小林 真 (コバヤシ マコト)

北方生物圏フィールド科学センター 森林圏ステーション 雨龍研究林准教授

研究者基本情報

■ 学位
  • 博士 (農学), 北海道大学
■ URL
researchmap URLホームページURL■ ID 各種
J-Global ID■ 研究キーワード・分野
研究キーワード
  • 撹乱
  • 北方林
  • ツンドラ
  • 生態系生態学
  • 気候変動
  • 地上部ー地下部相互作用
  • 樹木生理生態学
研究分野
  • 環境・農学, 環境影響評価
  • ライフサイエンス, 森林科学
■ 担当教育組織

経歴

■ 経歴
経歴
  • 2018年04月 - 現在
    北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター森林圏ステーション, 准教授
  • 2017年03月 - 現在
    ウメオ大学, 気候変動研究センター, 連携研究員
  • 2013年07月 - 2018年03月
    北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター森林圏ステーション, 助教
  • 2012年04月 - 2013年06月
    日本学術振興会(横浜国立大学), 特別研究員(PD)
  • 2010年06月 - 2012年03月
    ウメオ大学 (スウェーデン), 気候影響研究センター, 博士研究員
  • 2010年04月 - 2010年05月
    北海道大学, 農学研究院, 博士研究員
  • 2007年04月 - 2010年03月
    北海道大学, 環境資源学専攻, 博士後期課程
  • 2007年04月 - 2010年03月
    日本学術振興会, 特別研究員(DC1)
学歴
  • 2005年04月 - 2010年03月, 北海道大学, 農学研究院, 環境資源学専攻
  • 2000年04月 - 2005年03月, 北海道大学, 農学部, 森林科学科
委員歴
  • 2025年11月 - 現在
    イトウも棲めるまちづくり推進協議会, 生息環境ワーキンググループ 委員
  • 2025年11月 - 現在
    イトウも棲めるまちづくり推進協議会, 地域振興専門部会の委員
  • 2025年08月 - 現在
    一般財団法人 自然環境研究センター, モニタリングサイト 1000(森林・草原調査)検討委員, 学協会
  • 2024年05月 - 現在
    幌加内町総合振興計画審議会, 委員
  • 2024年03月 - 現在
    日本生態学会, 理事, 学協会
  • 2023年08月 - 現在
    北海道大学 雨龍研究林, 林長, 学協会
  • 2023年05月 - 現在
    北海道幌加内高校地域留学推進協議会, 委員, 自治体
  • 2021年02月 - 現在
    Pedobiologia誌, Section Editor, 学協会
  • 2020年09月 - 現在
    International Boreal Forest Research Association (IBFRA), Steering group member, 学協会
  • 2021年12月 - 2025年12月
    日本生態学会, 代議員
  • 2016年04月 - 2023年12月
    Ecological Research誌, Editorial board, 学協会
  • 2018年04月 - 2020年05月
    Edaphologia誌, Editorial board, 学協会
  • 2017年01月 - 2018年03月
    日本生態学会, 大会実行員, 学協会
  • 2016年04月 - 2017年03月
    Journal of Forest Research誌, Editorial board, 学協会

研究活動情報

■ 受賞
  • 2018年03月, 日本森林学会, 奨励賞
    小林真
  • 2018年03月, 日本生態学会, 宮地賞
    小林真
  • 2016年11月, 信州山の環境研究センター, 信州フィールド科学賞
    小林真
  • 2011年03月, 日本森林学会, 学生奨励賞
    小林真
■ 論文
■ その他活動・業績
  • マッドボイルの植生が語ること
    小林真, 極地, 57, 42, 46, 2021年, [査読有り], [招待有り], [筆頭著者]
    記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)
  • コナラ枯死木の分解初期に関わる菌類群集の地理分布
    深澤 遊; 松倉 君予; 小林 真; 鈴木 智之; 小南 裕志; 高木 正博; 田中 延亮; 竹本 周平; 衣浦 晴生; 岡野 邦宏; 上村 真由子; 門脇 浩明; 山下 聡; 潮 雅之, 日本森林学会大会発表データベース, 131, 216, 2020年05月25日
    ナラ枯れ(ブナ科樹木萎凋病)は、カシノナガキクイムシにより媒介される菌類により引き起こされる樹病であり、近年日本全国でコナラ属樹木の大量枯死を引き起こしている。しかし、材分解に関わる菌類群集にナラ枯れが与える影響はよくわかっていない。本研究では、北海道から九州まで全国7カ所で、生きたコナラ成木の幹の菌類群集にナラ枯れ被害の有無や気候条件が与える影響を調べた。

    調査地あたり3~10本のコナラの幹から合計280サンプルの材を採取し、DNAを抽出した。菌類のrDNAのITS1領域を対象としてMiSeqによりシーケンスを行い、Claidentによりメタバーコーディングを行った。得られた操作的分類単位(OTU)はデータベースとの照合により分類群および生態群の同定を行った。

    シーケンスにより得られた1,953,823リードから合計2888OTUの菌類が検出された。ナラ枯れは菌類の多様性を減少させていたが、菌根菌の多様性や一部の木材腐朽菌の発生頻度には正の影響を与えていた。一方、気温や降水量は菌類の多様性に正の影響があった。今回観察された菌類群集の変化が枯死後の材分解にどう影響するかは、今後枯死木のモニタリングにより明らかにして行く必要がある。, 日本森林学会, 日本語
  • 山火事でつくられる炭の自然界での役割
    小林真, グリーンエイジ, 591, 9, 12, 2020年, [招待有り], [筆頭著者]
  • 和歌山県固有植物キイシモツケの蛇紋岩土壌への適応と分子系統学によるイワシモツケおよびトサシモツケとの比較
    明渡絵里朱; 平田智子; 上井和幸; 髙木祐子; 水野隆文; 水野直治; 小林真; 小池孝良; 大和勝幸; 秋田求; 泉井桂, 近畿大学先端技術総合研究所紀要, 21, 33, 47, 2016年
    日本語, 速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要)
  • 冬の温暖化と北国の森
    小林真, 森林科学, 50, 50, 51, 2014年
    日本森林学会, 日本語, 記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)
  • 窒素負荷に対するグイマツ雑種F1幼木の生理生態学的応答は立地環境により異なるか?—リンの利用可能量に注目して—
    小林真; 毛 巧芝; 渡辺誠; 来田和人; 小池孝良, 森林遺伝育種, 2, 149, 153, 2013年
    日本語, 記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)
  • バイオ炭の効能
    小林真, 森林技術, 383, 238, 2011年
  • 土壌中の放射性セシウムを木炭・竹炭で浄化する
    小林真, 森林技術, 385, 23, 27, 2011年
    日本語, 記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)
  • 落葉広葉樹林での山火事後の高木類実生の更新に樹冠とササが及ぼす影響
    佐藤香織; 小林真; 斎藤秀之; 澁谷正人; 小池孝良, 日本森林学会大会学術講演集(CD−ROM), 121st, ROMBUNNO.PA2-16, 2010年04月02日
    日本語
  • Allometric relationships and carbon and nitrogen contents for three major tree species (Quercus crispula, Betula ermanii, and Abies sachalinensis) in northern Hokkaido, Japan
    Takagi, K; Kotsuka, C; Fukuzawa, K; Kayama, M; Makoto, K; Nomura, M; Fukazawa, T; Takahashi, H; Hoyo, H; Ashiya, D; Naniwa, A; Sugata, S; Kamiura, T; Sugishita, Y; Sakai, R; Ito, K; Kobayashi, M; Maebayashi, M; Mizuno, M; Murayama, T; Kinoshita, K; Fujiwara, D; Hashida, S; Shibata, H; Yoshida, T; Sasa, K; Saigusa, N; Fujinuma, Y; Akibayashi, Y, Eurasian Journal of Forest Research, 13, 1, 7, 2010年
    英語, 速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要)
  • The structure and biodiversity after fire disturbance in Larix gmelinii (Rupr.) Rupr forests, Northern Asia
    Zyryanova, O.A; Yaborov, V.T; Tchikhacheva, T.L; Koike, T; Makoto, K; Matsuura, Y; Satoh, F; Zryanov, V, Eurasian Journal of Forest Research, 10, 1, 19, 29, 2007年
    Review, Hokkaido University Forests,EFRC, 英語, 速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要)
  • Regeneration after forest fires in mixed conifer broad-leaved forests of the Amur region of Far Eastern Russia: the relationship between species specific traits against fire and recent fire regimes
    Makoto, K; Nemilostiv, Y.P; Zyryanova, O.A; Kajimoto, T; Matsuura, Y; Yoshida, T; Satoh, F; Sasa, K; Koike T, Eurasian Journal of Forest Research, 10, 51, 58, 2007年
    英語, 速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要)
■ 書籍等出版物
  • 森の根の生態学
    平野, 恭弘; 野口, 享太郎; 大橋, 瑞江, 2.3 根の季節動態 / 4.2 温度上昇に対する樹木根の応答
    2020年12月
  • 木本植物の生理生態
    小池, 孝良; 北尾, 光俊; 市栄, 智明; 渡辺, 誠(農学), 10.3 樹木と土壌動物の関係 / コラム11.3 山火事と落葉のかたち
    共立出版, 2020年11月, 9784320058125, xvi, 235p, 図版 [8] p, 日本語
  • 生態系生態学(第2版)
    小林真, 第11章 生態系プロセスへの種の影響
    森北出版株式会社., 2018年08月, [共訳]
  • 生物学者、地球を行く
    小林真; 工藤岳
    文一総合出版, 2018年03月, [共編者(共編著者)]
  • 北海道の森林
    小林真, 木炭の利用
    北海道新聞出版部, 2011年12月, [共著]
  • Permafrost Ecosystems: Siberian Larch Forests
    Qu, L; Makoto, K; Choi, D.S; Quoreshi, A.M; Koike T, The role of ectomycorrhiza in boreal forest ecosystem
    Springer, 2010年, [共著]
  • 北の森づくりQ&A
    小林真, 山火事の功罪は?
    北方林業会, 2009年, [共著]
■ 主な担当授業
  • 大学院共通授業科目(一般科目):自然科学・応用科学, 2024年, 修士課程, 大学院共通科目
  • 北方生態系の生物多様性基礎論, 2024年, 修士課程, 環境科学院
  • 地球雪氷学実習Ⅱ, 2024年, 修士課程, 環境科学院
  • 大学院共通授業科目(教育プログラム):南極学, 2024年, 修士課程, 大学院共通科目
  • 森林圏科学特論Ⅳ, 2024年, 修士課程, 環境科学院
  • 森林動態実習, 2024年, 学士課程, 農学部
  • 一般教育演習(フレッシュマンセミナー), 2024年, 学士課程, 全学教育
  • 一般教育演習(フレッシュマンセミナー), 2024年, 学士課程, 全学教育
  • 森林空間機能学, 2024年, 学士課程, 農学部
  • 森林空間機能学演習, 2024年, 学士課程, 農学部
■ 所属学協会
  • 日本土壌動物学会
  • 日本生態学会
  • 日本森林学会
■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
  • 巨木の森が形作る氾濫原環境と森と川の食物網の結びつきが巨魚と多様な生物群集を育む
    科学研究費助成事業
    2025年04月01日 - 2029年03月31日
    宇野 裕美; 森田 健太郎; 小林 真
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 東北大学, 25K03302
  • 平行的な都市進化が駆動する植物ー土壌相互作用と生物的抵抗性への波及効果
    科学研究費助成事業
    2024年04月01日 - 2028年03月31日
    内海 俊介; 門脇 浩明; 片山 昇; 山尾 僚; 小林 真
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 24H00507
  • 脆弱な北方林エコトーンの樹木へ気候変動が及ぼす影響は撹乱により深刻化するのか
    科学研究費助成事業
    2024年04月01日 - 2027年03月31日
    小林 真; 関 宰; 小出 大; 中村 誠宏
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 24K01791
  • 東ユーラシア低~高緯度域を縦断した大気-森林生態系の物質交換機能解明
    科学研究費助成事業
    2021年09月10日 - 2026年03月31日
    熊谷 朝臣; 村岡 裕由; 福田 健二; 久米 朋宣; 清水 貴範; 中路 達郎; 斎藤 琢; 植山 雅仁; 小林 真; 日浦 勉; 飯田 真一; 市榮 智明; 宮沢 良行; 中村 誠宏
    日本学術振興会, 学術変革領域研究(A), 東京大学, 21H05316
  • 土壌マイクロプラスチックが土壌生物の活動と土壌団粒形成に及ぼす影響
    科学研究費助成事業
    2021年04月01日 - 2026年03月31日
    長尾 眞希; 勝見 尚也; 小林 真
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 筑波大学, 23K21160
  • 土壌マイクロプラスチックが土壌生物の活動と土壌団粒形成に及ぼす影響
    科学研究費助成事業
    2021年04月01日 - 2026年03月31日
    長尾 眞希; 勝見 尚也; 小林 真
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 筑波大学, 21H02086
  • 遠隔探査と地上多点観測による北方林の長期炭素動態の環境・群落構造への依存性の解明
    科学研究費助成事業
    2022年04月01日 - 2025年03月31日
    高木 健太郎; 吉田 俊也; 小林 真; 佐藤 永; 森 章
    北海道大学天塩研究林において航空機レーザ―測量を行い、2022年の樹冠表面標高(DSM)と2014年の地盤標高(DTM)の差分として樹冠高を1mメッシュで評価した。樹冠高の1ha平均値と森林バイオマスとの既存の関係を用いて、1haメッシュで2022年の森林バイオマスを評価するとともに、2014年から2022年までの森林バイオマスの変化量を評価した。この期間、森林バイオマスは年平均0.87±0.91 MgC/ha(n=23241)増加していた。この量は2004年から2014年の年平均値(0.42±0.66 MgC/ha)のおおよそ2倍であり、特に増加量が-0.5~1MgC/ha/年の林分が減少し、1~3MgC/ha/年の林分が増加していた。
    航空機レーザ測量によって評価した1haメッシュの森林バイオマス分布を地上検証データとして利用し、使用権料の発生しない衛星情報を利用して森林バイオマスを推定する機械学習モデルを開発した。モデルによる森林バイオマスの再現能力は決定係数が0.77、相対平均標準誤差が21.7%であった。
    長期観察林の観測情報より得られた北方林の森林動態に関するパラメータを組み込んだ個体ベースの森林動態モデルを開発した。研究対象地域においては、標高と地形湿潤度が森林のバイオマスや針葉樹の割合に影響を与えており、各樹種について、乾燥・湿潤耐性や定着率、枯死率を調整することにより、実際の森林タイプの分布パターンを再現することができた。75年シミュレーションの森林バイオマスが一番再現性が高く、これには同程度の頻度で出現する壊滅的な台風の影響を受けている可能性が示唆された。しかし針葉樹/広葉樹の割合を再現するにはさらなるモデルの改良が必要である。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 23K23643
  • 遠隔探査と地上多点観測による北方林の長期炭素動態の環境・群落構造への依存性の解明
    科学研究費助成事業
    2022年04月01日 - 2025年03月31日
    高木 健太郎; 吉田 俊也; 小林 真; 佐藤 永; 森 章
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 22H02378
  • 大規模森林操作試験による生物多様性と生態系機能の原因と帰結の探求
    科学研究費助成事業
    2020年04月01日 - 2025年03月31日
    森 章; 高木 健太郎; 佐々木 雄大; 小林 真
    森林を対象とした基礎及び応用科学のニーズは高い。日本学術会議でも、持続可能な森林管理に向けた早急な対策と科学の在り方が強調されている。同様なニーズは、国連の枠組下での森林原則声明をはじめ、繰り返し強調され続けている。2019年に、気候変動に関する政府間パネルが公表した「気候変動と土地関係特別報告書」の政策立案者向け要約版でも、より良い土地利用の在り方としての持続可能な森林管理が、気候変動対策に必須としている。森林に求める公益性は、木材生産だけではない。樹種多様化による森林の炭素隔離と貯蔵能力の向上は、気候変動の著しい今、社会にとって必須の生態系サービスである。多種多様な生物種からなる森林を維持し、持続可能に管理することの必要性が問われる今、炭素吸収源としての森林の役割を再精査する必要がある。


    なお、生物多様性が生態系の機能性を高め、生態系サービスを維持するという事象に関する理論的知見は、草地試験地における多様性操作を中心に理解を深めてきた。一方で、数多の公益的機能とサービスを提供する森林生態系についての知見はまだまだ限定的である。多種多様な生物種からなる森林を維持し、持続可能な形で管理することの必要性が問われる今、さらなる知見の集積が求められている。


    本研究プロジェクトでは、野外で樹木多様性を操作する植栽試験を大規模に実施している。とくに、多種共存メカニズムに着目し、自然のプロセスにより多様性が維持されている状況を再現したことに新規性がある。今後は、その結果としての一次生産等の生態系能性への帰結を評価することを計画している。得られるデータにより、「生物多様性が生態系機能を支えるメカニズム」の基本的な理解を得て、自然科学の理論に根差した森林管理の在り方を模索する。そして、この目的の達成のために、植栽実験地の維持管理、データ取得、また実験地の広く研究者や学生への公開利用を進める。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 23K20306
  • 大規模森林操作試験による生物多様性と生態系機能の原因と帰結の探求
    科学研究費助成事業
    2020年04月01日 - 2025年03月31日
    森 章; 高木 健太郎; 佐々木 雄大; 小林 真
    森林を対象とした基礎及び応用科学のニーズは高い。日本学術会議でも、持続可能な森林管理に向けた早急な対策と科学の在り方が強調されている。同様なニーズは、国連の枠組下での森林原則声明をはじめ、繰り返し強調され続けている。2019年に、気候変動に関する政府間パネルが公表した「気候変動と土地関係特別報告書」の政策立案者向け要約版でも、より良い土地利用の在り方としての持続可能な森林管理が、気候変動対策に必須としている。森林に求める公益性は、木材生産だけではない。樹種多様化による森林の炭素隔離と貯蔵能力の向上は、気候変動の著しい今、社会にとって必須の生態系サービスである。多種多様な生物種からなる森林を維持し、持続可能に管理することの必要性が問われる今、炭素吸収源としての森林の役割を再精査する必要がある。


    なお、生物多様性が生態系の機能性を高め、生態系サービスを維持するという事象に関する理論的知見は、草地試験地における多様性操作を中心に理解を深めてきた。一方で、数多の公益的機能とサービスを提供する森林生態系についての知見はまだまだ限定的である。多種多様な生物種からなる森林を維持し、持続可能な形で管理することの必要性が問われる今、さらなる知見の集積が求められている。


    本研究プロジェクトでは、野外で樹木多様性を操作する植栽試験を大規模に実施している。とくに、多種共存メカニズムに着目し、自然のプロセスにより多様性が維持されている状況を再現したことに新規性がある。今後は、その結果としての一次生産等の生態系能性への帰結を評価することを計画している。得られるデータにより、「生物多様性が生態系機能を支えるメカニズム」の基本的な理解を得て、自然科学の理論に根差した森林管理の在り方を模索する。そして、この目的の達成のために、植栽実験地の維持管理、データ取得、また実験地の広く研究者や学生への公開利用を進める。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 20H03320
  • 山腹崩壊後の植生遷移の制限要因の解明と多様な窒素固定植物による植林技術の開発
    科学研究費補助(基盤B)
    2019年04月 - 2024年04月
    小林真
    文部科学省, 研究代表者, 競争的資金
  • 生物群集における共進化過程に着目した生態系復元の実証研究
    科学研究費補助金 (基盤B)
    2019年04月 - 2024年03月
    内海俊介
    文部科学省, 競争的資金
  • 病虫害による大量枯死が森林生態系のCO2放出におよぼす影響の解明
    科学研究費補助(基盤B)
    2017年04月 - 2022年03月
    深澤遊
    文部科学省, 競争的資金
  • 寒冷積雪環境下における、樹木の地上部-地下部間の物質の伝達
    科学研究費助成事業
    2016年04月01日 - 2019年03月31日
    高木 健太郎; 小林 真
    温度・水分環境が一定である厳冬期積雪下の森林土壌中で、地上気温変化に反応してCO2濃度が変動する現象を先行研究において観測した。この現象の詳細を明らかにすることを目的として、厳冬期積雪環境下において森林土壌中のCO2濃度を複数林分で観測した。この現象はシラカンバ、トドマツ、アカエゾマツ林の土壌で観測され、シラカンバ林で特に反応が強かった。積雪内樹幹中のCO2濃度も気温変化に反応し変動していたことから、樹木は厳冬期においても気温に反応し生物活性を変化させており、地下部の活性変化に影響を与えている可能性が高いことが明らかになった。
    日本学術振興会, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 16K14934
  • 衛星観測データの解析技術等を活用したロシア極東における総合的かつ持続可能な森林情報システムの開発
    国際共同研究パイロット事業
    2017年 - 2019年
    松浦陽次郎
    農林水産省, 競争的資金
  • 雪解けの早まりが大型土壌動物を介して北方林の樹木へ及ぼす影響
    科学研究費助成事業
    2015年04月01日 - 2018年03月31日
    小林 真; 高木 健太郎; 片山 歩美
    温暖化にともない北海道北部で観察されている雪解け時期の早まりが、大型土壌動物であるミミズを介して、樹木の利用可能な土壌の無機態窒素の生成量へ及ぼす影響について評価した。春先に実施した積雪時期を操作する野外実験から、雪解けが早まると、硝酸態窒素の生成量は増加することが明らかになった。一方、雪解け時期の早まりによる土壌窒素への影響程度は、越冬したミミズの存在の有無およびミミズの個体サイズの違いに関わらず同程度であった。これらのことは、雪解けの早まりによる樹木の利用可能な土壌窒素への影響は、ミミズなどの大型土壌動物ではなく、土壌微生物など他の生物の活性が増加したことによるものであることが示唆された。
    日本学術振興会, 若手研究(B), 北海道大学, 15K18708
  • 寒冷環境における樹木の地上部—地下部の物質の伝達
    科学研究費補助金 挑戦的萌芽研究
    2016年04月 - 2018年03月
    高木健太郎
    文部科学省, 競争的資金
  • The differential influence of nutrient availability along two arctic successional gradients
    CIRC platform
    2017年07月
    小林真
    Umeå University, Climate Impact Research Center, 研究代表者, 競争的資金
  • 気候変動と樹木種内の遺伝的多様性が森林の生態的プロセスに与える複合効果
    科学研究費助成事業
    2014年04月01日 - 2017年03月31日
    中村 誠宏; 小林 真; 門松 昌彦; 小池 孝良
    樹木の遺伝的多様性は植物の生産性には影響を与えなかったが、スペシャリスト昆虫(ゴール性や吸汁性)の密度には影響を与えた。実験圃場の移動(中川研究林から名寄北管理部へ)による環境変化に対して遺伝的多様性が植物の生産性と昆虫密度を安定化させることはなく、むしろ2地点間で遺伝的多様性に対して昆虫密度は真逆の応答をした。都市の名寄に比べ森林に隣接する中川は昆虫の種プールが大きく、遺伝子型(集団)特異性のある昆虫も含まれたため、2地点間で異なる応答になったと考えられる。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 北海道大学, 26450188
  • 雪解けの早まりが土壌動物を介して樹木に及ぼす影響
    科学研究費補助金 (若手B)
    2015年04月 - 2017年03月
    小林真
    文部科学省, 研究代表者, 競争的資金
  • 緯度の異なるN2O放出ホットスポットでの窒素循環要因の探査と環境修復生物資源調査
    科学研究費補助金 (基盤研究B, 海外学術)
    2014年04月 - 2017年03月
    橋床泰之
    文部科学省, 競争的資金
  • 雪解けの早まりが森林の純一次生産および生物多様性に及ぼす影響の包括的解明
    学術助成金 近藤記念グラント
    2014年04月 - 2017年03月
    小林真
    旭硝子財団, 研究代表者, 競争的資金
  • ミミズの腸内細菌活性に注目した土壌改良指針の提案
    助成金
    2016年 - 2017年
    小林真
    栗林育英財団助成金, 研究代表者, 競争的資金
  • 水生生物がアミノ酸を飲む -見落とされていた窒素循環プロセスの解明-
    科学研究費補助金 挑戦的萌芽研究
    2014年04月 - 2015年03月
    岸田治
    文部科学省, 競争的資金
  • 窒素を介した樹木-土壌のつながりが温度上昇によって受ける影響
    特別研究員研究奨励陽(PD)
    2012年04月 - 2014年06月
    小林真
    文部科学省, 研究代表者, 競争的資金
  • 極東ロシア高山生態系における地球温暖化の影響評価とモニタリング
    研究助成金
    2012年
    和田直也
    平和島財団, 競争的資金
  • 森林火災が森林土壌の炭素動態へ及ぼす影響
    学術研究奨励金
    2009年04月 - 2010年03月
    里村多香美
    日本林業技術協会, 競争的資金
  • 変動環境下における炭-微生物関係を利用した緑化技術の高度化に関する研究
    特別研究員奨励費 (DC1)
    2007年04月 - 2010年03月
    小林真
    文部科学省, 研究代表者, 競争的資金
  • 山火事の発生が炭の生成を通じて北方林の物質循環へ与える影響の解明
    研究助成金
    2010年
    小林真
    アサヒビール学術振興財団, 研究代表者, 競争的資金