谷岡 勇市郎 (タニオカ ユウイチロウ)

広域複合災害研究センター学術研究員

研究者基本情報

■ 学位
  • PhD, University of Michigan
■ URL
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J-Global ID■ 研究キーワード・分野
研究キーワード
  • 津波数値計算
  • 1894年根室半島沖地震
  • 千島の津波波形記録
  • NOAAの津波波形記録
  • 2006年中千島地震津波
  • 北海道一千島沈み込み帯
  • 1918年千島地震津波
  • 1918年中千島地震
  • 2007年千島沖地震
  • 1973年根室沖地震
  • 2004年釧路沖地震
  • 1894年根室沖地震
  • 2006年千島沖地震
  • カムチャッカの津波
  • 津波
  • トモグラヒイ
  • 広帯域地震観測
  • トモグラフィ
  • ロシア極東
  • 室戸岬沖
  • 水圧計
  • 宮城県沖地震
  • 海底水圧計
  • 余効変動
  • 上部マントル構造
  • アスペリティ
  • 釧路
  • 十勝
  • 地殻変動
  • 震源過程
研究分野
  • 自然科学一般, 固体地球科学

経歴

■ 経歴
経歴
  • 2023年04月 - 現在
    北海道大学大学院理学研究院, 名誉教授
  • 2023年04月 - 現在
    北海道大学大学院理学研究院, 特任教授
  • 2009年04月 - 2023年03月
    北海道大学 大学院・理学研究院, 教授

研究活動情報

■ 論文
■ その他活動・業績
■ 講演・口頭発表等
■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
  • 千島海溝沖アウターライズ津波即時予測に向けた震源断層マッピングと津波評価
    科学研究費助成事業
    2020年04月 - 2024年03月
    小平 秀一; 尾鼻 浩一郎; 野 徹雄; 今井 健太郎; 谷岡 勇市郎; 近貞 直孝; 馬場 俊孝
    千島海溝沖アウターライズ地震震源断層マップ作製に向けて襟裳海山周辺から納沙布断裂帯までのMCSデータの解釈を進め正断層マッピングを行った。
    MCSデータの解釈作業は、海溝海側斜面に形成されている正断層を地震探査データ解釈ソフトPetrel上で読み取り、海底面、堆積層、海洋地殻上面が断層として認定できるところを読み取った。断層の下限については同定していない。さらに、MCSデータから解釈した正断層の空間的な接続(断層マッピング)は、海底地形データとNakanishi (2011)による結果をもとに検討した。
    その結果、マッピングした断層の総数は293である。襟裳海山から納沙布断裂帯の間に位置する断層に関して、断層の平均走向がN67Eで、多くの断層がN60~75度Eに分布する。本研究の対象に位置する千島海溝西部の走向はN65度Eで、中生代磁気異常縞模様の走向が約N70度なので(Nakanishi, 2011)、多くの断層の走向は海溝の走向や磁気異常縞模様の走向に近接した値を示している。また、断層の傾斜角に関しては多くが50~70度となり、垂直変位は海溝に近づくにしたがって大きくなる。また、最大地震規模のマグニチュードを見積もるために、マッピングした断層を接続して、津波計算のための震源断層モデル構築を行った。断層の接続は松田(1990)に従い、マッピングした断層が5 km以内に位置し、同じ方向(北側または南側)へ傾斜している断層を選択し、接続された断層の長さが最長約60 km以上(マグニチュード7.3以上相当)になる震源断層を設定した。結果として、17本の震源断層が構築され、最長の断層は260 kmとなった。
    これらに加え、次年度に実施する地震観測の観測計画を作成し、海底地震計など必要な観測機材の準備を進めた。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 20H00294
  • 海溝沿い巨大地震に伴い発生した海底地すべりによる津波の評価手法確立
    科学研究費助成事業
    2019年04月 - 2023年03月
    谷岡 勇市郎; 今井 健太郎; 富士原 敏也; 中村 恭之; 柳澤 英明
    2年間で開発した海底地すべり数値計算手法とその津波数値計算手法のさらなる高度化を実施した。今年度は深海での海底地すべりを再現するため海水を持ち上げる効果の導入を試みた。深海での海底地すべりはその速度の低下により津波の励起が減少することが確認できた。


    昨年度、1929年Grand Banks地震(M7.2)による津波再現実験を実施し、津波の再現に成功した。開発された手法を用いて今年度は1946年アリューシャン津波地震の海底地すべりによる沿岸波高の再現数値実験を行った。1946年アリューシャン地震は現在知られている最も異常な津波地震(Ms7.4, Mt9.3)で、ハワイやアメリカ西海岸で大きな津波が観測されている(Tanioka and Seno, 2001)。また、沿岸で25mを超える津波が調査されている場所は比較的局所的で海底地すべりにより津波がより大きくなったことが示唆されている。数値計算の結果、超深海での海底地すべりによる津波励起は難しく、大陸棚斜面での海底地すべりにより、深海に土砂が堆積したとすることにより津波が大きく励起されることが解明された。海底地すべりによる津波のみで沿岸での25mを超える津波高は説明できていないが、地震による津波(Tanioka and Seno, 2001)を加えることで十分説明可能であることが分かった。


    また、南海トラフ沖における熊野灘・紀伊水道沖を対象海域とし,効率よく海底地すべり津波のリスク評価を行うために、地すべり面を読み取りデータ化した。地すべり痕の幅が500 m 以上となる場合を対象として地すべりのパラメータの読み取りを行った.読み取った地すべり面は59地点となり.読み取った地すべり面で励起振幅が1cmを越える場合は38点となり,陸棚斜面の馬蹄形地すべりでは 2mを越える場合もあった。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 19H01977
  • 連鎖複合型災害現象のメカニズムと人口急減社会での適応策
    科学研究費助成事業
    2018年04月 - 2021年03月
    小山内 信智; 泉 典洋; 山田 孝; 谷岡 勇市郎; 桂 真也; 厚井 高志; 岡田 成幸; 村上 亮; 萩原 亨; 古市 剛久; 山下 俊彦; 笠井 美青; 稲津 將; 橋本 雄一; 小泉 章夫
    本研究では,気候変動により激甚化するであろう水災害を始め,大規模地震や津波,火山噴火等との相互作用の中で複合的に発生する災害現象を整理し,それらによる被害を軽減するために必要な調査手法,シミュレーション手法などを提示した。北海道は少子高齢化・過疎化が進んでいるとされ,人口急減社会における防災のあり方も,地域の活力維持とセットで考える必要があった。これからの日本は投資余力が潤沢ではなく,完全移転(移住)は移転先の各種災害への安全確保が簡単ではない。人口急減社会においてはパイの取り合いとなる可能性があるため,“2拠点生活(デュアルライフ)”が危機回避と地域の活力維持につながる手掛かりとなりえる。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 18H03819
  • 海溝型地震の最大規模とスケーリング則
    科学研究費助成事業
    2016年04月 - 2020年03月
    佐竹 健治; 谷岡 勇市郎; 室谷 智子; 藤井 雄士郎
    20 世紀以降に世界で発生した超巨大地震について,我々が開発した遠地津波波形の走時遅れの位相補正を施して解析を行い,地震の規模やすべり分布を推定した.それらをまとめた結果,規模と断層サイズ,すべり量などのスケーリング則については,我々が以前に求めたものを大きく変更する必要がないことがわかった.津波堆積物やサンゴのマイクロアトールから地震の規模などを推定する方法について,最近の地震や海面変動について検討を行い,先史時代の地震にも適用できることを明らかにした.
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 東京大学, 16H01838
  • 日本海での巨大地震による津波イベントの解明と津波予測
    科学研究費助成事業
    2015年04月 - 2019年03月
    谷岡 勇市郎; 高清水 康博; 西村 裕一; 菅原 大助; 伊尾木 圭衣; 山中 悠資
    沿海州の様々な場所にて津波堆積物調査を実施し津波イベントを認定し、さらにイベントの年代を推定した。12世紀ごろの津波について、北海道沿岸の津波堆積物を説明できる断層モデルを津波数値計算により推定した。トータルの断層長さは109㎞で北側の50㎞の断層で18mのすべり量が必要であることを明らかにした。これまでの仮定(6m)を大きく超えることが明らかになった。12世紀の断層モデルは、1993年北海道南西沖地震の断層モデルと1983年日本海中部地震の断層モデルにちょうど挟まれる形となっていることが明らかになった。また、1741年渡島大島の火山噴火に伴う山体崩壊による津波を数値計算により再現した。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 15H05133
  • 地球物理学的観測によるアジア北東地域のテクトニクスモデルの刷新
    科学研究費助成事業
    2013年04月 - 2018年03月
    高橋 浩晃; 大園 真子; 宮町 宏樹; 谷岡 勇市郎; 蓬田 清; 吉澤 和範; 中尾 茂; 一柳 昌義; 山口 照寛; ゴルディエフ エフゲニー; ブイコフ ビクター; ゲラシメンコ ミハイル; シェスタコフ ニコライ; ワシレンコ ニコライ; プリトコフ アレキサンダ; レビン ユーリ; ワレンチン ミハイロフ; コスティレフ ドミトリ; チェブロフ ダニラ; セロベトニコフ セルゲイ
    ロシア極東地域から中国東北部を含むアジア北東地域のテクトニクスの解明を目指し,地震とGNSS観測を実施した.2011年東北地方太平洋沖地震による広域的な余効地殻変動が観測され,ロシア沿海州地方は地震時変動を上回る変位が得られた.ロシア極東地域に展開した広帯域地震観測網のデータから,当該地域の上部マントル地震波速度構造を明らかにし日本海下に低速度異常を確認した.上部マントルの粘弾性構造の推定から,日本列島周辺で繰り返し発生する巨大地震がアジア北東地域に長期的な余効変動を引き起こしてきた事実を明らかにした.また当該地域の特徴的な地震活動を明らかにした.
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 25257204
  • 日本周辺の巨大地震スーパーサイクルの解明と津波予測
    科学研究費助成事業
    2012年04月 - 2016年03月
    佐竹 健治; 谷岡 勇市郎
    2011年東北地方太平沖地震は,プレート境界深部と海溝軸付近の両方がほぼ同時に破壊した.この新知見に基づいて,日本海溝で発生した869年貞観地震と千島海溝で17世紀に発生し北海道東部に津波堆積物をもたらした巨大地震の規模を再検討すると,ともにM8.8以上となった.北海道・岩手県・福島県では,さらに古い巨大地震による津波堆積物を発見した.日本海溝・千島海溝において,数十年間隔で繰り返し発生するM8クラスの地震の他に,約400~600年間隔でM9クラスの巨大地震が発生したこと,すなわち,スーパーサイクルモデルが成り立つことが分かった. M9クラスの地震についての即時的な津波浸水予測方法も考案した.
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 東京大学, 24241060
  • 不均質なすべり量分布の効果を評価して近地の津波をより良く予測するための研究
    科学研究費助成事業
    2011年 - 2012年
    谷岡 勇市郎; MACINNES B.T.; BREANYN Macinnes
    1)2011年東北地方太平洋沖巨大地震の震源過程は様々なデータから様々な研究者により推定されている。さらに東北地方太平洋沿岸の巨大津波の遡上高・浸水域・浸水深も多くの研究者により非常に多く調査されている。推定された様々な震源モデルを用いて津波数値計算を実施し、調査された津波遡上域や遡上高をどの程度説明できるかを調査した。用いた全ての震源モデルで津波遡上域や遡上高はある程度良く説明できることが分かった。しかし、完全に調査結果を説明できる震源モデルは存在しない事も判明した。当然、津波波形データを用いて推定している震源モデルは津波調査結果をより良く説明することも分かった。最も単純な1つの矩形断層モデルでも、ある程度良く津波調査結果を説明できることが判明したことは、リアルタイム津波遡上予測が現実的であることを示す良い結果である。結果をまとめた論文はMacInnesetal.(2012)としてBSSAに受理された。
    2)津波遡上高を予測するためにどの程度詳細なすべり量分布の推定が必要かを解析する。与えたすべり量分布から計算された津波高や津波波形を、再現するために、最も単純な1つの矩形断層から、非常に詳細なすべり量分布までを用いて津波数値計算結果を比較した。1つの矩形断層モデルや2つの矩形断層モデルでも90%近く津波高を説明できることが明らかになった。つまり、津波予測には詳細なすべり量分布の影響は少ないことが示され、単純な矩形断層モデルで十分であることが示された。しかし、水深が100mの観測点では津波波形に大きな違いが見られ、すべり量分布の違いが影響を及ぼすことも明らかになった。
    3)北海道-千島-カムチャッカ沈み込み帯での古津波の発生頻度を推定するため、様々な津波堆積物研究者が調査した結果を総合的にまとめた。この結果は2012年GSA秋季大会(11月5日)にて発表した。
    日本学術振興会, 特別研究員奨励費, 北海道大学, 11F01318
  • 地球物理学的観測による北東アジア地域の新たなテクトニック・フレームの構築
    科学研究費助成事業
    2009年 - 2012年
    高橋 浩晃; 宮町 宏樹; 中尾 茂; 蓬田 清; 吉澤 和範; 吉本 充宏; 谷岡 勇市郎
    ロシア極東地域において国際共同GPS・地震観測網を運用し,そこから得られた地球物理学的データの解析を実施し,アムールプレート運動特性や地殻・マントルの地震学的構造を明らかにした.2011年東北地方太平洋沖地震による地殻変動が大陸内部まで及んでいると共に,その影響が数100年単位で継続する可能性を明らかにし,北東アジアのテクトニクスモデルの構築には日本列島太平洋側での巨大地震の影響を考慮することが必要であることを観測データから示した.
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 21253005
  • 2011年東北地方太平洋沖地震に関する総合調査
    科学研究費助成事業
    2011年 - 2011年
    篠原 雅尚; 藤本 博己; 金田 義行; 小平 秀一; 平田 賢治; 村井 芳夫; 植平 賢司; 八木原 寛; 佐竹 健治; 谷岡 勇市郎; 今村 文彦; 高橋 智幸; 纐纈 一起; 堀 宗朗; 安田 進; 源栄 正人; 小長井 一男; 佐藤 愼司; 風間 基樹; 境 有紀; 日野 亮太; 佐藤 利典; 塩原 肇; 石山 達也; 岡村 眞; 都司 嘉宣; 中原 恒; 本多 亮; 浅野 公之; 高橋 良和; 後藤 浩之; 盛川 仁
    東北地方太平洋沖地震の震源域に、平成22年度に、設置した自己浮上式海底地震計を回収し、本震直後の正確な余震の空間分布を明らかにし、引き続き、海底地震観測を継続し、その後の地震活動を明らかにした。海底地殻変動観測により、地震前後の海底地殻変動の時空間変化を求めた。反射法構造調査により、震源域の正確な堆積層の厚さなどを明らかにした。現地調査により、津波被害の実態を解明し、断層面上のすべりの空間分布を求めた。地震動によって被害を受けた構造物等の状況を把握し、都市防災の観点から広域的な調査を行った。
    日本学術振興会, 東京大学, 23900002
  • 将来の巨大地震のアスペリティーの位置把握と津波警報システム改善に向けた手法開発
    科学研究費助成事業
    2009年 - 2011年
    谷岡 勇市郎; SUBESH Ghimire; GHIMIRE Subesh
    防災科学技術研究所(独)に蓄積された多くの地震のメカニズム解を用いて、東北及び北海道の下に太平洋プレートが沈み込んでいるプレート境界に沿って応力の地域的な分布を調査した。応力テンソルインバージョンにより各小プレート境界面の最大主応力軸を推定。その最大主応力軸とプレート境界の法線方向のなす角を推定する。このなす角は地震の破壊または断層の摩擦破壊に対して重要な指標となる。なす角ψが45°になる時に断層面でのせん断応力が最大になり、それはせん断応力が高いレベルでの断層破壊を示す。なす角ψが45°以上になることはせん断応力が低いレベルでの断層破壊を示す。つまり、プレート境界でのなす角ψの分布がプレート境界の固着域分布の把握に重要な情報を与えることが期待される。なす角ψが30°から45°となるプレート境界は比較的強いせん断強度を持つ場所と考えることができる。なす角ψの値と過去の巨大地震の分布の関係を調べると1958年択捉地震(M8.3)、1963年千島沖地震(M8.2)、1973年根室半島沖地震(M7.8)、2004年釧路沖地震(M7.6)、1968年十勝沖地震(M8.1)、2003年十勝沖地震(M8.0)の震源はなす角ψが30°から45°の場所に位置していることが分かる。つまりなす角ψの分布と巨大地震の震源分布から固着域と強い断層面が対応していることが明らかになった。2011年東北地方太平洋沖地震の震源に対しては上記の関係は成り立たないが、この地震で大きくすべった地域は震源からさらに海溝よりにあるとされており、その地域のプレート境界の応力は解析できていないため、関連性を明らかにすることは出来なかった。
    これらの結果は千島海溝沿い沈み込み帯での将来の巨大地震の固着域がプレート境界でのなす角ψの分布の変化をモニタリングすることで知ることができる可能性を示す非常に重要な研究成果である。
    日本学術振興会, 特別研究員奨励費, 北海道大学, 09F09021
  • 2011年東北地方太平洋沖地震に関する総合調査
    科学研究費助成事業
    2010年 - 2010年
    篠原 雅尚; 村井 芳夫; 藤本 博己; 日野 亮太; 佐藤 利典; 平田 直; 小原 一成; 塩原 肇; 飯尾 能久; 植平 賢司; 宮町 宏樹; 金田 義行; 小平 秀一; 松澤 暢; 岡田 知己; 八木 勇治; 纐纈 一起; 山中 佳子; 平原 和朗; 谷岡 勇市郎; 今村 文彦; 佐竹 健治; 田中 淳; 高橋 智幸; 岡村 眞; 安田 進; 壁谷澤 寿海; 堀 宗朗; 平田 賢治; 都司 嘉宣; 高橋 良和; 後藤 浩之; 盛川 仁
    2011年3月11日、東北地方太平洋沖でM9.0の巨大地震が発生し、地震動・津波被害をもたらした。この地震の詳細を明らかにするために、各種観測研究を行った。海底地震観測と陸域地震観測により、余震活動の時空間変化を明らかにした。海底地殻変動観測及び地震波反射法構造調査から、震源断層の位置・形状を求めた。さらに、各種データを用いて、断層面滑り分布を明らかにした。現地調査により、津波の実態を明らかにし、津波発生様式を解明した。構造物被害や地盤災害の状況を明らかにするとともに、防災対策に資するデータを収集した。
    日本学術振興会, 東京大学, 22900002
  • 広帯域地震観測によるスタグナントスラブの微細構造の解明
    科学研究費助成事業
    2004年 - 2008年
    笠原 稔; 蓬田 清; 宮町 宏樹; 谷岡 勇市郎; 高橋 浩晃; 吉澤 和範; セン ラクス; ボルモトフ ウラジミール
    潜り込んだ太平洋プレートのスタグナント(滞留)しているロシア極東地域に、8箇所の広帯域地震観測点の新設を目標に進めてきたが、3年目に完成し、さらに1箇所追加で、カムチャッカに設置できた。観測は、ロシア科学アカデミー・地球物理局・サハリン支所の定常観測点を利用できており、それぞれの観測点での維持管理は、順調にすすみ、全地球で発生するM5.5以上の地震データと、M4.5以上の千島海溝付近の地震データは、日本側に提供されて、日本側のデータセンターに保存され、研究に供されている。これらのデータは、世界の地震コミュニティに公開する予定である。
    日本学術振興会, 特定領域研究, 北海道大学, 16075201
  • 津波波形解析による19世紀-20世紀前半に発生した海溝型巨大地震の破壊過程の解明
    科学研究費助成事業
    2005年 - 2007年
    谷岡 勇市郎; 笠原 稔; 佐竹 建治; 平田 賢治
    最近の大地震の震源過程は、高密度広帯域地震観測データや地殻変動データ等様々なデータを利用し、高精度に解析されるようになった。しかし、巨大地震の発生様式を知るためには、過去の地震の震源過程を知ることが鍵となってきた。大地震によって発生する津波の波形は19世紀中旬から検潮所で検潮記録として取られていることが知られている。本プロジェクトでは過去の大地震によって発生した津波を記録した検潮記録を収集し、それらの津波波形を解析することで、過去(19世紀から20世紀)に発生した大地震の震源過程を突き止めることを目標とした。特に北海道から千島列島にかけての沈み込み帯では巨大地震が度々発生しているのも関わらず過去の巨大地震の震源過程の解析は進んでいなかった。
    本プロジェクトではサハリンの研究者やアメリカNOAA・NGDCの研究者の協力を得て、多くの過去の巨大地震により発生した津波の波形記録を収集することができた。それらの津波波形に日本で観測された津波波形を合わせて解析し、過去の巨大地震の震源過程(1894年根室半島沖地震、1973年根室半島沖地震、1918年中千島地震)を推定し、さらに最近発生した大地震(2004年釧路地震,2006年中千島地震)の津波波形を解析することで、北海道から千島列島にかけての巨大地震の発生様式を考察することができた。
    本プロジェクトで収集された津波波形は大量でまだデジタル化もされていない記録が残っている。これらのデータを早急にデジタル化し、津波波形解析を実施することで、さらに多くの過去の巨大地震の震源過程が明らかになることが期待され、沈み込み帯での巨大地震発生様式の解明および大地震発生長期予測の精度向上に役立つと考えられる。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 北海道大学, 17540386
  • 2005年8月16日に発生した宮城県沖の地震に関する調査研究
    科学研究費助成事業
    2005年 - 2005年
    長谷川 昭; 谷岡 勇市郎; 海野 徳仁; 金沢 敏彦; 金田 義行; 源栄 正人
    2005年8月16日11時46分頃に宮城県沖で気象庁マグニチュード7.2の地震が発生し,最大震度6弱を記録した.この地震は典型的なプレート境界型地震であり,発生が予測されていた「宮城県沖地震」の想定震源域内で発生したが,その規模は想定されていたM7.5程度よりも一回り小さく、政府の地震調査委員会が想定していた「宮城県沖地震」ではないとされた.
    本研究は,今回発生した地震について詳細な解析を行い,さらに臨時余震観測や地殻変動観測を実施し,今回の地震活動とその地震発生場の特徴を正確に把握して,想定「宮城県沖地震」と今回の地震との関係を明らかにするとともに,将来発生する「宮城県沖地震」の想定モデルを高度化することを目的として実施された.
    様々なデータ・手法に基づく,地震時すべり分布や余震分布の比較解析により,今回の地震は1978年の宮城県沖地震の破壊開始点付近のアスペリティのみを破壊し,1978年の地震の時の主破壊域は破壊しなかったことが明らかになった.さらに過去の地震との比較により,1930年代の地震も今回と同様に,1978年の破壊域を幾つかの地震で分割して破壊していた可能性が高いことが明らかになった.海底地震観測により,今回の地震が構造上のプレート境界で発生していたことが示され,かつ,震源域の東端がプレートの折れ曲がり位置に対応していることがわかった.余効すべりはそれほど顕著ではないが震源域の南側に広がったことが明らかになった.
    今回の地震の1秒以下の帯域の高周波エネルギーは内陸の地震に比べて極めて大きく,一方,1〜2秒の帯域は1978年の地震に比べてかなり小さい事がわかった.また,1秒以上の長周期の地震波については,地殻・上部マントルについての3次元構造を考慮する事により,関東平野までの広い領域の観測波形のスペクトルをよく再現することができた.
    日本学術振興会, 特別研究促進費, 東北大学, 17800002
  • 海底水圧計・地震計データの解析による津波地震の発生メカニズムの研究
    科学研究費助成事業
    2003年 - 2005年
    平田 賢治; 松本 浩幸; 馬場 俊孝; 谷岡 勇市郎; 佐竹 健治; 高橋 浩晃
    本研究では、北海道太平洋岸の千島海溝・日本海溝北部及び四国沖南海トラフ海域を対象に、沈み込み帯で発生する微小津波イベントを検出・同定する事を主目的とし,さらにそれに基づき津波地震の発生原因を検討することも目的とした.
    しかしながら,実際には,本研究計画の立案段階では判明していなかった問題がわかりその問題の解決にかなりの時間を要した.そのため当初の目的であった「微小津波を検出し,津波地震の発生メカニズムを検討する事」が十分達成されたとは言えない.その問題とは,水圧計には固有の過渡的熱応答特性があり,その特性周期は津波の周期帯と重複し,かつ,その熱的応答の振幅も無視できないほど大きいので水圧計記録に対して温度補正をしなくてはいけなかった.本研究を通じて新たに開発された温度補正法については既に国際学術誌に受理済みである.
    また津波マグニチユード(Mt)は沿岸の検潮記録に基づきAbe(1979)によって定義された津波の大きさを表す指標であるが,深海底に設置された水圧計記録からMt決定する方法はまだなかった.このため本研究において,水圧計記録からMtを決定する方法を提案するとともに,それを実際の水圧計記録に適用し,その妥当性を確認した.水圧計記録からMtを決定する方法についての研究は国際学術誌で発表した.
    最後に,海洋研究開発機構の釧路・十勝沖海底地震総合観測システムに装備された2台の海底水圧計で得られた長期間の連続記録から微小津波の検出を試みた.結論としては,微小津波の可能性があると思われるイベントは検出できたものの,それらはすべて海溝軸よりかなり陸側で発生した地震に伴ったものであり,海溝軸付近で発生した地震に伴って発生したと思われる津波は今回見つけることはできなかった.このため最終的な目的としていた微小津波の検出に基づく津波地震の発生メカニズムの検討については行っていない.
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 独立行政法人海洋研究開発機構, 15540414