 14202005
  • 「回復的司法」モデルの展開とわが国における適用可能性
    科学研究費助成事業
    2000年 - 2001年
    城下 裕二, 岡田 久美子
    本研究においては、近年刑事司法におけるパラダイム転換を図る理論として注目されている「回復的司法」(修復的司法)モデルの、わが国での可能性について検討した。もっとも、「応報的司法」モデルが支配的である(と解される)わが国の現況を前提とするならば、「回復的司法」モデル急な導入は、却ってこのモデルを「変質」させるおそれも危惧される。その意味で、現行司法制度の枠組みを維持しつつ、「回復的司法モデル」の段階的に導入する方向が考慮に値するように思われる。
    「回復的司法」モデルの内容自体、多岐にわたるものであるが、特に注目すべき点は、犯罪への対応の中心に「被害者」を位置づけようとしたことにあるといってよい。そこで、本研究では、被害者との関係修復という要因を、刑事司法過程においていかに捉えていくべきかを検討することとし、その主眼は、「量的段階」におくこととした。同モデルをめぐる議論の焦点の1つは、「刑罰の意義・目的」との関係であり、それが最も先鋭化した形で現れるのが量刑段階であると解されるからである。
    量刑においてこの問題を検討する際に重要となるのは、刑種・刑量の決定に際して「被害者関係的事情」をどこまで、どのように考慮していくかである。本研究では、すでに実体刑法理論との関係で、従来の量刑基準に「被害感情の充足」を代置し、あるいは付加することには多くの疑問があることが明らかにされた。また、処断形成過程における減免事由、特に中止未遂規定の本質に「被害者関係的」な要因を見出そうとする(わが国およびドイツで主張されている)見解にも問題があることが判明した。もとより、現行の刑法体系と「訣別」して、量刑においても「被害者関係的事情」を全面的に考慮することが、将にわたって否定されるものではない。しかし、同モデルの実証研究が十分ではなく、内容自体も論者による多様性が認められる現時点においては、慎重な対応が求められよう。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 札幌学院大学, 12620070

社会貢献活動

  • 「終末期医療と刑法―安楽死・尊厳死問題を中心に―」               
    2019年02月09日
    講師
    講演会
    北海道大学総合博物館
    2019年度第11回土曜公開講座
  • パネルディスカッション「量刑データベースと情状弁護」               
    2014年09月12日
    パネリスト
    セミナー・ワークショップ
    日本弁護士連合会
    第13回 国選弁護シンポジウム
    ウインクあいち(名古屋市)
  • パネルディスカッション「情状弁護と量刑問題」               
    2009年02月21日
    パネリスト
    セミナー・ワークショップ
    日本弁護士連合会
    第13回 刑事弁護経験交流会
    ミッドランドホール(名古屋市)

その他

  • 2012年10月 - 2012年10月
    受験生向け小冊子『知のフロンティア 第2号』における研究紹介
    https://www.hokudai.ac.jp/bureau/nyu/frontier/index.html

担当教育組織

主な担当授業

  • 演習Ⅰ, 2021年, 学士課程, 法学部
  • 刑事法事例問題研究Ⅰ, 2021年, 法科大学院, 法学研究科
  • 刑法Ⅰ, 2021年, 法科大学院, 法学研究科
  • 刑法学特殊演習, 2021年, 修士課程, 法学研究科
  • 刑法学特別研究, 2021年, 博士後期課程, 法学研究科
  • 社会の認識, 2021年, 学士課程, 全学教育