中野 環 (ナカノ タマキ)

触媒科学研究所 高分子機能科学研究部門教授
附属触媒連携研究センター教授

研究者基本情報

■ 学位
  • 工学博士, 大阪大学
■ URL
researchmap URLホームページURL■ ID 各種
J-Global ID■ 研究キーワード・分野
研究キーワード
  • 導電性高分子
  • 円偏光
  • 精密重合
  • π-電子系ポリマー
  • キラルポリマー
  • controlled polymerization
  • pi-electronic polymers
  • chiral polymers
研究分野
  • ナノテク・材料, 高分子化学
  • その他, その他, 化合物・高分子命名法
■ 担当教育組織

経歴

■ 経歴
経歴
  • 2012年04月 - 現在
    北海道大学, 触媒科学研究所, 教授
  • 2006年04月 - 2012年03月
    北海道大学大学院教授, 工学研究科, 教授
  • 1999年04月 - 2006年03月
    奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助教授
  • 1998年04月 - 1999年03月
    名古屋大学大学院, 大学院工学研究科, 助教授
  • 1990年09月 - 1998年03月
    名古屋大学工学部, 応用化学科, 助手 (岡本佳男教授)
  • 1993年09月 - 1994年08月
    コーネル大学, 化学科, 博士研究員
学歴
  • 1991年, 大阪大学
  • 1990年, 大阪大学, 基礎工学研究科, 化学専攻 博士課程 中退, 日本国
  • 1990年, 大阪大学, Graduate School, Division of Engineering Science
  • 1988年, 大阪大学, 基礎工学研究科, 化学専攻 修士課程, 日本国
  • 1988年, 大阪大学, Graduate School, Division of Engineering Science
  • 1986年, 大阪大学, 基礎工部合成化学科, 日本国
  • 1986年, 大阪大学
委員歴
  • 2016年 - 現在
    日本化学会, 命名法委員会, 学協会
  • 2004年 - 現在
    高分子学会, 高分子命名法委員会, 学協会
学内役職歴
  • 触媒科学研究所附属触媒連携研究センター長, 2018年4月1日 - 2020年3月31日
  • 触媒科学研究所附属触媒連携研究センター長, 2020年4月1日 - 2022年3月31日
  • 触媒科学研究所附属触媒連携研究センター長, 2022年4月1日 - 2024年3月31日
  • 触媒科学研究所附属触媒連携研究センター長, 2024年4月1日 - 2026年3月31日

研究活動情報

■ 受賞
  • 2009年, 高分子学会賞
    日本国
  • 1996年, 高分子学会ポリマージャーナル論文賞
    日本国
  • 1996年, 1996 SPSJ Award for the Outstanding Paper in Polymer Journal
■ 論文
■ その他活動・業績
■ 書籍等出版物
  • Chiral Luminescence: From Molecules to Materials and Devices
    Tamaki Nakano, Synthesis and Chiroptical Properties of Helical, Conjugated Polymers, and Twisted Molecules
    2024年, 3527841091
  • ラジカル重合ハンドブック 新訂三版
    中野 環, 第2編ラジカル重合反応ー反応設計と精密重合 第1章ラジカル重合による一次構造制御 第3節 立体構造の制御
    2023年12月, [分担執筆]
  • 改訂6版 化学便覧 基礎編
    中野 環, 3 化合物命名法(3.4 高分子命名法)
    編集 日本化学会:発行 丸善株式会社, 2022年01月20日, 9784621305218
  • 次世代のポリマー・高分子開発
    第2節 有機透明導電材料を目指すπースタック型高分子の設計と可能性
    2019年02月28日, [分担執筆]
  • Asymmetric Polymerization
    中野 環, In Encyclopedia of Polymeric Nanomaterials
    Elsevier, 2015年, [分担執筆]
  • π-stacked polymers and molecules : theory, synthesis, and properties
    中野 環
    Springer, 2014年, 9784431541288, 英語
  • Synthesis and Properties of pi-Stacked Vinyl Polymers
    中野 環, In Synthesis and Properties of pi-Stacked Vinyl Polymers
    Springer Japan, 2013年, [分担執筆]
  • pi-Stacked Polymers and Molecules: Theory, Synthesis, and Properties
    中野 環
    Springer Japan, 2013年, [編者(編著者)]
  • Comprehensive Polymer Science 2nd Ed
    Elsevier, 2011年
  • 新訂 ラジカル重合ハンドブック
    NTS, 2010年
  • 新規πスタック型ポリマーの合成と光電子機能
    中野 環
    [奈良先端科学技術大学院大学], 2006年
■ 主な担当授業
  • 分子化学(高分子機能科学), 2024年, 修士課程, 総合化学院
  • 一般教育演習(フレッシュマンセミナー), 2024年, 学士課程, 全学教育
■ 所属学協会
  • バイオインダストリー協会
  • 光化学協会
  • 有機合成化学協会
  • 日本化学会
  • 高分子学会
  • アメリカ化学会
  • The American Chemical Society
  • The Chemical Society of Japan
  • The Society of Polymer Science, Japan
■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
  • 枝分かれ型および架橋型高分子のキラリティー制御と機能
    科学研究費助成事業
    2024年04月 - 2028年03月
    中野 環
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 24K01534
  • ハイパーブランチ型ポリウレタンを配位子とする高分子触媒の開発
    2019年 - 2020年
    中野 環
    ファインケミカルの合成に役立ち、リサイクルが容易に可能で環境負荷が低く、かつ、低分子均一系触媒が適用できない分野としてのフローリアクター合成系への適用が可能な実用的高分子触媒の開発を目指す。
    科学技術振興機構, 産学が連携した研究開発成果の展開/研究成果展開事業/研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)/機能検証フェーズ/試験研究タイプ, 19216416
  • キラルπ電子系高分子の合成と機能
    2012年 - 2012年
    中野 環
    光を用いてキラルπ電子系高分子を合成・調製する技術を開発することを目的とする。キラル高分子の新しい合成法として、従来の不斉重合法に代えて環境負荷の大きい金属触媒や極端な反応条件を必要としない円偏光をキラル源およびエネルギー源として用いる新手法を開発する。この手法では、キラルな光である円偏光を用いた励起により高分子鎖中あるいは活性種構造中にキラリティーが導入される。加えて、キラル低分子合成への応用展開の可能性、円偏光法で調製するキラル高分子の機能開発、および円偏光を用いたCO2を原料とするキラル有機物合成の技術の基礎についても検討する。
    科学技術振興機構, 戦略的な研究開発の推進/戦略的創造研究推進事業/ACT-C, 7700300093
  • 人工光合成のための高分子触媒の開発
    2011年 - 2012年
    中野 環
    科学技術振興機構, 戦略的な研究開発の推進/戦略的創造研究推進事業/ALCA(先端的低炭素化技術開発)/探索ステージ, 11102869
  • 光による高分子の高次構造・物性の制御
    科学研究費補助金(基盤研究(B))
    2010年 - 2012年
    中野 環
    光刺激による高分子のコンホメーション制御と物性制御を実現する目的で、前年度に引き続き、ランダムコイル-ヘリックス転移を実現できる高分子の構造を研究した。代表者らの従来の研究成果から、光照射によるビフェニル基のねじれ-平面転移を起こす構造を主
    鎖内に含むポリ(9,9-ジオクチルフルオレン-2,7-ジイル)(PDOF)が円偏光により光学活性化すること見出しており、この現象に関する詳細な知見を得た。まず、円偏光で誘起されたキラル構造の熱および直線偏光にたいする安定性を検討したところ、比較的高い非対称性を示す試料については、光および直線偏光照射によりCDスペクトル強度が大きく減少したが、比較的小さい非対称性を有する試料についてはスペクトル強度は増大した。次に、従来不斉誘起は固体フィルムでのみ可能であったが、溶媒系探索の結果、トルエン-メタノール今後溶媒中に懸濁させた状態でも円偏光による不斉誘起が可能であることを見出した。この成果は円偏光で作ったキラルポリマーを塗布加工できる可能性に繋がるものである。さらに、前年度検討したβ相と不斉誘起の関係についての知見をもとに、β相の割合を大きくした薄膜に円偏光照射することにより、Kuhnの非対称性因子(gCD)が10のマイナス2乗オーダーの高い非対対称性を達成することができた。加えて、本研究で調整した光学活性なPDOFの薄膜が高効率な円偏光発光を示すことを見出した。
    文部科学省, 基盤研究(B), 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 22350047
  • 発光性キラル高分子の開発
    2011年 - 2011年
    中野 環
    高効率な青色および緑色円偏光発光を示す新規ポリフルオレン誘導体の合成に成功した。このポリマーは植物由来のl-メントールに由来するネオメンチル基を含む9-ネオメンチル-9-ペンチルフルオレン-2,7-ジイル単位から成る。この単位から成る単独重合体、9,9-ジオクチルフルオレン-2,7-ジイル単位との交互共重合体およびランダム共重合体を合成し、これらのうち交互共重合体が最も効率の高い青色および緑色の円偏光発光を示した。また、新規なハイパーブランチ型光学活性ポリマーであるポリ(9-ネオメンチル-9-ペンチルフルオレン-2,4,7-トリイル)の合成にも成功した。
    科学技術振興機構, 産学が連携した研究開発成果の展開/研究成果展開事業/研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)/探索タイプ, 11101140
  • πースタック型導電性ビニルポリマーの合成と機能
    科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究)
    2011年 - 2011年
    中野 環
    チオフェン含有πスタック型ポリマーの原料となるモノマーとして4-メチレンシクロペンタ[2,1-b;3,4-b']ジチオフェン(MCPDT)の合成法を確立した。3-ブロモチオフェンとn-BuLiの反応により3-リチオチオフェンを調製し、これをチオフェン-3-カルバルデヒドと反応させてジ(3-チエニル)メタノールを得た。これをヨウ素化してビス(3-(2-ヨウ化チエニル))メタノールとしたのち、PCCでアルコール残基を酸化し、さらに銅触媒により縮環させてシクロペンタ[2,1-b;3,4-b']ジチオフェン-4-オンを合成した。これにMeMgBrを加えて、4-メチルシクロペンタ[2,1-b;3,4-b']ジチオフェン-4-オールとした後にp-TsOHを用いて脱水し、MCPDTを得た。MCPDTをn-BuLiを用いてアニオン重合したところ効率よくポリマーが得られた。また、ラジカル重合でもポリマーが得られた。いずれの重合法で得られたポリマーもπスタック型構造を有することを明らかにした。但し、
    研究を通じて、MCPDTモノマーは空気中の酸素と反応してビニル型でない構造を有する高分子を与えることが見出されたため、モノマーの保存・及び重合反応は窒素下で行う必要があることが分かった。アニオン重合およびラジカル重合のいずれでもπスタック型の高分子が得られたが、ラジカル重合体のほうが若干コンホメーション選択性が低いことが示唆された。加えて、ラジカル重合体はアニオン重合体に比べて良好な溶解性を示した。これは、わずかな構造の乱れによって分子鎖聞の相互作用が弱くなったためと推定される。
    さらに、新しいπスタック型高分子として側鎖にメトキシエトキシ基を有するポリジベンゾフルベン誘導体の合成に成功した。この高分子は無置換体に比べてはるかに高い溶解性を示した。
    文部科学省, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 23655092
  • 光でらせんをつくる
    科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究)
    2009年 - 2010年
    中野 環; 坂本 猛
    本研究は、従来、触媒的合成反応や超分子的相互作用を用いて制御されてきた高分子の一方向巻きのらせん構造を、光(円偏光)のみを用いて制御することを目的とした。代表者らの従来の研究成果から、光照射によるビフェニル基のねじれ-平面転移が高分子鎖の構造変化の誘起に有効であることが判明していたため、側鎖にビフェニル残基を有し、光で構造を変えられると考えられるポリ[2,7-ビス(4-t-ブチルフェニル)ジベンゾフルベン](poly-1)を合成した。合成は、光学活性アニオン開始剤およびアキラルなアニオン開始剤を用いて行った。光学活性なメントキシカリウムを用いた重合では一方向に偏ったらせん構造を有すると考えられる光学活性ポリマーが得られた。この光学活性ポリマーに非偏光を照射したところ、ポリマーの円偏光二色性スペクトルには顕著な変化が観測され、らせん構造が一部ラセミ化あるいはランダムコイル化したことが示唆された。これにより、poly-1が光で構造を変えるポリマーであることが確認されたため、次に、アキラルなpoly-1に溶液中で円偏光を照射した。しかし、光照射後のポリマーは優位なキラル物性を示さなかった。これは、この物質の溶液中でのKuhn非対称因子が非常に小さいためと考えられた。そこで、次にアキラルなpoly-1を薄膜状にして円偏光を照射したところ、薄膜はキラル物性を示し、光により一方向に偏った...
    文部科学省, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 21655037
  • 光応答スイッチング機能を有する新規高分子の開発
    2009年 - 2009年
    中野 環
    本研究は、光に応答してコンホメーションのスイッチングを起こす新規ならせん状光学活性ビニルポリマーの合成を目的とする。新規ポリマーは光照射により顕著なキラルコンホメーションの変化を起こし、光応答スイッチング機能を有する高分子材料へと応用できることが期待される。我々は、光によって高効率な高次構造変化を起こす新規高分子化合物の創成を目指している。
    科学技術振興機構, 産学が連携した研究開発成果の展開/研究成果展開事業/地域事業/地域イノベーション創出総合支援事業/シーズ発掘試験, 09158324
  • 光幾何異性化する新規高分子の創成
    科学研究費補助金(萌芽研究)
    2006年 - 2007年
    中野 環
    最終目的生成物である高分子のモノマー単位のモデルとしての9,9'-ビフルオレニリデンのキラリティーと光異性化について、ポリマーについての検討に先立って、試験的な実験を行った。この目的で、9,9'-ビフルオレニリデンと(+)-ビナフトールを混合してメタノール溶液として、あるいは9,9'-ビフルオレニリデンと(-)-メントールを混合してトルエン溶液として、あるいは9,9'-ビフルオレニリデンと(-)-α-(2,4,5,7-テトラニトロ-9-フルオレニリデンアミノキシ)プオピオン酸を混合してメタノール溶液として、あるいは9,9'-ビフルオレニリデンと(-)-α-(2,4,5,7-テトラニトロ-9-フルオレニリデンアミノキシ)プオピオン酸を混合してメタノール溶液として、窒素雰囲気下で500Wのハロゲン灯を照射した。その結果、前年度(+)-ピネンをキラル源として用いた場合に観測された円偏光二色性(CD)スペクトルはほとんど見られず、(+)-ピネンに比べて、他の3種のキラル化合物は9,9'-ビフルオレニリデンの光異性化においてキラル誘起のためには有効でないことが明らかになった。以上に加えて、9,9'-ビフルオレニリデンと(-)-α-(2,4,5,7-テトラニトロ-9-フルオレニリデンアミノキシ)プオピオン酸の錯体形成による、9,9'-ビフルオレニリデンの光学分割も試みた。両者を混合してメ...
    文部科学省, 萌芽研究, 奈良先端科学技術大学院大学->北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 18655046
  • 光でキラリティーを見分ける高分子材料の開発
    2005年 - 2005年
    中野 環
    本研究では、蛍光性の2級エステル型側鎖基を有する新規なメタクリル酸エステルの不斉アニオン重合により光学活性な一方向巻きらせん状ポリマーを合成し、これをキラル識別材料として応用する。新規ポリマーにより、まず、らせん状に配列した側鎖蛍光性基からの蛍光のエナンチオマー選択的な消光に基づいて、光によりキラリティーを識別・検出する素子を実現する。ここでは、R体、S体それぞれの消光定数に基づく解析により、未知試料の光学純度の決定が可能である。さらに、加溶媒分解耐性の極めて高い2級エステル構造に基づいて、従来のらせんポリマーより遥かに耐久性の高いキラルクロマトグラフィー用固定相を実現する。
    科学技術振興機構, 産学が連携した研究開発成果の展開/研究成果展開事業/地域事業/地域イノベーション創出総合支援事業/シーズ発掘試験, 7700007663
  • 新規πスタック型ポリマーの合成と光電子機能
    科学研究費補助金(基盤研究(C))
    2004年 - 2005年
    中野 環
    これまでπ-スタック型ポリジベンゾフルベンの合成には複雑な操作を必要とするアニオン重合法が不可欠であったが、本研究ではほぼ同様の合成を安価で簡便なラジカル重合によって実現した。同時に、ラジカル重合体には極僅かな構造欠陥が含まれるが、これが高分子の溶解性の向上に大きく貢献することも見出した。また、かさ高い側鎖基を有する新規なジベンゾフルベンの誘導体として2,7-ジ-t-ブチルジベンゾフルベンを合成し、その重合性と生成物の立体構造および物性について調べた。この化合物の重合反応性は低く、重合生成物はオリゴマーであった。得られたオリゴマーの吸収発光特性から無置換ジベンゾフルベンの特異的な光物理化学的性質発現の機構についての知見が得られた。さらに、ジベンゾフルベンオリゴマーおよびポリマーの化学酸化によりラジカルカチオンを発生させ、その分光学的分析を行った。ラジカルカチオン種は近赤外領域に明確な電荷移動吸収体を示し、πススタック構造を通じて電荷の非局在化が起こり得ることを示した。加えて、ポリジベンゾフルベン型ポリマー以外の汎用的なビニルポリマーに対してπ-スタック構造を実現することを目的として、種々のタクチシチーを有するポリ(メタクリル酸フルオレニル)を立体特異性アニオン重合法により合成し、生成ポリマーの立体構造と性質を調べた。得られたポリマーは安定なπ-スタック構造を保持できないことが...
    文部科学省, 基盤研究(C), 奈良先端科学技術大学院大学, 研究代表者, 競争的資金, 16550110
  • キラル医薬品分離材料の開発
    2003年 - 2004年
    中野 環
    科学技術振興機構, 産学が連携した研究開発成果の展開/研究成果展開事業/平成20年度までに募集を終了した事業/独創的シーズ展開事業/権利化試験, 7700400081
  • 分子インプリント法によるレドックス活性高分子ゲルの合成と分子認識への応用
    科学研究費補助金(特定領域研究(B), 特定領域研究)
    2001年 - 2003年
    幅上 茂樹; 山本 智代; 中野 環; 覚知 豊次; 波多野 豊平
    一方向巻きのらせん構造を有するポリ(メタクリル酸エステル)誘導体をテンプレートとして用い,分子インプリント法を応用することにより,キラルならせん状空孔の形成,さらには,多様なキラル分子に対する不斉認識能を有する新規高分子ゲルの構築について検討した.これまでの研究より,共重合モノマーとしてα-(ベンジルオキシメチル)アクリル酸誘導体を用いることにより,通常分子インプリント法で用いられるメタクリル酸などに比べ,.より効果的にキラルゲルを構築できることを明らかにしている.これはテンプレートと2点で相互作用することが可能なこの2官能性モノマーの特徴的な構造に基づくものであると考えられる.そこで,実用性の観点から,市販の種々の2官能性モノマーを共重合モノマーとして用いた新規キラルゲル構築法について検討した.2官能性モノマーとしてマレイン酸誘導体などを用い,これまでに確立した方法を応用し,キラルゲルの構築を行った.その結果,いずれの場合にもほぼ定量的にゲルを合成することができた.得られたゲルの不斉認識能をtrans-スチルベンオキシド,トレガー塩基などのラセミ体を用いて不斉吸着実験による評価を行った.その結果,いずれのゲルも不斉識別能を示した.たとえばマレイン酸から得られたゲルは,特にtrans-スチルベンオキシドに対して高い不斉識別能を示し,市販の2官能性モノマーを用いた本手法が,有効...
    文部科学省, 特定領域研究(B), 特定領域研究, 名古屋大学->山形大学, 連携研究者, 競争的資金, 13128203
  • 光と相互作用するエネルギー変換高分子系の構築
    2000年 - 2003年
    中野 環
    光と生体内の色素との相互作用によるエネルギー変換過程は生命現象のなかで重要な役割を果たしています。本研究では、人工の高分子あるいはその集合体による効率の高いエネルギー変換系の構築を目指します。このために、光を捕らえる芳香環基が隙間なく集積し、秩序をもって配列した特異な構造を持つ新しい高分子 “π-スタック型ポリマー” を合成し、光との相互作用について明らかにします。
    科学技術振興機構, 戦略的な研究開発の推進/戦略的創造研究推進事業/さきがけ, 7700000570
  • 遷移金属錯体を用いたラジカル重合の立体制御に関する研究
    科学研究費補助金(奨励研究(A))
    1999年 - 2000年
    中野 環
    重合系の成長ラジカルと相互作用し得る光学活性金属ラジカル種を設計、合成し、ラジカル重合系に添加して生成ポリマーの立体構造に与える影響について調べた。金属ラジカル種としては光学活性な(R,R)-N,N-ビス(3,5-tert-ブチルサリチリデン)-1,2-シクロヘキサンジアミナトコバルト(II)および銅(II)を用い、トルエン-ピリジン(95/5)中あるいはテトラヒドロフラン-THF中でα,α'-アゾビスイソブチロニトリルを開始剤とするN-シクロへキシルマレイミド(cHMI)のラジカル重合について検討した。コバルト錯体存在化で生成したポリマーには主鎖の不斉炭素の絶対配置の偏りに基づくと考えられる旋光性および円偏光二色性スペクトルが観測された。光学活性コバルト錯体の影響でラジカル重合中に主鎖に不斉誘導がおきたことが示唆された。この重合反応は、コバルト錯体存在下ではラジカル禁止剤であるTEMPOを加えても進行し、また、モノマーとコバルト錯体の溶液を室温に放置するだけでも効率良く進行した。この事から、重合機構にはフリーラジカル重合種は含まれておらず、また、モノマーとコバルト錯体の相互作用により活性種が発生することが示唆された。銅錯体はコバルト錯体ほどの不斉誘導効果は示さなかった。
    文部科学省, 奨励研究(A), 名古屋大学->奈良先端科学技術大学院大学, 研究代表者, 競争的資金, 11750762
  • 高性能キラル分離剤の開発と分離機構の解明
    科学研究費補助金(基盤研究(A))
    1996年 - 1998年
    岡本 佳男; 幅上 茂樹; 市田 昭人; 中野 環; 八島 栄次
    1. グルコース1-リン酸を酵素ホスホリラーゼを用いて酵素重合することにより、アミロースの還元末端部位をただ一点でシリカゲルに化学結合させることができ、フェニルイソシアナートを反応させることで、一点化学結合型キラル固定相を調製した。またこれを高速液体クロマトグラフィー(HPLC)用のキラル固定相に用いその光学分割能を評価したところ、従来の担持型カラムと同等の高い分割能が得られ、また担持型では使用できない多糖誘導体を溶かす溶媒を溶離液に用いることができ、耐久性を兼ね備えた実用的なキラル固定相となることが明らかになった。さらに、酵素重合法により得られた、分子量分布の狭く重合度が100以下のアミロースを用いて3,5-ジメチルフェニルカルバメート誘導体(AD)を合成したところ、得られたADはクロロホルムに可溶であり、NMRとHPLCを用いてその不斉識別機構の解明を議論することが可能になった。ADは多糖誘導体の中でも最も高い光学分割能を有する誘導体の一つであり、その機構の解明は、大変意義深いものである。また、ADの二次元NOESYスペクトルを測定することにより、その構造解析を行い、分子モデリングを行うことでそのモデルの構築に成功した。2. 酵素重合法で得られたアミロース、及びそのオリゴマー等を、超微量分析の可能なキャピラリー電気泳動用のキラル添加剤に用い、医薬品を含む様々なラセミ体の光...
    文部科学省, 基盤研究(A), 名古屋大学, 連携研究者, 競争的資金, 08559008
  • 鋳型錯体の形成を利用したラジカル重合の立体制御
    科学研究費補助金(萌芽的研究)
    1996年 - 1997年
    中野 環
    ビニルモノマーのラジカル重合の立体規制を目的として、まず、粘土(モンモリロナイト、サポナイト)と2-および4-ビニルピリジンの塩酸塩の錯体を形成させ、粘土の層間での重合を試みた。モンモリロナイト、サポナイトいずれを用いた場合にもモノマーの塩酸塩は効率よく粘土中に取り込まれた。錯体に紫外線照射して重合を試みたところ、2-5量体程度のオリゴマーが主に生成し高分子量の生成物は得られなかった。次に粘土に換えて、臭化マグネシウム、臭化リチウム、光学活性なメントキシマグネシウムブロミド、メントキシリチウムの存在下での2-および4-ビニルピリジンおよびメタクリル酸2-ピリジルメチルの重合について検討した。2-ビニルピリジンの重合の立体化学には金属塩の影響はほとんど見られなかったが、4-ビニルピリジンの場合には金属塩の存在により生成ポリマーのイソタクチック含量が増加する傾向が明確に見られた。これはモノマーおよび成長種のピリジル基に金属塩が配位した結果、モノマーおよび成長種が見掛け上嵩高くなったためと考えられる。ただし、光学活性錯体を用いても有意な不斉誘起は確認されなかった。メタクリル酸2-ピリジルメチルの重合でもリチウム塩、マグネシウム塩との錯体形成による重合の立体化学への影響が見られ、金属塩の存在によりイソタクチック選択性が向上し、シンジオタクチック選択性が低下する現象が観測された。
    文部科学省, 萌芽的研究, 名古屋大学, 研究代表者, 競争的資金, 08875183
  • ラジカル重合による立体制御に関する研究
    科学研究費補助金(一般研究(B), 基盤研究(B))
    1995年 - 1996年
    岡本 佳男; 幅上 茂樹; 中野 環; 八島 栄次
    反応の立体制御を目的として、(R,R)-N,N′-ビス(3,5-ジ-t-ブチルサリチリデン)-1,2-シクロヘキサンジアミナトコバルト(II)(1)を含む様々なコバルト錯体存在下でのビニルモノマーのラジカル重合を行った。メタクリル酸トリフェニルメチルの重合の立体化学は、コバルト錯体の存在に強く影響され、特に1は三連子イソタクチシチ-を約20%程度減少させ、同時に生成物の分子量分布を狭くする(Mw/Mn1.2-1.5程度)効果をもつことが明らかになった。また、種々のソルビン酸エステルの、コバルト錯体を用いない通常のラジカル重合では、比較的高分子量(Mn13万程度)の1,4-トランス重合体と併せて比較的低分子量(Mn3千程度)の未反応ビニル基を持つポリマーが副成することを見いだし、1を重合系に添加することにより低分子量ポリマーの生成を抑制することに成功した。さらに、通常のラジカル重合でほぼ完全にイソタクチックでらせん構造を持つポリマー(左右のらせんの等量混合物)を与えるメタクリル酸1-フェニルジベンゾスベリルを、光学活性な1の存在下で重合したところ生成ポリマーのらせんの向きが制御され、完全に一方向巻きのらせん構造をもつ光学活性ポリマーが得られた。また、錯体1はスチレン、酢酸ビニルの重合制御にも有効で、リビング的な成長を実現し、生成物の立体構造には錯体の影響が僅かだが見られた。これ...
    文部科学省, 一般研究(B), 基盤研究(B), 名古屋大学, 連携研究者, 競争的資金, 07455370
  • 実用的光学分割システムの開発
    科学研究費補助金(試験研究(B))
    1993年 - 1995年
    岡本 佳男; 中野 環; 市田 昭人; 猪爪 信夫; 八島 栄次; 幅上 茂樹; 中野 環
    1.フェニル基上の様々な位置に、メチル基とクロロ基やフルオロ基などのハロゲンを同時に有するセルロースやアミロースの2置換フェニルカルバメート誘導体を合成し、置換基の位置およびその種類の光学分割能におよぼす影響について調べた。セルロース誘導体では、メタおよびパラ位に置換基を有する誘導体が高い分割能を示したのに対し、オルト位に置換基を有する誘導体の分割能は低かった。一方、アミロース誘導体の場合は、セルロース誘導体とは異なり、オルト位に置換基を有する誘導体が、最も高い光学分割能を示した。2.1.で合成した多糖誘導体の幾つかは、クロロホルムなどの極性の低い溶媒に可溶であったので、光学異性体と多糖誘導体とが相互作用している様子をNMRを用いて直接調べることができた。例えば、セルロースの3-フルオロ-5-、メチルフェニルカルバメート誘導体は、1,1'-ビ-2-ナフトールのS体と強く相互作用し、多糖との間で明確なNOE相関ピークが観測された。また、NMRによる滴定実験、緩和時間及びケミカルシフトの変化、コンピュータモデリングをもとに多糖誘導体と1,1'-ビ-2-ナフトールとの錯体のモデルを組立て、不斉識別のメカニズムを分子レベルで解明することができた。また、セルローストリスフェニルカルバメートおよびセルローストリス(3,5-ジメチルフェニルカルバメート)とトランス-スチルベンオキシドとの相...
    文部科学省, 試験研究(B), 名古屋大学, 連携研究者, 競争的資金, 05559009
  • らせん構造を有する光学活性高分子の合成、構造、ならびに不斉識別能に関する研究
    科学研究費補助金(一般研究(A))
    1992年 - 1994年
    岡本 佳男; 中野 環; 八島 栄次; 幅上 茂樹
    1.メタクリル酸1-フェニルジベンゾスベリル(1)、メタクリル酸1-(2-ピリジル)ジベンゾスベリル(2)、メタクリル酸フェニル-ビス(2-ピリジル)メチル(3)、およびメタクリル酸ジフェニル-3-ピリジルメチル(4)から(+)-1-(2-ピロジニルメチル)ピロリジン等の錯体を用いたアニオン重合により、一方向巻のらせん構造を有する光学活性ポリマーが得られた。1、2については、光学活性な溶媒中あるいは連鎖移動剤存在下でのラジカル重合でも、らせんの偏りをもつ光学活性ポリマーが得られた。また2-4の光学活性ポリマーはいくつかのラセミ体に対して不斉識別能を示した。芳香族イソシアナ-トを(+)-1-(2-メトキシメチル)ピロリジンのリチウムアミドなど光学活性開始剤を用いて重合することにより、らせんの偏りをもつ光学活性ポリマーが得られた。3.側鎖に光学活性なカルバメート基を有するフェニルアセチレン誘導体から、Rh触媒を用いた重合によって、らせん状光学活性ポリマーを得た。生成ポリマーを高速液体クロマトグラフィー用のキラル固定相として用いたところ、種々のセラミ体を効率良く光学分割することができた。
    文部科学省, 一般研究(A), 名古屋大学, 連携研究者, 競争的資金, 04403021
  • 光学活性高分子を用いるキラル分離に関する研究
    科学研究費補助金(重点領域研究)
    1993年 - 1993年
    岡本 佳男; 中野 環; 八島 栄次
    本研究では、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)用のキラル充填剤として、すぐれた不斉識別能を有する新規な多糖誘導体の合成を行い、その不斉識別能を評価するとともに、NMRによる不斉識別機構の解明を行った。1.フェニル基上の様々な位置に、メチル基とクロロ基を同時に有する多糖の二置換フェニルカルバメート誘導体を合成した。セルロース誘導体では、メタおよびパラ位に置換基を有する誘導体が極めて高い分割能を示したのに対し、アミロース誘導体では、オルト位に置換基を有する誘導体が最も高い光学分割能を示した。2.側鎖の2、3位および6位を位置特異的にフェニルカルバメートおよびベンゾエート基で修飾した多糖誘導体を合成し、その光学分割能を調べたところ、セルロース誘導体では、側鎖の置換基の位置と種類により光学分割能は変化した。一方、アミロース誘導体では、側鎖を位置特異的に変換した誘導体より、ランダムに変換した誘導体が高い不斉識別能を示し、実用性の高いカラムとなることが明かになった。3.多糖フェニルカルバメート誘導体を少量のジイソシアナートを用いてシリカゲルに位置特異的に化学結合したところ、優れた耐久性と多くのラセミ体に対して、従来の吸着型充填剤と変わらない高い光学分割能を有することが明らかになった。4.セルローストリス(4-トリメチルシリルフェニルカルバメート)(CTMSC)は、高い不斉識別能を示し...
    文部科学省, 重点領域研究, 名古屋大学, 連携研究者, 競争的資金, 05234213
  • キラル高分子、光電子機能性高分子
    1989年
    競争的資金
  • Chiral polymers, Polymers with photoelectronic properties
    1989年
    競争的資金
■ 産業財産権