北野 翔 (キタノ シヨウ)

工学研究院 応用化学部門 機能材料化学分野特任助教
Last Updated :2025/06/10

■研究者基本情報

学位

  • 博士(工学), 近畿大学

Researchmap個人ページ

研究者番号

  • 50736840

研究キーワード

  • in situ電気化学測定
  • 電気化学
  • 光触媒
  • ソルボサーマル合成
  • ナノシート
  • 金属酸化物

研究分野

  • ものづくり技術(機械・電気電子・化学工学), 触媒プロセス、資源化学プロセス
  • ナノテク・材料, エネルギー化学

担当教育組織

■研究活動情報

論文

その他活動・業績

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • アノード酸化法を用いた高活性鉄系合金電極の新規創製と活性化機構
    科学研究費助成事業
    2023年04月01日 - 2027年03月31日
    幅崎 浩樹, 北野 翔
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 23H00224
  • ナノシートエッジと形状制御ナノ粒子によるデュアルサイト吸着型活性点の構築
    科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    2022年04月01日 - 2025年03月31日
    北野 翔
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 北海道大学, 22K05295
  • 単層ナノシート担体を用いた金属クラスター電極触媒の電子状態制御
    科学研究費助成事業 若手研究
    2020年04月01日 - 2022年03月31日
    北野 翔
    OERに活性なイリジウムクラスターを電極触媒として、層状複水酸化物(LDH)および遷移金属カルコゲナイド(TMD)の単層ナノシートを複合した。LDHを担体とした場合はイリジウムが還元的に、TMDを担体とした場合は酸化的に変化することがわかった。OERを行ったところ、TMDに担持したイリジウムクラスターが高い活性を示すことが明らかになった。
    日本学術振興会, 若手研究, 北海道大学, 20K15373
  • 新規な金属ナノ粒子担持LDHナノシート電極触媒材料の合成
    科学研究費助成事業 若手研究
    2018年04月01日 - 2020年03月31日
    北野 翔
    本研究では、層状複水酸化物(LDH)から剥離した水酸化物ナノシートに金属ナノ粒子を担持することで、酸素発生反応(OER)に高活性な新規電極触媒を合成した。金属ナノ粒子の担持により、2価の金属イオンとしてCo2+, Ni2+を含むLDHナノシートの活性が向上することが分かった。金属ナノ粒子の担持により、OERに有効な電極構造が構築されることに加えて、ナノシートとナノ粒子間における電荷移動によって活性点の電子状態が変化し、反応性が向上することが明らかになった。
    日本学術振興会, 若手研究, 18K14323
  • 可視光応答性を有するボール型チタニアナノバスケットの合成とそれを用いる光触媒反応
    科学研究費助成事業 特別研究員奨励費
    2011年 - 2013年
    北野 翔
    種々の条件で合成したHyCOM-TiO_2を合成し、溶媒やカップリング剤の種類を変更してバスケット構造の構築を検討したが細孔を有するボール型のナノバスケットは構築されなかった。HyCOM-TiO_2の多くが球状のような微粒子ではなく、ある程度の厚みを有した六角板状の構造であるため、バスケット構造の構築が困難であることが原因であると考えられる。
    焼成処理によって表面Rh種の状態を制御した高活性なRh^<3+>/TiO_2を用い、可視光照射下において本課題の反応の一つであるニトロベンゼンの光触媒的還元反応を行った。2-プロパノール溶媒を用いてこの反応を行ったところ、反応の進行が確認され、65%の選択率でアミノベンゼンを得ることに成功した。これは可視光照射下において金属イオン修飾TiO_2光触媒系を用いて還元的有機合成を行った初めての例である。また、この反応系はTiO_2をベースにした可視光応答型光触媒による還元反応であるため、既存の反応系への応用や他反応系との様々な組み合わせが期待できる。
    金属イオン修飾TiO_2を用いたアルコールの選択酸化反応において、さらなる反応性の向上のために反応系における基質(ベンジルアルコールとその酸化生成物)の吸着特性の解析を行った。その結果、基質の酸化速度はTiO_2上への吸着量に依存することを見出した。金属イオン修飾TiO_2を用いた本反応系において基質の酸化速度は吸着量によって決定され、アルコールとアルデヒドの吸着量の差が、アルデヒド生成の高い選択性に寄与していることが明らかになった。これらの結果は、TiO_2ベースの光触媒を用いるアルコールの選択酸化反応系において、今後の触媒設計指針に大きく貢献すると考えられる。
    総括すると、HyCOM-TiO_2を用いたバスケット構造の構築には至らなかったが、金属イオン修飾物の制御や、ソルボサーマル法によって合成した新規可視光応答型光触媒により、当初の計画以上の反応の多様性を得るとともに、今後の可視光応答型光触媒の発展が期待される結果を得た。
    日本学術振興会, 特別研究員奨励費, 近畿大学, 11J10617