白井 直機 (シライ ナオキ)

工学研究院 応用量子科学部門 物質量子工学准教授

1980年生まれ。福島県会津若松市出身。2008年3月東京工業大学大学院理工学研究科電気電子工学専攻博士後期課程修了。日本学術振興会特別研究員(DC2-PD)を経て,2009年4月より首都大学東京助教,2016年4月より北海道大学准教授,現在に至る。主として液体の介在した大気圧プラズマの研究に従事。博士(工学)、電気学会、応用物理学会、プラズマ核融合学会、静電気学会。

研究者基本情報

■ 学位
  • 博士(工学), 東京工業大学
■ URL
researchmap URLホームページURL■ ID 各種
研究者番号
  • 80552281
J-Global ID■ 研究キーワード・分野
研究キーワード
  • 大気圧グロー放電
  • 液体電極
  • パルス放電
  • 大気圧プラズマ
  • プラズマ気液界面現象
  • 分子動力学
  • 非熱平衡大気圧プラズマ
  • 流体シミュレーション
  • プラズマシミュレーション
  • 電解反応
研究分野
  • エネルギー, プラズマ科学
  • エネルギー, プラズマ応用科学
■ 担当教育組織

経歴

■ 経歴
経歴
  • 2016年04月 - 現在
    北海道大学, 工学研究院量子理工学部門, 准教授
  • 2009年04月 - 2016年03月
    首都大学東京, 大学院 理工学研究科電気電子工学専攻, 助教
  • 2007年04月 - 2009年03月
    日本学術振興会, 特別研究員
学歴
  • 2003年04月 - 2008年03月, 東京工業大学, 大学院 理工学研究科, 電気電子工学専攻
  • 1999年04月 - 2003年03月, 東京工業大学, 工学部, 電気電子工学科
委員歴
  • 2024年04月 - 現在
    プラズマ核融合学会, 年会・応用領域プログラム委員
  • 2023年04月 - 現在
    プラズマ核融合学会, 代議員, 学協会
  • 2020年04月 - 2022年03月
    応用物理学会プラズマ若手チャプター代表
  • 2016年04月 - 2021年03月
    応用物理学会講演会 プログラム編集員(2016年4月-), 学協会
  • 2018年03月 - 2019年07月
    XXXIV ICPIG & ICRP-10 現地実行委員, 学協会
  • 2017年04月 - 2019年03月
    応用物理学会 プラズマエレクトロニクス会 幹事, 学協会
  • 2018年03月 - 2019年01月
    第36回プラズマプロセッシング研究会 第31回プラズマ材料科学シンポジウム 現地実行委員, 学協会
  • 2016年04月 - 2017年01月
    第34回プラズマプロセッシング研究会 第29回プラズマ材料科学シンポジウム 現地実行委員, 学協会
  • 2015年05月 - 2015年12月
    国際学会 9th APSPT 28th SPP WEB担当, 学協会
  • 2012年04月 - 2014年08月
    電気学会A部門委員, 学協会
  • 2012年04月 - 2014年03月
    電気学会 プラズマ技術委員会, 幹事補, 学協会

研究活動情報

■ 受賞
  • 2026年03月, Outstanding Reviewers Awards 2025 Journal of Physics D: Applied Physics.
  • 2023年03月, Outstanding Reviewers of 2022 Plasma Sources Science and Technology
  • 2020年04月, Outstanding Reviewers of 2019 Plasma Science and Technology
  • 2018年03月, Outstanding Reviewers of 2017 (Plasma Sources Science and Technology )
  • 2017年11月, プラズマ核融合学会第1回フォトコンテスト最優秀賞
  • 2017年03月, Outstanding Reviewers of 2016 Journal of Physics D: Applied Physics.
    白井直機
  • 2015年09月, 応用物理学会学術講演会, ポスターアワード
    白井直機
  • 2014年02月, ICRP-8/SPP-31, Young Scientist Awards: Gold Medal
    白井直機
  • 2013年03月, SPM1 (International Wokshop on Solution Plasma and Molecular Technology), The Best Poster Presentation Award
    白井直機
  • 2012年01月, 電気学会, 電気学会優秀論文発表賞 基礎・材料・共通部門表彰
    白井直機
  • 2011年11月, 応用物理学会, 第31回(2011年秋季)応用物理学会講演奨励賞
    白井直機
  • 2010年03月, IWPL2010 (International Workshop pn Plasma with Liquids), Outstanding Poster Paper Award
    白井直機
  • 2009年12月, 日本MRS, 第19回日本MRS学術シンポジウム奨励賞
    白井直機
  • 2007年08月, ISPC-18 (18th International Symposium on Plasma Chemistry ), Best Paper Awards for Young Researchers
    白井直機
  • 2006年03月, 電気学会, 電気学会全国大会「優秀論文発表賞」(平成18年)
    白井直機
■ 論文
■ その他活動・業績
■ 主な担当授業
  • プラズマ生成工学特論, 2024年, 修士課程, 工学院
  • プラズマ生成工学特論, 2024年, 博士後期課程, 工学院
  • 応用電子工学, 2024年, 学士課程, 工学部
  • メカトロニクス実習, 2024年, 学士課程, 工学部
  • 応用数学Ⅰ, 2024年, 学士課程, 工学部
  • 一般教育演習(フレッシュマンセミナー), 2024年, 学士課程, 全学教育
■ 所属学協会
  • 2026年01月 - 現在
    静電気学会
  • 2024年09月 - 現在
    米国電気電子学会
  • 2020年04月 - 現在
    プラズマ核融合学会
  • 2007年11月 - 現在
    応用物理学会
  • 2002年12月 - 現在
    電気学会
  • 2019年12月 - 2022年12月
    物理学会
  • 2005年 - 2016年
    米国電気電子学会
■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
  • プラズマ支援水電解反応による水素生成技術の開拓
    科学研究費助成事業
    2025年06月27日 - 2029年03月31日
    白井 直機
    日本学術振興会, 挑戦的研究(開拓), 北海道大学, 25K21663
  • 大気圧直流グロー放電生成時に観測される発光の自己組織化メカニズムの解明
    科学研究費助成事業
    2023年04月01日 - 2027年03月31日
    白井 直機; 佐々木 浩一; 富田 健太郎
    大気圧中で直流電圧駆動の放電プラズマを生成するとある条件において、陽極表面上で自己組織化された発光が観測されるが、その生成因子を実験的アプローチにより調査した。自己組織化パターン形成には、負性ガスである酸素の有無が重要であること、数学的に自己組織化形状が得られる反応拡散系ではある反応物質の密度が増減しながら拡散して模様を形成することを考慮すると、プラズマによるパターン形成は負イオンの有無と電界による輸送が重要であると予想される。2023年度はレーザー光脱離法による負イオン種の同定、レーザー誘起蛍光法による窒素イオン密度の計測、OHラジカルの密度分布・回転温度の計測パターン構造の外部電場制御を行った。その結果パターン構造が生じた際にOH-等の負イオンは確かに観測されるものの、液体陽極の場合と金属陽極の場合で観測される負イオン種の比率が異なっていてもパターン構造が観測されることから負イオンは直接的な生成因子でないことが示唆された。一方、レーザー誘起蛍光法によるOHラジカルの密度ならびに回転温度の空間分布の結果からパターン形成が観測されているときに放電プラズマ領域の温度が高くなっていることが観測された。これは温度の上昇によりプラズマ領域の密度分布が低くなっていることを示唆している。計算シミュレーションや低気圧環境でのプラズマにおいては希ガスのみでも
    パターン形成が得られていることから、大気圧直流放電によるパターン形成においても負イオンよりも温度上昇による密度の低下或いは、空間密度分布の変化が重要である可能性が見出された。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 23K26083
  • 大気圧直流グロー放電生成時に観測される発光の自己組織化メカニズムの解明
    科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    2023年04月01日 - 2027年03月31日
    白井 直機
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 23H01388
  • プラズマと相互作用する液相界面現象の学理構築
    科学研究費助成事業 基盤研究(A)
    2020年04月01日 - 2023年03月31日
    佐々木 浩一; 白井 直機
    プラズマ・液体相互作用による反応プロセスの溶液化学と比較しての特異性は,プラズマと相互作用する液体界面の近傍領域に存在する短寿命活性粒子にあると考えられる。本研究では,ルミノールのケミルミネッセンスによるOHラジカルの検出,プラズマと相互作用する水の表面張力測定,プラズマと相互作用する水表面での電解反応の観察,および,レーザー誘起脱溶媒和による水和電子の検出により,プラズマと相互作用する水の界面近傍領域を実験的に調べることに成功し,これまでに報告されていない新しい現象を見いだした。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 20H00135
  • プラズマと接する液体界面における表面張力変化の計測と解明 研究課題
    科学研究費補助金(基盤研究(C))
    2018年04月 - 2021年03月
    白井直機
    プラズマ液体界面は高い化学反応性を有するが、反応に寄与する反応活性種やラジカルは短寿命であり、その計測はあまり進んでいない。本研究では液体の表面張力に着目し、プラズマによってどのような変化が生じるか調査した。表面張力は分子間のファンデルワールス力や水素結合によって決定されるため、大気圧プラズマから輸送される反応活性種やラジカルが表面張力の変化に影響している可能性がある。最初にプラズマと相互作用する水の表面張力を測定する手段を確立し、実際にプラズマ照射したところ水の表面張力値が増加することを確認した。その要因はOHラジカルによって生じた物質である可能性があることを明らかにした。
    文部科学省, 基盤研究(C), 北海道大学, 研究代表者, 競争的資金, 18K03596
  • プラズマと液体の相互作用に関する学理構築
    科学研究費補助金(基盤研究(A))
    2016年04月 - 2020年03月
    佐々木浩一
    プラズマ・液体相互作用の学術的体系化に資する基礎研究を行った。プラズマと相互作用する液体からの液滴放出メカニズムとして,1) 強電場による液面の変形,2) アルカリ金属微粒子と液面との反応,および,3) 照射されたイオンが中性化後に溶存してガス化する過程の三つを提唱した。液滴からが蒸発するとき液滴に含まれる金属イオンが金属原子となって気相に放出されることを観察した。液相に存在するOHラジカルを検出するためにルミノールの化学ルミネッセンスが利用可能であることを示した。また,CTTS遷移と過渡吸収分光法を用いて,プラズマと相互作用する液体中における溶媒和電子の反応周波数を調べた。
    文部科学省, 基盤研究(A), 北海道大学, 競争的資金, 16H02121
  • プラズマ・液体相互作用現象解明のための計測技術への挑戦
    科学研究費助成事業
    2015年04月01日 - 2018年03月31日
    西山 修輔; 佐々木 浩一; 白井 直機
    プラズマ・液体相互作用の基礎研究に資する計測技術について研究した。2次元レーザー誘起蛍光法による大気圧プラズマ中のラジカル密度計測が固体や液体の界面付近まで感度を保つことを確認した。プラズマから輸送された短寿命活性種が液相で高密度で存在する領域を,フェノールのレーザー誘起燐光および硫酸チタンの呈色反応を用いて確認することはできなかった。一方,アルカリ溶液にルミノールを添加すると,プラズマが照射された気液界面直下の極めて薄い領域から青色のケミルミネッセンスが観測され,この方法が液相における短寿命活性種の検出法として有用であることを示した。
    日本学術振興会, 挑戦的萌芽研究, 北海道大学, 15K13388
  • プラズマ電気化学の基盤確立と材料プロセスへの適用
    科学研究費助成事業
    2015年04月01日 - 2018年03月31日
    杤久保 文嘉; 白井 直機; 篠原 正典
    グロー放電電解によって液中に誘起される液中反応をプラズマ電気化学と位置付け,その学術基盤確立と材料科学への展開を目的とし,プラズマ電気化学反応による①液中反応の評価,②磁性ナノ粒子生成,③固体表面処理(官能基修飾)、を具体的課題として研究を行った。液中反応は,プラズマから液面へ入射する電子・イオン・活性種によって液中気液界面層の極薄い領域に誘起される反応を起点として展開することを明らかにした。この応用として,Au/Ag複合ナノ粒子,及び,マグネタイトナノ粒子を生成し,その生成過程について検討した。また,ポリプロピレンを対象材料として,プラズマ電気化学による親水化処理を行った。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 首都大学東京, 15H03584
  • プラズマ支援ミスト内液相反応による金属ナノ粒子の均一・高速生成
    挑戦的萌芽研究
    2014年04月 - 2017年03月
    杤久保文嘉
    塩化金酸水溶液や硝酸銀溶液に対して非平衡プラズマを照射することで、液中で金ナノ粒子や銀ナノ粒子などの金属ナノ粒子生成が可能である。本研究では、気液界面での反応の効率化、及び、粒子サイズ制御という観点から、プラズマ中のミストの利用に着目した。ミストを含むプラズマの生成手法について検討を行い、超音波霧化方式と直流グロー放電による放電リアクタ、及び、静電霧化方式とコロナ放電による放電リアクタを作成し、その特性を評価した。また、金ナノ粒子と銀ナノ粒子の生成を試み、これが実現可能であることを確認した。
    文部科学省, 挑戦的萌芽研究, 首都大学東京, 競争的資金, 26600128
  • テイラーコーンを利用した大気圧コロナ放電の生成とプラズマリアクタへの応用
    科学研究費補助金(若手研究(B))
    2011年 - 2011年
    白井直機
    液体を針電極とした大気圧負コロナ放電の特性を調査した。液体の針電極として、液体が電界によって円錐形上に変形するテイラーコーンを利用した。内径10 mm程度のノズル電極に液体を満たし、電極間を10 mm程度離して対抗電極には金属平板電極を用いる。電極間に直流電電圧を印加することでテイラーコーンが形成される。液体の特性を変化させるために、純水に界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウムを添加して表面張力を変化させ、ポリビニルアルコールを用いることで溶液の粘性を変化させた。純水は表面張力が高いためにテイラーコーンが安定に形成されないが、界面活性剤により表面張力が低下すると、安定にテイラーコーンが形成され、その先端には安定にコロナ放電が形成される。液体の粘性が増加すると、液体の表面から細い液体のフィラメントが形成され、コロナ放電はコーンの情報-.7-1.0 mm程度のところに観測された。液体の導電率が増加すると、コロナ放電の発光は強くなり、コロナ生成電圧は低下した。金属針電極を用いた場合はコロナ放電は印可電圧やギャップ間によって変化するが、テイラーコーンを用いた場合には、金属針電極の場合とは異なるコロナ放電の特性が観測された。
    文部科学省, 若手研究(B), 首都大学東京, 研究代表者, 競争的資金, 23740409
  • 粒子輸送と熱的作用を考慮したプラズマと物質の相互ダイナミクスの解析
    科学研究費補助金(新学術領域研究(研究領域提案型))
    2009年 - 2011年
    杤久保文嘉; 内田諭; 白井直機
    低気圧環境という制約のない非熱平衡大気圧プラズマでは、液体、生体などの多様な媒質にプラズマ照射が可能である。本研究は、非熱平衡プラズマが液相と接する場であるプラズマ気液界面に生じる諸現象を、数値シミュレーション、及び、実験によって解明することを目的としている。安定したプラズマ気液界面の形成、界面への荷電粒子照射の制御性より、大気中での微細希ガス流による直流グロー放電を対象とした。平成21年度は研究計画に則り、以下の成果を得た。1. 実験微細希ガス流を用い、ノズル-液体電極間に直流グロー放電を生成し、電圧電流特性、CCDカメラと高速ビデオカメラによる放電形態の動的観測、発光分光分析により放電特性の詳細を調査した.液体電極としてはNaCl溶液を用い、放電に伴うNaの発光特性を液体電極の温度をパラメータとして調べた。Na発光の出現は、液体表面の状態や液体温度と強い相関があり、放電によって液体が局所的に過熱されることで気相へ放出されたNaがプラズマ中で励起されて発光するものと推測される。2. 数値シミュレーションプラズマ気液界面での現象の解明を最終的な目的として、微細希ガス流と液体電極を用いた大気圧直流グロー放電のモデリングを開始した。モデルは、気相中の直流グロー放電、液中での電解反応、気液界面現象の各シミュレーションから構成される。直流グロー放電のモデルは、二成分圧縮性流体計算と流...
    文部科学省, 新学術領域研究(研究領域提案型), 首都大学東京, 連携研究者, 競争的資金, 21110007
  • 液体電極を用いた大気圧グロー放電の制御とプラズマリアクタへの応用
    科学研究費補助金(若手研究(スタートアップ), 研究活動スタート支援)
    2009年 - 2010年
    白井直機
    電解質溶液を電極とした放電の電極間に微細なヘリウムガス流を導入して、大気圧空気中で安定な直流駆動のグロー放電を生成した。気流界面では、溶液の気化、イオン衝突、電子放出、ラジカルの発生、窒素酸化物の溶解、電気分解等、様々な反応が発生していると考えられ、その複雑さ故に、明確な放電維持機構については十分な理解がなされていない。本研究では、特に液体プラズマ間の熱の輸送に着目して、液体を陰極とした放電の特性を実験的に調べ検討した。最初に直流駆動の放電についてNaCL溶液電極の温度を外部から加熱または冷却して、特性の変化を調べた。電流を増加させていくと、水面付近より橙色のNaの発光が観測された。この発光は、放電部の熱に依存するものと考え、液体電極冷却した際にはNaの発光は弱くなり、加熱した際には発光は強くなった。このことから、液体を電極とした放電は、熱の影響が大きいことが明らかとなった。次に、電源を直流からパルス駆動に変えることで、放電部から液体電極への熱輸送を制御した。パルス駆動の方法は2種類検討し、直流電圧を半導体スイッチによってパルス変調した放電、パルス幅1μs程度のコンデンサ放電について実験を行った。パルス変調駆動時にはパルス幅を減少させていくとNaの発光強度が減少した。発光の時間変化を計測するとNaの発光は電圧・電流に比べて遅れて発生しており、その遅延時間のためにパルス幅を減少...
    文部科学省, 若手研究(スタートアップ), 研究活動スタート支援, 首都大学東京, 研究代表者, 競争的資金, 21840042
  • 微小な液体を用いたマイクロプラズマの生成とプラズマ化学への応用
    科学研究費助成事業
    2007年 - 2008年
    白井 直機
    微小な液体を用いて大気圧下で新たなマイクロプラズマを生成する手法を考案した生成した。大気圧下で液体を利用したマイクロプラズマの手法は多岐にわたるが、液体を電極としたグロー放電、コロナ放電を生成し、基礎特性と応用法を検討した。電解質溶液を用いて、微小電極間で放電を生成した際、その不安定さが問題であったが、電極間に微細ヘリウムガス流を導入して放電を形成すると低電流でも安定に放電を形成することに成功した。液体を陰極とすると、特性は液体の表面状態によって変化し、電流が低いときには電極間の気体が主成分となる放電を形成するが、電流が高く液体陰極の表面温度が上昇したときには、液体の成分が放電部に現れてくることを明らかにした。放電を制御するための電源にも着目し、FET等の半導体デバイスを用いたパルス電源を作成した結果、パルス幅を調節することで液体陰極からの発光を制御することができた。放電部の極性を逆にして液体を陽極とした際には、液体表面の発光部が規則正しい自己組織化模様を形成することを明らかにした。これは他の文献にも掲載されていない新規の結果である。液体陽極放電は、近年ナノサイズの金属材料生成プロセスとして注目されており、本研究で得られた自己組織化模様と組み合わせることで、新たな材料プロセスが期待できる。また、微小サイズの液体は静電界による力でテイラーコーンと呼ばれる円錐形状を形成するが、それを利用してコーンの先端にコロナ放電を形成できることも示した。コロナ放電は、負コロナのときのみ安定に生成され、特性は液体の導電率が高く、表面張力が低いときほど安定に生成できる。PVAのような粘性の高い液体を用いるとコロナ放電はコーンの先端よりも高い位置に局戸的に生成され、液体の表面張力、粘性、導電率を調整することで様々な形状のコロナ放電が形成できることを見出した。
    日本学術振興会, 特別研究員奨励費, 東京工業大学, 07J09239