伏見 公志 (フシミ コウジ)

工学研究院 応用化学部門 機能材料化学分野准教授
産学・地域協働推進機構准教授

研究者基本情報

■ 学位
  • 博士(工学), 北海道大学
■ URL
researchmap URLホームページURL■ ID 各種
J-Global ID■ 研究キーワード・分野
研究キーワード
  • 表面物理化学
  • 腐食科学
  • 電気化学
  • Surfacial physical chemistry
  • Corrosion Science
  • Electrochemistry
研究分野
  • ナノテク・材料, 材料加工、組織制御, 腐食防食
■ 担当教育組織

経歴

■ 経歴
経歴
  • 2015年06月 - 現在
    北海道大学, 大学院工学研究院応用化学部門, 准教授
  • 2010年04月 - 2015年05月
    北海道大学, 大学院工学研究院物質化学部門, 准教授
  • 2008年04月 - 2010年03月
    北海道大学, 大学院工学研究科物質化学専攻, 准教授
  • 2007年04月 - 2008年03月
    北海道大学, 大学院工学研究科物質化学専攻, 助教
  • 2005年04月 - 2007年03月
    北海道大学, 大学院工学研究科物質化学専攻, 助手
  • 1995年04月 - 2005年03月
    北海道大学, 大学院工学研究科分子化学専攻, 助手
  • 2002年04月 - 2003年07月
    独・マックス-プランク鉄鋼研究所, 客員研究員
  • 1992年04月 - 1995年07月
    東洋製罐株式会社, 東洋製罐グループ綜合研究所研究部, 研究員
学歴
  • 1992年, 北海道大学, 工学研究科, 応用化学専攻, 日本国
  • 1992年, 北海道大学, Graduate School, Division of Engineering
  • 1990年, 北海道大学, 工学部, 応用化学科, 日本国
  • 1990年, 北海道大学, Faculty of Engineering
委員歴
  • 2025年03月 - 現在
    電気化学会, 腐食専門委員会長, 学協会
  • 2025年02月 - 現在
    表面技術協会, 理事(国際交流担当委員会副委員長), 学協会
  • 2025年01月 - 現在
    腐食防食学会, 北海道支部長, 学協会
  • 2023年03月 - 2026年02月
    日本鉄鋼協会, 「水素侵入と水素捕捉に関する革新的評価技術」研究会主査, 学協会
  • 2023年01月 - 2024年12月
    表面技術協会, 北海道支部長, 学協会
  • 2021年03月 - 2023年02月
    日本鉄鋼協会, 材料の組織と特性部会「鋼材腐食水素侵入に関する評価技術の新展開」フォーラム座長, 学協会
  • 2019年02月 - 2021年02月
    腐食防食学会, 理事, 学協会
  • 2010年 - 2017年02月
    腐食防食学会, 出版委員会委員長, 学協会
  • 2009年 - 2010年
    表面技術協会, 評議員, 学協会
  • 2004年 - 2005年
    腐食防食協会, 編集委員, 学協会
  • 2003年 - 2005年
    表面技術協会, 評議員, 学協会
  • 1996年
    表面技術協会, 北海道支部幹事, 学協会
  • 1996年
    腐食防食学会, 北海道支部幹事, 学協会
  • 1996年
    電気化学会, 北海道支部幹事, 学協会

研究活動情報

■ 受賞
  • 2022年05月, 公益社団法人腐食防食学会, 2022年度学術功労賞
    金属材料表面のその場観察のための微小電気化学測定法の開発と腐食防食への適用
  • 2018年03月, 一般社団法人日本鉄鋼協会, 平成29年度澤村論文賞
    伏見公志;神実紗子;北川裕一;中西貴之;長谷川靖哉, Hydrogen Permeation into a Carbon Steel Sheet Observed by a Micro-capillary Combined with a Devanathan-Stachurski Cell, ISIJ International, Vol.56(2016), No.3, pp.431-435.
  • 2017年05月, 公益社団法人腐食防食学会, 平成29年度論文賞
    河野崇史;石井知洋;梶山浩志;木村光男;伏見公志, ステンレス鋼の溶接ヒートティント部の局所電気化学挙動
  • 2002年05月, 社団法人腐食防食協会, 平成14年度進歩賞
    伏見公志
■ 論文
■ その他活動・業績
■ 書籍等出版物
  • Electrochemistry for Corrosion Fundamentals
    Toshiaki Ohtsuka; Atsushi Nishikata; Masatoshi Sakairi; Koji Fushimi, 6. Micro-electrochemical Approach for Corrosion Study
    Springer, 2018年, [共著]
  • 機器分析化学
    伏見 公志, 13 腐食現象への走査型電気化学顕微鏡でのアプローチ
    朝倉書店, 2004年, [共著]
■ 講演・口頭発表等
  • Luminescence properties of lanthanide coordinantion polymers with 3-D network structures
    Kohei Miyata; Takayuki Nakanishi; Atsushi Kobayashi; Masako Kato; Koji Fushimi; Yasuchika Hasegawa
    Challenges in Advanced Chemistry of Asia, 2012 HU-NU-SNU-NIMS/MANA Joint Symposium, 2012年12月06日, 英語, ポスター発表
    Sapporo, Japan, [国際会議]
  • EuS Nano-assembles Attached with Naphthalenedithiols
    Akira Kawashima; Takayuki Nakanishi; Koji Fushimi; Yasuchika Hasegawa
    Challenges in Advanced Chemistry of Asia, 2012 HU-NU-SNU-NIMS/MANA Joint Symposium, 2012年12月06日, 英語, ポスター発表
    Sapporo, Japan, [国際会議]
  • Active and Passive State of Iron in Sulfuric Acid Measured by a Micro-capillary-cell
    Yu Takabatake; Koji Fushimi; Takayuki Nakanishi; Yasuchika Hasegawa
    Challenges in Advanced Chemistry of Asia, 2012 HU-NU-SNU-NIMS/MANA Joint Symposium, 2012年12月06日, 英語, ポスター発表
    Sapporo, Japan, [国際会議]
  • Formation of area and thickness controlled porous type aluminum anodic oxide films by Sf-MDC
    M. Sakairi; T. Yamaguchi; T. Murata; K. Fushimi
    PRiME2012, 2012年10月, 英語, 口頭発表(一般)
    Honolulu, USA, [国際会議]
  • Stability of Passive State of Iron Single Grains in Sulphuric Acid Measured by a Micro-capillary-cell
    Y. Takabatake; K. Fushimi; T. Nakanishi; Y. Hasegawa
    63nd Annual Meeting of the International Society of Electrochemistry, 2012年08月19日, 英語, ポスター発表
    Prague, Czech Republic, [国際会議]
  • Growth and Breakdown of Anodic Oxide Film on Titanium Observed by Ellipsometric Microscopy
    K. Fushimi; K. Kurauchi; T. Nakanishi; Y. Hasegawa; T. Ohtsuka
    63nd Annual Meeting of the International Society of Electrochemistry, 2012年08月19日, 英語, 口頭発表(一般)
    Prague, Czech Republic, [国際会議]
  • Grain-dependent Passivity of Iron in Sulphuric Acid Using Micro-capillary Cell
    Y. Takabatake; K. Fushimi; T. Nakanishi; Y. Hasegawa
    9th International Symposium on Electrochemical Micro & Nanosystem Technology, 2012年08月15日, 英語, ポスター発表
    Linz, Austria, [国際会議]
  • Micro-electrode techniques for corrosion analyses
    K. Fushimi; Y. Takabatake; T. Nakanishi; Y. Hasegawa
    9th International Symposium on Electrochemical Micro & Nanosystem Technology, 2012年08月15日, 英語, 口頭発表(基調)
    Linz, Austria, [招待講演], [国際会議]
  • Magneto-optical properties of Tb(III) clusters
    Y. Suzuki; Y. Doi; Y. Hinatsu; H. Ito; T. Nakanishi; K. Fushimi; Y. Hasegawa
    19th International SPACC symposium, The society of pure and applied coordination chemistry (SPACC), 2012年08月03日, 英語, ポスター発表
    Sapporo, Japan, [国際会議]
  • Luminescent Eu(III) complex with asymmetric coordination structure by monodentate phosphine oxide
    T. Ohkubo; T. Nakanishi; K. Fushimi; Y. Hasegawa
    19th International SPACC symposium, The society of pure and applied coordination chemistry (SPACC), 2012年08月03日, 英語, ポスター発表
    Sapporo, Japan, [国際会議]
■ 主な担当授業
  • 総合化学特論Ⅰ (Modern Trends in Physical and Material Chemistry), 2024年, 修士課程, 工学院
  • 総合化学特論Ⅰ(Modern Trends in Physical and Material Chemistry), 2024年, 修士課程, 総合化学院
  • 大学院共通授業科目(一般科目):自然科学・応用科学, 2024年, 修士課程, 大学院共通科目
  • 応用物質化学(界面電子化学), 2024年, 修士課程, 総合化学院
  • 先端総合化学特論Ⅰ, 2024年, 博士後期課程, 総合化学院
  • 総合化学特論Ⅰ (Modern Trends in Physical and Material Chemistry), 2024年, 博士後期課程, 工学院
  • 電子材料化学, 2024年, 学士課程, 工学部
  • 応用化学学生実験Ⅰ, 2024年, 学士課程, 工学部
  • 化学Ⅰ, 2024年, 学士課程, 全学教育
  • 物理化学演習, 2024年, 学士課程, 工学部
■ 所属学協会
  • 日本鉄鋼協会
  • 表面技術協会
  • 腐食防食学会
  • 電気化学会
  • アメリカ電気化学会
  • 国際電気化学会
■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
  • 大気腐食に伴う鋼中侵入水素の分布測定および表面水膜解析による新規解析技術の確立
    科学研究費助成事業
    2022年04月01日 - 2026年03月31日
    宮本 浩一郎; 伏見 公志; 吉信 達夫
    我々の生活を支える鉄鋼製品は、大気暴露によって表面水薄膜が成長し、飛散物が付着することで大気腐食の危険にさらされる。大気腐食により鋼材中に水素が侵入すると、水素脆化により材料強度が急速に低下する。本研究は、鋼材に侵入する水素の振る舞い、および鋼材表面の水薄膜のダイナミクスを明らかにすることが目的である。
    本年度の成果は以下の通りである。(1)独自に構築した大気下光電子収量測定系によって、鋼材表面に水膜が形成された湿潤状態から、乾燥によって水膜が消失し、塩の析出や腐食進行に至る過程をその場観察することに成功した。薄膜状の水膜、さらに水膜の消失に至る過程を大気下光電子収量法によって測定した初めての成果である。水膜は蒸発や腐食によって成分が大きく変動していると予想されるが、測定データが水膜の性質をどの程度反映しているか解析を進める予定である。(2)電気化学的に鋼材への水素チャージを行い、直ちに大気下光電子収量法による観察を実施する実験系を構築した。(3)鋼材への水素チャージによる仕事関数の変化を示した。さらに段階的な水素チャージによる仕事関数の変化や、チャージ完了後には経時的な仕事関数の回復を観測することにも成功した。大気下光電子収量法によって鋼中の水素が検出可能であることを示唆する初めての成果を得た。この手法は、従来行われてきたケルビンプローブ法による解析より簡便であり、さらに空間分解測定を可能とするポテンシャルも有する。次年度には本手法による測定をさらに進展させる。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 東北大学, 23K23094
  • 大気腐食に伴う鋼中侵入水素の分布測定および表面水膜解析による新規解析技術の確立
    科学研究費助成事業
    2022年04月01日 - 2026年03月31日
    宮本 浩一郎; 伏見 公志; 吉信 達夫
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 東北大学, 22H01826
  • トラップ水素をその場定量できる電気化学水素侵入透過測定法の開発と水素脆化解析
    科学研究費助成事業
    2022年04月01日 - 2025年03月31日
    伏見 公志; 坂入 正敏; 宮本 浩一郎
    省エネルギー材料として需要の高まる高強度鋼は機械的特性に優れるが、その水素脆化感受性が普通鋼に比べ高い。水素脆化リスクを低減させるため、その前駆過程である水素侵入現象について従来以上の精密な解析が要求されている。水素脆化を誘導する捕捉水素の役割を明らかにするため、本研究では電気化学的水素透過現象における侵入水素、非侵入水素、透過・捕捉水素を高精度にその場解析可能にする新規評価法を開発し、各種鋼材の水素侵入・捕捉量について定量を実現する。
    昨年度、従来の電気化学的水素透過試験法であるDevanathan-Stachurskiセルにチャンネルフロー二重電極法を組み合わせた新しい電気化学測定装置を作製し、電気化学的水素透過測定における試料の水素侵入面および水素引出面、侵入室内の水素検出電極より得られる各電流値より、水素物質収支を解析するその場評価法を開発した。
    本年度、弱酸性硫酸ナトリウム水溶液中、炭素鋼試料のカソード分極により侵入した試料内水素量の試料厚さおよび硬さに対する依存性を明らかにし、侵入面水素量および捕捉水素量を求めた。この侵入面水素量および捕捉水素量は試料硬さ、すなわちトラップ濃度に依存することを確認した。また、本電気化学測定装置をオンラインICP-OESに接続し、侵入室内の水素検出電極における鉄種の干渉の影響を除去できる改良を進めた。これにより
    (鉄が自己溶解する)強酸性水溶液中においても、非侵入水素量を正しく見積もることができるようになった。硫酸水溶液中に浸漬するだけで鉄板には相当量の水素が侵入することがわかった。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 23K23090
  • トラップ水素をその場定量できる電気化学水素侵入透過測定法の開発と水素脆化解析
    科学研究費助成事業
    2022年04月01日 - 2025年03月31日
    伏見 公志; 坂入 正敏; 宮本 浩一郎
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 22H01822
  • 偏光カメラを用いた水薄膜形成リアルタイムイメージング
    科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)
    2021年07月09日 - 2023年03月31日
    伏見 公志
    4角度偏光子を搭載した偏光カメラを検出器とするPSAR型エリプソメーターを作製した。試料は各種鏡面金属であり、温度湿度制御した光学窓付き試料室内に設置した。単色光源としてレーザーを用いた。ポーララーザー(グランテーラープリズム)にて直線偏光とした単色光を試料表面に照射し、表面膜により楕円化した反射偏光の偏光状態(偏光度Ψおよび位相差Δ)を観察できるように設計した。画像データとして得た偏光状態を行列式(L_out = R(-a)AR(a)SR(-p)PR(p)L_in)に代入し、試料表面の水膜厚さ分布像を高速で、すなわち環境条件変化とほぼ同時に取得することを目的とした。なお、L_inおよびL_outは入射および検出した光のストークスベクトル、R, P, A, Sはそれぞれ回転子、偏光子、検光子および試料のミュラー行列、pとaは偏光子と検光子の回転角度である。カラー偏光カメラにおいてa=0, 45, 90, 135°が設定されていることから、機械的な回転光学素子を使わないで、反射偏光のΨとΔを試料表面(素地、薄膜、環境)の光学定数と薄膜の厚さの関数として求めることができるようにした。従来型のイメージングエリプソメトリーは単色光源であったために、ΨとΔの関係から膜厚を求める解析の際に不都合があったが、本研究では3波長(445、532、633 nm)の同時使用により、膜厚の解析の精度を大幅に向上させた。


    本年度は上述を実現するためのリアルタイムイメージングエリプソメーターの開発とSiO2薄膜試料を用いた校正を重点的に実施した。
    日本学術振興会, 挑戦的研究(萌芽), 北海道大学, 21K18797
  • 積層構造を有する発光性希土類配位ナノ粒子の合成と光機能
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2018年04月01日 - 2021年03月31日
    長谷川 靖哉; 伏見 公志; 中西 貴之; 北川 裕一
    ナノ粒子上に固定化された希土類配位高分子に関して、2019年度は新規なナノ粒子上への検討を行った。具体的には、研究計画にある「シリカナノ粒子」の粒子表面上への固定化を行った。このシリカナノ粒子はオルトケイ酸テトラエチルとアンモニア水による反応によって合成した。得られたナノ粒子を光散乱測定装置によって測定したところ、平均粒径74nmの単分散粒子であることがわかった。透過型電子顕微鏡による観察では、球状のナノ粒子が合成できていることがわかった。
    次に、シリカナノ粒子(SiO2)の表面に配位子を固定するため、トリエチルシリル基がついたホスフィンオキシド配位子の合成を行った。まず、メチル基がついたトリフェニルホスフィンオキシドを参加してカルボン酸に変換し、塩化チオニルによってカルボン酸を酸クロライドにしてから、トリエチルシリル基を含むアミン誘導体と反応を行い、トリエチルシリル導入配位子を合成した。得られた配位子とユウロピウム(Eu)錯体との錯化反応によりトリエチルシリル導入された希土類錯体を合成した。合成されたEu(III)錯体はSiO2ナノ粒子表面に良好に吸着できることがNMRおよびIRから確認された。
    得られたSiO2-Eu錯体とSiO2-希土類錯体は強い赤色発光を示し、その発光量子効率は向上し、発光寿命は長寿命化することが明らかとなった。発放射速度および無放射速度を見積もったところ、通常の希土類錯体に比べて放射速度の増大と無放射速度の減少が明らかになった。以上により、Eu(III)錯体をSiO2ナノ粒子表面に固定化することに成功し、ナノ粒子表面に固定化されたEu(III)錯体は発光量子効率が向上することがわかった。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 18H02041
  • 紫外光走査型光電気化学表面処理によるオーダーメイド不働態強化
    科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
    2015年04月01日 - 2017年03月31日
    伏見 公志
    紫外光を走査する光学走査系と電気化学測定系を組み合わせた装置を開発した。硫酸水溶液中、多結晶チタンをアノード分極しながら紫外光照射した際に流れた光電気化学電流(明電流ー暗電流)の時間積分(光電気化学電気量)により反応量を制御し照射位置を変え、不働態皮膜に不均一性を導入することに成功した。紫外光の照射強度および照射時間の影響は、その場偏光反射顕微鏡、顕微ラマン分光法などにより調査した結果、紫外光照射部において、水和酸化物の脱水の後、アナターゼへの結晶化が誘導されることがわかった。光電気化学電気量を紫外光照射条件にフィードバックし、不働態皮膜の不均一性を把握するとともにその均一化を図った。
    日本学術振興会, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 15K14136
  • 界面反応のその場電気化学イメージングプレートの開発と金属材料余寿命予測への応用
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2013年04月01日 - 2016年03月31日
    伏見 公志; 本間 敬之; 齋藤 美紀子; 李 俊燮; 高畠 勇; 柳澤 慧; 神 美紗子; 山本 悠大
    直径10μmの微小ディスク金電極を間隔100μm、16×16chの格子状に配列した微小電極配列構造体の作製に成功した。特注作製した64chマルチポテンショスタットを用いて個々の微小電極単独の電極特性を実測したところ、±25%のバラ付きはあるものの全電極は微小電極としての振る舞いを示した。また、8×8ch電極集合体の電極特性を実測したところ、個々の微小電極上に形成する拡散層の干渉挙動が見られ、有限要素法を用いた3次元拡散方程式の数値計算から予想された通りの結果となった。動電位分極中の干渉程度は、電極サイズの規格化関数によって表示できることを示した。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 25289235
  • 高耐食性材料不働態表面ヘテロ変化の超高速偏光反射その場観察
    科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
    2013年04月01日 - 2015年03月31日
    伏見 公志
    局部腐食の萌芽過程の発現場所を特定するため、時間応答性に優れた不働態皮膜可視化電気化学測定法を開発した。硫酸水溶液中、チタンを動電位アノード分極した際の不働態皮膜が下地結晶面方位に依存して不均一に成長する過程、および臭化物イオンを含む溶液中で局部破壊する前駆過程をその場観察することに成功した。さらに、紫外線の照射はアノード酸化皮膜の薄化および不均一化を助長することを確認した一方、条件によっては酸化皮膜を介しての電荷移動反応の抵抗が増大し、耐食性が向上することも見出した。
    日本学術振興会, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 25630288
  • 磁性半導体ナノ結晶の磁気光学効果増強のための内部・表面磁気構造制御
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2011年04月01日 - 2015年03月31日
    長谷川 靖哉; 伏見 公志
    Mn(II), Fe(II), Co(II)をドープしたEuSナノ結晶が先端半導体材料として合成された。その光磁気特性(ファラデー効果)は550nmの波長領域において増大が見られ、そのファラデー効果増大はスピン分極に起因していることがEPR測定により明らかになった。さらに、EuSナノ粒子会合体によって構成される薄膜のファラデー効果増大(EuSナノ粒子の10倍)も明らかにした。金粒子とEuSナノ粒子のナノシステム構築も行い、ファラデー効果の増大を観測した。そのファラデー効果増大は金粒子の大きさた接合距離に依存することが明らかになった。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 23350057
  • 局部界面反応萌芽過程のリアルタイムイメージング
    科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
    2011年 - 2012年
    伏見 公志
    従来、局部腐食などの局部界面反応はその発生初期を特定することが困難であったために、その反応機構や速度論はほとんど良く解明されていない。そこで本研究では、局部的な電気化学界面反応にともなう表面形態と同時に反応生成物をリアルタイムで追跡できる革新的な微小電気化学測定法を開発して、局部腐食反応の初期過程解明への適用を試みた。消光型偏光反射解析法とCCDカメラを組み合わせた偏光反射顕微鏡を、硫酸中のチタンのアノード分極に適用した。その結果、素地結晶面方位に依存して酸化皮膜が異方性成長すること、臭化物イオン添加環境中で皮膜の局部劣化する際の初期過程を捕らえることに成功した。さらに、試料直径50umほどの微小電気化学セルを長焦点落射照明型偏光顕微鏡下に形成する手法を開発し、硫酸中の純鉄の動電位分極、定電位分極、さらに電気化学インピーダンス分光を行った。不働態皮膜の形成速度論および形成した皮膜の安定性が素地結晶面方位に強く依存することなどを確認した。これら微小電気化学測定と光学測定法を組み合わせた新規な微小電気化学法により、金属組織サイズレベルの不均一性を一因とする局部界面反応の発現に関する解明が一段と進んだものと評価される。
    日本学術振興会, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 23656440
  • 走査型電気化学ナノ顕微鏡の開発と局部界面反応発現機構・速度論の解明
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2009年 - 2011年
    伏見 公志; 金野 英隆; 長谷川 靖哉
    新型電気化学測定技術を用いて、実用材料と環境の界面で起きるヘテロ反応の反応機構や速度論を検討した。LIGAによる微小プローブ電極の開発に成功したものの、同プローブのレーザー顕微鏡観察位置への調整が困難を極め、走査型電気化学ナノ顕微鏡(SECN)の構築には至らなかった。しかしながら、同軸二重構造微小電極のプローブ電極への適用により、走査型電気化学顕微鏡像の検出感度および面分解能を向上させることができた。同法、さらに微小電気化学セルを酸性硫酸塩環境中の多結晶体純鉄の腐食挙動その場観察に適用した結果、腐食速度が異方性を示すこと、その異方性が水素発生反応の活性に依存すること、不働態の安定性に素地面方位が影響すること等を明らかにした。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 21360350
  • 軽金属表面のプラズマ電気化学コーティングによる機能化とそのプロセスの解明
    科学研究費助成事業 基盤研究(A)
    2007年 - 2010年
    幅崎 浩樹; 伏見 公志; 青木 芳尚
    プラズマ電気化学プロセスは,高温プロセスが使えないアルミニウム,マグネシウムやチタンなどの軽金属の表面に,常温の水溶液中において10~100μm厚さのセラミックスコーティングを形成することが可能なプロセスである。本研究では,酸化膜にできた放電ポアの修復にケイ酸塩水溶液が優れていることを微小電気化学手法を用いて初めて明らかにした。また,高強度で冷間加工性に優れたチタン合金への耐摩耗性・高密着性セラミックスコーティングの形成法を確立した。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 19206077
  • グロー放電発光分光法による耐食表面の高分解能解析法の確立
    科学研究費助成事業 萌芽研究
    2007年 - 2008年
    幅崎 浩樹; 伏見 公志
    グロー放電発光分光法(GDOES)がナノ薄膜の迅速分析法として有効であることを示し, 高分解能デプスプロファイルを得るための手法を確立する研究を推進した。まず, 耐海水ステンレス鋼であるSUS312L鋼を用いて, 異なる粒径のアルミナ研磨液を用いて試料を鏡面研磨した。その表面粗さを原子間力顕微鏡(AFM)を用いて計測し, GDOES分析における深さ分解能との相関関係を調べた。研磨条件によりステンレス鋼上に生成する大気酸化皮膜の厚さや組成が変化する可能性があるので, 深さ分解能の評価としてその皮膜直下に存在する銅濃縮層を指標として用いた。GDOESプロファイル上の界面濃縮層の銅のピークの半値幅は表面粗さの対数に対して直線的に変化し, 表面粗さの分解能の影響がきわめて大きいことを明らかにした。同じ鏡面研磨でも表面粗さをできるだけ低減することがナノ薄膜の分析において, 高い深さ分解能を得る上で重要であることを示した。
    また, 従来のX線光電子分光法やオージェ電子分光法などの表面分析法では, 感度が低く, 塩化物イオン含有水溶液中で生成した不動態皮膜中の塩化物イオンをGDOESを用いることで検出できた。塩化物イオンは不動態皮膜中の鉄リッチな皮膜外層にのみ存在しており, クロムリッチな皮膜内層には達していないことを示すことができた。
    以上のように, ステンレス鋼の不動態皮膜や大気酸化皮膜のような厚さ2-3nm程度の表面酸化皮膜でも, 十分に表面を平滑にした試料を用いることで, 高分解能, 高感度で分析できる手法を確立できた。
    日本学術振興会, 萌芽研究, 北海道大学, 19656184
  • 電気エネルギー貯蔵のためのカーボンハイブリッドの創製
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2006年 - 2008年
    金野 英隆; 安住 和久; 伏見 公志
    高容量・高効率な電気エネルギー貯蔵用カーボンハイブリッドを,環境負荷がなるべく少ない方法(原料・装置などが低コスト, 廃棄物の利用, プロセスが単純あるいは簡易で特殊な装置を必要としない)で合成することを目的とした。リチウムイオン二次電池およびリチウムハイブリッドキャパシターに利用可能なケイ素/炭素/酸素からなる材料および電気化学キャパシターに利用可能な高い電気容量を持つホウ素/炭素/窒素からなる材料を創製することができた。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 18350102
  • 低コスト炭素化物被覆処理
    2008年
    競争的資金
  • マグネシウム合金材料の実用性を拡大するための表面処理法の開拓
    科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    2006年 - 2007年
    安住 和久; 上田 幹人; 伏見 公志
    高強度,軽量,豊富な資源量などすぐれた特徴を持つ一方で,耐食性に極めて劣るマグネシウム合金に実用的な耐食性を付与するため,本研究では定電位アノード酸化を併用したスズ酸ナトリウム化成皮膜形成法を開発した。この方法は,マグネシウム合金を化成浴に浸漬する際,アノード酸化によりマグネシウムを積極的に溶解させて,緻密かつ均一な化成皮膜を沈殿させるのに十分な量のマグネシウムイオンの表面濃度を得る手法で,従来の単純浸漬法と比べて極めて耐食性の高い化成皮膜を得ることができる。本年度は,このアノード酸化併用化成処理法の最適条件を求めるため,AZ91D合金を用い,浴組成,浴温度,アノード電位,処理時間などの条件を変えて生成した化成皮膜について表面観察および耐食試験を行った。その結果,浴温度80℃,アノード電位-1.1V(Ag/AgCl),NaOH濃度0.125Mの時に最も良い耐食性化成皮膜が得られた。化成皮膜の電子顕微鏡観察より,最適条件では化成皮膜を構成する微粒子のサイズが小さく,相互に密に詰まっており,また微粒子間の空隙がさらに小さな微粒子で埋められていた。こうした構造が化成皮膜における低い欠陥密度を達成し,耐食性を向上させたものと考えられる。また,アノード酸化により強制的に表面を溶解させることにより下地合金表面の組成の違い(α相,β相)による表面の不均一化および化成皮膜の不均一な形成も見られなくなっており,こうした効果も高い耐食性に寄与していると考えられる。これらの知見より,本手法は不均一な形状を持つマグネシウム合金への化成処理においても有用であると考えられる。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 北海道大学, 18560686
  • チタン機能性表面酸化膜の構造制御と自己規則化
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2004年 - 2006年
    幅崎 浩樹; 伏見 公志; 金野 英隆
    1.自己規則化多孔質アノード酸化皮膜の形成
    多孔質アノード酸化皮膜を形成するための新規電解液としてリン酸塩を含む高温グリセリン溶液を用い,研究を展開した。チタンでは,アノード酸化時の皮膜結晶化に起因するガス発生と皮膜溶解のため,多孔質皮膜は得られなかったが,合金化し,アノード酸化皮膜の結晶化を抑制することで自己規則化多孔質皮膜の形成に成功した。この皮膜はフッ化物水溶液中で得られるナノチューブ状膜ではなく,一般的なアノード酸化多孔質アルミナに近い形態となっていた。この新規電解液と水溶液電解液との違いを明らかにするために,アルミニウムを高温グリセリン溶液中でアノード酸化し,水溶液中と同じように生成電圧によってセルサイズが変化することを明らかとした。
    2.バリア型アノード酸化皮膜の構造制御
    アノード酸化チタニアの結晶化を抑制するために,合金化を行い,結晶化の機構とその抑制法の確立を行った。チタンの場合,結晶化は酸化物が皮膜/素地界面で生成する際に生じるが,合金化すると,この界面での結晶化は抑制されるが,アノード酸化前に存在する大気酸化皮膜を基点として結晶化が進行する。しかし,合金化によって大気酸化皮膜中にも合金元素イオンが存在する場合,酸化皮膜の改質により,結晶化は効果的に抑制できる。
    3.火花放電アノード酸化による硬質膜の形成
    アノード酸化皮膜の絶縁破壊に伴って発生する火花放電を利用して,高結晶性で硬質なアノード酸化皮膜を各種実用チタン材料上に形成した。電解液としてアルミン酸塩を含むアルカリ溶液を用い,チタン酸アルミニウムを主体として硬度が6GPa程度の酸化膜を各種チタン材料に形成できることを示した。生成挙動はチタン材料に依存したが,高電圧までアノード酸化することで,いずれの酸化膜にも同等の酸化膜が生成した。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 16360353
  • メガHz帯域交流インピーダンスの走査電気化学顕微鏡への適用
    科学研究費助成事業 若手研究(B)
    2004年 - 2005年
    伏見 公志
    前年度の研究実績(プローブを超音波振動させることにより、試料表面に近接した際のプローブ-試料表面間のシアフォースを検知できるようにし、試料表面とプローブの間の距離制御に応用した)によりその機能が向上した走査電気化学顕微鏡(SECM)に、パルス電源および電流検出回路を組み入れた。この改良は、試料電極とプローブ電極間にメガHz帯域の電圧波形を入力し、流れる過渡電流の計測を目的としている。これにより、オンタイムで約30MHzまでの矩形波パルスに伴う電流検出(電流検出時間分解能:10ns、感度10μA)が可能となった。
    ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム水溶液中、直径10μmの白金微小ディスク電極とモデル試料(エポキシ樹脂に埋め込んだ白金ディスク電極)間に振幅1〜5V、幅100ns、デューディ比10〜1000の矩形波パルスを印加し、パルスに伴う過渡電流を解析した結果、過渡電流の初期に流れる電流は、プローブと試料それぞれの電極表面上に形成する電気二重層の充電に消費され、その時定数は両電極間の液抵抗と二重層容量の積で表されることを確認した。また、過渡電流後半の電流は、充電完了後のファラディック電流に対応し、プローブ-試料電極間距離に応じて流れることを観察した。すなわち、充電電流とファラディック電流はプローブ直下の試料表面上で最も迅速に流れ始め、プローブ直下以外の周辺部には遅れて流れる。また、両電流はモデル試料表面の電気特性に依存し、導電体(白金)と絶縁体(エポキシ樹脂)の区別を可能とするものである。しかし、これらの電流を実際にSECMの結像信号として用いたときの電流像の面分解能は、従来法(直流の定常ファラディック電流)による面分解能に著しく劣るものであった。この理由は、プローブ-試料電極間の時定数が面分解能に影響するためであり、面分解能の向上にはより短い幅でオーバーシュートのないきれいな形状のパルスを入力すること、出力される電流を高感度に検出することが要求された。本装置の仕様を大きく上回る計測技術の導入により改善される可能性はあるが、本研究の範囲内では実施不可能であった。
    なお、以上の研究成果は第56回国際電気化学会(Busan,Sep.2006)にで報告した。
    日本学術振興会, 若手研究(B), 北海道大学, 16760581
  • マイクロインデンテーション法による不働態表面のメカノエレクトロケミストリ
    2003年
    競争的資金
  • Mechano-electrochemistry of passive surface by micro-indentation method
    2003年
    競争的資金
  • 不働態化した金属表面のナノ・メカノ・エレクトロケミストリ
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2001年 - 2002年
    瀬尾 眞浩; 伏見 公志
    (1)ナノ・メカノ・エレクトロケミカルな観点より金属の耐食性を支えている不働態皮膜の破壊と修復挙動を調べるため、小型電気化学セルを用いて、ほう酸塩水溶液中、定電位で不働態化した単結晶鉄(100)、(110)面および多結晶表面のインデントおよびスクラッチ試験をおこなった。
    (2)不働態化した単結晶鉄(100)および(110)面の液中(定電位に保持したまま)インデント試験から得られた表面の硬さは、いずれの面においても、クロメート処理により増大する結果が得られた。硬さの増加は、インデント時に皮膜が破壊されるが、破壊部で同時に起こる皮膜の補修が、インデントに対する抵抗になるためと考えられる。
    (3)不働態化した単結晶鉄(100)および(110)面の液中スクラッチ試験から得られた表面の摩擦係数は(100)面のほうが(110)面に比べて大であった。また、大気中スクラッチ試験をおこなったところ、液中のほうが大気中に比べて、いずれの面においても表面の摩擦係数が大であった。摩擦係数の増加は液中スクラッチ先端部における不働態皮膜破壊部の補修速度の増加によることが示唆された。
    (5)5Vでアノード酸化した多結晶チタン表面の液中および大気中、インデントおよびスクラッチ試験から得られた表面の硬さおよび摩擦係数は、液中のほうが大気中に比べて著しく大きくなる結果が得られた。これは、液中、多結晶チタンは、高い電位に保持されており、皮膜破壊部の修復速度が大気中に比べ著しく大きいためと考えられる。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 13450288
  • 局部的電気化学反応の解析と応用
    2001年
    競争的資金
  • Analysis and application of localized electrochemical reactions
    2001年
    競争的資金
  • 微小電極の新規作製法の開発とその工学的応用
    2000年
    競争的資金
  • Fubrication and application of microelectrode technique
    2000年
    競争的資金
  • マイクロインピーダンス法と走査電気化学顕微鏡との複合化
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    1998年 - 1999年
    瀬尾 真浩; 伏見 公志; 安住 和久
    数μm〜数十μmサイズにおける金属/溶液界面電気化学反応の不均一性を評価するため,従来型の走査電気化学顕微鏡(SECM)にマイクロインピーダンス法,走査液滴法,液中イオン銃などとの複合化を行った。更に,SECM自身の高性能化を図った。本研究成果の概要は以下の通りである。
    1.微小白金ディスク電極(SECM測定用)に,更に微小白金黒電極対(マイクロインピーダンス測定用)を組み合わせた複合プローブ電極を作製した。複合プローブ電極をエポキシ樹脂に埋め込んだ白金箔試料(断面)に適用し,SECM測定,およびマイクロインピーダンスのラインスキャンを行った。両法ともに白金とエポキシ樹脂を識別する結果を得たが,面分解能はSECMが1桁良好であった。
    2.走査液滴法(参照電極と対極を内側に備えたガラス細管から電解質溶液を試料電極表面に滴下し,走査するとともに微小領域の電気化学測定を行う)とSECM測定の併用を試みた。走査液滴法を用いたCV,インピーダンススペクトル測定の結果,多結晶金電極表面を構成する結晶が全て(111)面であることがわかった。また,走査液滴法を用いてチタン表面局部を種々の電位でアノード酸化することにより,酸化物皮膜の厚さの違いをSECM測定により評価することができた。
    3.SECMのプローブ電極として用いた微小銀/塩化銀電極をカソード分極することにより,所定の箇所で局所的に塩化物イオンを発生させることができた。この"液中イオン銃"を鉄不働態皮膜に適用した結果,局部的に皮膜を破壊することができた。破壊に必要な臨界塩化物イオン量は皮膜の形成条件および皮膜にかかる電場,溶液pHなどに依存することが明らかとなった。
    4。従来のSECM測定では,溶液中にフェロシアン化物イオンのレドックス系をメディエータとして含む必要があった。他方,本研究では,チタンのアノード酸化時に発生する酸素をプローブ電極で検出する手法によりSECM像を得ることに成功した。従来法との比較および光学顕微鏡写真との対応により,厚く成長した酸化物皮膜上で酸素発生が低下すること,および酸素発生の不均一性は下地結晶粒に依存することがわかった。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 10555236
  • 還元性水溶液環境におけるチタンの腐食特性の評価
    科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    1998年 - 1999年
    安住 和久; 伏見 公志; 瀬尾 真浩
    長期間(1000年以上)地下埋設される高レべル放射性廃棄物ガラス固化体のオーバーパック材料としてチタンを用いた場合、チタンは核分裂反応の発熱により最大100℃程度まで加熱され、酸素を含まない環境でべントナイトと接触した地下水にさらされる。このような状況を想定し、チタンの水溶液中への浸漬実験を行い以下のような結論を得た。(1)機械研摩したチタン上では、脱気した水溶液中でも酸化物皮膜が成長する (2)酸化物皮膜の電子的バリア性は、長期間浸漬中に低下する (3)浸漬電位は、長期間浸漬後に不安定となる(4)20week浸漬後の表面では、全面で溶解跡が見られる (5)べトナイト接触水中では、局部腐食が見られる (6)これらの変化は、25℃よりも80℃の方が顕著であった。
    チタンの腐食に関わるこうした現象の成因を調べるため、インピーダンス、AFM、XPSを用いて表面アノード酸化物皮膜の性質および経時変化を調べた。その結果、硫酸イオンを含む水溶液中で生成した皮膜は、(7)インピーダンス測定で得られた見かけの皮膜厚さが薄い (8)ドナー密度が非常に大きい (9)皮膜生成後に自然浸漬電位付近で分極すると、皮膜の電子的性質が低下する速度が大きい (10)AFM像より、多孔質的な皮膜が生成するなどの特徴が明らかとなった。以上の結果より、還元性の水溶液中においてチタンの腐食が進行しうること、この原因は表面酸化物皮膜のバリア性が還元性環境では徐々に低下すること、べントナイト接触水中に含まれる硫酸イオンが、チタン表面酸化物皮膜のバリア性の低下に最も大きく寄与することがわかった。ただし、腐食が進行するといっても20weekの実測値で深さ数10nm程度であり、これが実環境中においてさらに長期間浸潰した場合、さらに深刻な局部腐食に発展するか否かの評価が残された課題となろう。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 北海道大学, 10650683
  • 材料表面微小部のメカノエレクトロケミストリ
    科学研究費助成事業 基盤研究(A)
    1997年 - 1999年
    瀬尾 眞浩; 伏見 公志; 安住 和久
    1.水溶液中、電気化学的に制御された単結晶鉄(100)表面のナノインデンテーションをおこない、荷重―深さ曲線のその場測定からメカノエレクトロケミストリ確立のための基礎的知見を得た。単結晶鉄表面といえども、表面の硬さは表面微小部の位置によってばらつきを示した。しかし、統計処理をおこない表面硬さの最頻値を電位にたいしてプロットすると、表面硬さの最頻値は0.25V(SHE)で最小となった。0.25V以上で、表面硬さの最頻値は電位の上昇すなわち不働態皮膜の厚さの増加とともにほぼ直線的に増加する結果から、下地鉄の硬さと皮膜の硬さを分離することに成功した。pH8.4のホウ酸塩水溶液中、1.0Vで不働態化した単結晶鉄(110)表面および(100)表面のナノインデンテーションをおこない、表面の硬さの結晶面による違いを調べた。しかし、表面硬さは結晶面に余り依存しない結果が得られた。
    2.水溶液中、多結晶チタン表面にアノード酸化物皮膜を形成させ、表面微小部の荷重―深さ曲線の測定よりアノード酸化物皮膜で覆われたチタンの表面硬さをアノード酸化電位の関数として調べた。表面硬さはアノード酸化電位の上昇とともに増加する傾向を示した。しかし、アノード酸化物皮膜のブレークダウンが起こる電位以上で、表面硬さは逆に減少した。ガラス基板上にマグネトロンスパッタリング法により作成したチタン薄膜を、4種類の水溶液中でアノード酸化した際、アノード酸化皮膜にかかる応力をレーザービームデフレクション法により測定するとともに表面硬さを測定した。いずれの溶液においてもアノード酸化皮膜には圧縮応力がかかり、特に硫酸中でアノード酸化した場合、皮膜にかかる圧縮応力は最も大きかった。また、表面硬さも硫酸中でアノード酸化した場合が最も大きかった。このことより皮膜にかかる圧縮応力と表面硬さとの間に相関性のあることがわかった。また、皮膜のブレークダウンによる表面硬さの減少は圧縮応力が緩和されることで説明された。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 09305047
  • 液中イオン銃による不働態皮膜の局部破壊に関する研究
    科学研究費助成事業 奨励研究(A)
    1997年 - 1998年
    伏見 公志
    鉄など金属材料の局部腐食は,最も危険な腐食形態である。しかし,局部腐食の反応機構,特に前駆過程には不明な点が多い。本研究は,溶液環境中で金属表面を覆う不働態皮膜に対して,攻撃性アニオンを打ち込むことのできる"液中イオン銃"を開発し,局部腐食前駆過程の解析に適用した。
    1. 液中イオン銃には,直径180μmの銀線をガラス管に封入し,先端をディスク状に研磨した後,塩化銀を被覆した微小電極を用いた。液中イオン銃の電極チップからの塩化物イオンの発生は,カソード分極により行った。塩化物イオンの発生効率は,ほぼ100%であり,カソード電気量に比例することを確認した。また,塩化物イオンの発生後には,液中イオン銃の電極チップは,不働態皮膜から溶出する鉄(III)イオン等の検出にも有用であることを確認した。
    2. 被測定物である金属試料の電極電位を制御しながら,液中イオン銃を作動させるために,当研究室で開発した走査電気化学顕微鏡を応用した。すなわち,コンピュータにより制御された走査ステージに液中イオン銃を取り付け試料電極との距離を制御し,バイポテンショスタットを用いて試料電極および液中イオン銃の電位の制御と電流の検出を行った。
    3. 鏡面研磨した鉄試料表面に,pH6.5のホウ酸塩水溶液中,一定電位E_aでアノード分極することにより不働態皮膜を作成した。引き続き,試料電位をE_aに保持したまま,試料電極表面の上方75μmに配置した液中イオン銃を塩化物イオンを生成する電位-0.1V_に電位規制した結果,数十秒の誘導時間の後,鉄試料に流れるアノード電流が急激に増加し,イオン銃直下の不働態皮膜は局部的に破壊した。一方,アノード電流の増加する間,イオン銃に流れるカソード電流は塩化物イオンの生成電流よりも,異常に増加した。この異常電流は,鉄(III)イオンの還元反応に起因するものであり,皮膜が局部的に破壊される前に塩化物イオンにより,不働態皮膜から鉄(III)イオンが溶出するものと示唆された。皮膜破壊後,試料アノード電流は定常値となり,腐食サイトの窪みは深くなった。一方,イオン銃のカソード電流は,ほとんど零になった。すなわち,皮膜破壊部から鉄(II)イオンが溶出する反応機構で局部腐食が進展することを確認した。これらの局部腐食発生過程は,皮膜作成電位E_aにより異なった。
    日本学術振興会, 奨励研究(A), 北海道大学, 09750781
  • 不働態皮膜の不均一性評価のための走査電気化学顕微鏡の試作研究
    科学研究費助成事業
    1996年 - 1997年
    瀬尾 眞浩; 冨士元 英二; 伏見 公志; 高橋 英明; 冨土元 英二; 富士元 英二
    1.不働態皮膜の不均一性を評価するための走査電気化学顕微鏡を試作した。走査プローブ電極には,ガラス管に封入した直径10μmの白金線(先端はディスク状)を採用した。プローブ電極の電位と試料電極の電位を独立に制御できるように,市販のポテンショスタットをバイポテンショスタットに改良した。Tip Generation/Substrate Collection(TG/SC)modeによるプローブ電流像の面分解能は,プローブ電極の直径の2倍(約20μm)であった。
    2.エポキシ樹脂に埋め込んだ二つの鉄電極上にそれぞれ厚さの異なる不働態皮膜を作成した後,SECM測定をFe(CN)^<4->_6を含むpH8.4ホウ酸塩水溶液中でプローブ電極をFe(CN)^<4->_6が酸化される電位に,鉄電極をFe(CN)^<3->_6が還元される電位に保持するTG/SCmodeで行った。その結果,プローブ電流像から不働態皮膜の厚さの違いを区別することができた。また,表面に結晶粒を出現させた多結晶鉄電極上に作成した不働態皮膜は,皮膜厚が下地結晶粒に依存して不均一になることが明らかになった。プローブ電流値より,下地結晶粒の配向{110}<{111}<{100}の順に皮膜が増加することが示唆された。
    3.電解研磨したチタンをpH8.4ホウ酸塩水溶液中で動電位アノード分極することにより作成した不働態皮膜のSECM測定を,Fe(CN)^<4->_6/Fe(CN)^<3->_6系を利用してTG/SCmodeで行った。その結果,皮膜作成時の分極電位が4VSHE以上で,皮膜の不均一性が顕著になることがプローブ電流像から明らかになった。プローブ電流像から観測される皮膜の不均一性は,下地チタンの結晶粒の形状に一致した。このことから,皮膜の欠陥濃度あるいは膜厚が結晶粒によって異なることが示唆された。
    4.現在,プローブ電極に光ファイバーを装着することにより,試作した走査電気化学顕微鏡を走査光電気化学顕微鏡に改良し,アルゴンレーザ光照射下でのプローブ電流像と暗プローブ電流像との比較より,不働態皮膜欠陥濃度の不均一性を評価している。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 08555166
  • マイクロインピーダンス法による鉄および炭素鋼の局部腐食前駆過程の評価
    科学研究費助成事業 奨励研究(A)
    1996年 - 1996年
    伏見 公志
    1.鉄および炭素鋼などの金属表面の電極特性を微小領域毎に評価する走査プローブ顕微鏡の構築を試みた。プローブは、試料表面近傍に配置した2本の微小電極であり、微小電極間に交流正弦電圧を印加し、同期する電流応答(マイクロインピーダンス)を計測する設計とした。微小電極には、先端径を100μm程度に絞ったガラス管内に0.5mmφの白金線を挿入したものを作製した。プローブ電極は、位置決め分解能0.1μmのXY軸およびZ軸ステージをオートマイクロエンコーダにより走査した。また、試料表面観察用にCRT上で250倍の光学顕微鏡を取り付けた。
    2.プローブと試料の電極間距離は、再現性良く制御する必要があった。まず、光学顕微鏡による制御法を検討したが、プローブが破壊するなどして、操作性および再現性に優れなかった。そこで、プローブ電極に別途直径10μmの微小ディスク電極を取り付け、酸化還元体を含む溶液中において定電位分極した際の限界電流を指標とする電極間距離制御法を導入した。微小電極上の拡散層の厚さ以内にプローブが試料に接近すると、限界電流は再現性良く試料の伝導性により変化した(絶縁体試料の場合、減少し、導電体試料場合には増加した)。この方法により、定量的に電極間距離の基準点を定めることが可能となった。
    3.原理上、マイクロインピーダンスは2つの微小電極間に存在する溶液の抵抗と容量に依存し、面分解能はプローブをより微小とすることにより向上することが予想された。本研究では、研究室に既存していたポテンショスタット、ファンクションジェネレーターおよびロックインアンプにより、先端径100μmの自作電極を用いて、濃度の異なる水酸化ナトリウム水溶液のマイクロインピーダンスを試験測定したが、重畳印加電圧を数100mVとしても、溶液濃度に依存するマイクロインピーダンスの有意差を測定することができなかった。原因としては、微小電極自身の内部インピーダンスが大きいためにノイズレベルが高いこと、およびポテンショスタットの周波数応答性が悪いことが考えられた。微小電極の改善とともにポテンショスタットの改良あるいは新規導入を検討する必要があることが明らかとなった。
    日本学術振興会, 奨励研究(A), 北海道大学, 08750826
  • 走査型電気化学顕微鏡による界面構造の解析と創製
    1996年
    競争的資金
  • Analysis and fabrication of interface structure by scanning electrochemical microscopy
    1996年
    競争的資金
■ 産業財産権