矢野 理香, 森下 節子, 岩本 幹子, 中澤 貴代, 良村 貞子 『看護総合科学研究会誌』 8 (2) 3 -14 2005年
[査読無し][通常論文] 本学(大学看護学科)における,看護過程の理論的枠組みと実践の統合を目指した帰納的教授方略の効果を明らかにすることを目的に,2年次生80名を対象にアンケート調査を実施するとともに,レポートの内容を分析検討した.授業では,1年次に,右上下肢麻痺のある事例に対する5つの生活援助場面(食事,排泄,清潔(頭髪),清潔(身体),更衣)について,具体的な援助の方法をグループワークで検討し,計画を立案した.さらに2年次には,1年次と同じグループで,「看護過程の理論的枠組み」について,1年次で検討した事例に対する実践の学びと関連づけて,グループで討議を行った.アンケートの結果,8割以上の学生が授業は有益であったと回答し,レポートの内容から【実践をもとにした理論の理解】【看護過程と各理論の関連性】【理論をもとにした実践の評価】【看護過程と相互作用・コミュニケーションの関連性】の4つのカテゴリーが抽出された