山口 久瑠実 (ヤマグチ クルミ)
| 経済学研究院 現代経済経営部門 経営分析分野 | 講師 |
Last Updated :2025/11/06
■研究者基本情報
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■経歴
学歴
■研究活動情報
論文
- 日本企業における品質不正問題の発生要因 : 日産自動車の排出ガス検査不正の事例分析
山口久瑠実
經濟學研究, 74, 2, 1, 16, 2024年12月
日本語, 研究論文(大学,研究機関等紀要) - 企業倫理研究における非倫理的行動の測定:定量的研究で用いられる3つの測定手法
山口久瑠実
經濟學研究, 73, 1, 9, 27, 2023年06月
日本語, 研究論文(大学,研究機関等紀要) - 従業員の非倫理的行動に関する定量的研究の動向と課題
山口久瑠実
日本経営学会誌, 50, 45, 58, 2022年08月, [査読有り]
日本語, 研究論文(学術雑誌) - 非倫理的行動の類型化―職務怠慢と職務不正の先行条件―
山口久瑠実
日本経営倫理学会誌, 29, 103, 116, 2022年03月, [査読有り]
日本語, 研究論文(学術雑誌)
講演・口頭発表等
- 日本の製造業における検査不正の発生要因
山口久瑠実
日本経営学会第99回大会, 2025年09月03日, 日本語, 口頭発表(一般)
2025年09月02日 - 2025年09月05日, 50752847 - 不正行為の普及要因―金融業における不正融資の事例分析―
山口久瑠実
日本経営学会第97回大会, 2023年09月05日, 日本語, 口頭発表(一般) - 日本企業における非倫理的行動に関する実証研究―組織コミットメントおよび倫理的リーダーシップによる影響の検討―
山口久瑠実
2023年度組織学会ドクトラル・コンソーシアム, 2022年09月30日, 日本語, その他 - 日本企業における品質不正問題の発生要因―日産自動車の排出ガス検査不正の事例分析―
山口久瑠実
日本経営倫理学会第30回記念研究発表大会, 2022年07月31日, 日本語, 口頭発表(一般) - 日本企業における非倫理的行動の実証研究
山口久瑠実
2022年度組織学会研究発表大会, 2022年06月04日, 日本語, 口頭発表(一般) - 非倫理的行動の類型化―職務不正と職務怠慢の先行条件―
山口久瑠実
日本経営倫理学会第29回研究発表大会, 2021年06月19日, 日本語, 口頭発表(一般) - 非倫理的行動に関する実証研究の動向と課題
山口久瑠実
日本経営倫理学会第28回研究発表大会(発表申込は受理されたがCOVID-19感染拡大のため中止), 日本語, 口頭発表(一般)
2020年06月22日 - 2020年06月23日
所属学協会
共同研究・競争的資金等の研究課題
- 組織不正の業界固有の発生要因-業界固有の合理化の探索-
科学研究費助成事業
2025年04月01日 - 2029年03月31日
谷口 勇仁, 浅井 敬一朗, 山口 久瑠実
日本学術振興会, 基盤研究(C), 中京大学, 25K05250 - 組織不祥事の発生プロセスおよび常態化プロセスの解明
科学研究費助成事業
2021年04月 - 2024年03月
山口 久瑠実
2022年度の研究実績の概要は以下のとおりである.
第1に,組織コミットメント(情緒的/存続的/規範的)および倫理的リーダーシップが,日本企業における従業員の非倫理的行動にどのような影響を与えるのかを明らかにすることを目的として,定量的研究を実施した.その結果,①情緒的コミットメントが高い従業員ほど非倫理的行動の頻度が低くなること,②存続的コミットメントが高い従業員ほど非倫理的行動の頻度が低くなること,③規範的コミットメントが高い従業員ほど非倫理的行動の頻度が高くなること,④上司の倫理的リーダーシップが高いと従業員の非倫理的行動の頻度が低くなること,⑤倫理的リーダーシップは,「情緒的コミットメントが高いと非倫理的行動の頻度が低くなる」という関係を強めること,の5点を明らかにした.
第2に,2019年に発覚した日産自動車による排出ガス検査不正を事例とし,不正が行われた5つの工場と,不正が行われなかった九州工場の比較を通じて,現場レベルでの不正の発生要因を明らかにすることを目的に分析を行った.その結果,排出ガス検査不正が発生した5つの工場では,①検査作業・不具合発生に対するプレッシャー,②上司・他部署に気づかれずに不正をする機会,③試験条件・検査基準に対する合理化という3点が品質不正を生じさせた可能性があることを示した.他方,九州工場においては,排出ガス検査に関する専門知識を有する専門工長の存在とそのふるまいによって,不具合発生に対するプレッシャーが低減され,上司に気づかれずに不正をする機会が少ないと認識し,試験条件や検査基準に対する合理化が抑制されたことで,不適切な排出ガス検査が行われなかったことを指摘した.
日本学術振興会, 特別研究員奨励費, 北海道大学, 研究代表者, 22KJ0017