川崎 公平 (カワサキ コウヘイ)
| 文学研究院 人文学部門 表現文化論分野 | 准教授 |
Last Updated :2025/05/02
■研究者基本情報
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■経歴
経歴
- 2024年04月 - 現在
北海道大学, 大学院 文学研究院, 准教授 - 2023年04月 - 現在
日本女子大学, 国際文化学部 国際文化学科, 准教授 - 2021年04月 - 現在
日本女子大学, 人間社会学部 文化学科, 准教授 - 2016年04月 - 2021年03月
日本女子大学, 人間社会学部 文化学科, 講師 - 2015年04月 - 2016年03月
北海道大学, 文学研究科, 助教 - 2014年04月 - 2015年03月
北海道大学, 文学研究科, 専門研究員 - 2013年04月 - 2015年03月
明治学院大学, 文学部芸術学科, 非常勤講師 - 2011年04月 - 2014年03月
日本学術振興会, 特別研究員PD
■研究活動情報
論文
- 映画と政治とカリスマ : 黒沢清における存続の政治 (特集 映画(シネマ)の大義 : 映像あるいは政治の特異点)
川崎 公平
層 : 映像と表現, 8, 42, 65, ゆまに書房, 2015年12月
日本語 - イメージ的体験 : 山川方夫における<恐怖>の主題系
川崎 公平
日本近代文学, 91, 0, 111, 126, 日本近代文学会, 2014年, ［査読有り］
日本語, 本稿は、山川方夫の小説群に通底する「恐怖」の主題について考察するものである。山川の作品において恐怖は、距離の秩序の崩壊とそれによる感覚の惑乱によって特徴づけられるものであり、「人間」と「もの」、「生」と「死」が様々なかたちで二重化する局面において現れるものである。そして、その恐怖のモデルとなっているのは、映画や写真などのイメージを前にしたときの鮮烈な感覚体験である。様々な他者との関係を恐怖とともに描く山川の小説は、そうしたイメージ的体験を、現実の人間関係へと移植することによって形成される。以上のような分析を通して本稿は、イメージ的体験や感覚的恐怖との関係が、山川のあらゆる小説を貫く中心主題であることを明らかにする。 - 表演／労働――賈樟柯“故郷三部曲”中的歌舞
川崎 公平
電影藝術, 350, 3, 120, 128, 2013年03月
中国語 - 인간이 아닌 인간：일본 공포 영화와 공포 만화의 가능성
川崎 公平
Journal BOL, 8, 173, 207, 2008年07月, ［招待有り］
研究論文（学術雑誌）
その他活動・業績
- ホラー映画と服飾：日本の幽霊の場合
川崎 公平, 国際服飾学会誌, 64, 4, 11, 2024年01月, ［招待有り］ - 真面目な異界めぐり：panpanyaのマンガ作品における行動原理についての覚書（特集 panpanya）
川崎 公平, ユリイカ, 56, 1, 253, 258, 2024年01月, ［招待有り］ - 待ち時間の映画──『夢二』
川崎 公平, SEIJUN RETURNS in 4K 鈴木清順生誕100年記念 4Kデジタル完全修復版 オフィシャル・プログラム, 69, 74, 2023年11月, ［招待有り］ - 白い服と輝く太もも : 『呪怨 呪いの家』における幽霊のテクスチュアについての覚書—特集 三宅唱
川崎 公平, ユリイカ, 54, 14, 316, 323, 2022年12月, ［招待有り］
青土社, 日本語 - 【書評】上島春彦著『鈴木清順論：影なき声、声なき影』
川崎公平, 図書新聞, 3485, 5, 2021年02月, ［招待有り］
日本語 - 喪失の食べ方 : 大林宣彦監督作品における幽霊の機能についての覚書 (総特集 大林宣彦 : 1938-2020)
川崎 公平, ユリイカ, 52, 10, 316, 324, 2020年09月, ［招待有り］
青土社, 日本語 - フィクション映画、その二重性の力：日本映画の現在地と「月夜釜合戦」
川崎 公平, 桜楓新報, 771, 4, 2019年06月, ［招待有り］
日本語 - 「人間」を動かす : キング、フーパー、Jホラー (特集 スティーヴン・キング : ホラーの帝王)
川崎 公平, ユリイカ, 49, 19, 181, 188, 2017年11月, ［招待有り］
青土社, 日本語 - 志向の盗み : 映画『陽炎座』における視線と語りについての覚書 (特集 追悼 鈴木清順 1923-2017)
川崎 公平, ユリイカ, 49, 8, 186, 191, 2017年05月, ［招待有り］
青土社, 日本語 - 【書評】禧美智章著『アニメーションの想像力 : 文字テクスト/映像テクストの想像力の往還』
川崎 公平, 日本近代文学 = Modern Japanese Literary Studies, 95, 155, 158, 2016年11月, ［招待有り］
日本近代文学会, 日本語, 書評論文,書評,文献紹介等 - 討論・シネマの大義をめぐって(レスポンス・レゾナンス) (特集 映画(シネマ)の大義 : 映像あるいは政治の特異点)
井上 貴翔, 廣瀬 純, 川崎 公平, 層 : 映像と表現, 8, 12, 41, 2015年12月
ゆまに書房, 日本語 - 【書評】ミツヨ・ワダ・マルシアーノ著『デジタル時代の日本映画 : 新しい映画のために』
川崎 公平, 映像学, 87, 77, 81, 2011年, ［招待有り］
日本映像学会, 日本語, 書評論文,書評,文献紹介等
書籍等出版物
- 日本サブカルチャーと危機 : 死と恐怖の表象史
押野, 武志, 横濱, 雄二, 諸岡, 卓真, 高橋, 啓太, 井上, 貴翔, 「「決定」をやりなおす——黒沢清『回路』について」
北海道大学出版会, 2025年03月, 9784832934207, iii, 253p, 日本語, ［分担執筆］ - 渋谷実 巨匠にして異端
志村, 三代子, 角尾, 宣信, 切断と相対化の果てーー渋谷実作品における意志と共同性
水声社, 2020年10月, 9784801005105, 554p, 日本語, ［分担執筆］ - 川島雄三は二度生まれる
川崎公平, 北村匡平, 志村三代子編, 川崎 公平, 北村 匡平, 志村 三代子, 「序」「約束と媒介――川島雄三監督作品における未来のイメージ」
水声社, 2018年11月, 480100377X, 346, ［共編者(共編著者)］
- 映画と文学 交響する想像力
中村三春編, 中村 三春, 「現代の恐怖、真実の二重化――一九六〇年前後のスリラー映画とその周辺」
森話社, 2016年03月, 4864050929, 331, ［分担執筆］
- 中日映像文化的地平線
銭態, 応雄編, 「黒沢清電影中的表面和断続」
2009年10月, ［分担執筆］ - ヴィジュアル・クリティシズム―表象と映画=機械の臨界点
中山昭彦編, 中山 昭彦, 「〈非―決定〉の闇――黒沢清『回路』について」
玉川大学出版部, 2008年11月, 4472403773, 345, ［分担執筆］
- 映画の恐怖 (ナイトメア叢書)
一柳廣孝, 吉田司雄編, 「人間ならざる人間――「ジャパニーズ・ホラー」と恐怖マンガの可能性」
青弓社, 2007年05月, 4787291823, 216, ［分担執筆］
講演・口頭発表等
- 協働と断絶──『嵐を呼ぶ十八人』と1960年代前半の日本映画における「集団」の諸相（パネル「戦後日本映画と労働（者）」）
川崎 公平
表象文化論学会 第17回大会, 2023年07月09日, シンポジウム・ワークショップパネル（公募） - ホラー映画と服飾——日本の幽霊の場合
川崎 公平
国際服飾学会 第42回大会, 2023年05月13日, 公開講演，セミナー，チュートリアル，講習，講義等
［招待講演］ - 負債と媒介――川島雄三監督作品における未来のイメージ
川崎 公平
明治学院大学文学部芸術学科・言語文化研究所共催シンポジウム「川島雄三は二度生まれる」, 2018年11月10日, 日本語, シンポジウム・ワークショップパネル（指名）
［招待講演］, ［国内会議］ - 愛の運動――〈黒沢清と世界〉の現在
川崎 公平
東北大学大学院国際文化研究科主催シンポジウム「日本映画の現在／日本映画研究の現在――国際的な視座から」, 2018年03月28日, 日本語, シンポジウム・ワークショップパネル（指名）
［招待講演］, ［国内会議］ - 恐怖の活用
川崎 公平
日本映像学会映像教育研究会「映画理論の教育法」, 2017年03月18日
［招待講演］ - お化けと生――一九七〇年前後の怪談映画
川崎 公平
北海道大学国語国文学会平成28年度大会, 2016年07月02日, 日本語, 口頭発表（招待・特別）
［招待講演］, ［国内会議］ - 誰がこれを望んだのか――黒沢清の「映画と政治」をめぐって
川崎 公平
北海道大学大学院文学研究科映像・表現文化論講座主催シンポジウム「映画の政治学――廣瀬純氏の仕事を中心に」, 2014年11月03日, 日本語, 口頭発表（一般）
［国内会議］ - 死体を抱きしめて――田中登のロマンポルノ作品についての小さな考察
川崎 公平
北海道大学大学院文学研究科映像・表現文化論講座主催研究会「映像を思想する――映像、身体、速度、そして「現在の回想」、「光の形象」」, 2013年09月10日, 日本語, 口頭発表（一般）
［国内会議］ - 幽霊と選択――一九七〇年前後の怪談映画をめぐって
川崎 公平
日本映像学会 第39回大会, 2013年06月02日, 日本語, 口頭発表（一般）
［国内会議］ - パフォーマンスと生――賈樟柯『青の稲妻（任逍遥）』を中心に
川崎 公平
国際シンポジウム『現代中国映画を討議する！ ――第六世代・ドキュメンタリー映画』（主催：北海道大学大学院文学研究科映像・表現文化論講座）, 2012年01月16日, 日本語, 口頭発表（一般）
［国際会議］ - 恐怖と運命――戦後日本の視覚メディアにおけるホラーとドラマの身体（パネル「メディアの浮上するとき――作品におけるその諸相」）
川崎 公平
日本近代文学会 平成23年度秋季大会, 2011年10月16日, 日本語, シンポジウム・ワークショップパネル（公募）
［国内会議］ - 黒沢清における「並置」と「交代」――『ドッペルゲンガー』を中心に
川崎 公平
日本映像学会 第35回大会, 2009年05月31日, 日本語, 口頭発表（一般）
［国内会議］ - 黒沢清における表面と断続
川崎 公平
中日映像文化シンポジウム『現代映像・視覚文化研究』（共催：北海道大学大学院文学研究科映像・表現文化論講座、南京芸術学院電影電視学院）, 2007年11月01日, 日本語, 口頭発表（一般）
［国際会議］ - 黒沢清における幽霊／身体――『回路』を中心に
川崎 公平
国際シンポジウム『越境する身体――日中映画の場合』（主催：北海道大学大学院文学研究科映像・表現文化論講座）, 2006年03月15日, 日本語, 口頭発表（一般）
［国際会議］ - 「見せる」恐怖と「見える」恐怖――楳図かずおの恐怖マンガをめぐる比較分析
川崎 公平
北海道大学国語国文学会 平成15年度春季大会, 2003年06月22日, 日本語, 口頭発表（一般）
［国内会議］ - 楳図かずおにおける動きと物語――『イアラ』を中心に
川崎 公平
日本近代文学会北海道支部例会, 2002年09月21日, 日本語, 口頭発表（一般）
［国内会議］
共同研究・競争的資金等の研究課題
- 戦後日本の映像・図像メディアにおける恐怖と身体の表象についての重層的研究
科学研究費補助金（特別研究員奨励費）
2011年04月 - 2014年03月
川崎 公平
戦後日本の映像・図像メディアにおける<メディア―身体―ホラー>の関係の諸相の解明を目指した本研究は、最終年度となる平成25年度において、メディア横断的に恐怖が噴出する三つの時期(①1950年代後半～60年代、②1960年代後半～70年代、③1990年代以降)から特異な実践を抽出し、その各々についての調査・分析をおこなった。その過程で、〈人間と世界の二重性〉という主題が獲得され、その展開によって全体を系譜づけることが目論まれた。①1960年前後の時期については、前年度に引き続き、「スリラー」についての調査をおこなった。なかでも中心的な考察対象として山川方夫の小説と水木しげるのマンガを取り上げ、その分析から、人間や世界の二重性という同時代的な言説上の主題が、メディアそれ自体が孕む二重性によって二重化されるさまを明らかにした。②1970年前後については、当時の政治的・文化的な異議申し立てと結びつきながら再評価された怪談映画が、〈人間と世界の二重性〉の主題をいかに変容させていったかを分析し、その成果は学会で発表された。また、楳図かずおがこの時期取り組みはじめた「心理的恐怖」の分析もおこない、二重性の二重化の新たな展開を明らかにした。③1990年代以降については、以上の研究を踏まえながら、いわゆる「Jホラー」映画と、黒沢清の作品について、引き続き分析を重ねた。また映画というメディアと身体に関する理論的な考察を拡充し、黒沢清の作品が映画と身体との関わりにおいて、そして<人間と世界の二重性>の主題の系譜において、特異な達成として位置づけられることを明確にした(この成果は黒沢清論として書籍化される予定)。以上の研究によって、これまで目を向けられることのなかった、戦後日本の視覚文化において恐怖とメディアが二重化する場に現れる身体性の系譜を、歴史的・理論的に明らかにすることができた。
日本学術振興会, 特別研究員奨励費, 明治学院大学, 研究代表者, 競争的資金, 11J09036
