佐﨑 元 (サザキ ゲン)

低温科学研究所 雪氷新領域部門教授
Last Updated :2026/01/07

■研究者基本情報

学位

  • 博士(工学), 大阪市立大学
  • 修士(工学), 大阪市立大学
  • 学士(工学), 大阪市立大学

Researchmap個人ページ

研究者番号

  • 60261509

Researcher ID

  • D-8035-2012

研究キーワード

  • 結晶成長,氷,タンパク質,光学顕微技術の開発
  • Crystal Growth

研究分野

  • 自然科学一般, 生物物理、化学物理、ソフトマターの物理
  • ナノテク・材料, 薄膜、表面界面物性
  • ナノテク・材料, 結晶工学
  • ナノテク・材料, 応用物性

担当教育組織

■経歴

経歴

  • 2014年07月 - 2014年09月
    中国科学院, 力学研究所 国家微重力実験室, 客員教授
  • 2007年08月 - 2014年03月
    - Specially Appointed Professor,Dept. Electrical, Electronic and Information Engineering, Graduate School of Engineering, Osaka University
  • 2007年 - 2014年03月
    - 大阪大学大学院工学研究科電気電子情報工学専攻 特任教授
  • 2008年 - 2012年
    科学技術振興機構さきがけ研究者 さきがけ研究者
  • 2008年 - 2012年
    北海道大学低温科学研究所 准教授, Institute of Low Temperature Science
  • 2008年 - 2012年
    Researcher on Precursory Research for Embryonic Science and Technology (PRESTO),Japan Science and Technology Agency
  • 2012年
    - 北海道大学低温科学研究所 教授
  • 2012年
    - Professor,Institute of Low Temperature Science, Hokkaido University
  • 2007年 - 2008年
    スペイン科学研究高等評議会,アンダルシア地球科学研究所,結晶学研究室 契約研究者
  • 2007年 - 2008年
    Investigado Contrato,Laboratorio de Estudios Cristalograficos, Instituto Andaluz de Ciencias de la Tierra, Consejo Superior de Investigaciones Cientificas
  • 2001年 - 2007年
    東北大学金属材料研究所 講師, Institute for Materials Research
  • 2001年 - 2007年
    Lecturer,Institute for Materials Research, Tohoku University
  • 2004年 - 2006年
    東北大学学際科学国際高等研究センター プロジェクトリーダー, Center for Interdisciplinary Research
  • 2004年 - 2006年
    Project Leader,Center for Interdisciplinary Research, Tohoku University
  • 2001年 - 2004年
    東北大学学際科学国際高等研究センター プログラムリーダー, Center for Interdisciplinary Research
  • 2001年 - 2004年
    Program Leader,Center for Interdisciplinary Research, Tohoku University
  • 1994年 - 2001年
    東北大学金属材料研究所 助手, Institute for Materials Research
  • 1994年 - 2001年
    Research Associate,Institute for Materials Research, Tohoku University

学歴

  • 1994年, 大阪市立大学, 工学研究科, 応用化学科, 日本国
  • 1994年, 大阪市立大学, Graduate School, Division of Engineering, Department of Applied Chemistry
  • 1991年, 大阪市立大学, 工学研究科, Graduate School of Engineering, 日本国
  • 1991年, 大阪市立大学, Graduate School, Division of Engineering
  • 1989年, 大阪市立大学, 工学部, 応用化学科, 日本国
  • 1989年, 大阪市立大学, Faculty of Engineering, Department of Applied Chemistry

委員歴

  • 2023年08月 - 現在
    International Organization for Crystal Growth, Vice president
  • 2022年04月 - 現在
    日本結晶成長学会, 学会誌編集委員長
  • 2016年04月 - 2023年07月
    日本結晶成長学会, 国際交流委員会担当理事, 学協会
  • 2019年04月 - 2022年03月
    日本結晶成長学会, 副会長, 学協会
  • 2016年08月 - 2020年02月
    Journal of Crystal Growth, Associate Editor, その他
  • 2018年04月 - 2019年03月
    日本物理学会, 領域9代表, 学協会
  • 2017年04月 - 2018年03月
    日本物理学会, 領域9副代表, 学協会
  • 2014年04月 - 2017年03月
    日本物理学会, 代議員(領域9), 学協会
  • 2013年04月 - 2016年03月
    日本結晶成長学会, 総務委員会担当理事, 学協会
  • 2015年10月 - 2015年10月
    日本結晶成長学会, 第45回結晶成長国内会議現地実行委員長, 学協会
  • 2010年 - 2012年
    日本結晶成長学会, 理事(編集委員会), 学協会
  • 2008年 - 2009年
    日本物理学会, 領域9世話人(結晶成長), 学協会
  • 2005年 - 2007年
    日本マイクログラビティ応用学会, 理事, 学協会
  • 2005年 - 2007年
    日本結晶成長学会, 理事, 学協会
  • 2004年 - 2007年
    日本結晶成長学会, バイオ・有機マテリアル分科会,代表幹事, 学協会
  • 2000年 - 2006年
    日本結晶成長学会, 編集委員, 学協会
  • 2002年 - 2004年
    日本結晶成長学会, 評議員, 学協会
  • 2000年
    日本マイクログラビティ応用学会, 宇宙実験計画立案, アドバイザリー委員会委員(タンパク質結晶成長), 学協会
  • 1997年 - 1998年
    日本物理学会, 結晶成長分科会世話人, 学協会

■研究活動情報

受賞

  • 2024年11月, 日本結晶成長学会, 日本結晶成長学会貢献賞               
    第45回結晶成長国内会議(2015年10月19-21日)実行委員長および日本結晶成長学会編集委員長(2022年度~2024年度)
    佐﨑 元
  • 2009年11月, 日本結晶成長学会, 第26回論文賞               
    高分解光学顕微技術の開発とこれを用いたタンパク質結晶成長機構の分子レベルでの解明
    佐﨑 元
  • 2003年10月, 日本マイクログラビティ応用学会, 第1回奨励賞               
    タンパク質の結晶成長に及ぼす外場効果
    佐﨑 元

論文

その他活動・業績

書籍等出版物

所属学協会

  • 応用物理学会               
  • 日本マイクログラビティ応用学会               
  • 日本物理学会               
  • 日本結晶成長学会               
  • The Japan Society of Applied Physics               
  • The Japan Society of Microgravity Application               
  • The Physical Society of Japan               
  • Japanese Association of Crystal Growth               

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 超高温下での氷結晶最外表面層の構造変化と結晶成長カイネティクスの相関の解明
    科学研究費助成事業
    2023年04月01日 - 2026年03月31日
    佐崎 元, 長嶋 剣, 村田 憲一郎
    令和5(2023)年度には,次の3点の開発および研究を行った.
    1)低温観察チャンバーシステムの作製:-20~0°Cの温度領域で±0.05°Cの温度精度で氷結晶の温度を制御できる観察チャンバーシステム(既に1台現有)を新たに1台作製した.
    2)極低温観察チャンバーシステムの作製:-140~-20°Cの極めて幅広い温度領域で±0.1°Cの温度精度で氷結晶の温度を制御できる観察チャンバーシステムを全く新たに設計・開発した.
    (1)開発第1号機:ロータリー式真空ポンプによる減圧を利用して液体窒素を送液することで,無酸素銅製のステージを冷却した.また,銅ステージにヒーターを取り付け,液体窒素の送液量とヒーターの加熱量を精密に制御することで温度を制御した.しかし,減圧された配管内部での液体窒素の昇華に伴い,温度が低下し液体窒素が固化する現象が頻発した.これを防ぐために,配管に外部から十分な量の熱が常に伝わる構造とした.その結果,本チャンバーは-90°Cまで温度を下げた状態で,チャンバー内部に約10°Cの温度分布ができてしまうことがわかり,開発を断念した.ステージが外部と比較的多く熱接触していたことが,温度分布発生の原因であると考えられた.
    (2)開発第2号機:そこで,次にステージと外部との接触面積を,力学的な強度が確保できる限りにおいて最小にすることで温度分布の改善を試みた.その結果,温度を-140°Cまで低下させることに成功したとともに,-140°C時におけるステージ内の温度分布を0.8°C以内に抑え,ほぼ均一な温度分布を実現することにも成功した.
    3)1)2)で作製した両観察チャンバー中で氷結晶を成長させ,氷結晶表面上の単位ステップをレーザー共焦点微分干渉顕微鏡を用いてその場観察することにも成功した.今後,様々な温度領域で単位ステップの形状や成長ダイナミクスを観察・計量する予定である.
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 23K26555
  • 結晶化によるタンパク質分子立体構造の統計力学的状態分布の推定
    科学研究費助成事業
    2021年04月01日 - 2024年03月31日
    鈴木 良尚, 佐藤 正英, 佐崎 元
    「研究実施計画」において、初年度はニワトリ卵白リゾチーム(HEWL)斜方晶系結晶を使って、NaCl濃度を細かく刻んで結晶化し、Na+サイト周辺で、変化する電子密度のNaCl濃度依存性を明らかにする予定であったが、塩濃度の変化による構造変化よりも、温度変化による構造変化の効果が圧倒的に大きいという予定外の事実が判明したため、急遽確認作業に追われた。2022年度に実験を予定していて、予備実験を実施していたグルコースイソメラーゼ(GI)について、沈殿剤フリーの遠心濃縮によって得られた結晶を、SPring-8において90 Kで構造解析して得られた構造と、Protein Data Bank(PDB)に登録されている、硫酸アンモニウムによる塩析で得られた結晶による1XIBという構造を比較したところ、構成分子の平均二乗変位(RMSD)が0.234Åであった。それに対して、研究室線源で100 Kで構造解析した沈殿剤フリー結晶で得られた構造のとの間のRMSD は 0.075Åであったため、塩濃度による違いが明らかに出たと思っていた。ところが、念のため、硫酸アンモニウムの塩析結晶における構造の一つである4A8Iと比較したところ、RMSD = 0.072Åとなり、塩濃度による違いはなかった。4A8Iは100 Kで構造解析していたため、温度変化の方がはるかに大きかった。これらの結果から、再現性の良い、常温における沈殿剤フリーのタンパク質結晶構造解析法が必要となり、その過程で、蒸発によるタンパク質の新規結晶化法を開発できたためCrystals誌に論文化した。
    また、タンパク質分子の単純化モデルとしてパッチ粒子の相互作用と結晶構造の相関について、シミュレーションした結果をScientific reports, Japanese Journal of Applied Physics誌に投稿した。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 徳島大学, 21K04908
  • 氷の界面融解における普遍性の探求:顕微鏡その場観察によるアプローチ
    科学研究費助成事業
    2021年04月01日 - 2024年03月31日
    村田 憲一郎, 佐崎 元
    令和3年度は,主に①正立型レーザー共焦点微分干渉顕微鏡(LCM-DIM)システムの構築とLCM-DIMによる一分子段差の検出,および②全反射照明を組み込んだ氷成長観察チャンバー(正立用)の開発に取り組んだ.以下にその概要を記す.


    ①正立型LCM-DIMの構築後,標準試料として石膏とシリコンカーバイトの結晶表面を観察し,両サンプルにおいて一分子段差(それぞれ,0.76nm,0.5nm)の観察に成功した.当初の計画通り,既存のLCM-DIM(オリンパス社製)と同等の高さ分解能を達成しつつ,時間分解能を上回る性能を得られた.加えて,Zeiss社の独自技術である円偏光微分干渉顕微鏡(C-DIC)の共焦点化にも取り組んだ.通常の微分干渉顕微鏡は,段差コントラストに異方性を持ち,特定方向のコントラストが落ちることが知られている.従来のLCM-DIMにおいても同様の弱点があり,コントラストの弱い単位ステップのダイナミクスをその場観察する上で弊害となり得る.一方,C-DICでは円偏光を用いることで,コントラストの異方性を任意の方向に制御することが可能である.今回の研究により,C-DICの共焦点化に成功し,Åオーダーの高さ分解能を維持しつつコントラストの異方性を任意に調整することが可能となった.


    ②倒立型顕微鏡用にプロトタイプとして作成していた全反射照明系氷成長観察チャンバーを改良し,正立型LCM-DIMで使用できるようにした.これにより,次年度にシングルフォトン検出器を導入次第,直ちに微粒子からのエバネッセント光の散乱を観察できる段階に入った.
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 21H01824
  • 多結晶氷の表面融解機構の解明               
    平成31年度科学研究費補助金,基盤研究(B)
    2019年04月 - 2022年03月
    佐﨑 元
    研究代表者, 競争的資金
  • 生体内塩濃度条件下でのタンパク質の結晶化と結晶構造解析
    科学研究費助成事業
    2018年04月01日 - 2021年03月31日
    鈴木 良尚, 佐藤 正英, 佐崎 元
    本研究では、結晶化条件の違いにより、有意に3次元立体分子構造が変化するということをおもに沈殿剤の有無によって実証し、論文化した。また、沈殿剤フリーに近い条件では結晶化の前段階として液液相分離が起こり、分離後の濃厚相における結晶化は、過飽和度を同じにしても結晶成長速度がけた違いに速くなるという現象を新たに発見した。また、そのような高成長速度で結晶化した結晶にしては大変回折分解能の高い高品質結晶(例えば0.1 nmよりも高い回折分解能)が得られることも明らかにした。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 徳島大学, 18K04960
  • 体表脂質による昆虫のコミュニケーション:機械的受容器を用いる新しい機構の提案
    科学研究費助成事業
    2018年06月29日 - 2020年03月31日
    金子 文俊, 佐崎 元, 長嶋 剣, 片桐 千仭
    昆虫体表の最も外側の部分は、薄い(0.1-1μm程度)脂質層である。この体表脂質は外部環境に適応するためのバリア機能に加えて、昆虫間でのコミュニケーションに活用されている。本研究では、昆虫が脂質の化学組成の違いにだけではなく、物性の違いを触角の機械的受容器を利用して検出しコミュニケーションを行う可能性に注目し研究を行った。
    雌雄間で体表脂質の組成が異なるクロコオロギ等について、昆虫体表の構造・物性を中心に研究を進めた。昆虫体表における摩擦力は明らかに、体表脂質の有無、および雌雄間の組成の違いに依存して異なっており、この違いが機械的受容器により検出されている可能性が示唆された。
    日本学術振興会, 挑戦的研究(萌芽), 大阪大学, 18K19214
  • 不凍タンパク質の機能は吸着氷界面の方位で異なる-氷結晶成長の促進と抑制機構の解明
    科学研究費助成事業
    2014年04月01日 - 2018年03月31日
    古川 義純, 佐崎 元, 長嶋 剣, 村田 憲一郎
    凍結抑制タンパク質を含む過冷却水中で氷結晶の成長実験を行い、結晶の形態形成や成長速度の濃度、過冷却度、面方位依存性を、新開発の光学顕微鏡を駆使して測定した。
    氷のプリズム面に関しては成長速度の抑制効果が再確認されたが、ベーサル面については成長速度が促進されることが明らかになり、このタンパク質の効果は面方位に依存(異方的)することが確かめられた。ベーサル面の成長促進は、成長ステップのエッジに吸着したタンパク質分子が、新たな成長ステップの発生源として作用するためと考えられ、結晶成長に対する新たな不純物効果モデルを提案した。さらに、この異方的効果が生体の凍結抑制機構の本質であることを示した。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 26287095
  • 不凍タンパク質が示す相互作用の解明:拡散・吸着ダイナミクスの蛍光1分子計測               
    平成28年度科学研究費補助金,挑戦的萌芽研究
    2016年04月 - 2018年03月
    佐﨑 元
    研究代表者, 競争的資金
  • 結晶表面上の化学反応を可視化する:氷表面上での酸性ガスの吸着・融解反応の解明               
    平成27年度科学研究費補助金,基盤研究(A)
    2015年04月 - 2018年03月
    佐﨑 元
    研究代表者, 競争的資金
  • タンパク質結晶の融液様成長
    科学研究費助成事業
    2014年04月01日 - 2017年03月31日
    鈴木 良尚, 藤原 貴久, 佐藤 正英, 佐崎 元, 勝野 弘康
    塩を使わず遠心濃縮法によって濃度を上げるだけでタンパク質結晶ができる方法を開発した。この方法では液液相分離によって形成される超濃厚相中で結晶が核生成する。成長しつつある結晶表面の分子ステップを観察することに成功した。また、得られたリゾチーム結晶を放射光を用いて構造解析したところ、結晶構造は塩析によってえられた結晶中のものと有意に異なる部分を有した。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 徳島大学, 26390054
  • 細胞接着面のラベルフリー定量的可視化法の開発
    科学研究費助成事業
    2014年04月01日 - 2016年03月31日
    吉川 洋史, 佐崎 元
    本研究では、光干渉法をベースとした細胞接着面のイメージング法を、装置・解析の両面から更に発展させ、より高コントラスト且つ定量的な計測が行えるようにした。さらに本手法を用いて、様々な細胞種の接着と機能との定量相関の取得に挑んだ。特に、がん細胞においては、接着面積と転移能との定量相関を初めて見出し、ラベルフリーの細胞接着のスクリーニング法としての応用可能性を示すことに成功した。
    日本学術振興会, 挑戦的萌芽研究, 埼玉大学, 26650046
  • 分子制御による融合マテリアル形成の計算科学シミュレーション
    科学研究費助成事業
    2010年04月01日 - 2015年03月31日
    灘 浩樹, 佐﨑 元
    本研究では、生物の中で起こる鉱物結晶形成(バイオミネラリゼーション)がタンパク質・ペプチド・高分子などの添加物により巧みに制御されていることに注目し、バイオミネラリゼーションにおいて代表的な炭酸カルシウム結晶に対する幾つかの結晶形成制御のトピックスを取り上げ、添加物による結晶形成制御がどのように起こるかを計算機シミュレーション手法により分子レベルで明らかにした。特に、結晶表面の水が結晶形成制御に重要な役割を果たすことを初めて明らかにした。本研究で得られた知見を融合マテリアル領域内の制御分子デザインや材料合成の実験グループに提供するなどし、融合マテリアルの創成に貢献した。
    日本学術振興会, 新学術領域研究(研究領域提案型), 独立行政法人産業技術総合研究所, 22107004
  • 高分解光学観察による氷結晶表面での疑似液体層の動的挙動の解明               
    平成23年度科学研究費補助金,基盤研究(A)
    2011年04月 - 2015年03月
    佐﨑 元
    研究代表者, 競争的資金
  • 水−氷(融液−結晶)界面の分子レベル直接観察:超高感度位相差顕微鏡の開発               
    平成24年度科学研究費補助金,挑戦的萌芽研究
    2012年04月 - 2014年03月
    佐﨑 元
    研究代表者, 競争的資金
  • 不純物が結晶形態不安定に及ぼす動的効果と静的効果
    科学研究費助成事業
    2011年 - 2013年
    佐藤 正英, 佐崎 元, 鈴木 良尚, 勝野 弘康
    本研究では,成長時の結晶表面の形態不安定性への不純物の働きを理論と実験の両面から調べた。不純物が付着した結晶表面での臨界核の増加について,不純物と吸着原子の間の結合エネルギーに由来する表面エネルギーの変化から明らかにした。不純物が引き起こすステップバンチング時のステップの挙動について明らかにした。また,不純物の付着した表面での拡散係数の増加の可能性についても明らかにした。
    また,結晶内に取り込まれた不純物が結晶表面の2次元島結晶の挙動に及ぼす影響や, タンパク質の二元合金の作成などについても試みた。これらについては本研究の期間内で結論が出なかったので,現在も継続して研究を行っている。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 金沢大学, 23540444
  • 不凍タンパク質作用発現機構の解明を目指したその場光観察               
    戦略的創造研究推進事業さきがけ
    2008年10月 - 2012年03月
    佐﨑 元
    科学技術振興機構, 研究代表者, 競争的資金
  • 分子レベルその場観察によるタンパク質結晶へのマイクロ欠陥取り込み機構の解明               
    平成18年度科学研究費補助金,基盤研究(B)
    2006年04月 - 2009年03月
    佐﨑 元
    研究代表者, 競争的資金
  • 生体高分子の界面吸着が誘起する氷の結晶成長促進・自励振動現象の異方的ダイナミクス
    科学研究費助成事業
    2006年 - 2009年
    古川 義純, 佐崎 元, 片桐 千仭, 横山 悦郎, 灘 浩樹, 金子 文俊, 片桐 千仭, 横山 悦郎, 灘 浩樹
    寒冷環境に住む変温生物の凍結を防ぐ機能を持つ凍結抑制タンパク質の機能が発現するメカニズムを解明するために、実験・理論的研究を行った。氷結晶の成長がこのタンパク質の界面吸着と関連することを初めて実証するとともに、2段階可逆吸着様式というタンパク質分子の氷界面への吸着特性を明らかにした。すなわち、界面に吸着したタンパク質分子は、界面へのより強い吸着状態を実現するために自らその形状(二次構造)を変化させる。この特性は、結晶成長速度の促進や自発的な振動現象を引き起こすことも示した。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 18204036
  • X線導波路現象を利用した有機薄膜高次構造のリアルタイム観測
    科学研究費助成事業
    2006年 - 2008年
    林 好一, 佐崎 元
    放射光実験施設Photon FactoryのBL3Cにおいて、白色X線を用いたX線導波路の実験を行った。ここでは、Si/PMMA/Siの多層膜を作製し、白色X線を薄膜試料に照射し、薄膜端面から放出されるX線をエネルギー分散型X線検出器によって観測した。PMMA層においてX線の共鳴現象を起こすため、薄膜端面からのX線は分光され、TE(transverse electric)0、TE1、TE2の3つの共鳴モードのピークを観測することができた。また、これらのピークのエネルギー値は、薄膜の高次構造に大きく影響されるため、エネルギー値を解析することによって、薄膜の膜厚、密度を精度よく決定することができる。さらに、本年度は、リアルタイムで、X線導波路現象によるX線スペクトルの変化を観測することによって、薄膜の高次構造の素早い時間変化を追うことを試みた。一つのスペクトルの測定時間は10秒である。上記試料に対し、強力な放射光白色X線を照射することにより、即座に試料の変性が開始され、約200秒後に短時間で、その変化が完了することがわかった。ここでは、特に、TE2のピークのシフト量がTEOのものより大きいことが特徴的であった。このことより、PMMA層の密度は大きく変化せず、膜厚のみが変性したことが示された。標準のX線反射率測定装置も用い、詳細に解析した結果、元々膜厚100nm程度であったものが、約10%程度小さくなり90nm程度になることが観測された。今回の実験から、白色X線を用いたX線導波路現象による分光X線の観測が、薄膜高次構造のリアルタイム観測に非常に有望であることが判明した。
    日本学術振興会, 萌芽研究, 東北大学, 18656003
  • Crystal Growth of Snow and Ice               
    2008年
    競争的資金
  • タンパク質結晶-溶液界面におけるタンパク質1分子の吸着・脱離・拡散ダイナミクス               
    平成17年度科学研究費補助金,特定領域研究(公募研究)
    2005年04月 - 2007年03月
    佐﨑 元
    研究代表者, 競争的資金
  • 温度可変型STMによる個々の原子の運動、核形成およびナノクラスター成長機構の解明
    科学研究費助成事業
    2005年 - 2007年
    須藤 彰三, 佐崎 元, 山田 太郎, 早川 美徳
    近年、走査プローブ顕微鏡の発達により、固体表面の個々の原子の運動(拡散)の観察が可能になってきた。そこで、本研究では、基板と吸着原子・分子の相互作用の違いに着目しながら3つの系を選び、原子レベルでの拡散過程、核形成及びクラスター成長機構を明らかにした。第1の系として、相互作用の弱いSi(111)7×7表面上のAg原子を選択し、STM観察を行った。その結果、Ag原子は、7×7表面上で、長周期ポテンシャルに捕らえられながら障壁を越えて移動し、様々なナノメートル形状のクラスター(Ag)nに成長する過程を明らかにした。Ag原子の拡散過程は、障壁を越える際、隣のサイトにいる(Ag)nクラスターに依存する協力的拡散現象を示す。走査トンネル分光によりクラスター(Ag)nの電子状態の観察を行い、n=5,6のクラスターにおいて、特徴的な電子状態を示すことを明らかにした。第2の系として、相互作用の弱い水素終端Si(111)1×1表面上のペンタセン分子の成長過程を選び、低速電子顕微鏡観察を行った。その結果、有機半導体薄膜結晶の多結晶組織の発達機構及び基板表面の影響に関する知見を得た。この研究の初期過程において、テラス幅が広く、エッチピット等の欠陥の少ない高品位水素終端Si(111)1×1表面の開発に成功した。また、重水素終端表面の作成に成功し、電子エネルギー損失分光法により表面フォノンの特徴を明らかにした。第3の系として、相互作用の強いSi(111)7×7表面上のPt原子を選択した。その吸着過程、及び基板を過熱することによるシリサイド形成過程を明らかにした。
    原子数まで正確に求まったクラスターの構造と電子状態を求めることができれば、クラスターの成長過程、各種デバイス、表面反応、触媒作用等を原子1個の精度で解析することが可能である。本研究は、このような研究の第1歩であり、今後も継続して研究を実施する計画である。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 東北大学, 17340091
  • 蛍光顕微法を用いた有機半導体薄膜結晶粒間の位相欠陥イメージング               
    平成16年度科学研究費補助金,萌芽研究
    2004年04月 - 2006年03月
    佐﨑 元
    研究代表者, 競争的資金
  • タンパク質結晶成長素過程の1分子その場観察による格子欠陥取り込み機構の解明               
    平成16年度科学研究費補助金,基盤研究(B)
    2004年04月 - 2006年03月
    佐﨑 元
    研究代表者, 競争的資金
  • 環境型バイオデバイス創製のための有機・無機ヘテロエピタキシャル結晶成長技術の開発               
    平成13年度研究助成
    2001年04月 - 2002年03月
    佐﨑 元
    財団法人稲盛財団, 研究代表者, 競争的資金
  • 強磁場下でのタンパク質結晶周囲の濃度場観察               
    平成12年度科学研究費補助金,奨励研究(A)
    2000年04月 - 2002年03月
    佐﨑 元
    研究代表者, 競争的資金
  • SiGe混晶基板を利用した歪み制御Si系高機能電子デバイスに関する研究
    科学研究費助成事業
    2001年 - 2002年
    宇佐美 徳隆, 黄 晋二, 中川 清和, 中嶋 一雄, 宇治原 徹, 佐崎 元
    本研究は、組成均一性の極めて優れた良質なSiGeバルク単結晶を成長し基板化し、分子線エピタキシー法によるSiGe基板上へのエピタキシャル成長により、優れた電子物性を有する歪み制御Si系ヘテロ構造を実現することを目的としている。
    まずSiGeバルク結晶の成長に利用している固液界面の位置・温度の「その場観察」が可能な結晶成長装置において、固液界面の位置を自動認識し、常に固液界面位置(すなわち固液界面温度)を一定に保つように結晶の引き下げ速度をフィードバック制御するシステムの開発に取り組んだ。界面位置の自動認識は、CCDにより取り込んだ画像を、二値化、微分などの処理を施すことにより実現し、最適な引き下げ速度の決定に利用した。新たに開発したシステムを、実際にSiGeバルク結晶作製に適用することにより、組成均一性に優れたSiGeバルク結晶を実現することに成功した。更に、SiGeバルク結晶の良質化のために、バルク結晶成長時において、成長界面近傍の温度勾配を系統的に変化させて結晶成長を行った。その結果、温度勾配の増加とともに、X線ロッキングカーブの半値幅が減少し、回折強度が増加することが明らかになった。これは、急峻な温度勾配を用いることにより多結晶化の原因の一つである組成的過冷却を抑制できたことに起因すると思われる。また、種結晶の方位を変化させて結晶成長を行ったところ、結晶性が種結晶の方位に大きく依存することが明らかとなった。
    得られた結晶を基板状に加工し、分子線エピタキシー法により、歪みGe薄膜をチャンネルとするようなp型変調ドーピング構造の作製を行った。ホール測定によりキャリア移動度を測定したところ、優れた電子物性の発現に対しては、薄膜構造の設計を再検討する必要が明らかになった。しかしながら、X線回折の結果から、薄膜中の歪み量は、基板の格子定数によって制御されていることは確認できた。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 東北大学, 13555086
  • 過冷炉度を制御した融液成長法による太陽電池用Si多結晶の大粒径化と高効率化
    科学研究費助成事業
    2001年 - 2002年
    中嶋 一雄, 宇治原 徹, 佐崎 元, 宇佐美 徳隆, 北原 邦紀, 藤原 航三
    研究目的:多結晶シリコンは実用太陽電池材料として利用されているが単結晶材料に比べてエネルギー変換効率が低い。その原因として、結晶粒界や転位や不純物など結晶欠陥の影響が考えられている。このような結晶欠陥は融液成長時に導入されるが、その制御方法は確立されていない。本研究では融液成長時の過冷度を精密に制御して成長を行い過冷度や潜熱と結晶欠陥および結晶粒径の相関を解明する。
    本年度の実績:本年度は融液成長過程および成長温度を同時に観察できる装置を設計・導入した。本装置は観察窓付きの一方向成長特殊小型炉と赤外線放射温度計を組み合わせた装置である。小型炉は高真空に引いた後アルゴンガス置換でき、冷却速度および炉内温度を精密制御できる。また、冷却ガスによる強制冷却機構と種付け機構を有する。さらに示差熱検出機構を有している。放射型温度計は顕微機構を有し、赤外と同時に高速度CCDカメラで可視像を観察できるため、成長過程と温度を同時に測定できる。試料サイズは10×15×5mm^3程度であり、成長後組織解析を行うのに十分な大きさである。
    予備実験としてレーザー顕微鏡とイメージ炉を組み合わせた装置を用いてシリコンの融液成長過程をその場観察した。φ3×2mm^3の試料を融解後さまざまな速度で冷却し界面の形態および成長速度を実測した。3K/minで冷却した試料の成長界面はplanar界面であったが25K/min、40K/min、および45k/min冷却した試料ではfacet界面であった。定常状態における成長速度はplaner界面ではV【less than or equal】30μmであったがfacet界面では150μm【less than or equal】V【less than or equal】390μmであった。また非定常状態ではfacet面の消滅過程も観察された。非定常状態ではさまざまなfacet面が形成されたが(111)facet以外の面は消滅し、定常状態では(111)facetのみ形成した。また、赤外線カメラを用いてfacet界面前方の温度測定を行った。界面前方の過冷度はおよそ7度であった。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 東北大学, 13305002
  • Development of advanced optical microscopy               
    2002年
    競争的資金
  • 磁場を利用した微小重力下でのタンパク質の結晶化               
    平成10年度宇宙環境利用に関する公募地上研究 フェーズIA
    1998年10月 - 2001年03月
    佐﨑 元
    財団法人日本宇宙フォーラム, 研究代表者, 競争的資金
  • 磁場中の溶液挙動の解明とそれを用いたタンパク質の良質結晶育成               
    黎明研究
    2000年04月 - 2001年02月
    佐﨑 元
    日本原子力研究所, 研究代表者, 競争的資金
  • 磁場によるタンパク質の高品位結晶育成               
    平成10年度科学研究費補助金,基盤研究(B)
    1998年04月 - 2000年03月
    佐﨑 元
    研究代表者, 競争的資金
  • 極微プローブ光を用いた半導体微細構造の空間および時間分解分光に関する研究
    科学研究費助成事業
    1999年 - 2000年
    宇佐美 徳隆, 宇治原 徹, 佐崎 元, 中嶋 一雄, 白木 靖寛, 長田 俊人
    本研究においては、(1)極微プローブ光を用いた分光技術を確立し、微視的な界面揺らぎを評価すること、および、(2)微視的な揺らぎの影響を取り除き、低次元量子構造固有の物性評価を行うことを目的として研究を行った。分光法としては、光学測定のプローブ光を顕微鏡用の対物レンズを用いて極限まで絞る顕微分光技術と、試料表面に微少な開口部を設けるリソグラフィ技術を融合することにより、空間分解能を向上させた。
    研究の対象には、化合物半導体量子構造を選んだ。化合物半導体量子構造は、光デバイスや電子デバイスの高性能化、および新機能の発現を目指して、量子細線、量子ドットなど低次元構造の研究が盛んに行われている材料である。サイズの微小化に伴い、界面や組成の微視的な揺らぎが物性に与える影響の重要性が増すことを考慮し、研究の対象に選定した。
    実際に、InGaAs/GaAs量子井戸界面の顕微分光を行ったところ、マクロな分光法では、測定が困難な微視的なポテンシャルゆらぎに束縛された励起子からの発光の観測に成功した。また、スペクトルの成長温度依存性から、成長温度が高い場合、Inの表面偏析により界面の急峻性は乏しくなるが、平坦性は、低温成長と比較して優れていることが明らかになった。
    また、変調ドープを施した量子ドット中に外部電場をかけて顕微分光を行うことにより、帯電励起子の観測や、ドット内の電子数制御に成功した。
    新たな量子構造作製にも取り組み、電子局在のための超薄膜と量子井戸を融合した構造により間接遷移型半導体の光学遷移確率を飛躍的に改善させることに成功した。量子ドットの積層に伴う歪み場により、成長様式が大きく変化することを見出した。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 11650008
  • 溶質元素補給ゾーン成長法による均一組成を持った多元系バルク単結晶の開発
    科学研究費助成事業
    1999年 - 2000年
    中嶋 一雄, 宇治原 徹, 佐崎 元, 宇佐美 徳隆, 石川 浩, 宮下 哲
    本研究においては、半導体基板の格子定数、バンドギャップの選択肢を飛躍的に拡大し、新たな機能性ヘテロ構造の創製に結びつく技術として期待されている、組成が均一な多元系半導体バルク結晶の作製技術の開発と、その技術を利用したSiGeバルク結晶の作製に取り組んだ。
    初年度には、溶質元素の補給が可能な高温ゾーン成長装置を設計し、作製と導入を行った。この装置は、成長界面の位置・温度の「その場観察」機構として、観察用のスリット部、界面位置測定のためのCCD、温度分布測定用にサーモビューアを兼ね備えているのが大きな特徴である。また、これらのデータを、成長用アンプルの引き下げ速度にフィードバック可能な制御機構も備えており、精密な界面温度の制御が可能な仕様となっている。
    実際の成長は、垂直に並べたGe単結晶、Ge多結晶、Si結晶を石英アンプルに真空封入し、温度勾配中に配置することにより、Ge多結晶及びGe単結晶の一部を融解させ、その融液中にSiを溶解・拡散させ、固液界面の過飽和を駆動力としてGe単結晶上にSiGe結晶を成長させた。アンプルを固定した場合の、界面位置の時間変化から、成長速度を見積もり、この速度とバランスさせて、アンプルを引き下げながら成長することにより、成長界面位置を一定に保ったまま、結晶成長を行うことに成功した。アンプル移動に伴う、温度分布の変化は微小であり、界面位置の制御により、界面温度も一定に保ちながら成長することができた。作製した結晶の組成分布を調べたところ、長さ20mm以上にわたって組成が均一なSi_<0.15>Ge_<0.85>バルク結晶が実現できていることが確認された。
    今後、任意の組成のSiGeバルク結晶や、InGaAsバルク結晶など、他の材料系へも、この手法を適用し、独自の基板とエピタキシャル成長技術の融合による機能性材料の創製へと展開していく。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 東北大学, 11305001
  • 磁場によるタンパク質の高品位単結晶育成               
    黎明研究
    1998年04月 - 1999年02月
    佐﨑 元
    日本原子力研究所, 研究代表者, 競争的資金
  • タンパク質分子の等電点の新測定法と電極界面凝集化過程のその場観察
    科学研究費助成事業
    1999年 - 1999年
    宮下 哲, ダービン・ステファン デュエン, 佐ざき 元, 中嶋 一雄
    タンパク質のような両性イオンの溶液内での挙動を理解するとき、等電点は重要な物理量である。特にタンパク質の吸着・凝集・結晶核形成では、凝集力を評価する鍵になる。タンパク質分子の基板への吸着は、分子の等電点・基板の電位・溶液水素イオン濃度と密接に関係しているはずである。本研究は、電気化学原子間力顕微鏡を使い、タンパク質溶液内に置いた導電性の基板の観察を行い、電位変化に対する像の様子から等電点を決める新手法の開発を目指した。
    研究では、等電点の分かっている卵白リゾチーム(等電点=11)水溶液を使い、この中に置いた高配向グラファイト基板上へのタンパク質分子の吸着の様子を観察した。リゾチームの等電点は11であるため、溶液の水素イオン濃度が11よりも大きいと分子は負に帯電し、逆に11よりも小さいと正に帯電する。従って、水素イオン濃度が11よりも小さい溶液を用意し、基板電位を負にすると、タンパク質分子は基板に吸着するはずである。実験では未飽和の水素イオン濃度5のリゾチーム溶液を使用した。電位を0の状態にして、まず基板のμmサイズの明瞭な表面像を得た。この状態から基板電位を低下させたところ、ある電位を境に像が不明瞭となった。この状態から電位を上げると再び基板表面像が得られたが、以前ほどは明瞭ではなくなっていた。また、基板表面像が得られた電位は像が不明瞭になった電位よりも高かった。このことはある基板電位よりも下でリゾチーム分子が基板に吸着したことを示しており、吸着電位と溶液水素イオン濃度から等電点を求めることが可能であることが明らかになった。臨界電位と水素イオン濃度の関係を求めるのが次の課題であるが、そのためには再現性良く臨界電位を求める手順を決めることが必要である。また、水の電気分解のため使用できる電位幅に制限が存在する。水素イオン濃度を適当な幅で変えて観察を行うことが必要になってくる。
    日本学術振興会, 萌芽的研究, 東北大学, 11874044
  • 原子間力顕微鏡を用いた分子レベルでのタンパク質結晶化のその場観察による研究
    科学研究費助成事業
    1998年 - 1999年
    ダービン ステフエン デユエン, 佐崎 元, 宮下 哲, 吉川 彰
    分子レベルでタンパク質の結晶化機構を研究するため、以下の研究を行った。(1)原子間力顕微鏡(AFM)により結晶成長過程を観察し、ステップの前進速度などの測定量から分子の結合エネルギーなどの分子レベルの物理量を明らかにする。(2)光学的手法を用いて、強磁場下の配向効果のような分子レベルの現象に関係している巨視的現象の測定を行う。(3)既存のAFM技術に改良を行い、分子の表面拡散やステップでの取り込みといった成長に伴う分子レベルの事象を直接測定する。その結果、以下の成果が得られた。(1):不純物分子により、リゾチーム正方晶系結晶の成長が阻害される機構をステップブロッキングモデルにより説明した。また、単斜晶系結晶上のステップ運動の異方性を明らかにした。この異方性は分子間の「マクロボンド」による解析と良い対応を示した。(2):分子の持つ表面電荷及び不純物分子が成長速度に及ぼす効果を明らかにした。結晶成長における磁場効果を調べた結果、磁場による溶液対流の抑制効果を明らかにした。しかし、分子配向のような分子レベルのパラメーターに対する影響は小さかった。(3):直接的な単分子過程の測定を行うため、AFMをコンピュータと結合させ、高速データ取得システムを立ち上げた。これによりタッピング方式で結晶表面の最上層にある分子の移動による高さ変化の情報取得を試みた。しかしノイズが大きく、解釈可能な情報を直ちに得ることが出来なかった。最近の結果では、小さなカンチレバーを使用することでS/N比が向上することが明らかになった。この改良により、単分子を観察することが期待できる。本研究で行った不純物効果と溶液条件や外場による結晶形態の最適化により、高分解能構造決定に値する高品質結晶を得ることができるであろう。さらに、この研究で得られたAFM技術は共晶やエピタキシャル現象を研究するためにも用いられた
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 東北大学, 10304023
  • 液相エピタキシー法によるBi系酸化物超伝導体単結晶厚膜の作製
    科学研究費助成事業
    1997年 - 1998年
    宮下 哲, 佐崎 元, 中田 俊隆, 小松 啓
    ・ KCl-(Bi-Sr-Ca-Cu-O)系で、液相エピタキシャル成長法(LPE法)によりBi2212超伝導体薄膜の育成条件を調べ、最適育成条件がBi:Sr:Ca:Cu=2:2:1:2の仕込み組成の場合、育成温度が840-870℃であることを明らかにした。この条件でLPE法を適用すると、2212相が単相で再現性良く作製することができた。超伝導相はエピタキシャルに配列した島状層から連続膜へと成長した。島同士が合体する際に生じる段差のために、巨視的にはあまり平坦性に優れた膜を得るには至らなかったが、LaAlO_3(110)基板上に成長した2201相厚膜には、数μm^2に及ぶ平坦表面が存在することを確認でき、LPE法の持つ可能性を示すことができた。さらに斜方晶系に属するNdGaO_3の(001)基板上に、ほとんど双晶の無い厚膜を育成することができた。
    ・ 高温顕微鏡を用いてBi-Sr-Ca-Cu-O酸化物の溶解・凝固過程の観察を行った。この結果primary volumeに含まれる合計12個の酸化物組成とそれらの液相温度を決定し、自己フラックスを用いた場合のBi系酸化物超伝導体のPCF(primary crystallizaition field)の概要を明らかにすることができた。本研究で求めたprimary volumeは、従来報告されているものよりさらに過剰にBiを含む組成であった。TSFZ(travelling solvent floating zone)法でc軸方向に厚みをもった結晶を再現性良く育成するためには、種付け(seeding)などによる核生成の制御が必要であることが明らかになった。TSFZ法で種結晶の方位を育成した結晶に継続させることに成功し、PCFデータの信頼性と有効性を示すことができた。2212相と2201相のPCFを明確に分離することが今後の重要な課題である。一方、PCFの条件をLPE法に適用したところ、基板の腐食が生じ、膜結晶を成長させることができなかった。自己フラックスを使うためには、成長温度を低くできるように条件を絞るか、装置の改良が必要になる。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 東北大学, 09650004
  • 光干渉法を用いたタンパク質結晶化過程のその場観察               
    基礎科学研究助成
    1996年12月 - 1997年11月
    佐﨑 元
    住友財団, 研究代表者, 競争的資金
  • 光干渉法による低接触角の新測定法
    科学研究費助成事業
    1997年 - 1997年
    小松 啓, 中田 俊隆, 宮下 哲, 佐崎 元
    本研究は光干渉法を用いて、濡れ性の良好な固体と液体の接触角の計測法を確立するとともに、液体の接触角測定で重要なパラメータである雰囲気と温度を制御し、この新手法のもつ可能性を開発することを目標とした。現有の光学顕微鏡に長焦点低倍率のMichelson型二光束干渉対物レンズを装着し、干渉縞を使って濡れ性の良い固体と液体の接触角の計測を行えるようにした。測定の結果、不透明な液滴の場合、3°以下、透明な液滴の場合、液体の屈折率がわかっている場合は5°以下の接触角が正確に計測できることが明らかになった。この方法の利点は、従来の液滴側面から計測する方法に比べて、1.濡れの良い場合の低接触角の高精度の測定 2.液滴の形状の対称性が必要とならない点がある。一方、短所としては、接触角がこの値よりも大きいときは、液滴上での干渉縞が密になることと、液滴表面からの反射光が顕微鏡の光路に戻ってこないため、像が暗くなり、測定困難となる。この点の改良が今後の課題である。
    この装置に室温近くではペルチエ素子を使った温度セル、高温では光集光型の温度セルを使って接触角の測定を行った。特に対物レンズの焦点距離を長く(25mm)しているため、高温セルを使った測定が可能になっている。また、対象を酸化物を中心に考えているため、高温セルは雰囲気の酸素分圧を酸素メータと自動弁と調節器により自動制御できるようにした。これを使って白金基板上の酸化銅の接触角を計測した。1230℃で測定した場合、酸素分圧に対して45%付近で極小点をもつように変化した。また室温でグリセリン水溶液とマイカとの接触角を計測した。グリセリン濃度に対する接触角の変化を精密に測定できた。
    日本学術振興会, 萌芽的研究, 東北大学, 09875160
  • 蛋白質の核形成と結晶成長カイネティックス
    科学研究費助成事業
    1997年 - 1997年
    小松 啓, VEKILOV P, ROSENBERGER エフ, 佐ざき 元, 中田 俊隆, 宮下 哲
    平成9年度に得た成果を以下にまとめる。
    1.日本側は、結晶の周囲の「濃度場」を高圧力下で観察するため、超長焦点距離を持ち、参照ミラー可動型のマイケルソン型干渉計をニコン(株)と共同で開発した。そして、本装置を用いて、高圧力(500,1000気圧)下で、卵白リゾチームの、温度を変数とした系統的な溶解度曲線を、初めて決定した。
    2.日本側は、10Tの強磁場中で卵白リゾチームの結晶化実験を行い、磁場がリゾチーム結晶の(1)成長速度を増加させること、(2)溶解度を減少させること、を見いだした。また、磁場中でタンパク質溶液の磁気複屈折を測定するための装置を開発した。
    3.米国側が開発した精製手法を用いて、日本側は卵白リゾチームの超高純度試料(99.9%)を得た。この試料を用いて原子間力顕微鏡で結晶の成長界面の直接観察を行い、結晶表面に吸着している不純物が結晶成長に及ぼす影響を明らかにした。
    4.蛍光を用いて、結晶中の不純物の分布および量を測定するための新規な手法を開発した。また、本手法を用いて卵白リゾチーム結晶へ不純物が取り込まれるメカニズムについて、新たなモデルを提案した。
    5.米国側は、コンピュータシミュレーションにより、成長している卵白リゾチーム結晶周囲の濃度場を解析した。日本側は、結晶周囲の濃度場を、マイケルソン型二光束干渉計を用いて実測した。日本側が平成10年3月22〜27日に訪米し、日米の両結果を比較することにより、対流が結晶成長に及ぼす影響につて最終的結論を得る予定である。
    6.落下実験施設を利用し、微小重力下で卵白リゾチーム結晶周囲の濃度場をその場観察して、1gからμgまでの重力変化に伴う濃度場の変化を調べた。5.で述べた日本側の訪米により、米国での計算機実験結果と比較検討する予定である。
    日本学術振興会, 国際学術研究, 東北大学, 09044055
  • タンパク質(コンカナバリンA)の結晶成長過程の動的研究               
    平成7年度科学研究費補助金,奨励研究(A)
    1995年04月 - 1996年03月
    佐﨑 元
    研究代表者, 競争的資金
  • 蛋白質の核形成と結晶成長カイネティックス
    科学研究費助成事業
    1995年 - 1996年
    小松 啓, THOMAS Bill, MUSCHOL Mart, VEKILOV Pete, ROSENBERGER フランツ, 佐崎 元, 中田 俊隆, 宮下 哲, 帯刀 益夫, FRANZ Rosenb
    平成8年度に得た成果を以下にまとめる。
    1.日本側は二光束干渉法を使って卵白リゾチームの正方晶系、斜方晶系、三斜晶系結晶についての溶解度測定を行い、溶解度の温度依存性から溶解のエンタルピーと溶解のエントロピーをそれぞれの晶系について評価した。また、イオン強度を変数として溶解のエンタルピーとエントロピーを評価した。
    2.日本側は、成長した卵白リゾチーム結晶の内部の屈折率を二光束干渉法を使って測定する手段を確立した。この方法を使い、結晶に取り込まれた不純物と屈折率の相関を明らかにした。
    3.日本側は、米国側の示唆・指導のもとに、高純度の卵白リゾチームを液体クロマトグラフィにより精製し、高純度試料を得た。これを使って原子間力顕微鏡で結晶の成長界面の観察を行った。その結果、高純度溶液で成長する結晶界面は、分子レベルでスムーズであるのに対して、従来高純度として市販されている試料を使って成長させた界面が、ラフであることが分かった。この結果を、米国側で得られている結晶中に生じるセクターバウンダリ-と不純物についての知見やX線トポグラフィの結果と比較し、議論を行った。精密なタンパク質の構造決定を組んでいるのは、結晶のモザイク性のために結晶の完全性が損なわれるためであると言われている。今回の結果から、モザイク性の出現機構を明らかにし、完全性の高いタンパク質結晶を得る指針を示すことができた。
    4.日本側は10Tの強磁場中で卵白リゾチーム結晶の成長実験を行った。その結果、磁場により、核形成頻度と出現する結晶の配向が制御できることが明らかになった。この磁場の効果の起源についてタンパク質分子の構造と磁気的性質を踏まえて米国側と議論した。
    5.米国側は、アポフェリチンの精製を行い、これを結晶化させた。その結果、成長する結晶核の数が減り、それぞれの結晶のサイズが大きくなり、不純物の除去がタンパク質結晶の育成に不可欠であることが再確認された。一方、日本側は、フェリチンの高純度精製・結晶化を行い、フェリチン結晶の形態相図を作製した。その結果、結晶化の駆動力を強くするに従い、結晶形状に多面体晶→髄晶→樹枝状結晶の変化が見られた。
    6.米国側は光散乱法によりタンパク質の凝集過程について考察を行い、溶液内での第二ビリアル係数を評価した。この結果をもとに、溶液内のイオン強度と分子間相互作用の関係を議論した。
    7.米国側は、レーザー干渉法を用いて卵白リゾチーム結晶の表面に形成される成長丘の形状の経時変化を精密に測定し、成長速度と微斜面の傾きの時間変化を調べた。これらの量のゆらぎには相関があり、ゆらぎの振幅が適当なタンパク質濃度で強調されることがわかった。また、結晶の成長とともに、微斜面の傾きに自発的なリズムがあらわれ、これがステップ束の形成に結びついていることが明らかになった。このリズムの解釈については、結晶界面での成長カイネティックスと溶液内での分子の輸送過程との結合による非線形現象ではないかと考えている。
    8.米国側は卵白リゾチーム結晶を育成する際、適当なタンパク質濃度と温度領域で、溶液相が二相に分離することを発見し、光散乱法によりこの相図を作製し、熱力学的議論を行った。二相分離した溶液の高濃度部分では、準安定なゲル相が生じ、ここからリゾチームの結晶が晶出するのが観察された。この相図での臨界点は、塩濃度とともに直線的に増加していた。
    9.日本側は、二光束干渉法を用いて成長中の卵白リゾチーム結晶のまわりの濃度分布の計測を行ってきた。その解析の際、薄い溶液層で結晶を成長させるために、溶液内対流は、無視できるものと仮定していた。米国側は、この仮定を確かめるため、溶液の厚みと結晶のまわりの濃度分布の関係について計算機実験を行った。日本側は、米国側の結果と対比させるため、数種類の厚みのセルを作製して、その中で成長するリゾチーム結晶のまわりの濃度分布を計測した。日本側は、この結果をもとに、対流が抑えられる微小重力実験(落下棟実験)を来年度に行う計画である。
    日本側は卵白リゾチームの結晶成長におよぼす圧力の効果を明らかにするために、高圧セル中でのタンパク質濃度のその場測定を行うとともに、成長速度の圧力依存性を調べた。その結果、圧力は溶解度を変化させるとともに、成長のカイネティックスにも影響をおよぼすことが明らかになった。
    日本学術振興会, 国際学術研究, 東北大学, 07044057
  • Crystal Growth of Protein               
    1994年
    競争的資金

産業財産権

  • 光学顕微鏡と光学的観察方法               
    特許権
    特開2005-309415
  • 有機半導体薄膜のエピタキシャル成長               
    特許権
    特開2005-79535A
  • 水素生成光デバイス               
    特許権
    特開2003-238104

主な担当授業

  • 大学院共通授業科目(教育プログラム):南極学, 2024年, 修士課程, 大学院共通科目
  • 宇宙物質相転移科学特論, 2024年, 修士課程, 理学院
  • 宇宙理学入門, 2024年, 修士課程, 理学院
  • 環境と人間, 2024年, 学士課程, 全学教育