谷口 透 (タニグチ トオル)

先端生命科学研究院 先端融合科学研究部門 化学生物学分野准教授
高等教育推進機構准教授
Last Updated :2025/06/07

■研究者基本情報

学位

  • 博士(理学), 北海道大学大学院理学研究科

Researchmap個人ページ

研究者番号

  • 00587123

研究キーワード

  • 有機化学
  • 物理化学
  • 赤外円二色性
  • 円二色性
  • NMR計算
  • ラマン光学活性
  • キラリティー
  • 生命の起源
  • 生体関連化学
  • 天然物化学

研究分野

  • ライフサイエンス, 生物有機化学

担当教育組織

■経歴

経歴

  • 2023年08月 - 現在
    北海道大学, 大学院先端生命科学研究院, 准教授
  • 2019年05月 - 2023年07月
    北海道大学, 大学院先端生命科学研究院, 講師
  • 2010年05月 - 2019年04月
    北海道大学, 大学院先端生命科学研究院, 助教
  • 2008年08月 - 2010年04月
    米国ハーバード大学, 化学・化学生物学科, 博士研究員(日本学術振興会 海外特別研究員および上原記念生命科学財団ポストドクトラルリサーチ フェローなど))
  • 2007年05月 - 2008年07月
    米国コロンビア大学, 化学科, 博士研究員(日本学術振興会 海外特別研究員)
  • 2005年04月 - 2007年03月
    日本学術振興会, 特別研究員(DC2)
  • 2005年08月 - 2006年07月
    米国コロンビア大学, 化学科, 在外研究員

学歴

  • 2004年04月 - 2007年03月, 北海道大学, 大学院理学研究科, 博士課程
  • 2002年04月 - 2004年03月, 北海道大学, 大学院理学研究科, 修士課程
  • 1998年04月 - 2002年03月, 北海道大学, 理学部, 生物科学科

■研究活動情報

受賞

  • 2020年01月, Thieme Chemistry Journal:, Thieme Chemistry Journals Award               
  • 2019年10月, 公益財団法人MSD生命科学財団:, Chemist Award BCA               
    「キラル分光学による溶液分子構造解析が拓く有機化学」
  • 2015年05月, 平成26年度高分子研究奨励賞               
    受賞研究題目「赤外円二色分光法を用いた溶液中における高分子の構造解析」
    谷口 透, http://main.spsj.or.jp/c15/sho/shoran.php, 国内学会・会議・シンポジウム等の賞
  • 2015年03月, 平成26年度日本化学会進歩賞               
    受賞研究題目「赤外円二色性による立体配置・立体配座決定法の開発」
    谷口 透, http://www.chemistry.or.jp/news/information/26-9.html, 国内学会・会議・シンポジウム等の賞
  • 2013年03月, 日本化学会「若い世代の特別講演会(第27回)」選出               
    谷口 透, http://www.csj.jp/nenkai/standing/young.html, 国内学会・会議・シンポジウム等の賞
  • 2012年11月, ノーステック財団理事長賞               
    谷口 透, http://www.noastec.jp/topics/2012/11/post-87.html, 出版社・新聞社・財団等の賞
  • 2012年09月, 第54回天然有機化合物討論会奨励賞               
    谷口 透, http://www.tennenyuuki.ne.jp/index.html, 国内学会・会議・シンポジウム等の賞
  • 2012年07月, 平成24年度 天然物化学談話会第12回奨励賞               
    谷口 透, http://ndk.dip.jp/~shashin/danwa/award-past.html, 国内学会・会議・シンポジウム等の賞
  • 2009年06月, 第59回リンダウ・ノーベル賞受賞者会議 日本学術振興会派遣               
    谷口 透, http://www.jsps.go.jp/j-lindau/koe2.html, その他の賞
  • 2009年01月, 上原記念生命科学財団ポストドクトラルリサーチフェロー               
    谷口 透
  • 2007年07月, Travel Award by the Stereochemical Society of Greater New York for the poster presentation at 19th International Symposium on Chirality               
    谷口 透, 国際学会・会議・シンポジウム等の賞
  • 2007年05月, 日本学術振興会 海外特別研究員               
    谷口 透
  • 2007年04月, 日本学術振興会 特別研究員(PD)(海外特別研究員採用のため辞退)               
    谷口 透
  • 2005年08月, Best Poster Award (1st Place), 10th International Conference on Circular Dichroism               
    谷口 透, 国際学会・会議・シンポジウム等の賞
  • 2005年04月, 日本学術振興会 特別研究員(DC2)               
    谷口 透
  • 2004年04月, YKK大学院博士学生給与奨学金(吉田育英会ドクター21)1期生               
    谷口 透
  • 2002年04月, YKK大学院修士学生給与奨学金(吉田育英会マスター21)               
    谷口 透

論文

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • カルベノイド挿入反応を利用した含硫黄、窒素、酸素多環式化合物の合成法開発
    科学研究費助成事業
    2020年04月01日 - 2023年03月31日
    浅川 倫宏, 谷口 透
    天然からも得られる2,3-置換インドリン骨格を有する化合物群は、その生物活性に興味が持たれており、新たな医薬品候補として期待されている。そのため、2,3-置換インドリン骨格の効率的な合成法の開発は、医薬品開発において重要である。しかしながら、現在知られている合成法は多段階を要することから、より短段階のものが求められている。そこで、本骨格の構築にC-H 挿入反応を利用すれば、より効率的に合成が可能である。近年、大きく進歩してきた不活性な C-H結合へのカルベン挿入反応は、炭素-炭素結合形成反応の際に求電子側に脱離基やカルボニル基を一切必要としない。そのため、前駆体となる水酸基等からの変換の必要もなく、煩雑な保護や脱保護の段階も軽減する魅力的かつ力量のある合成方法論である。また、不活性な C-H 結合への直接的な官能基化は、高いアトムエコノミーや合成の短段階化による効率化へと繋がる。しかし、本法によるヘテロ環合成法の開発は、主として含酸素芳香環への適用報告のみであった。そこで私は、未だ報告例の無かったアニリン窒素隣接位への C-H挿入反応よるインドリン構築法の開発を検討した。
    本反応の検討を行うため、反応基質の合成に着手した。従来予定していた金属触媒によるカップリング反応での基質合成は困難であった。そのため、より簡便に合成できる方法を計画した。そして目的のジアゾ化合物を合成し、初期検討としてロジウム(II)触媒を用いたC-H挿入反応を試したところ、目的の反応は進行し、インドリン骨格を有する化合物が得られることを見出した。また、基質の適用性の範囲を調べるため、類縁体の合成に着手し、さらなる検討の準備を進めた。一方で、絶対立体配置の解析のため、構造からのスペクトル予測を進めた。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 東海大学, 20K06946
  • VCD励起子キラリティー法による立体構造解析法の開発
    科学研究費助成事業
    2019年04月01日 - 2023年03月31日
    門出 健次, 谷口 透, 村井 勇太
    昨年に引き続き、アルキン、アジド、ニトリル等のIR官能基のVCD励起子キラリティー法への応用可能性を検証するために、各種IR官能基を有する化合物を合成し、その実測VCDを検証した。生体関連中分子に対して、VCD励起子キラリティー法を適用させるため、中分子として、アシルセラミドを選び、分子内の二つのカルボニル基に対してのVCD励起子キラリティー法の適用を考えた。アシルセラミドは、人間の皮膚のバリア機能を担う巨大スフィンゴ脂質分子である。近年、アトピー性皮膚炎の原因がアシルセラミド合成酵素の欠損によるものであることが発見されている。創薬的見地からも、この巨大アシルセラミド分子の全合成研究を実施する。本分子には二つの不斉炭素があるが、その絶対配置決定(例えば天然体)は、通常の方法では極めて困難である。まず、超長鎖脂肪酸を有するセラミドの二級水酸基にアシル基を導入することにより、VCD励起子キラリティー法の適用が可能となると考えた。アシルセラミドは、細長い分子であるが、皮膚上で特殊な構造をとると考えられている。化学合成による純粋なサンプル供給を目指し、スフィンゴ塩基部分、および、長鎖部位の合成に成功し、全合成にむけての部分合成を実施した。特に、長鎖脂肪酸の合成に注力した。オメガ9位に二重結合を有する超長鎖脂肪酸は、これまでにほとんど合成例がない。超長鎖炭化水素の反応性の特性を溶媒により制御する方法を見出し、Wittig反応を基本としたカップリング反応により、C34:1の脂肪酸の合成に成功した。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 19H02836
  • 赤外円二色性の理論計算とラベル化による中分子・極性分子の新たな構造解析法の開発
    科学研究費助成事業
    2018年04月01日 - 2022年03月31日
    谷口 透
    低分子・高分子に次ぐ生体機能分子として、中分子(分子量500~2000程度)が注目されている。有機合成手法や生合成遺伝子操作技術の進歩に伴って、新規構造を有する中分子の大量取得も可能になりつつあり、医薬・農薬を指向した中分子研究は今後さらに盛んになると予想される。しかし、新規分子の取得に伴う構造決定は依然として、研究のボトルネックとなりうる段階である。そこで本研究ではVCD(赤外円二色性)分光法を用いて、中分子にも適用可能な簡便かつ信頼性の高い構造分析法の開発に成功した。また本研究の過程において、片方のみの軸不斉を有するカルボジイミドという特殊な分子の創製にも成功した。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 18H02093
  • 赤外円二色性とラマン光学活性による中分子・極性分子の高精度構造解析法の開発
    科学研究費助成事業
    2019年 - 2022年
    谷口 透
    中分子や柔軟分子のような新奇分子の構造を簡便に分析する手法の開発に向けて、基課題(18H02093)では赤外円二色性(VCD)分光法を用いた研究を進めているが、本課題(18KK0394)ではVCDに加えてラマン光学活性(ROA)分光法を用いた研究を進めている。本申請研究では、ROA測定用の各種分子を国内で有機合成し、国際共同研究先にてROAスペクトルを測定、さらに得られたROAスペクトルを国内における理論計算によって解釈することによる構造解析法の確立を目指したVCD・ROA研究を推進する計画だった。しかし、2020年度に引き続き2021年度もコロナウイルスの影響によって入国制限・帰国制限・海外出張制限を課されるとともに、共同研究先のロイヤルメルボルン工科大学の研究室も長期にわたって閉鎖されたため、渡航できなかった。
    本研究に関連した国内での研究は次の通りである。ROAスペクトル(2019年に測定)を元に構造を分析する方法として、分子動力学(MD)計算とQM/MM法を併用したスペクトル構造計算法の確立を国内で進めてきた。本法はまだ改良の余地があるものの、水中における単糖のスペクトルを計算するには十分な精度が得られるようになってきた。この計算法を利用し、水中における単糖の構造についてVCDスペクトルを用いて解明し、論文発表した。また2400-1900 cm-1領域の振動プローブについても研究を進め、振動領域光学活性測定に有用な官能基について知見を得て、本結果についても論文発表した。
    日本学術振興会, 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A)), 北海道大学, 18KK0394
  • D体核酸を鋳型にL体核酸を創製する非酵素的転写反応の開発
    科学研究費助成事業
    2016年04月01日 - 2018年03月31日
    谷口 透
    鏡像の生命創製の第一歩として、また生分解性の低い核酸医薬の開発に資する研究として、本研究では酵素フリーの条件下でD体核酸をL体核酸に転写する反応の開発に向けた研究を行った。L体核酸のモノマーを有機合成によって入手する過程で、核酸塩基と糖の効率的なグリコシル化反応の開発、ならびに五員環糖の立体配置・立体配座のVCD(赤外円二色性)による簡便な構造決定法の開発に成功した。L体核酸モノマーを導入したオリゴヌクレオチドを固相合成によって入手し、D体オリゴヌクレオチドとの二本鎖の形成を確認したところ、L体メチルシチジンを用いた配列において、D体-D体二本鎖と同程度の安定性が見られた。
    日本学術振興会, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 16K14028
  • アジド・アルキン基を用いたVCDによる天然物・生体高分子の三次元構造解析法
    科学研究費助成事業
    2014年04月01日 - 2017年03月31日
    谷口 透
    分子の立体構造を簡便に決定しうる手法の開発は、薬剤や酵素など様々な分子の機能の理解に資するとともに、生命の起源にも新たな知見を与える。本研究では、赤外円二色性(VCD)という分光法を用いて、各種分子の立体構造を解析する手法の開発を行った。その結果、ポリエステルなど高分子の立体構造(二次構造)を解析する手法も確立できた。また、生命進化への関わりが示唆される脂質分子の構造も簡単に決定できることを見出した。VCDを用いることによって、既存の分析法では得られない構造情報も得られるため、各種分子の構造に対する理解がより深まるようになると考えられる。
    日本学術振興会, 若手研究(A), 北海道大学, 26702034
  • 理論計算を必要としない赤外円二色性スペクトルによる新規絶対配置決定法の開発
    科学研究費助成事業
    2012年04月01日 - 2015年03月31日
    門出 健次, 谷口 透, 村井 勇太
    赤外円二色性スペクトル(VCD)は、非経験的に分子の絶対配置を決定できる有用な方法である。しかし、そのためには、そのコンフォメーション解析を精密に行うことが必須であった。本研究において、カルボニル基等の特徴的な赤外吸収をもつ官能基間の相互作用により発生する大きな分裂型VCDに着目し、理論計算を行わないで、キラル分子の絶対配置を決定する有用な方法論を開発することに成功した。
    具体的な有機化合物として、糖、ステロイド、複雑な生理活性天然物、非環状化合物である生理活性脂質、また、高分子として、ポリ乳酸に対して、本方法論を応用し、その有効性を示した。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 24310151
  • βーグルカンの三重らせん高次構造と免疫賦活活性の相関における化学生物学
    科学研究費助成事業
    2011年 - 2013年
    谷口 透
    ベータグルカンのような糖鎖・多糖の二次構造や高次構造は生理活性との関連が示唆されているものの、これを調べる方法は知られていなかった。本研究ではVCD(赤外円二色性)に着目し、「VCD励起子キラリティー法」と命名した新規手法を開発した。本法を用いてベータグルカンの三重らせん高次構造変化を検出することに成功した。ベータグルカンが三重らせん構造をとりうる最小単位の同定を指向し、鎖長の短いベータグルカンの新規合成法を開発した。
    日本学術振興会, 若手研究(B), 北海道大学, 23710244
  • βー1,3ーグルカンの高次構造に着目したVCD・合成・免疫学研究
    科学研究費助成事業
    2010年 - 2011年
    谷口 透
    海藻やキノコに含まれるβ-1,3-グルカンは免疫賦活剤や抗がん剤として臨床に用いられているものの、その特異な三重らせん高次構造のために詳細な分子作用機序は不明である。本研究では、(1)VCD(赤外領域円二色性)を用いた糖鎖高次構造解析法の確立、(2)β-1,3-グルカンフラグメントの有機合成および各フラグメントの三重らせん形成能の検討、(3)得られた三重らせんフラグメントの高次構造と免疫活性化能の相関検討、を行う。本研究の達成により今後、NMRや共結晶を用いたβ-1,3-グルカンとその標的タンパク質との詳細な相互作用の解析を行うことも可能となり、より生理活性の高いβ-1,3-グルカン誘導体の開発、ならびに新規デリバリー法開発に資すると期待される。
    β-1,3-グルカン研究における問題点として、多糖の高次構造を解析する有効な手法が確立されていないことが挙げられる。そこで本研究ではまず、VCDによる多糖の高次構造解析法の開発に着手した。カードラン、シゾフィランなどのβ-1,3-グルカンのVCDを各種条件下で測定したところ、VCDが多糖の高次構造解析に有効であるという予備的知見を得た。これは、VCDを多糖の高次構造解析に用いた初の研究例であり、本手法が多糖全般の高次構造理解の深化に資すると期待される。
    また、β-1,3-グルカンフラグメントの効率的新規合成法の開発に着手した。本研究では、G1cβ1→3G1cβ1→[G1cβ1→3]G1cのような分岐度0.33の4糖ユニットをまず合成し、これをベースに8糖、16糖、24糖などの合成を検討している。平成22年度では、基本となる4糖ユニットの合成に着手し、各種反応条件を最適化してきた。今後、これらのユニットを結合させる各種グリコシデーション法を検討し、合成を達成し、VCD研究ならびに免疫賦活活性試験に供したいと考えている。
    日本学術振興会, 研究活動スタート支援, 北海道大学, 22810002
  • 生物によるキラル円偏光識別とその分子機構の解明
    科学研究費助成事業
    2008年 - 2010年
    門出 健次, 谷口 透
    本研究では、「生物がキラルな円偏光を識別するか?」という単純な命題を明らかにすることを目的としている。昨年度は緑藻クラミドモナスに着目し、企業と共同開発した円偏光装置を用いて「増殖」の様子を観察したが、左右の円偏光で顕著な差は観察されなかった。従って本年度は、クラミドモナスの「走光性」及び「光合成活性」に着目し実験を行った。
    1)円偏光照射対象生物であるクラミドモナスは弱光に対しては近づき(正の走光性)、強光からは逃げる(負の走光性)性質をもつ。本現象にはキラルな光受容体「ロドプシン」が関与しており、左右の円偏光で発色団の光異性化効率に差異が出る可能性がある。本性質に対する円偏光の効果を調査するため、本年度は植物生物学者と共に新たな実験系の確立を行った。実際ODの変化により走光性を観察したところ、左右で走光性に顕著な違いは見られなかった。これはロドプシンにおいて左右円偏光吸収強度の差が極めて小さいためと考えられる。
    2)前年度に左右円偏光でクラミドモナスの増殖に違いが出ないことを確認したが、光合成と増殖は必ずしもリニアな関係に無いことから、本年度はクラミドモナスの光合成に対する円偏光の効果を調査した。本学低温科学研究所の研究者の協力のもと、円偏光照射時の光合成活性を測定し、円偏光の方向性が光合成に与える影響を調査した。結果、光合成活性には差が出ないことがわかった。
    3)円偏光照射対象生物を拡大し、シアノバクテリアについても同様の実験が可能か検討した。本バクテリアはクラミドモナスとは別の光受容体を有することから、異なる応答が期待されたが、クラミドモナスと同様顕著な差は観測されなかった。本年度は左右円偏光を識別する生物、生命現象の発見には至らなかったが、上記実験は世界で初めての試みであり、今後の大きな知見になると考えている。
    日本学術振興会, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 20651055
  • 赤外円二色法によるスタンダード・キロプティカル構造解析法の構築
    科学研究費助成事業
    2008年 - 2010年
    門出 健次, 三浦 信明, 谷口 透, 三浦 信明
    生命維持に必須であるグリセロ脂質類は、アミノ酸と同様に1ヶの不斉炭素を有するが、その立体化学の分析は容易ではない。新規分析法の確立を目的として、まず、光学的に純粋なグリセロ脂質類を化学合成により調整し、評品の確保を行った。次に、これら評品類の赤外円二色性スペクトルの測定及び解析から、糖脂質を含むジアシルグリセロール類の立体化学に関する経験的法則を初めて発見することに成功した。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 20310127