南 雅文 (ミナミ マサブミ)

薬学研究院 医療薬学部門 医療薬学分野教授
人間知・脳・AI研究教育センター教授
脳科学研究教育センター教授

研究者基本情報

■ 学位
  • 博士(薬学), 京都大学
  • Master of Pharmaceutical Science, Kyoto University
■ URL
researchmap URLホームページURL■ ID 各種
研究者番号
  • 20243040
J-Global ID■ 研究キーワード・分野
研究キーワード
  • 抑うつ
  • 不安
  • 温度生物学
  • オピオイド
  • モルヒネ
  • 鎮痛
  • 麻薬
  • 情動
  • 痛み
  • 神経
  • Opioid
  • Morphine
  • Analgesics
  • Emotion
  • Pain
  • Narcotics
  • Neuron
研究分野
  • ライフサイエンス, 薬理学
  • ライフサイエンス, 神経科学一般
■ 担当教育組織

経歴

■ 経歴
経歴
  • 2005年04月 - 現在
    北海道大学, 大学院薬学研究科(現 薬学研究院), 教授
  • 1997年09月 - 2005年03月
    京都大学, 大学院薬学研究科, 助教授
  • 1992年04月 - 1997年08月
    京都大学, 薬学部, 助手
学歴
  • 1992年, 京都大学, 薬学研究科, 薬学, 日本国
  • 1987年, 京都大学, 薬学部, 薬学, 日本国
学内役職歴
  • 企画・経営室室員, 2017年4月1日 - 2017年10月25日
  • 教育研究評議会評議員, 2013年4月1日 - 2015年3月31日
  • 教育研究評議会評議員, 2015年4月1日 - 2017年3月31日
  • 経営企画本部全体会議委員, 2024年10月1日 - 2025年3月31日
  • 経営戦略室室員, 2017年10月26日 - 2019年3月31日
  • 経営戦略室室員, 2019年4月1日 - 2020年9月30日
  • 経営戦略室室員, 2024年4月1日 - 2024年9月30日
  • 総長補佐, 2017年4月1日 - 2019年3月31日
  • 総長補佐, 2019年4月1日 - 2020年9月30日
  • 総長補佐, 2024年4月1日 - 2026年3月31日
  • 大学院薬学研究院長, 2013年4月1日 - 2015年3月31日
  • 大学院薬学研究院長, 2015年4月1日 - 2017年3月31日
  • 脳科学研究教育センター長, 2024年4月1日 - 2026年3月31日
  • 薬学部長, 2013年4月1日 - 2015年3月31日
  • 薬学部長, 2015年4月1日 - 2017年3月31日

研究活動情報

■ 受賞
  • 2003年, 日本薬理学会学術奨励賞
    日本国
  • 2001年, 日本薬学会奨励賞
    日本国
■ 論文
■ その他活動・業績
■ 書籍等出版物
  • 扁桃体基底外側核へのモルヒネ微量注入による疼痛関連情動反応の抑制
    「痛み臨床における鎮痛薬・オピオイドの選択」(鎮痛薬・オピオイドペプチド研究会 編)メディカル・パブリケーションズ, 2003年
  • ケモカイン受容体と虚血性脳細胞障害
    別冊・医学のあゆみ「7回膜貫通型受容体研究の新展開−ポストゲノム時代の受容体研究のゆくえ」, 2001年
  • ヒト型オピオイド受容体を用いた拮抗性鎮痛薬の薬効評価
    別冊・医学のあゆみ「7回膜貫通型受容体研究の新展開−ポストゲノム時代の受容体研究のゆくえ」, 2001年
  • ノシセプチン受容体リガンド結合の分子薬理学的検討
    「オピオイドの基礎と臨床」, 2000年
  • クローン化オピオイド受容体を用いた拮抗性鎮痛薬の薬理学的性質の解析
    「疼痛治療の現状と展望-臨床および基礎の立場から-」, 1998年
  • オピオイド受容体の構造-受容体構造とリガンド選択性-
    オピオイド-適正使用と最近の進歩-, 1997年
  • オピオイド
    最新 脳と神経科学シリーズ4,最新の伝達物質−受容体の分子機構と関連神経疾患(メディカルビュー社), 1996年
■ 主な担当授業
  • 卒業研究準備実習Ⅰ, 2024年, 学士課程, 薬学部
  • 大学院共通授業科目(教育プログラム):脳科学研究の展開, 2024年, 修士課程, 大学院共通科目
  • 卒業研究準備実習Ⅱ, 2024年, 学士課程, 薬学部
  • 生命医薬科学概論, 2024年, 修士課程, 生命科学院
  • 薬学論文講読演習Ⅰ, 2024年, 学士課程, 薬学部
  • 大学院共通授業科目(教育プログラム):脳科学入門, 2024年, 修士課程, 大学院共通科目
  • 薬学論文講読演習Ⅱ, 2024年, 学士課程, 薬学部
  • 医療薬学特論, 2024年, 修士課程, 生命科学院
  • 薬学論文講読演習Ⅲ, 2024年, 学士課程, 薬学部
  • 大学院共通授業科目(教育プログラム):脳科学研究の展開, 2024年, 修士課程, 大学院共通科目
  • 薬学総合演習, 2024年, 学士課程, 薬学部
  • 薬理学Ⅳ, 2024年, 学士課程, 薬学部
  • 薬学卒業研究, 2024年, 学士課程, 薬学部
  • 薬理学Ⅲ, 2024年, 学士課程, 薬学部
  • 薬科学演習, 2024年, 学士課程, 薬学部
  • 薬理学Ⅰ, 2024年, 学士課程, 薬学部
  • 薬科学論文講読演習, 2024年, 学士課程, 薬学部
  • 薬理学Ⅱ, 2024年, 学士課程, 薬学部
  • 薬科学卒業研究, 2024年, 学士課程, 薬学部
  • 生命科学研究, 2024年, 修士課程, 生命科学院
  • 生命科学実習, 2024年, 修士課程, 生命科学院
  • 生命科学論文講読Ⅰ, 2024年, 修士課程, 生命科学院
  • 生命科学論文講読Ⅱ, 2024年, 修士課程, 生命科学院
  • 生命科学特別研究, 2024年, 博士後期課程, 生命科学院
  • 生命科学文献講読, 2024年, 博士後期課程, 生命科学院
  • 臨床薬学特別研究, 2024年, 博士後期課程, 生命科学院
  • 臨床薬学論文講読Ⅰ, 2024年, 博士後期課程, 生命科学院
  • 臨床薬学論文講読Ⅱ, 2024年, 博士後期課程, 生命科学院
  • 臨床薬学論文執筆演習, 2024年, 博士後期課程, 生命科学院
■ 所属学協会
  • 疼痛学会
  • 北米神経科学学会(Society for Neuroscience)
  • 薬学会
  • 神経化学会
  • 神経科学学会
  • 薬理学会
  • Society for Neuroscience
  • The Japanese Association for the Study of Pain
  • The Japanese Society for Neurochemistry
  • The Japan Neuroscience Society
  • The Pharmaceutical Society of Japan
  • The Japanese Pharmacological Society
■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
  • 慢性痛・慢性ストレスによる抑うつ・不安情動生成を制御するレジリエンス機構の解明
    科学研究費助成事業
    2023年04月01日 - 2026年03月31日
    南 雅文
    ヒトを含む哺乳類には、慢性痛・慢性ストレスによる抑うつ・不安情動を制御し、うつ病や不安障害の発症を防ぐ脳内レジリエンス機構が備わっていると考えられる。本研究は、申請者のこれまでの研究により、慢性痛・慢性ストレス時の抑うつ・不安情動生成への関与が示された分界条床核内の神経可塑的変化に焦点を当て、この神経可塑的変化を抑制・回復させる神経機構を明らかにすることにより、脳内レジリエンス機構を解明することを目的とする。受容体作動薬・拮抗薬を用いた従来の薬理学的・電気生理学的解析に加え、光遺伝学・化学遺伝学を用いた神経機能解析や蛍光イメージングによるインビボ神経活動計測などの先端的解析手法を融合的に用いて、慢性痛・慢性ストレスによる抑うつ・不安情動生成を制御するレジリエンス機構とその破綻メカニズムを明らかにすることにより、うつ病や不安障害の神経機構の理解や治療標的の同定につながる独創的な研究成果を得ることを目指す。これまでの研究により、腹側被蓋野や視床下部外側野に出力する分界条床核神経が慢性痛時に抑制されることが抑うつ・不安情動亢進に関与することが示されている。そこで2023年度は、分界条床核出力神経に興奮性入力を送っている神経回路を同定するため、候補となる脳部位にチャネルロドプシン2を発現するウイルスを注入した後、分界条床核を含む脳スライスを作製し、脳スライスに光照射した際の分界条床核出力神経への入力をパッチクランプ法による電気生理学的手法を用いて検討し、脳内レジリエンス機構に関与する可能性のある神経路の同定を行った。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 23K27329
  • AIによる行動解析と神経活動イメージングを駆使した新しい行動薬理学の創成
    科学研究費助成事業
    2021年07月09日 - 2024年03月31日
    南 雅文
    本研究では、ディープラーニングなどのAI技術を駆使した最先端の画像解析により自由行動下の病態モデル動物から仮説フリーに行動情報の収集・解析を行うことで、これまで研究者が気づき得なかった評価項目を抽出しうる新しい行動薬理試験を構築する。さらに、近年進歩が著しい、カルシウムイメージングを用いたインビボ神経活動計測と組み合わせることにより、行動情報と脳内神経活動の相関を明らかにすることで、精神変容・疼痛や薬物作用を鋭敏かつ詳細に解析できる新しい行動薬理学を創成する。2021年度は、ニコチン依存の神経機構解析のため、ニコチン退薬による嫌悪行動を、条件付け場所嫌悪性試験を用いて解析し、分界条床核におけるノルアドレナリン神経情報伝達の関与を明らかにした。さらに、世界保健機関(WHO)の国際疾病分類第11回改訂版(ICD-11)に、ゲーム障害(gaming disorder)の定義が収載されるなど、ゲームやWEBに対する行動嗜癖が今後益々問題になっていくことが考えられるため、行動嗜癖の神経機構解析や治療薬・治療法開発に役立つ新しい行動試験系を開発することを目指し、マウスが好んで行う輪回し行動に対する行動嗜癖の形成と、報酬行動や依存に重要な役割を果たす側坐核内ドパミン遊離との関連を検討するための実験系を構築した。2022年度は、輪回し行動に対する行動嗜癖形成後のマウスの行動を、例えば、輪回し装置を撤去した場合などの、様々なシチュエーション下で記録し、AI技術を駆使した画像解析により行動嗜癖を形成していないマウスとの行動の違いを明らかにすることで、行動嗜癖を評価するための行動試験系を確立する。また、ドパミンをはじめとする脳内神経伝達物質の遊離変化との相関を解析し、行動嗜癖の神経機構解明のための手がかりを得る。
    日本学術振興会, 挑戦的研究(萌芽), 北海道大学, 21K19318
  • 分界条床核での神経情報伝達可塑的変化に着目した抑うつ・不安情動生成の分子機構解明
    科学研究費助成事業
    2020年04月01日 - 2023年03月31日
    南 雅文
    慢性痛とうつ病・不安障害の併発率が高いことから両者に共通の神経基盤の存在が推測される。申請者らはこれまで、痛みによる負情動生成に分界条床核における神経情報伝達が関与していることを明らかにしてきた。そこで本研究では、分界条床核での神経情報伝達可塑的変化に焦点を当てた研究により、慢性痛による抑うつ・不安惹起の脳内メカニズムを明らかにすることを目的とする。2020年度は、慢性痛時に分界条床核から外側視床下部に投射する神経路が抑制されることにより不安様行動が亢進することを明らかにした。2021年度は、分界条床核から外側視床下部に投射する神経を制御する上流の神経細胞の同定を行った。分界条床核においてCARTペプチドを産生する神経細胞(以下、CART神経)特異的にCreリコンビナーゼを発現する遺伝子組み換えマウスを用いてCART神経に光感受性イオンチャネルを発現させた。当該マウスより作製した脳スライスを用いた電気生理学的解析により、CART神経の活性化が分界条床核から外側視床下部に投射する神経細胞への抑制性入力を増加させることを明らかにした。さらに、改変型GPCR(hM4Di)とその特異的リガンドであるClozapine-N-oxide(CNO)を用いたDREADD法によりCART神経を抑制すると、慢性痛により増加した分界条床核から外側視床下部に投射する神経細胞への抑制性入力が減少するとともに、慢性痛により亢進した不安様行動が抑制されることを明らかにした。以上より、慢性痛時には、分界条床核内CART神経の活動が亢進し、分界条床核から外側視床下部に投射する神経路が抑制されることにより不安様行動が亢進していることが考えられた。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 20H03389
  • ストレス関連疾患を担う機能性脂質の探索と機能解析に基づく臨床応用のための技術基盤の創出
    革新的先端研究開発支援事業
    2017年10月 - 2023年03月
    古屋敷 智之
    国立研究開発法人日本医療研究開発機構, 競争的資金
  • 温度生物学の国際研究展開
    科学研究費助成事業
    2015年11月06日 - 2021年03月31日
    富永 真琴; 今本 尚子; 梅田 眞郷; 原田 慶恵; 中村 和弘; 土居 雅夫; 南 雅文; 高木 昌宏; 久原 篤; 岡部 弘基; 山田 哲也; 柴崎 貢志
    細胞局所・臓器局所における高分解能・高精度の温度計測・制御法の開発研究を含めて温度センシング研究、温度応答システム研究に関して、新学術領域研究「温度生物学」計画研究者は世界の温度研究をリードしている。その計画研究班員、公募班員が世界中の研究者(20カ国48機関)と温度生物学に関する共同研究を実施し、136件の学会発表、47報の国際共著論文発表を行った。また、2019年4月にThermal Biology Training Courseを岡崎で実施した。8つの国と地域から11名の参加があった。こうした有機的な国際連携により、世界の温度生物学研究をリードすることができた。
    日本学術振興会, 新学術領域研究(研究領域提案型), 15K21744
  • 神経路特異的薬理学とインビボ神経活動イメージングを駆使した脳身連関の神経機構解明
    科学研究費助成事業(挑戦的研究(萌芽))
    2019年04月 - 2021年03月
    南 雅文
    文部科学省, 研究代表者, 競争的資金
  • 慢性痛による抑うつ・不安の惹起に関わる負情動神経回路の可塑的変化の神経機構解明
    科学研究費助成事業(基盤研究(B))
    2017年04月 - 2020年03月
    南 雅文
    文部科学省, 研究代表者, 競争的資金
  • 温度による行動制御の基盤となる快・不快情動生成機構の解明
    科学研究費助成事業(新学術領域研究(研究領域提案型))
    2015年07月 - 2020年03月
    南 雅文
    文部科学省, 研究代表者, 競争的資金
  • 脳腸連関の統合的理解に基づく新しい創薬標的探索を指向した萌芽的研究
    科学研究費助成事業(挑戦的研究(萌芽))
    2017年04月 - 2019年03月
    南 雅文
    文部科学省, 研究代表者, 競争的資金
  • 新規なサブタイプ選択的阻害薬の創製による脳内GABAトランスポーター機能の解明
    科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究)
    2015年 - 2016年
    南 雅文
    GABAトランスポーターのBGT-1サブタイプに選択的な阻害薬候補である化合物Bは、尾懸垂試験において抗うつ作用を有することが示めされた。GABA受容体に対する作用を検討したところ、 GABAA受容体に対して高い結合親和性を有し、アゴニストとして作用することが示された。GABAB受容体には結合しなかった。以上より、化合物Bの抗うつ作用は、BGT-1阻害活性、または 、BGT-1阻害活性とGABAA受容体アゴニスト活性の複合的な作用によることが示唆された。GABA受容体に作用せず、BGT-1のみを阻害する化合物を得るため新たに4種類の化合物を合成したが、いずれもBGT-1阻害作用を示さなかった。
    文部科学省, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 15K14960
  • 慢性ストレス・慢性疼痛による分界条床核-腹側被蓋野神経回路の機能的変化
    科学研究費補助金(新学術領域研究(研究領域提案型))
    2015年 - 2016年
    南 雅文
    我々は痛みによる不快情動生成時に背外側分界条床核(dlBNST)において放出されるコルチコトロピン放出因子(CRF)について、電気生理学手法を用いてその生理的・病態生理的機能を調べてきた。dlBNST神経細胞は殆どがGABA作動性であるが電流注入に対する応答様式からⅠ、Ⅱ、Ⅲ型に分類される。これまでにCRFがⅡ型細胞に対し脱分極を誘導することを明らかにしてきた。本研究ではまず慢性疼痛モデルラットおよび対照群ラットからdlBNSTを含む脳スライスを作製し、ホールセルパッチクランプ記録を行った。電気刺激誘発性興奮性シナプス後電流(eEPSC)に対するCRFの効果を調べた。対照群ではⅡ型細胞でeEPSCの振幅が増大したが、慢性疼痛群では変化が認められなかった。逆にCRF1受容体阻害薬NBI27914処置によって慢性疼痛群のeEPSCの振幅は減少したが、対照群では変化しなかった。慢性疼痛時には内因性CRF遊離が亢進しdlBNSTのⅡ型細胞でのeEPSCを持続的に増強している可能性が考えられた。次に、dlBNST内ローカルネットワークに対するCRFの効果について調べた。Ⅲ型細胞から自発的抑制性シナプス後電流(sIPSC)を記録し、CRFを作用させるとsIPSCの発生頻度が上昇した。この現象はテトロドトキシン存在下では観察されなかった。CRFによって脱分極するⅡ型細胞が介在細胞として働くことで、Ⅲ型細胞の活動を抑制的に調節する可能性が考えられた。不快情動生成時にはⅡ型細胞がCRFに応答して活性化することでⅢ型細胞に対する抑制入力を増大させ、他の神経核への出力を抑制することが示唆された。
    文部科学省, 新学術領域研究(研究領域提案型), 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 15H01273
  • 分界条床核に着目した負情動生成機構と病態モデルにおける変容メカニズムの解明
    科学研究費補助金(基盤研究(B))
    2014年 - 2016年
    南 雅文
    ヒトを含む哺乳類は、身を守るための生体防御システムとして、抑うつや不安などの負情動生成機構を獲得・進化させてきたと考えられる。したがって、うつ病や不安障害のメカニズムを理解するためには、生体防御システムとしての負情動生成機構を明らかにした上で、患者や病態モデル動物における変化を解析することが必要である。我々は、分界条床核と呼ばれる脳部位に着目して研究を進め、CRFによる分界条床核神経活性化が腹側被蓋野ドパミン神経を抑制することで痛みによる負情動を生成すること、さらに、慢性痛では分界条床核における神経情報伝達に可塑的変化が起き、腹側被蓋野ドパミン神経が恒常的に抑制されていることを明らかにした。
    文部科学省, 基盤研究(B), 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 26290020
  • シクロプロパンの構造特性と三次元的多様性を鍵とする分子設計に基づく創薬研究
    科学研究費助成事業
    2012年04月01日 - 2015年03月31日
    周東 智; 福田 隼; 南 雅文; 東田 陽博; 広川 貴次; 有澤 光弘
    シクロプロパンは、分子の物理化学的性質にほとんど影響することなしに、強固に官能基の配座を制御できることに加えて、その特有の立体及び立体電子効果であるシクロプロパン歪み及び二等分配座効果を側鎖の配座制限に活用できる。このようなシクロプロパンの構造特性を活用する三次元的多様性を鍵とする独自の分子設計を基盤として、標的分子に対して選択的かつ強力に作用する薬理活性化合物を論理的かつ効率的に創出した。具体的には、創薬リードとなりうる高活性なGABAトランスポーターBGT-1阻害剤、プロテアソーム阻害剤、β-セクレターゼ(BASE)阻害剤の創出に成功した。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 24390023
  • うつ病・不安障害モデル動物における分界条床核神経回路の機能的変化
    科学研究費補助金(新学術領域研究(研究領域提案型))
    2013年 - 2014年
    南 雅文
    我々はこれまでに、分界条床核2型神経細胞の活性化が嫌悪情動を惹起することを報告している。分界条床核2型神経細胞はコルチコトロピン放出因子(CRF)の刺激により活性化することも明らかにしているが、本年度の研究ではCRFによる2型神経細胞活性化が、アデニル酸シクラーゼーcAMPーPKA系の活性化によることを示し、嫌悪情動を惹起する2型神経細胞内の情報伝達機構を明らかにした。また、我々は、これまでに、分界条床核から腹側被蓋野に投射する神経が腹側被蓋野ドパミン神経の活動を調節する可能性を報告していることから、慢性疼痛や慢性ストレスが腹側被蓋野ドパミン神経活動に及ぼす影響を検討したところ、本来、報酬提示時に観察される腹側被蓋野ドパミン神経活動の亢進が、慢性疼痛モデル動物や慢性ストレス負荷動物では観察されないことが明らかとなった。ドパミン神経活動を調節する神経機構の変化、すなわち、分界条床核から腹側被蓋野にかけての神経回路あるいはその周辺の神経回路の変化が、うつ病のマイクロエンドフェノタイプとなる可能性が考えられる。この仮説を検証するためには慢性疼痛モデル動物や慢性ストレス負荷動物などの成獣のラット・マウス脳より作製した脳スライスを用いた電気生理学的手法による神経回路の詳細な解析が必要である。そのため、今年度は、成獣ラット脳由来スライスを用いた脳スライスパッチクランプによる電気生理学的解析手法の導入も行った。
    文部科学省, 新学術領域研究(研究領域提案型), 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 25116501
  • 分子動態リアルタイムイメージングによる骨髄幹細胞の血液脳関門通過機構の解析
    科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究)
    2013年 - 2014年
    南 雅文
    骨髄間葉系幹細胞(MSC)の静脈内投与が、脳梗塞などの脳障害を改善することが報告されているが、その脳保護作用機構、特に、静脈内投与されたMSCが血液脳関門(BBB)を通過し脳実質に侵入するメカニズムについては不明である。本研究では、蛍光タンパク融合機能分子作製と蛍光Ca2+イメージング技術を駆使することにより、MSCがBBBを通過する際の機能分子動態と細胞内情報伝達を可視化し、MSCのBBB通過機構を解明することを目的とする。MSCが脳微小血管内皮細胞(BMEC)層を通過する際の機能分子動態および細胞内情報伝達のリアルタイム可視化のため、青色蛍光タンパク質msECFPを発現させることによりMSCの細胞動態を、黄色蛍光タンパク質であるVenusとの融合タンパクを作製することでBMEC細胞膜上に発現しタイトジャンクション形成に重要な役割を果たしているClaudin-5の分子動態を、Ca2+濃度変化を高感度に検出可能である赤色蛍光Ca2+イメージングタンパク質R-GECOを用いることで細胞内Ca2+動態を、三者同時に観察できるリアルタイムイメージング系を構築した。実験の結果、MSCのBBB透過性が、タイトジャンクション形成の程度、すなわち、BBBバリア機能に影響されることを示唆する観察結果が得られた。そこで、BBBバリア機能に影響を及ぼす因子の同定のためBBB形成に関与するアストロサイトおよびペリサイトの培養上清がBBBバリア機能に及ぼす影響を調べたところ、いずれの培養上清もBBBバリア機能を上昇させることが示された。
    文部科学省, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 25670033
  • インビトロ血液脳関門システム構築による虚血性脳細胞傷害の病態解析
    科学研究費助成事業
    2011年 - 2012年
    下濱 俊; 南 雅文
    骨髄間葉系幹細胞(MSC)の血液脳関門(BBB)通過機構を明らかにするために、脳微小血管内皮細胞(BMEC)よりなるインビトロBBBモデルを用いて検討を行った。その結果、MSCがBMEC層の細胞間隙を通過する「現場」をリアルタイムイメージングにより捉えることに成功した。また、MSC通過中のBMECでのタイトジャンクション構成タンパクClaudin-5の動態と細胞内カルシウム動態を同時にリアルタイム観察するための実験系の構築に成功した。
    日本学術振興会, 挑戦的萌芽研究, 札幌医科大学, 23659460
  • 光操作法と神経路特異的破壊法を活用した新しい行動薬理学による負情動生成機構の解明
    科学研究費補助金(基盤研究(B))
    2011年 - 2012年
    南 雅文
    脳内分界条床核において、神経ペプチドであるCRFとNPYによる神経情報伝達が、痛みによる不快情動生成において相反的な役割を果たすことを明らかにした。また、これら神経ペプチドが分界条床核II型神経細胞に選択的に作用し、その活動をCRFは促進し、NPYは抑制することを示した。さらに、組織学的解析により、分界条床核II型神経細胞の活動亢進が、腹側被蓋野ドパミン神経の活動を抑制することにより不快情動を惹起する可能性を示し、痛みによる不快情動生成の神経機構を明らかにした。
    文部科学省, 基盤研究(B), 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 23300130
  • インビトロBBBモデルを活用した骨髄幹細胞による脳保護作用機構に関する萌芽的研究
    科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究)
    2011年 - 2011年
    南 雅文
    骨髄間葉系幹細胞(MSC)の血液脳関門(BBB)通過機構を明らかにするために、脳微小血管内皮細胞(BMEC)よりなるインビトロBBBモデルを用いて検討を行った。その結果、MSCがBMEC層の細胞間隙を通過する「現場」をリアルタイムイメージングにより捉えることに成功した。また、MSC通過中のBMECでのタイトジャンクション構成タンパクClaudin-5の動態と細胞内カルシウム動態を同時にリアルタイム観察するための実験系の構築に成功した。
    文部科学省, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 23659028
  • インビトロ血液脳関門システムによる分子・細胞動態リアルタイムイメージング法の開発
    科学研究費補助金(挑戦的萌芽研究)
    2009年 - 2010年
    南 雅文
    骨髄間葉系幹細胞(MSC)の静脈内投与は、脳梗塞後の神経機能障害を改善する。昨年度は、マクロファージやミクログリアの脳微小血管内皮細胞(BMEC)層の通過機構に関して検討を行ってきたが、今年度は、臨床応用が期待されているMSCの血液脳関門(BBB)通過機構の解析を行った。はじめに、MSCのBBB通過機構の解析に用いるインビトロ評価系を、BMECからなるインビトロBBBモデルとMSCを組み合わせることで構築した。BMECは全ての細胞が緑色蛍光を発するSD-Tg(CAG-EGFP)ラットから採取して培養したものを、MSCはラット骨髄から採取して培養し、蛍光試薬PKH26で標識したものをそれぞれ用いた。細胞培養インサート(メンブレンのポアサイズは8.0μm)にBMECを播種し、インサートのlowerチャンバーに10%牛胎仔血清を加えた条件下、upperチャンバーにMSC(1.5×10^4cells/cm^2)を加え、24時間後に固定して観察した。BMECの形態や単層構造に顕著な変化は認められない一方で、BMEC層を通過し、BMEC下にてメンブレン上に接着したMSCが多数観察された。また、ポアを通過してメンブレンの裏側に接着したMSCも認められた。MSCがどのようにBMEC層を通過するのかを明らかにするために、タイムラプスイメージングにより両細胞の動態を観察した。その結果、MSCが傍...
    文部科学省, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 21659016
  • 脳細胞傷害時のグリア活性化におけるToll-like受容体系モーダルシフトの役割
    科学研究費補助金(特定領域研究)
    2009年 - 2010年
    南 雅文; 片山 貴博
    通常は細胞内に存在する核タンパク質HMGB1や核酸RNAが、細胞傷害時に細胞外に遊離・漏出して細胞間情報伝達分子として働き、一方で、本来は細菌等由来の外来性分子に対するセルセンサーであるToll-like receptor (TLR)がHMGB1やRNAなどの内在性分子に対するセルセンサーとして機能するという「セルセンサーとその適刺激(リガンド)のデュアルモーダルシフト」が、脳細胞傷害によるグリア細胞活性化に関与する可能性について検討した。ラット大脳皮質線条体領域から作製したスライス培養系を用い、アストロサイトの活性化をケモカインMCP-1の産生を指標として評価した検討から、傷害を受けた神経細胞に由来するHMGB1がアストロサイトでのMCP-1産生亢進を引き起こす細胞間情報伝達分子の1つとして機能している可能性を示唆するデータを昨年度の研究で得ている。今年度は、細胞外に漏出するRNAに着目して検討を行った。脳スライス培養系において、NMDAによる神経細胞傷害により、細胞外RNA濃度は著しく上昇した。NMDA誘発神経細胞傷害によって誘導されるアストロサイトでのMCP-1産生は、RNaseAを培地中に加えることによって部分的ながら有意に抑制された。また、細胞外RNAの受容体として機能すると考えられているTLR3のアゴニストpoly I:CによってもアストロサイトでのMCP-1の発...
    文部科学省, 特定領域研究, 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 21026001
  • 神経細胞傷害時のアストロサイト活性化におけるセルセンサー分子の役割
    科学研究費補助金(特定領域研究)
    2007年 - 2008年
    南 雅文; 片山 貴博
    我々はこれまでに、ラットの大脳皮質線条体領域から作製した脳スライス培養系を用いた研究から、NMDA処置による神経細胞の特異的傷害が、アストロサイトにおいてケモカインMCP-1の産生を惹起することを明らかにしているが、本研究において、他のケモカインCINC-1に関しても、NMDAによる神経細胞傷害時にアストロサイトにおいてその産生が亢進し、このCINC-1産生に、MCP-1同様、アストロサイトでのMEK-ERK系の活性化が重要であることを明らかにした。一方、近年、DNA結合タンパクHMGB1が、細胞傷害時に細胞外に遊離され細胞間情報伝達を担う因子として注目されている。脳スライス培養系において、HMGB1は、神経細胞、アストロサイト、ミクログリアいずれの細胞の核でも認められるが、NMDA処置後、神経細胞におけるHMGB1免疫活性は消失し、一方で培地中HMGB1量は著しく増加した。次に、HMGB1がサイトカイン・ケモカイン類のmRNA発現に及ぼす影響を検討した。その結果、リコンビナントHMGB1処置によって、その濃度依存的に神経栄養因子の1つであるBDNFのmRNA発現が有意に低下することが明らかとなった。また、HMGB1の受容体として働くと考えられているTLR2、TLR4、RAGEの発現を脳スライス培養系において検討したところ、これら3種の受容体全てのmRNA発現が確認された。以...
    文部科学省, 特定領域研究, 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 19045001
  • 慢性疼痛による不快情動ストレス蓄積における神経伝達物質輸送体ニトロシル化の役割
    科学研究費補助金(基盤研究(B))
    2007年 - 2008年
    南 雅文; 上原 孝; 片山 貴博; 上原 孝; 片山 貴博
    本研究では、痛みによる不安や抑うつ、嫌悪などの不快情動の生成・制御メカニズムを明らかにするため、分界条床核の役割に関して研究を進め、腹側分界条床核におけるノルアドレナリン遊離亢進とβアドレナリン受容体-アデニル酸シクラーゼ-proteinkinase A(PKA)系活性化が痛みによる不快情動生成に重要な役割を果たしていることを明らかにした。一方、ノルアドレナリントランスポーターの酸化的修飾は、その機能に影響を与えなかった。
    文部科学省, 基盤研究(B), 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 19390149
  • 神経因性疼痛における脊髄グルタミン酸トランスポーター機能可塑的変化の役割
    科学研究費補助金(基盤研究(C))
    2007年 - 2008年
    山内 正憲; 南 雅文; 南 雅文
    グルタミン酸トランスポーター酸化的修飾の神経因性疼痛への関与を明らかにすることを目的として研究を行った。グルタミン酸トランスポーター阻害薬のラット髄腔内投与は、熱性痛覚過敏および機械的アロディニアを惹起した。グルタミン酸トランスポーターの酸化的修飾による活性変化を検討したところ、グルタミン酸トランスポーターGLT-1が酸化的修飾されることが示されたが、酸化的修飾による取り込み活性変化は認められなかった。
    文部科学省, 基盤研究(C), 札幌医科大学, 連携研究者, 競争的資金, 19603010
  • リアルタイム観察法を駆使した神経細胞傷害によるグリア細胞活性化機構の解明
    科学研究費補助金(特定領域研究)
    2006年 - 2007年
    南 雅文; 片山 貴博
    神経細胞傷害時におけるミクログリアの傷害部位への集積に関して、Iba1-EGFPトランスジェニックマウス(本特定領域研究班の高坂新一先生より供与を受けた)より作製した培養海馬スライスを用いて検討した。昨年度の検討により、局所組織傷害急性期のミクログリア突起伸長にはATPが関与するが、NMDAによる神経細胞傷害後3〜6日において観察される錐体細胞層へのミクログリア集積にはATPは関与しないことが示された。本年度は、神経細胞傷害後のミクログリアによる傷害細胞の貪食に関して検討した。傷害細胞は、propidium iodide(PI)の核内への取り込みにより可視化した。NMDA処置後、PI陽性細胞数は1〜2日後をピークとして増加し、その後、次第に減少することが明らかとなった。リアルタイムイメージングによる検討から、PI陽性細胞が、1つのミクログリアによって取り囲まれた後に消失することが観察された。さらに、ミクログリア毒であるclodronateをあらかじめ処置することで約90%のミクログリアを除去した培養スライスでは、対照群と比較してPI陽性細胞の減少が著しく抑制された。これらのことから、NMDA処置後のPI陽性細胞の減少は、ミクログリアによる貪食の結果であることが示唆された。このミクログリアの貪食作用におけるP2Y6受容体情報伝達の関与を検討するため、UDPとその分解酵素阻害薬A...
    文部科学省, 特定領域研究, 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 18053002
  • 脳スライス培養系を用いた神経-グリア-内皮細胞連関におけるケモカイン分子機能解析
    科学研究費補助金(萌芽研究)
    2006年 - 2007年
    南 雅文; 片山 貴博
    脳は、神経細胞、アストロサイト、ミクログリア、脳微小血管内皮細胞(Brain Microvascular Endothelial Cell;BMEC)など多種の細胞で構成されており、これら細胞間のクロストークにより、BMEC間のタイトジャンクションを基盤としたBBB特有のバリア機能が形成・調節されている。本研究では、神経細胞傷害時における神経-グリア-BMEC間の相互作用によるBBB機能変化のメカニズムを詳細に解析するための実験系として、神経-アストロサイト共培養系とBMECを、多孔質膜を隔てて配置したin vitro BBBモデルを確立した。神経-アストロサイト-BMEC共培養モデルでは、BMEC単独培養系及びアストロサイト-BMEC共培養系よりもTEERが高く、BMEC単独培養系よりもFITC-dextranの透過性が低かったことから、作製したBBBモデルがBMEC単独培養系やアストロサイト-BMEC共培養系よりも高いバリア機能を有していることが示された。また、NMDA処置後48時間以降にTEERの有意な減少とFD40透過性の増大が見られたことから本BBBモデルは、傷害された神経細胞とBMECとの相互作用あるいは神経細胞傷害により活性化したアストロサイトとBMECとの相互作用によるBBB機能変化のメカニズム解明に応用できる実験系であることが示唆された。さらに、NMDAによ...
    文部科学省, 萌芽研究, 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 18659014
  • 痛みの慢性化における脊髄内アストロサイトの役割に関する研究
    科学研究費補助金(基盤研究(C))
    2006年 - 2007年
    中川 貴之; 南 雅文
    ATPを脊髄くも膜下腔内に投与すると、持続時間の短い機械的痛覚過敏が惹起され(〜20分)、引き続き、投与15〜30分後にアロディニアが誘導され、その後3〜4週間持続する長期持続性アロディニアが惹起された。本モデルでの脊髄内グリア細胞の活性化の経時変化を検討したところ、ミクログリアは比較的早い時期(誘導〜移行期)、少し遅れてアストロサイトが活性化された(移行〜維持期)が、その後、アロディニアは持続しているにも拘わらず、どちらも定常状態に戻りつつあった。さらにミクログリアおよびアストロサイトの活性化阻害薬、および数種のMAPK阻害薬を用いた検討などから、それぞれの活性化状態を示す時期と対応してアロディニアの惹起に関与することを示した。これらは、脊髄内のミクログリアは主に慢性疼痛の誘導に、アストロサイトは慢性疼痛への移行に関与することを示している。また、主にアストロサイトに発現するグリア型グルタミン酸トランスポーターGLT-1は、炎症性疼痛モデルおよび神経因性疼モデルにおいて、その発現量あるいは細胞膜における局在量が減少していた。組込えアデノウイルスを用いて脊髄内にGLT-1遺伝子を導入すると、急性痛に対しては影響を与えないものの、炎症性疼痛や神経因性疼痛の発症をほぼ抑制した。これらの結果は、アストロサイトによるGLT-1を介したグルタミン酸取り込み機構の破綻が、慢性疼痛発症に重要...
    文部科学省, 基盤研究(C), 京都大学, 連携研究者, 競争的資金, 18613006
  • 神経因性疼痛発生機序におけるケモカインの役割に関する分子薬理学的研究
    科学研究費補助金(基盤研究(C))
    2004年 - 2005年
    南 雅文; 中川 貴之
    我々はこれまでに、神経因性疼痛モデル動物の一次感覚神経においてケモカインの1つであるMCP-1の産生が亢進していること、MCP-1の脊髄クモ膜下腔内投与によりアロディニアが惹起されることを見出している。本研究では、神経因性疼痛発生機序におけるMCP-1の役割を明らかにすることを目的とし、先ずは、神経因性疼痛モデル動物一次感覚神経におけるMCP-1産生亢進がどのような細胞で惹起されているかを明らかにするため免疫組織化学的検討を行った。一次感覚神経は、Aβ、Aδ、C線維に分類され、それぞれ、大型、中型、小型の細胞体を有する。そこで、神経細胞体の面積により神経細胞を分類した。また、Seltzerらの方法による神経因性疼痛モデルでは一次感覚神経の一部が傷害されるが、MCP-1産生細胞が、傷害された神経細胞であるか、あるいは周辺の非傷害神経細胞であるかは明らかでない。この点を明らかにするため、傷害細胞のマーカーであるATF3との蛍光二重染色を行った。MCP-1産生亢進は大型から小型までのすべての神経細胞で同程度に観察されたが、大型では傷害(ATF3陽性)神経細胞でのみ産生が見られたのに対し、中型〜小型では非傷害(ATF3陰性)神経細胞でも産生亢進が観察された。中型〜小型の神経細胞では何らかの細胞間相互作用により、非傷害神経細胞にも情報が伝達されMCP-1産生が亢進されることが示唆された...
    文部科学省, 基盤研究(C), 京都大学->北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 16590047
  • 脳内ケモカインによるグリア-ニューロン機能連関の時間的・空間的調節機構の解明
    科学研究費補助金(特定領域研究)
    2004年 - 2005年
    南 雅文; 中川 貴之
    前年度の研究において、大脳皮質-線条体培養切片において、ATPγS処置によるアストロサイトでのMCP-1産生・遊離亢進に対する各種MAPキナーゼ阻害薬の効果について検討したところ、ATPγSによるMCP-1産生・遊離亢進には、MEK/ERKカスケードの活性化が重要な働きをしていることが明らかとなった。さらに、NMDAによる神経細胞傷害により惹起されるアストロサイトでのMCP-1産生・遊離亢進についても各種MAPキナーゼ阻害薬を用いた同様の検討により、、MEK/ERKカスケード活性化が重要であることが示された。そこで、NMDAによる神経細胞傷害時のMEK/ERKカスケード活性化をERKリン酸化亢進を指標として検討したところ、NMDA処置30分以内の早い時間帯では神経細胞において、1時間以後の遅い時間帯ではアストロサイトにおいてERKリン酸化の亢進が観察された。NMDA処置終了後3時間の時点でのMEK阻害薬の添加によってもMCP-1産生・遊離亢進が抑制されたことから、アストロサイトでのMEK/ERKカスケード活性化が重要であることが示唆された。前年度に構築した、神経-グリア共培養系中のアストロサイトにEGFPを発現させることによりアストロサイト形態を経時的に観察することが可能な実験系を用いて、NMDA処置による神経細胞傷害時のアストロサイト形態変化におけるMEK/ERKカスケード...
    文部科学省, 特定領域研究, 京都大学->北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 16047216
  • モルヒネの高次中枢作用におけるノルアドレナリン神経系の役割の分子薬理学的解析
    科学研究費補助金(基盤研究(B))
    2002年 - 2003年
    佐藤 公道; 中川 貴之; 南 雅文
    モルヒネの作用点であるμオピオイド受容体は、脳内青斑核ノルアドレナリン神経に非常に強く発現している。青斑核ノルアドレナリン神経は大脳皮質、海馬、扁桃体などの学習・記憶や情動あるいはストレス反応に重要である脳領域に広汎に投射していることから、モルヒネのもつ多幸感惹起作用やオピオイド神経系を介したストレス反応調節にノルアドレナリン神経系が重要な役割を果たしていることが考えられる。しかしながら、情動などの高次脳機能やストレスl丈応におけるモルヒネの薬理作用の物質的基盤あるいは内在性のオピオイド神経系の役割に関しては、ノルアドレナリン神経系との関連を含め、ほとんど明らかにされていない。そこで、本研究では、モルヒネをはじめとするオピオイド類の高次中枢作用の物質的基盤および分子機構を明らかにするため、特に、ノルアドレナリン神経系に発現するμオピオイド受容体に焦点を絞り研究を行った。本研究では、まず、ノルアドレナリン神経特異的プロモーターであるDBH (dopamine-β-hydroxylase)プロモーター下にμオピオイド受容体を発現するトランスジェニックマウスとμオピオイド受容体ノックアウトマウスをかけ合わせることにより、ノルアドレナリン神経のみでμオピオイド受容体を発現する遺伝子改変動物を作製した。次に、作製した遺伝子改変動物を活用した行動薬理学的解析により、ノルアドレナリン神経系...
    文部科学省, 基盤研究(B), 京都大学, 連携研究者, 競争的資金, 14370743
  • モルヒネの分子作用機構解析のための神経細胞種特異的なオピオイド受容体発現動物作製
    科学研究費補助金(萌芽研究)
    2002年 - 2003年
    佐藤 公道; 中川 貴之; 南 雅文
    モルヒネの鎮痛作用機序として、延髄諸核からの下行性抑制系の賦活化や一次感覚神経終末からの伝達物質遊離抑制が重要であるが、これらの作用機序の各々が、全身性に投与されたモルヒネによる個体レベルでの鎮痛作用発現にどの程度の割合で寄与しているかは明らかでない。また、精神的薬物依存に深く関与する中脳ドパミン神経系賦活化は、抑制性GABA作動性神経を抑制することによる「脱抑制」によることが、これまでの薬理学的・電気生理学的研究により示唆されているが、分子レベルにまで踏み込んだ研究成果は報告されていない。身体的依存形成における青斑核ノルアドレナリン神経系の関与についても同様である。そこで、これらの問題に対し分子レベルでの解答を得るため、一次感覚神経、GABA神経系およびノルアドレナリン神経系、それぞれの神経系にだけ特異的にμオピオイド受容体を発現する遺伝子改変マウスの作製を着想するに至った。本研究では、ノルアドレナリン神経特異的プロモーターであるdopamine-β-hydroxylaseプロモーター下にμオピオイド受容体を発現するトランスジェニックマウスとμオピオイド受容体ノックアウトマウスをかけ合わせることにより、ノルアドレナリン神経のみでμオピオイド受容体を発現する遺伝子改変マウスの作製を行った。本遺伝子改変マウスにおいてモルヒネの有意な鎮痛作用は認められなかった。一方、tail-s...
    文部科学省, 萌芽研究, 京都大学, 連携研究者, 競争的資金, 14657024
  • 虚血性脳細胞障害における脳内ケモカインの役割
    科学研究費補助金(基盤研究(C))
    2001年 - 2002年
    南 雅文; 名村 尚武
    脳虚血時には、グリア細胞や白血球の傷害部位への集積および活性化が観察される。これら細胞は脳虚血による神経細胞の傷害形成と傷害からの回復の両方に深く関与している可能性があり、脳内におけるグリア細胞や白血球の活性化および遊走機構を解明しその制御を可能にすることは、虚血性脳細胞傷害の治療に役立つことが期待される。本研究では、まず、マウス中大脳動脈閉塞モデルを用い、ケモカイン受容体CCR2およびCCR5サブタイプに選択的な非ペプチド性拮抗薬TAK-779の脳室内および静脈内投与の効果を検討し、いずれの投与経路においても、TAK-779が脳細胞保護作用を示すことを明らかにした。さらに、TAK-779の作用機構を明らかにするため、虚血負荷後の脳実質内への好中球あるいはマクロファージ浸潤およびミクログリア活性化に対するTAK-779静脈内投与の効果を検討した。虚血負荷2日後における脳実質内好中球数はTAK-779投与群とvehicle投与群との間に有意な違いは見られなかったが、マクロファージ/活性化ミクログリアの数はTAK-779投与により有意に減少した。この結果より、TAK-779の脳細胞保護作用の少なくとも一部はマクロファージ/ミクログリアの浸潤・活性化の抑制による可能性が示された。さらに、虚血時に脳内での発現が観察されるケモカインであるMCP-1の発現調節機構に関して、大脳皮質-線条...
    文部科学省, 基盤研究(C), 京都大学, 研究代表者, 競争的資金, 13672280
  • オピオイド受容体遺伝子導入による痛覚情報伝達制御
    科学研究費補助金(萌芽的研究)
    2001年 - 2001年
    佐藤 公道; 中川 貴之; 南 雅文
    神経因性疼痛では、本来は侵害情報を伝達しないAβ線維が非侵害情報を侵害情報として伝達するように変化している可能性が示唆されている。本来は非侵害性情報伝達を担うAβ線維などは、オピオイド受容体を介した痛覚情報伝達抑制系を有していない可能性が高く、また、正常時にはそのような抑制系を有しているAδやC線維においても、神経因性疹痛の病態時にオピオイド受容体を介した抑制系がダウンレギュレーションされていることが考えられ、そのことが、神経因性疼痛においてモルヒネなどの麻薬性鎮痛薬が効きにくい理由である可能性が考えられる。そのような病態時においては、ウイルスベクターによる1次感覚神経細胞へのオピオイド受容体遺伝子導入が、麻薬性鎮痛薬に対する感受性を向上させ、麻薬性鎮痛薬による神経因性疼痛治療を可能にすることが期待される。本研究では、「オピオイド受容体遺伝子導入による神経因性疼痛の新しい治療法開発上を目指した研究の予備的研究として、ヘルペスウイルスベクターにより1次感覚神経細胞に高効率にオピオイド受容体遺伝子を発現させ、導入したオピオイド受容体を介してモルヒネ鎮痛効果の増強を得ることを目的とした。μオピオイド受容体遺伝子を組み込んだアンプリコンプラスミドを作成し、μオピオイド受容体遺伝子導入に用いるヘルペスウイルスベクター(通常の動物細胞での増殖性をなくしたヘルペスウイルス)を作製した。本ウ...
    文部科学省, 萌芽的研究, 京都大学, 連携研究者, 競争的資金, 13877013
  • 痛覚情報伝達・制御および疼痛情動反応における扁桃体の役割に関する分子薬理学的研究
    科学研究費補助金(基盤研究(B))
    2000年 - 2001年
    佐藤 公道; 宮武 伸一; 中川 貴之; 南 雅文; 佐治 英郎
    痛みに伴う不快な情動反応といった精神的な変容のメカニズムあるいはその物質的基盤を明らかにするために、扁桃体に着目した検討を行った。ホルマリンの後肢皮下注射による体性感覚侵害刺激によりラット扁桃体内におていは主に基底外側核(BLA)において、酢酸腹腔内投与による内臓感覚侵害刺激によっては中心核(CeA)においてc-fos mRNAの発現が誘導されることを示し、扁桃体亜核がそれぞれ異なる侵害刺激入力を受けていることを明らかにした。さらに、痛みによる不快な情動反応を定量的に測定するため条件付け場所嗜好性試験法を用いて検討したところ、体性感覚侵害刺激による条件付け場所嫌悪反応は興奮性神経毒によりBLAあるいはCeAをそれぞれ限局的に損傷しておくことにより消失し、一方、内臓感覚侵害刺激による条件付け場所嫌悪反応はCeAの限局的損傷によって消失することを明らかにした。また、BLA両側へモルヒネを微量投与することにより、μオピオイド受容体を介して圧刺激およびホルマリン刺激に対して抗侵害受容作用が惹起され、さらに、ホルマリン条件付け場所嫌悪反応をも抑制することを明らかにした。また、ホルマリン刺激により、BLAにおいてグルタミン酸の遊離が促進されること、各種グルタミン酸受容体拮抗薬はホルマリン誘発侵害受容行動には影響を与えず、NMDA受容体拮抗薬MK-801がホルマリン条件付け場所嫌悪反応を減...
    文部科学省, 基盤研究(B), 京都大学, 連携研究者, 競争的資金, 12470498
  • 高次脳における痛覚制御機構解明のためのオピオイド受容体PETリガンドの開発
    科学研究費補助金(基盤研究(B))
    2000年 - 2001年
    佐藤 公道; 中川 貴之; 南 雅文; 佐治 英郎; 岩村 樹憲
    Carfentanilのアザシクロヘキサン窒素原子とフェニル基間のアルキル基数を変化させた3つの化合物(A群)、carfentanilのフェニル基をナフタレン環に置換した4つの化合物(B群)、およびアザシクロヘキサン4位の置換基を変化させた3つの化合物(C群)を合成した。これらの改変化合物群に関して、μ、δ、κオピオイド受容体各サブタイプを発現させた細胞株を用いて競合的結合実験を行い、内因性オピオイドペプチドのKi値に近いKi値を有し(μ受容体に対してKi値1.0〜5.6nM)、さらに、Ki値の比率でδ/μおよびκ/μが50を超える化合物を、A群から2つ、B群から2つをPETリガンド候補化合物に選択した。さらに、これらの候補化合物はcarfentanilと同程度の固有活性を持つ完全アゴニストであることが明らかとなった。各化合物のエステル結合したメチル基にポジトロン核種(^<11>C)を導入するため、当該部分がカルボン酸である化合物を合成した。得られた化合物はμ受容体のインビボイメージングに有用な化合物となることが期待される。また、本研究により得られたB群の化合物の1つは、μ受容体にモルヒネと同程度の高親和性(Ki値5.6nM)で結合し、かつ、μ受容体に対し非常に高い選択性を有していた(δ/μおよびκ/μが各々550および960)。従来、μ受容体選択的アゴニストとしてはペプチド...
    文部科学省, 基盤研究(B), 京都大学, 連携研究者, 競争的資金, 12557230
  • 神経損傷時のニューロン-ミクログリア間情報伝達におけるフラクタルカインの役割
    科学研究費補助金(基盤研究(C))
    1999年 - 2000年
    南 雅文; 宮武 伸一
    一過性前脳虚血負荷後のラット脳内におけるフラクタルカインmRNA発現をin situ hybridization法により検討し、脳虚血負荷後に神経変性を被りやすい大脳皮質外錐体細胞層、海馬CA1野錐体細胞層および視床外側腹側核においてフラクタルカインmRNAレベルが顕著に低下することを見出した。一方、CX3CR1mRNAの発現は脳虚血負荷後3日と7日において、上述の脳部位において逆に著しくに増大することを見いだし、さらに、その発現はミクログリアに局在することを明らかにした。一方、脳虚血負荷後の海馬でのフラクタルカイン量の変化を免疫組織化学的手法により検討した結果、海馬CA1野錐体細胞層におけるフラクタルカイン様免疫活性は虚血/再灌流6時間後から増大し、1日後、3日後、7日後では、各々、80.0%、88.2%、89.7%の錐体細胞が強いフラクタルカイン様免疫活性を示した。さらに、アポトーシスを検出するTUNEL染色とフラクタルカイン免疫染色の二重染色を行ったところ、強いフラクタルカイン様免疫活性を示し、かつ、TUNEL陽性である細胞は、虚血/再灌流1日後、3日後、7日後では、全錐体細胞中、3.8%、45.6%、85.9%であった。神経細胞がアポトーシスによる細胞死に先立ちフラクタルカインを蓄積することが示された。さらに、一過性前脳虚血負荷ラットの側脳室内にフラクタルカインを反復...
    文部科学省, 基盤研究(C), 京都大学, 研究代表者, 競争的資金, 11672167
  • 脳内グリア細胞活性化におけるケモカインの役割に関する分子薬理学的研究
    科学研究費補助金(奨励研究(A))
    1997年 - 1998年
    南 雅文
    脳虚血/再灌流負荷により、MCP-1およびMIP-1αmRNAともに脳内での発現が観察されたが時間経過及び発現分布は異なっていた。MCP-1mRNAは、再灌流2時間から24時間後で強い発現が主に虚血辺縁部に見られ、48時間後では虚血中心部を含む広い範囲に発現が観察された。MCP-1mRNAはMac-1α陽性のミクログリアと考えられる細胞およびGFAP陽性のアストロサイトと考えられる細胞の両方で発現が観察された。一方、MIP-1αmRNA発現のピークは再灌流4時間後で、その後、徐々に減弱するシグナルが24時間後まで観察された。発現は主に虚血辺縁部で見られ、シグナルはMac-1α陽性細胞でのみ観察された。培養ミクログリアに種々の神経伝達物質を処置し、MCP-1mRNAの発現を検討したところATP処置により顕著な発現増加が見られた。ATP処置によりMIP-1αmRNAの発現も顕著に増大した。MCP-1およびMIP-1αmRNA発現は、LPS処置によっても顕著に増大した。培養アストロサイトでは、MCP-1mRNAの発現がインターロイキン-1(IL-1)により顕著に増加した。MIP-1αmRNA発現は未処置およびIL-1処置いずれのアストロサイトでも検出されなかった。一方、LPS処置ではMCP-1およびMIP-1αmRNAともに発現が誘導された。本研究により、脳虚血により脳内グリア細胞...
    文部科学省, 奨励研究(A), 京都大学, 研究代表者, 競争的資金, 09771980
  • 薬物依存形成における可塑的神経機能変化の分子機構の解明
    科学研究費補助金(基盤研究(B))
    1997年 - 1998年
    佐藤 公道; 南 雅文; 佐治 英郎; 中川 貴之
    麻薬性鎮痛薬による依存形成・禁断症状発現に深く関与していることが示唆されているオピオイドアゴニスト持続的処置時のアデニル酸シクラーゼ(AC)系の過感受性形成の分子メカニズムについて検討した。クローン化オピオイド受容体を安定的に発現させたCHO細胞において、AC系の過感受性はアゴニスト持続的処置により、濃度依存的に比較的短時間(数分〜数時間)のうちに形成され、蛋白質合成阻害薬cycloheximideおよび各種プロテインキナーゼ阻害薬の処置によっても影響を受けなかった。また、AC系の過感受性形成寺にGTPase活性に変化は見られながった。さらに、Gα_とGα_qとの各種キメラG蛋白質αサブユニットを細胞に共発現させた検討から、その形成にはGα_のACとの連関に関与する領域の存在と機能的保持が必要であることを明らかにした。また、百日咳毒素非感受性Gα_2を介してもAC系の過感受性が形成されることを明らがにした。クローン化オピオイド受容体を安定的に発現させたPC12細胞において、G蛋白質αサブユニットのGTPase活性を促進することで、G蛋白質質を介する情報伝達系を負に調節することが知られているRGS(Regulators of G-protein Signaling)4は、アゴニストを処置することにより2〜4時間をピークとし、そのmRNAの発現量が増加することを明...
    文部科学省, 基盤研究(B), 京都大学, 連携研究者, 競争的資金, 09470503
  • 変異型受容体を用いた段階的分子モデリングによるorphan受容体リガンドデザイン
    科学研究費補助金(基盤研究(B))
    1997年 - 1998年
    佐藤 公道; 長瀬 博; 南 雅文; 中川 貴之
    nociceptin受容体(NCR)に対する選択的リガンドを合理的にデザインするための基礎的知見としてオピオイド受容体/NCR間識別の分子機構を明らかにするために、非選択的オピオイドリガンドであるbremazocineがNCRに結合できない原因となっている受容体構造の解明を行った結果、NCRの第2細胞外ループと第5膜貫通部位の境界領域に存在するアラニン残基および第6膜貫通部位に存在するバリン、グルタミン、バリンの3つの残基とオピオイド受容体の対応する位置に存在するリジンおよびイソロイシン、ヒスチジン、イソロイシン残基の違いが重要であることを明らかにした。また、リガンド創製のスクリーニング系確立のためにhuman NCRを安定的に発現するCHO細胞株を得た。本スクリーニング系を用いて、TRK-820およびnaloxone benzoylhydrazoneはNCのforskolin誘発cAMP蓄積抑制効果に対してアンタゴニスト活性を示すことを明らかにした。また近年NCR選択的アンタゴニストとして報告された[Phe^1Ψ(CH_2-NH)Gly^2]nociceptin(1-13)NH_2([F/G]NC(1-13)NH_2)は部分アゴニスト様の作用を示したが、アンタゴニスト活性も示すことを明らかにした。一方、nociceptin(NC)および[F/G]NC(1-13)NH_2をマ...
    文部科学省, 基盤研究(B), 京都大学, 連携研究者, 競争的資金, 09557193
  • 神経-グリア-内皮細胞連関におけるインターロイキン-1の役割
    科学研究費補助金(奨励研究(A))
    1996年 - 1996年
    南 雅文
    内皮細胞由来の血管弛緩因子として知られているエンドセリンの処置により、培養アストロサイトにおける1型インターロイキン-1受容体mRNAの発現が増加することをノーザンブロット法を用いて明らかにした。また、インターロイキン-1のアストロサイトに対する作用として、アストロサイトの増殖促進作用のあることが明らかとなった。また、培養ミクログリア細胞におけるインターロイキン-1βの発現調節機構を検討した結果、インターロイキン-1βmRNAの発現が、ATPおよびβアドレナリン受容体アゴニストであるイソプロテレノールにより誘導されることが明らかとなった。また、1型インターロイキン-1受容体が脳の特定領域の神経細胞および脳微小血管の内皮細胞で発現していることを以前の研究により明らかにしているが、本研究において、2型インターロイキン-1受容体が、正常ラット脳内ではほとんど発現していないが、興奮性神経毒であるカイニン酸の投与により脳の特定領域の神経細胞および脳微小血管の内皮細胞で発現誘導されることを新たに見いだした。以上の知見より、脳虚血あるいは興奮性神経毒による神経細胞の異常興奮あるいは損傷により、神経細胞からアドレナリン/ノルアドレナリンやATPなどの生理活性物質が遊離あるいは漏出され、それらがミクログリアに作用することによりインターロイキン-1の発現が誘導され、産生されたインターロイキン-1...
    文部科学省, 奨励研究(A), 京都大学, 研究代表者, 競争的資金, 08772088
  • 分子モデリングによるorphan受容体のリガンドデザインのための基礎的研究
    科学研究費補助金(萌芽的研究)
    1996年 - 1996年
    佐藤 公道; 南 雅文
    オピオイド受容体における受容体-リガンド認識機構を分子レベルで解析した。オピオイド受容体μタイプに選択的なリガンドであるDAMGOのμ/δ受容体間識別に、第1細胞外ループと第2膜貫通部位の境界領域に存在するμ受容体127番目のアスパラギン残基とδ受容体の対応する位置に存在する108番目のリジン残基の違いが重要であることを明らかにした。また、DAMGOのμ/κ受容体間識別には、第3細胞外ループと第6膜貫通部位の境界領域に存在するμ受容体303番目のリジン残基とκ受容体の対応する位置に存在する297番目のグルタミン酸残基の違い、および、第3細胞外ループと第7膜貫通部位の境界領域に存在するμ受容体316番目のバリン、318番目のトリプトファン、319番目のヒスチジンとκ受容体の対応する位置に存在する310番目のセリン、312番目のチロシン、313番目のチロシンの違いが重要であることを明らかにした。さらに、オピオイド受容体と非常に高い相同性を有するにもかかわらず、オピオイドリガンドが結合しないことが知られているOrphaninFQ受容体の非ペプチド性リガンドを合理的にデザインするための基礎的知見を得ることを目的として、オピオイドリガンドがOrphaninFQ受容体に結合できない原因となっている受容体構造の解明を試みた結果、OrphaninFQ受容体の第2細胞外ループと第5膜貫通部位の...
    文部科学省, 萌芽的研究, 京都大学, 連携研究者, 競争的資金, 08877327
  • 脳内サイトカインの麻薬依存形成における役割に関する分子薬理学的研究
    科学研究費補助金(一般研究(B), 基盤研究(B))
    1995年 - 1996年
    佐藤 公道; 南 雅文
    モルヒネ慢性投与マウスにおいてインターロイキン-1β脳室内投与が、ナロキソン誘発禁断症状に対しての抑制効果を示すことを見いだした。このインターロイキン-1βの禁断症状抑制効果のメカニズムを明らかにするために、先ず、行動薬理学的検討を行い、インターロイキン-1βの抑制効果が、CRFおよびプロスタグランジンE2により仲介されていることを明らかにした。さらに、プロスタグランジンE2の効果は、プロスタグランジンE2受容体のEP3サブタイプにより仲介されていることを明らかにした。また、マウスに比べて多数の項目を観察することが容易なラットを用いた実験においても、プロスタグランジンEP3受容体アゴニストによる禁断症状抑制効果が観察されることを明らかにした。次に、インターロイキン-1βの脳内作用部位に関して、申請者らは、以前の研究によりインターロイキン-1受容体1型の脳内分布を明らかにしたが、本研究では、2型受容体発現細胞の脳内分布をin situ hybridization法を用いて明らかにした。一方、プロスタグランジンEP3受容体アゴニストの投与が、モルヒネ禁断時に起こる神経興奮を脳の広範な領域において抑制することを、c-fos mRNAの発現を指標とした分子生物学的解析により、明らかにした。このプロスタグランジンEP3受容体アゴニストの作用機序を明らかにする目的で、身体的依存形成および...
    文部科学省, 一般研究(B), 基盤研究(B), 京都大学, 連携研究者, 競争的資金, 07457538
  • 分子プローブを用いた痛覚情報伝達・制御系の可視化および定量化のための新手法の確立
    科学研究費補助金(試験研究(B), 基盤研究(A))
    1995年 - 1996年
    佐藤 公道; 南 雅文; 金子 周司
    Double in situ hybridization (double ISH)法の際の非放射性標識プローブによる検出感度向上を目的とし、ジゴキシゲニン以外の標識方法としてフルオロセイン標識法を検討したがジゴキシゲニン法と感度は同程度であった。そこでジゴキシゲニン標識したプローブを用い、フローティングによるハイブリダイゼーションを行ったところ感度が向上することが明らかとなった。Double in situ hybridization法の結果の観察法として明視野暗視野同時観察のための顕微鏡ステージおよび照明装置を試作し、それを用いて得られた明暗視野同時画像を定量的に解析するため、画像をコンピューターに取り込むことを検討した。確立した方法を用いて痛覚情報伝達・制御系における受容体や神経伝達物質といった神経情報伝達関連分子間の共存を検討する手始めとして、すでに、前年度の研究により、実験者による顕微鏡下での観察にもとづく定量的解析が完了している。オピオイド受容体とサブスタンスP前駆体の共発現について、明暗視野同時画像をコンピューターに取り込んだ後、既存ソフトウエアであるNIH imageによる解析を行った結果、本方法の有効性が確認された。さらに、ISH法の結果解析手法として、フィルムオートラジオグラムの定量的解析法も検討した。フィルムオートラジオグラフィーにより得られた結果を、コン...
    文部科学省, 試験研究(B), 基盤研究(A), 京都大学, 連携研究者, 競争的資金, 07557010
  • 麻薬依存における脳内プロスタノイド受容体の役割に関する分子薬理学的研究
    科学研究費補助金(奨励研究(A))
    1995年 - 1995年
    南 雅文
    モルヒネペレットを慢性的に皮下に埋め込むことによりモルヒネに対する依存を形成したマウスにおけるナロキソン誘発禁断症状の1つである跳躍行動が、プロスタグランジンE2受容体のEP3サブタイプアゴニストM&B28,767やsulprostoneの脳室内投与により抑制されることを明らかにした。プロスタグランジン受容体のEP1/IPアゴニストiloprost、EP2アゴニストbutaprost、EPアゴニストprostaglandinF2aの脳室内投与は跳躍行動抑制効果を示さなかった。EP3アゴニストの脳室内投与は跳躍行動以外にも、paw shakeや体重減少などの禁断症状を抑制した。また、マウスに比べて多数の項目を観察することが容易であるラットを用いた実験においても、プロスタグランジンEP3受容体アゴニスト脳室内投与により、跳躍行動やpaw shakeなどの禁断症状が抑制されることを明らかにした。さらに、ラット脳において、麻薬依存形成に深く関与していることが知られている青斑核などの脳部位で、モルヒネの作用部位であるμオピオイド受容体のmRNAとEP3受容体mRNAの両方が発現していることをin situ hybridization法を用いて明らかにした。各受容体をコードするcDNAをin situhybridization法に用いるプローブ作製に適したベクターにサブクローニングする際...
    文部科学省, 奨励研究(A), 京都大学, 研究代表者, 競争的資金, 07772164
  • 痛覚形成・制御における脳内IL-1の役割に関する分子生物学的・薬理学的研究
    科学研究費補助金(一般研究(B))
    1993年 - 1994年
    佐藤 公道; 南 雅文
    本研究では、脳内における痛覚情報伝達機構に対するIL-1βの役割を検討するために以下の実験を行った。まずラット側脳室内にIL-1βを投与し機械的侵害受容に対する効果を検討したところ、低用量では痛覚過敏を惹起し、逆に高用量では鎮痛効果を発揮することが明らかとなった。またこのIL-1βの効果はIL-1 receptor antagonistによって抑制された。サリチル酸ナトリウムによってはIL-1βの痛覚過敏効果は抑制されたが鎮痛効果は抑制されなかった。さらにαヘリカルCRFを投与したところIL-1βのいずれの効果も抑制された。次にIL-1のレセプターmRNAの正常ラット脳内における発現分布をin situ hybridization法(ISH法)を用いて検討したところ1型レセプターについては視床、扁桃体や延髄をはじめとする種々の脳部位で発現が見られた。しかし2型レセプターについては発現が見られなかった。1型レセプターの発現細胞は神経特異的エノラーゼmRNAとの二重ISH法により神経細胞と同定された。IL-1βはそのプロセシングにIL-1β変換酵素を必要とするがそのISHを行ったところ、正常ラット脳内においてmRNAの発現は見られなかった。さらに脳内の内因性IL-1βが実際に痛覚情報の伝達に関与している可能性を検討するために脳内でIL-1βのmRNAを発現させることが分かっている...
    文部科学省, 一般研究(B), 京都大学, 連携研究者, 競争的資金, 05454569
  • 脳虚血/再灌流時における脳内サイトカイン類の動態に関する分子生物学的研究
    科学研究費補助金(奨励研究(A))
    1993年 - 1993年
    南 雅文
    サイトカインあるいはその受容体のmRNAの産生細胞を同定する方法として脳を構築する各種細胞のマーカーとなるタンパクあるいは糖鎖にたいする抗体による免疫組織染色とサイトカインあるいはその受容体に対するin situ hybridizationを同一切片上で行うことを試みた。アストロサイトのマーカーであるGFAPに対する抗体を用いた実験により、カイニン酸で発現が誘導されるIL-1betamRNAの産生細胞はGFAP陰性のグリア細胞、おそらくは、ミクログリアであることが判明した。さらに、4血管閉塞モデルおよび中大脳動脈閉塞モデルによる脳虚血によっても脳内でIL-1betamRNAがグリア細胞と考えられる細胞および血管内皮細胞で発現することを明らかにした。そこで、ミクログリアのマーカーであるMac-1に対する抗体による免疫組織染色とin situ hybridizationによる二重染色を試みたが、GFAPの場合と異なり、抗Mac-1抗体は本方法には適しておらず二重染色することができなかった。そこで、放射性標識したRNAプローブとジゴキシゲニン標識したRNAプローブを用いたin situ hysridizationによる二重染色法を新たに開発した。この方法により、神経細胞のマーカーである神経特異的エノラーゼのmRNAとIL-1受容体type1mRNAが同一の細胞で発現していること、す...
    文部科学省, 奨励研究(A), 京都大学, 研究代表者, 競争的資金, 05771974
  • 痛みに伴う不安・不快等の情動反応の分子機構とその制御
    競争的資金
  • 中枢神経疾患、神経因性疼痛における脳内サイトカイン・ケモカインの発現と役割
    競争的資金
  • 脳内におけるサイトカイン・ケモカイン類の発現と機能に関する研究
    競争的資金
  • Study on the neuronal mechanisms for pain-induced negative emotion
    競争的資金
  • Study on the expressions and roles of cytokines and chemokines in the brain
    競争的資金