三友 秀之 (ミトモ ヒデユキ)

電子科学研究所 生命科学研究部門准教授
Last Updated :2025/06/07

■研究者基本情報

学位

  • 博士(工学), 東京工業大学

Researchmap個人ページ

研究者番号

  • 50564952

研究分野

  • ナノテク・材料, 生体化学
  • ナノテク・材料, ナノ材料科学
  • ナノテク・材料, 高分子材料

担当教育組織

■経歴

経歴

  • 2017年09月 - 現在
    北海道大学, 電子科学研究所, 准教授
  • 2022年08月 - 2025年07月
    国立陽明交通大学, 客員准教授, 台湾
  • 2024年08月 - 2025年03月
    東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授(クロスアポイントメント)
  • 2023年09月 - 2024年03月
    東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授(クロスアポイントメント)
  • 2011年04月 - 2017年08月
    北海道大学, 電子科学研究所, 助教
  • 2009年06月 - 2011年03月
    北海道大学, 電子科学研究所, 博士研究員
  • 2007年06月 - 2009年05月
    Lehigh University, Post Doctoral Fellow
  • 2007年04月 - 2007年05月
    東京工業大学, 博士研究員

学歴

  • 2002年04月 - 2007年03月, 東京工業大学大学院, 生命理工学研究科
  • 1998年04月 - 2002年03月, 東京工業大学, 生命理工学部

■研究活動情報

論文

その他活動・業績

書籍等出版物

  • Materials Nanoarchitectonics, From Integrated Molecular Systems to Advanced Devices
    Hideyuki Mitomo, Kuniharu Ijiro, Chapter 7, Metal Nanoarchitectonics: Fabrication of Sophisticated Gold Nanostructures for Functional Plasmonic Devices
    Elsevier, 2023年12月, 9780323994729, 137-159, 英語, [分担執筆]
  • 金属ナノ粒子、微粒子の合成、調製と最新応用技術
    三友 秀之, 第7章 第5節 金ナノ粒子の自己組織化と高感度バイオセンサへの展開
    技術情報協会, 2021年10月, 9784861048623, 558p, 403-411, 日本語, 学術書, [分担執筆]
  • バイオミメティクス・エコミメティクス : 持続可能な循環型社会へ導く技術革新のヒント
    三友 秀之, 第10 章 持続型工業の創成に向けて:ナノ材料とバイオミメティクス
    シーエムシー出版, 2021年01月, 9784781315638, xi, 367p, 279-289, 日本語, 学術書, [分担執筆]
  • Stimuli-Responsive Interfaces -Fabrication and Application-               
    Hideyuki Mitomo, Kenichi Niikura, Kuniharu Ijiro, Chapter 8, Stimuli-responsive structure control of gold nanoparticle assembly
    Springer, 2016年11月, 9789811024634, 127-145, 英語, 学術書, [共著]
  • 生物模倣技術と新材料・新製品開発への応用               
    三友秀之, 居城邦治, 第7章第1節 生物の持つ発色メカニズムとその応用展開
    技術情報協会, 2014年07月, 9784861045363, 702, 405-412, 日本語, 学術書, [共著]

講演・口頭発表等

  • Assembly/Disassembly of Gold Nanorods in the Polymer Brush               
    Hideyuki MITOMO, Jingyan Yang, Kuniharu IJIRO
    14th International Gel Symposium, 2024年11月20日, ポスター発表
    2024年11月17日 - 2024年11月21日, [国際会議]
  • 金ナノ粒子自己組織化膜を利用したタンパク質高感度検出システムの開発               
    三友 秀之
    第4回 マテリアル・計測ハイブリッド研究センター若手フォーラム, 2024年11月05日, 口頭発表(招待・特別)
    2024年11月05日 - 2024年11月06日, [招待講演], [国内会議]
  • DNAブラシ内に配向固定化された金ナノロッドの集合化制御               
    三友 秀之, 楊 婧姸, 居城 邦治
    第73回 高分子討論会, 2024年09月26日, 口頭発表(一般)
    2024年09月25日 - 2024年09月27日, [国内会議]
  • 高分子ブラシ基板上で垂直配向した金ナノロッドの可逆的な集合制御               
    三友 秀之, 楊 婧姸, 居城 邦治
    第75回 コロイドおよび界面化学討論会, 2024年09月19日
    2024年09月17日 - 2024年09月20日, [国内会議]
  • 金ナノ粒子自己組織化膜複合ゲルを用いた超高感度タンパク質検出法の開発               
    三友 秀之, 高 天旭, 石 旭, 居城 邦治
    第34回バイオ・高分子シンポジウム, 2024年08月02日, 口頭発表(一般)
    2024年08月01日 - 2024年08月02日, [国内会議]
  • 高分子ブラシの膜厚変化を利用したロッド型金ナノ粒子の可逆的配向変化               
    Hideyuki Mitomo, Yu Sekizawa, Yuka Hasegawa, Yusuke Yonamine, Kuniharu Ijiro
    第73回高分子学会, 2024年06月06日, 英語, 口頭発表(一般)
    2024年06月05日 - 2024年06月07日, [国内会議]
  • 異方性金ナノ粒子の自己組織化と高分子を利用した動的構造制御               
    三友 秀之
    ナノ学会第22回大会, 2024年05月23日, 口頭発表(招待・特別)
    2024年05月22日 - 2024年05月24日, [招待講演], [国内会議]
  • Active Control of Plasmonic Nanoparticles Using Polymer Gels               
    14th ISAJ ANNUAL SYMPOSIUM ON INTEGRATED SCIENCE FOR A SUSTAINABLE SOCIETY, 2023年11月10日, Indian Scientists Association in JAPAN, 英語, 口頭発表(招待・特別)
    Sapporo, 日本国, [招待講演], [国際会議]
  • オリゴエチレングリコール被覆金ナノ粒子の表面特性と機能制御               
    三友秀之, 丹羽萌乃佳, 熊 坤, 与那嶺 雄介, 居城 邦治
    第72回高分子討論会, 2023年09月27日, 高分子学会, 日本語, 口頭発表(一般)
    2023年09月26日 - 2023年09月28日, 香川大学, 日本国, [国内会議]
  • オリゴエチレングリコール被覆金ナノ粒子のデザインと表面物性               
    三友秀之
    第74回コロイドおよび界面化学討論会, 2023年09月14日, 日本化学会 コロイドおよび界面化学部会, 日本語, 口頭発表(招待・特別)
    2023年09月12日 - 2023年09月14日, 信州大学, 日本国, [招待講演], [国内会議]
  • Active Control of Plasmonic Nanoparticles Using Polymers               
    Hideyuki Mitomo
    The 13th SPSJ International Polymer Conference, 2023年07月20日, The Society of Polymer Science, Japan, 英語, 口頭発表(招待・特別)
    2023年07月18日 - 2023年07月21日, Sapporo, 日本国, [招待講演], [国際会議]
  • Flexible Control of Gold Nanorod Arrangements on Polymer Brush Substrates               
    Hideyuki Mitomo
    The 14th Asia-Pacific Conference on Near-field Optics, 2023年06月20日, 英語, 口頭発表(招待・特別)
    2023年06月19日 - 2023年06月22日, Busan, 大韓民国, [招待講演], [国際会議]
  • Actively configurable gold nanorod array on DNA brushes
    Hideyuki Mitomo
    The 10th Chemical Nanoscience Symposium, 2023年05月16日, 英語, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
    2023年05月16日 - 2023年05月16日, Newcastle, グレートブリテン・北アイルランド連合王国(英国), [招待講演], [国際会議]
  • Flexibly Configurable Gold Nanorod Arrays Templated on Polymer Brush Substrates               
    Hideyuki Mitomo
    MATCON2023, 2023年01月14日, 英語, 口頭発表(招待・特別)
    2023年01月12日 - 2023年01月14日, インド, [招待講演], [国際会議]
  • Flexibly Configurable Gold Nanorod Arrays on Polymer Brush Substrates               
    Hideyuki Mitomo
    2022 RIES-CEFMS Symposium, 2022年12月14日, 英語, シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
    2022年12月13日 - 2022年12月14日, 台湾, [招待講演], [国際会議]
  • Gold Nanorod Arrays with Flexible Structures on Polymer Brush Substrates               
    Hideyuki Mitomo
    AsiaNANO 2022, 2022年11月10日, 英語, 口頭発表(招待・特別)
    2022年11月09日 - 2022年11月10日, Busan, 大韓民国, [招待講演], [国際会議]
  • 高分子ブラシを利用した棒状金ナノ粒子の垂直配列化と配向変化               
    関澤 祐侑, 三友 秀之, 与那嶺 雄介, 磯野 拓也, 田島 健次, 佐藤 敏文, 居城 邦治
    第73回コロイドおよび界面化学討論会, 2022年09月20日, 日本化学会 コロイドおよび界面化学部会, 日本語, 口頭発表(一般)
    2022年09月20日 - 2022年09月22日, 広島大学, 日本国, [国内会議]
  • 2次元平面上で構造を制御可能な金ナノロッドアレイの創製               
    三友 秀之, 楊 セイケン, 関澤 祐侑, 与那嶺 雄介, 居城 邦治
    第71回高分子討論会, 2022年09月06日, 高分子学会, 日本語, 口頭発表(一般)
    2022年09月05日 - 2022年09月07日, 北海道大学, 日本国, [国内会議]

所属学協会

  • 応用物理学会               
  • 高分子学会               
  • 日本化学会               
  • ナノ学会               

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 標的物質の高効率取込機構を持つ超高感度バイオセンシング技術の創成
    科学研究費助成事業
    2024年04月 - 2027年03月
    三友 秀之, 石 旭, 矢野 隆章
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 24K01275
  • タンパク質を1分子から定量的に見分ける検出システム               
    2024年度 研究助成
    2025年02月 - 2026年04月
    公益財団法人 上原記念生命科学財団
  • 金ナノ粒子の表面デザインを駆使したプロテインコロナの光制御法の開発
    科学研究費助成事業
    2022年06月 - 2025年03月
    三友 秀之, 佐藤 信一郎
    本研究では、高い光機能性と生体適合性を有する金ナノ粒子を用いたナノ粒子医療の開発に取り組んでいる。ナノ粒子医療においては、粒子が血中を安定に滞留し、対象とする疾患部位に特異的に作用するターゲット能が重要である。しかし、一般的に、ナノ粒子が血中に投与されると粒子の表面に様々なタンパク質が吸着してプロテインコロナを形成し、マクロファージに認識されて排除されたり、目的細胞へのターゲット能が失われたりする。このような課題に対し、これまで吸着性を低減するための表面デザインが検討されてきた。本研究では、一歩進んだ“プロテインコロナを制御する手法”の開発を目指し、粒子の表面デザインについて検討を進めている。具体的には、自身のタンパク質が吸着することで粒子の凝集体形成を抑制し、かつ免疫システムから異物として認識されないようにしながらも、マクロファージが認識するようなタンパク質は吸着せず、さらには、特定の部位に到着した際には光刺激によってターゲット能を発揮できるナノ粒子の創製を目指している。
    令和4年度は、研究代表者が開発してきた温度応答性を付与する表面被覆分子による機能化を拡張し、よりオリゴエチレングリコール分子鎖が長い分子と混合することで、粒子表面へのタンパク質の吸着性を制御できることを新たに発見した。また、オリゴエチレングリコールが長い分子と混合したことによって応答温度が上昇することが確認されたが、適切な応答温度への再設定も達成した。つまり、体温付近での鋭敏な温度応答性を維持しながら、タンパク質の吸着性を制御可能な表面デザインを見いだした。結果として、血清をいれた細胞培養液中において、血清タンパク質の吸着による粒子の分散安定化と温度変化に応答した粒子の集合化を両立できることがあきらかになった。
    日本学術振興会, 挑戦的研究(萌芽), 北海道大学, 22K19929
  • 新奇ナノポアデバイスの創製に向けた金ナノ構造の精密制御技術の構築
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2021年04月01日 - 2024年03月31日
    三友 秀之, 斎木 敏治, 矢野 隆章
    本研究では、金属ナノ構造体が特定波長の光の照射下で示す表面プラズモン共鳴を利用した生体高分子の高感度検出法として、表面増強ラマン散乱測定基材の開発に取り組んでいる。表面プラズモン共鳴は金属ナノ構造体の中でも鋭利な部分で強く増強され、特に狭いギャップ部位において著しく増強されることが知られているが、その狭いギャップ部位にいかに効率的に測定対象物質を導入できるかが重要な課題となっている。本研究では、独自に開発した「ハイドロゲルを利用して金属ナノ構造体のギャップ距離を変える技術」を基板上に形成したナノポアに組み込むことで、この課題の解決を目指している。具体的には、三角形プレート状ナノ粒子を円形のナノポアに6つ頂点が向き合った形で導入する技術を開発する。さらに、このナノ粒子をハイドロゲルと複合化し、ナノスケールでギャップを制御するシステムへと組み上げる。当該年度においては、気-液あるいは液-液界面における自己組織化の手法を用いて異方性ナノ粒子を並べ、基板上に転写する手法の開発に取り組み、頂点が近接した状態で密に粒子が配置された薄膜を形成することに成功した。一方で、ナノポアにプラズモニックナノ粒子を精密に配置する技術の確立に関しては進行途中であり、検討の余地が残っている。ナノポアへのプラズモニックナノ粒子の精密配置技術の確立については、ポアの孔径や表面の物性など調整しながら検討を進めている。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 21H01736
  • ナノスケール光サーモメトリーの開発と表面熱物性計測の新展開
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2020年04月01日 - 2023年03月31日
    矢野 隆章, 三友 秀之
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 徳島大学, 20H02087
  • ナノ粒子コア型ハイブリッドデンドリマーの異方的形状動的変化に基づく協奏機能の誘起
    科学研究費助成事業 基盤研究(A)
    2019年04月01日 - 2023年03月31日
    蟹江 澄志, 松原 正樹, 三友 秀之
    無機ナノ粒子は,プラズモン共鳴,量子効果,磁気特性など,実に魅力的な性質を示す.これらは,孤立したひとつの「情報」として捉えられる.一方,来たるべき Society5.0 の世界では,「情報」の,動的・有機的な書き換え技術が求められる.すなわち,さまざまな刺激により,動的かつ可逆的に「情報」を書き換え可能とする材料研究がサイエンスとして求められる.ナノ粒子材料の視点に立てば,ナノ粒子の「情報」が,外部刺激により増強,消失,変換,伝搬できれば理想的である.では,如何にすれば実現できるであろうか?本研究では,ナノ粒子表面でのデンドロンのダイナミズムに由来したハイブリッドデンドリマーへの異方的形状の誘起によりナノ粒子の「情報」を動的に外部制御する手法を開発することを目的とした.
    本研究では,次の5つの研究項目を掲げ研究を遂行する.【1】機能性無機ナノ粒子をコアとするハイブリッドデンドリマーの設計と合成.【2】オリゴチオフェン型液晶性デンドロンの設計,合成,評価.【3】ハイブリッドデンドリマーからなる液晶性自己組織構造構築・制御法開拓.【4】先端計測によるハイブリッドデンドリマーの液晶性自己組織構造解析.【5】ハイブリッドデンドリマーの材料特性解析・制御.
    なかでも本年度は特に,【1】から【3】につき,研究代表者および分担者の密接な連携により集中的に材料合成を行った.まず,【1】では,分担者松原と連携し,金,量子ドット,Fe3O4, FePt 球状ナノ粒子をコアとする“液晶性有機無機ハイブリッドデンドリマー”を設計・合成した.一方,分担者三友は主に,COOH 基含有チオールを内部シェルとした単分散金ナノロッドの調製および精製手法の開拓を行った.【2】では,液晶性デンドロンの精密有機合成を行った.また,【3】では,磁気誘導加熱および小角X線散乱回折により特性評価を行った.
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 東北大学, 19H00845
  • 光刺激に応答して基板上で集合状態が変わる金ナノロッドアレイの創製
    科学研究費助成事業
    2021年09月 - 2023年03月
    三友 秀之
    金属ナノ粒子は表面プラズモン共鳴現象と呼ばれるバルク材料とは異なる特性を示す。中でも、棒状の金ナノ粒子(金ナノロッド)は近赤外領域に強い吸収を有し、光アンテナや高感度バイオセンサー、医用応用等への応用で注目されている。この金ナノロッドの性質を制御し、高度に活用するためには、金ナノロッドの配向および集合状態を自在に制御可能にすることが重要である。研究代表者はこれまでに、「DNAブラシ」を利用したシステムに着目し、このDNAブラシに適度な静電相互作用力を賦与した金ナノロッドを吸着させることで、自己組織化的に垂直配向固定化できることを明らかにした。さらに、溶液環境を変えることで基板上で金ナノロッドの配向や集合状態を可逆的に制御できることも明らかにしてきた。一方で、これまでのシステム(溶液環境の変化によるもの)では、位置選択性がない等の課題があり、制御性の高い刺激に応答するシステムへの展開が期待されている。そこで本研究では、制御性の高い刺激である「光照射」による金ナノロッドの集合状態の制御システムを目指している。具体的には、温度応答性を賦与した金ナノロッドを調製し、DNAブラシに導入することで温度変化に応答して状態が制御可能な金ナノロッドアレイを作製する。続いて、金ナノロッドが有する光熱変換機能を利用し、光照射により局所的にナノ粒子を加熱し、その熱をトリガーとして金ナノロッドアレイの状態を可逆的に制御可能であることを実証する。
    令和2年度は、研究代表者が開発してきた表面被覆分子によって温度応答性を有する金ナノロッドを調製し、DNAブラシ基板に吸着させた状態でも温度に応答して可逆的に集合・脱集合可能であることを確認した。さらに、表面被覆分子を検討することで、応答温度の調整を行い、適当な温度で応答可能な金ナノロッドアレイの調製に成功した。
    日本学術振興会, 学術変革領域研究(A), 北海道大学, 21H05863
  • 薬剤送達システムへの展開を志向した金ナノ粒子正多面体カプセルの創製               
    研究助成
    2019年10月 - 2021年09月
    公益財団法人 泉科学技術振興財団, 2019-J-023
  • 三角形ナノプレートと脂質膜への誘導システムによる超高感度バイオセンサーの創製
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2018年04月01日 - 2021年03月31日
    三友 秀之, 矢野 隆章
    本研究では、金属ナノ構造体が特定波長の光の照射下で示す表面プラズモン共鳴を利用した生体高分子の高感度検出法として、表面増強ラマン散乱測定基材の開発に取り組んでいる。表面プラズモン共鳴は金属ナノ構造体の中でも鋭利な部分で強く増強され、特に狭いギャップ部位において著しく増強されることが知られているが、狭いギャップ部位に大きな生体高分子を導入することは容易ではない。これまで研究実施者はハイドロゲルの体積変化を利用することでギャップ距離を動的に制御する手法により狭いギャップ部位に大きな物質を導入する効率を高める手法を開発してきたが、さらなる高感度化が必要であった。そこで、本年度はゲルを利用した金ナノ構造体間ギャップ距離の制御性について、原子間力顕微鏡観察、電子顕微鏡観察、顕微分光測定とプラズモンスペクトルの計算により、詳細に調べた。その結果、金ナノ構造体作製時の洗浄と表面処理を適切にすることで、金ナノ構造体は数ナノメートルの精度で均一に動かせるようになることが確認され、高い制御性を実現できることが明らかになった。しかしながら、電子線リソグラフィを利用したナノ構造体の作製では鋭利なエッジ構造を作製することは未だ困難であるため、ナノ粒子を適切に配置して利用する手法の開発にも取り組んできた。実際には、基板上に脂質膜を固定化し、その上に鋭利なエッジを有する三角形プレート状ナノ粒子を固定化する手法を開発している。これまでに、脂質および金ナノ粒子の固定化については確認できており、現在は金ナノ粒子が脂質膜上で流動的に動き、最適化な配置の形成が可能であるかの検討を進めている。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 18H01804
  • 温度応答性金金ナノ粒子の集合化温度の厳密制御システムの開発               
    2019年度研究助成
    2019年04月 - 2020年03月
    公益財団法人 池谷科学技術振興財団, 0311095-A
  • ロッド状金ナノ粒子の動的な配向制御システムの創製               
    2018年09月 - 2019年08月
    公益財団法人 日揮・実吉奨学会
  • B細胞表層での分子認識制御によるユニバーサルナノワクチンの創製
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2016年04月01日 - 2019年03月31日
    新倉 謙一, 三友 秀之, 南原 克行, 田崎 太悠, 居城 邦治, 鈴木 忠樹, 相内 章
    ナノ材料を使うことで免疫応答を制御した新しいワクチンの開発を目指した。そのためにナノ粒子と細胞との相互作用を調べ、ワクチンとしての展開まで行った。プレート状と球状金ナノ粒子を比較すると、粒子の大きさに対する細胞取り込み効果が逆転することを見つけた。さらに、インフルエンザウイルス経鼻ワクチンにおける免疫賦活剤として、ロッド状と球状粒子を比較すると、ロッド状の方が優れていた。ナノ粒子でワクチンを設計する際には、粒子サイズや形状の要因が重要であることがわかった。新たなワクチン設計として、抗原の粒子表面への配向制御固定化のための表面分子合成も進めた。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 日本工業大学, 16H03822
  • 可変ナノギャップを利用した表面増強ラマン散乱による生体高分子の高感度検出法の開発
    科学研究費助成事業 若手研究(B)
    2016年04月01日 - 2018年03月31日
    三友 秀之
    本研究では、超高感度バイオセンシング基材の創製を目指し、ハイドロゲルを基盤とした金属ナノ構造体を精密に動的に制御する機構の開発に取り組んだ。
    1.電子線リソグラフィを利用して金ナノ構造体パターンを作製し、ハイドロゲル表面に転写する手法に改良を加え、構造体の転写効率を高めることに成功した。また、金ナノ構造体の表面修飾を行うことで温度応答性ゲルへの転写も可能になった。
    2.ギャップ距離の制御性について、電子顕微鏡による観察から評価し、ギャップ距離が数ナノメートル以下の精度で均一に制御可能であることを明らかにした。
    日本学術振興会, 若手研究(B), 北海道大学, 16K20870
  • ウィルスを高感度に検出するサイズふるい効果を有するバイオセンサーの開発               
    研究助成
    2017年04月 - 2018年03月
    三友 秀之
    公益財団法人 寿原記念財団, 研究代表者, 競争的資金
  • 可変ナノギャップを利用した表面増強ラマン散乱による生体高分子の高感度検出法の開発               
    科学研究費補助金(若手研究(B))
    2016年04月 - 2018年03月
    三友 秀之
    文部科学省, 研究代表者, 競争的資金
  • 新奇金ナノ構造体修飾方法の開発とナノスケール場の制御による機能創               
    2016年度基礎科学研究助成
    2016年11月 - 2017年11月
    三友 秀之
    公益財団法人 住友財団, 研究代表者, 競争的資金
  • ウイルスを模倣した核酸内包金ナノプレート多面体構造の構築
    科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
    2015年04月01日 - 2017年03月31日
    新倉 謙一, 居城 邦治, 三友 秀之, 鳥居 悠, 杉村 尚俊
    機能性ナノ粒子の自己集合化制御は、光学・電子・医療デバイス開発につながる技術となる。本研究では水溶液中で、ナノ粒子が外部から加えた高分子とともにpH刺激に応じて集合体形成する系を見いだした。粒子表面にオリゴエチレングリコール分子を固定化した金ナノ粒子と、外部に添加したポリアクリル酸のようなアニオン性高分子が酸性条件下で共凝集することを示した。アニオン性高分子の分子量によって金ナノ粒子の集合サイズが制御でき、疎水基の導入によって凝集pHを変えられることがわかった。
    日本学術振興会, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 15K13261
  • DNA の塩基配列選択的メッキによるプラズモニックメタマテリアルの創製               
    野口遵研究助成金
    2016年04月 - 2017年03月
    三友 秀之
    公益財団法人 野口研究所, 研究代表者, 競争的資金
  • 表面増強ラマン散乱による生体高分子の高感度検出を目指した柔軟に構造制御可能な金ナノ構造体の創製               
    研究助成
    2015年12月 - 2016年12月
    三友 秀之
    公益財団法人 カシオ科学振興財団, 研究代表者, 競争的資金
  • 多孔性無機粒子の縫い込み型導入による高強度機能性ゲルの創製
    科学研究費補助金(若手研究(B))
    2012年04月 - 2015年03月
    三友 秀之
    ハイドロゲルの機能性材料化を目指し、強度の向上と光学的機能の賦与に取り組み以下の成果を得た。
    1.多孔性無機粒子と有機高分子鎖とが縫い込み型で複合化した高分子ゲルを作製した。1um以下の粒子径の多孔性材料を用いると変形性を損なうことなく高強度化できることを見いだした。
    2.固体基板上に金ナノ構造を形成し、その基板の上で重合を行うことで金ナノ構造体が表面に転写されたポリアクリル酸ゲルを得た。ゲルの膨潤状態を変化させることで、金ナノ構造を可逆的に制御することに成功した。
    文部科学省, 若手研究(B), 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 24750213
  • 可動型銀ナノ構造体を用いた生体分子の高感度検出法の開発               
    2015年度「貴金属に関わる研究助成金」
    2015年
    三友 秀之
    一般財団法人 田中貴金属記念財団, 研究代表者, 競争的資金
  • DNAブラシを鋳型とした3次元金属パターンの創製               
    2014年度「貴金属に関わる研究助成金」
    2014年
    三友 秀之
    田中ホールディングス, 研究代表者, 競争的資金
  • 毒素およびウィルスの高感度検出法の開発               
    フードイノベーション創造支援事業 研究シーズ発掘(札幌フードタレント)補助金
    2013年
    三友 秀之
    ノーステック財団, 研究代表者, 競争的資金
  • DNA共役量子ドットのプログラマブルナノメッキによる単電子トランジスタの開発
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2010年 - 2012年
    居城 邦治, 佐野 健一, 新倉 謙一, 松尾 保孝, 島本 直伸, 三友 秀之
    単電子トランジスタは、劇的な低消費電力を可能とする素子として注目されている。室温での動作を可能にするためには、ソース電極とドレイン電極の間に直径は数nmの「クーロン島」(極小の導電性金属)をnmの精度で置く必要がある。しかしながら現在のフォトリソグラフィー技術ではこのような精密な構造を作ることは不可能である。そこで本研究では核酸DNAの分子認識を用いることで、自己組織化的にナノワイヤー-量子ドット-ナノワイヤー構造のような単電子トランジスタ構造を作製した。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 22350076
  • 膜タンパク質活性のQCM上でのin situ解析系の構築
    特別研究院奨励費
    2004年04月 - 2007年03月
    三友 秀之
    膜タンパク質はその取り扱いの難しさから、定量的な解析はあまり行われていない。そこで、本研究では膜タンパク質をより定量的に解析するために、水晶発振子マイクロバランス法を用いた解析系の構築を目指した。
    タンパク質の分泌や膜タンパク質の脂質膜内への埋め込みにおいて重要な働きをもっているSecYEという膜貫通型タンパク質をターゲットとした。より安定で取り扱いが容易な高度好熱菌由来のTSecYEとTSecYEと相互作用しタンパク質の膜透過行うタンパク質であるTSecAの発現・調製を行った。そして、TSecAを部位特異的にbiotin化してAvidinを吸着させた水晶発振子の基板上に固定化し、界面活性剤中において高度好熱菌のTSecYEおよびアミノ酸をタンデムにつないで発現させたdimer状態のTSecYYEとの相互作用解析を行った。その結果、TSecYEはdimer状態をとることでTSecAと強く相互作用するようになり、TSecAとTSecYEとの結合は1:2の割合で起こることが示唆された。
    より天然に近い状態で解析を行うため、膜タンパク質が脂質膜に埋め込まれた状態において基板上に固定化できるように2つの方法を検討した。1つは、界面活性剤中で精製された膜タンパク質を部位特異的に修飾し、その修飾部位を利用して基板に固定化し、その後界面活性剤を脂質膜に置換する方法である。2つめは、基板に脂質分子を固定化し、固定化した脂質分子をアンカーとして脂質膜と膜タンパク質を基板上で再構成する方法である。前者の方法では膜タンパク質の配向性と固定化密度を制御した生体膜の再構成ができ、後者では膜タンパク質の流動性を確保した生体膜の固定化が行え、それぞれ一長一短をもつ2つの固定化方法が確立できたと考えられ、今後いろいろな膜タンパク質の機能解析に適用されることが期待される。
    日本学術振興会, 特別研究員奨励費, 東京工業大学, 研究代表者, 競争的資金, 04J04667

産業財産権

  • 標的ポリヌクレオチドを検出するための方法
    特許権, パイク、アンドリュー, テュイテ、アイマー, へドリー、ジョセフ, ホイットフィールド、コレット, ラン、サマンサ, リトル、レイチェル, バラー、マンティージ, 居城 邦治, 三友 秀之, ユニバーシティー オブ ニューキャッスル アポン タイン
    特願2020-544825, 2019年02月25日
    特表2021-514635, 2021年06月17日
    202103012249339651
  • 導電性ゲルおよび導電性ゲルの製造方法
    特許権, 長田 義仁, 島本 直伸, 三友 秀之, 岸 良一, 居城 邦治, 中村 直樹, 独立行政法人理化学研究所, トヨタ自動車株式会社, 独立行政法人産業技術総合研究所
    特願2013-001403, 2013年01月08日
    特開2014-133787, 2014年07月24日
    特許第6164602号, 2017年06月30日
    201403052659080031
  • 異種材料が接合した重合体、及びその製造方法
    特許権, 長田 義仁, 川村 隆三, 居城 邦治, 島本 直伸, 三友 秀之, 中村 直樹, 近藤 拓也, 藤根 学, 独立行政法人理化学研究所, 国立大学法人北海道大学, トヨタ自動車株式会社
    特願2011-198897, 2011年09月12日
    特開2013-060505, 2013年04月04日
    特許第5863008号, 2016年01月08日
    201303096012313190
  • ハイドロゲル、その乾燥物およびハイドロゲルの製造方法
    特許権, 長田 義仁, 富永 大輝, 佐野 健一, 居城 邦治, 三友 秀之, 岩井 覚司, 独立行政法人理化学研究所, 国立大学法人北海道大学, トヨタ自動車株式会社
    特願2010-108217, 2010年05月10日
    特開2011-236309, 2011年11月24日
    特許5741988, 2015年05月15日
    2015年05月15日
    201103048337415608
  • 導電性ハイドロゲル、導電性乾燥ゲル、および導電性ハイドロゲルの製造方法
    特許権, 長田 義仁, 富永 大輝, 佐野 健一, 岸 良一, 居城 邦治, 島本 直伸, 三友 秀之, 独立行政法人理化学研究所, 独立行政法人産業技術総合研究所, 国立大学法人北海道大学
    特願2010-108231, 2010年05月10日
    特開2011-236311, 2011年11月24日
    特許5458264, 2014年01月24日
    2014年01月24日
    201103000068351719
  • イモゴライトを含む重合用組成物、及びその利用
    特許権, 長田 義仁, 居城 邦治, 三友 秀之, 中村 直樹, 近藤 拓也, 藤根 学, 重原 淳孝, 敷中 一洋, 独立行政法人理化学研究所, 国立大学法人北海道大学, トヨタ自動車株式会社, 国立大学法人東京農工大学
    特願2012-082775, 2012年03月30日
    特開2013-213086, 2013年10月17日
    201303071549636074
  • 多孔質無機材料含有エラストマーおよび多孔質無機材料含有エラストマーの製造方法
    特許権, 長田 義仁, 川村 隆三, 三友 秀之, 居城 邦治, 中村 直樹, 近藤 拓也, 藤根 学, 独立行政法人理化学研究所, 国立大学法人北海道大学, トヨタ自動車株式会社
    特願2012-081001, 2012年03月30日
    特開2013-209530, 2013年10月10日
    201303083634476459
  • 膜タンパク質の固定化方法
    特許権, 岡畑 惠雄, 古澤 宏幸, 三友 秀之, 国立大学法人東京工業大学
    特願2008-309407, 2008年12月04日
    特開2010-132594, 2010年06月17日
    201003042920090304