長谷部 高広 (ハセベ タカヒロ)

理学研究院 数学部門 数学分野准教授

研究者基本情報

■ 学位
  • 博士 (理学), 京都大学, 2012年03月
■ URL
researchmap URLホームページURL■ ID 各種
J-Global ID■ 研究キーワード・分野
研究キーワード
  • レヴナー理論
  • レヴィ過程
  • 組合せ論
  • 無限分解可能分布
  • 自由確率論
研究分野
  • 自然科学一般, 基礎解析学
  • 自然科学一般, 基礎解析学, 自由確率論
■ 担当教育組織

経歴

■ 経歴
経歴
  • 2016年10月 - 現在
    北海道大学, 大学院理学研究院 数学部門, 准教授
  • 2014年04月 - 2016年09月
    北海道大学, 大学院理学研究院 数学部門, 助教

研究活動情報

■ 論文
■ その他活動・業績
■ 書籍等出版物
■ 主な担当授業
  • 科学・技術の世界, 2024年, 学士課程, 全学教育
  • 線形代数学Ⅱ, 2024年, 学士課程, 全学教育
  • 解析学A, 2024年, 学士課程, 理学部
■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
  • 幾何学的特徴を基軸とするミドル・アップダウン形状設計モデリング
    科学研究費助成事業
    2023年04月01日 - 2026年03月31日
    山田 崇恭; 長谷部 高広; 杉田 直彦; 岡 大将
    ミドル・アップダウン形状設計モデリング班では、形状設計解の幾何学的特徴について、包括的評価を可能とする数理モデルを構築すると共に、各形状設計問題及びその生産までをシームレスに繋ぐ包括型形状設計モデリング手法を開発を目的としている。本年度は、主に2つの研究項目について研究成果をあげることができた。一つ目に、生産性を考慮したトポロジー最適化の基盤的枠組の提案である。これまでに仮想的な物理モデルにより幾何学的制約を表現し、力学に対する偏微分方程式と平行して評価することで、幾何学的制約条件を考慮したトポロジー最適化を実現してきた。しかしながら、この方法の場合、力学的指標と幾何学的特徴に関する制約が相反する関係になる状況において、形状更新に関する反復計算の収束性が著しく悪化する問題があった。この課題を解決するために、仮想的な物理モデルと力学モデルを連成させることで、相互に互いの影響を考慮する数理モデルの考え方と具体的な定式化を示した。さらに、数値解析例により、提案手法の妥当性を示した。
    また、具体的な工学的課題として、組立性を考慮した複数部材トポロジー最適化、最大造形サイズを考慮した複数部材トポロジー最適化、最大積層傾斜角を考慮したトポロジー最適化などの設計課題に適用した。いずれの課題においても所望の目的を達成する形状設計解が得られた。
    二つめに、第二S方程式、すなわち、対象形状の内部に吸収項を含む偏微分方程式をスカラー変数に置き換えた数理モデルにおいて、詳細な議論を進めた。いずれの研究成果においても、査読付国際雑誌に投稿するに至った。
    日本学術振興会, 学術変革領域研究(B), 東京大学, 23H03800
  • 非可換確率論,確率論,単葉関数論の対応関係
    科学研究費助成事業
    2019年04月01日 - 2023年03月31日
    長谷部 高広
    藤江との共同研究において,ランダム行列の固有値分布と,その主小行列の固有値分布の差が,サイズ無限大の極限において,Markov-Krein変換によって記述されることを証明し,論文にまとめた。この結果は,Goel とYao (2020)の予想を解決したものとなっている。以前からMarkov-Krein変換はこのプロジェクトに関わるキーワードの一つとして認識していたが,今回,ランダム行列を介して思わぬ新たな側面を明らかになった。
    福田,佐藤との共同研究で,自由確率論とランダム行列を用いて構成した新しい量子チャンネルに対するエントロピーの加法性の破れを証明し,論文にまとめた。また数年前から続いていたHuangとの共同研究を論文にまとめた。
    植田との共同研究にて,自由独立な確率変数の最大値に関する解析を行ない,論文にまとめた。また植田,Wangとの共同研究において,確率変数の積の観点から,正の確率変数に対する「単峰性」概念を導入し,確率論,自由確率論の観点から解析を行ない,論文にまとめた。実数値の確率変数に対する「単峰性」とはおよそ,その確率密度関数がただ一つの点において最大値を達成するという性質であるが,確率変数の積の観点からは,確率変数の対数を見ることが適切であることを議論している.
    2019年度から行っている堀田との研究において,単葉関数論で古くから理論が確立されているLoewner chainと,あるクラスの確率過程との全単射対応を構成することができた。2020年度においては,残っていた細かい技術的な問題を解決し,得られた結果を論文にまとめた。この結果においてはLoewner chainのgeneratorという概念が重要であることを見出し,これを定義した。今回の研究結果の観点から,確率論やLoewner chainに対する新しい解析手法を発展させることを検討している。
    日本学術振興会, 若手研究, 北海道大学, 19K14546
  • 超平面配置および関連する滑層空間の離散構造を使った明示的研究
    科学研究費助成事業
    2018年04月01日 - 2023年03月31日
    吉永 正彦; 阿部 拓郎; 島田 伊知朗; 徳永 浩雄; 長谷部 高広
    超平面配置の補集合の二重被覆やミルナーファイバーのホモロジーのねじれに関する単著論文一本と、G-Tutte多項式に関する共著論文二本が国際誌に掲載された。
    いくつかの研究が一段落し、下記(1)~(5)の研究成果を論文として投稿した。(1)学生の赤坂氏と石橋氏と共同で行った、Chip-firingゲームから決まる語の集合の特徴づけを得た。(2)陶山氏との共同研究により、A型ルート系に付随したCatalan配置やShi配置の対数的ベクトル場の基底を離散積分を使って構成することができた。このようなベクトル場の存在は20年以上前から知られていたが、明示的に構成できた意義は大きい。特にその構成が、Calogero-Moser系のquasiinvariantと呼ばれる多項式の積分表示の「離散化」で得られているという点も今後の研究の方向性をいくつか示唆している。(3)九州大学の塚本氏、蔦谷氏から位相力学系の自由性とMarker性の関係に関する問題と部分空間配置の位相構造との関係に関する指摘をうけ、共同研究を開始した。自由だがMarker性を持たない位相力学系の存在に関する成果を得た。(4)学生の菅原氏との共同研究で、直線配置の補集合のハンドル分解に関する成果を上げた。補集合の位相型を記述する方法はこれまでもあったが、ハンドル分解まではこれまで得られていなかった。またこのために「カスプ付きディバイド」という概念を導入し、今後低次元トポロジー的な研究を進めたいと考えている。(5)学生の東田氏と、どのような超平面配置が一元体F_1上定義されるか?というBejleri-Marcolliの問いに答える研究成果を上げた。
    その他、quasiinvariantと多重配置に関する研究(阿部-榎本-Feigin氏との共同研究), K(pi,1)性や青本複体のq-類似に関する研究を進めた。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 18H01115
  • 自由確率論の研究とその確率論・組合せ論・表現論への応用
    科学研究費助成事業
    2015年04月01日 - 2019年03月31日
    長谷部 高広; 吉永 正彦; 宮谷 俊典; 辻栄 周平; 植田 優基; 浅井 暢宏; 佐久間 紀佳
    自由確率論は量子物理学の数学(関数解析や作用素環論)から強く動機付けられて派生した分野ということができる.その研究対象は「非可換確率変数」と呼ばれるものであり,確率論を参考にして理論が構築されており,多くの場合に確率論との驚異的な対応関係が存在する.本研究では自由確率論の様々な側面,具体的には確率論と対比しながらの極限定理,組合せ論を使ったキュムラント理論の統一的扱い,また対称群の漸近表現論への応用等を研究した.確率論の単なる類似にとどまらず,マルコフ過程や確率分布の研究に新しい方向性を見い出すという形で,確率論へのフィードバックとなる研究結果もいくつか得ることができた.
    日本学術振興会, 若手研究(B), 北海道大学, 15K17549
  • 作用素値自由確率論の研究とランダム行列への応用
    科学研究費助成事業
    2015年04月01日 - 2019年03月31日
    佐久間 紀佳; 吉田 裕亮; コリンズ ブノワ; 長谷部 高広; 鈴木 良一; 植田 優基
    本研究課題では以下のことを見つけた.
    1つ目に正規分布が自由自己分解可能分布であることを示した. これにより自由正規分布の自由畳込みによる分布族は単峰性を持つことなどを示したことになるなど, いくつかの問題を解決した. またその証明で他の分布にも応用可能な汎用的な判定条件を構成した.
    2つ目にランダム行列のアウトライヤー問題に非可換確率論的な見方を導入した. モーメント法で漸近的巡回単調独立がサイズ極限で起こることを見出し, 更に具体的なモデルについて, その極限分布を示した.
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 愛知教育大学, 15K04923
  • 周遊理論の基礎理論の発展と新しい応用への展開
    科学研究費助成事業
    2014年04月01日 - 2018年03月31日
    矢野 孝次; 野場 啓; 山崎 和俊; 矢野 裕子; 世良 透; 伊藤 悠; 長谷部 高広; 佐久間 紀佳; 佐藤 譲; 角 大輝
    周遊理論に関連して,共同研究者とともに,3つの観点から新しい展開をもたらした.(1)二つの負跳レヴィ過程から作られる一般化屈折過程の理論を提唱し,古典的脱出問題の一般化および複合ポアソン近似の目覚ましい結果を得た.(2)周遊測度の収束から汎関数極限定理を導く一般論を確立し,跳入過程の均質化極限定理を導出した.一次元拡散過程に対するランダム時計を用いた処罰問題を提唱し,局所時間処罰問題の詳細な一般論の構築に成功した.(3)中立不動点を持つ写像力学系による無限エルゴード変換の滞在時間の逆正弦法則に関する既知の結果を拡張し,マルチレイ拡散過程の理論に基づき結合分布極限定理の形に深化させた.
    日本学術振興会, 若手研究(B), 京都大学, 26800058
  • 非Fock空間における無次元Lie群の表現論の研究
    科学研究費助成事業
    2009年 - 2011年
    長谷部 高広
    研究集会「The 35th Conference on Stochastic Processes and their Applications」(オアハカ、メキシコ)などに参加した際にレヴィ過程の研究者と議論をし、自由確率論の研究に役立てることができた。特にstable processに関するfirst hittingtimeの分布の具体的計算などを知ることができた。それを参考にして、あるクラスのベキ乗則をフーリエ変換、スチルチェス変換の漸近挙動によって特徴づけた。このクラスの確率測度のフーリエ変換とスチルチェス変換は単純な形をもつため、確率論や自由確率論の色々な場面で有用になるのではないかと思う。またメキシコやその他の国内外でOctavio Arizmendi、佐久間紀佳氏と共同研究を行い、自由無限分解可能分布に関する一般的性質を示した。すなわち、確率変数Xが自由無限分解可能分布に従う時、Xの2乗も自由無限分解可能分布に従う。またその応用として、確率変数X、Yがともに自由無限分解可能分布に従う時、交換子i(XY-YX)も自由無限分解可能分布を持つことが分かった。2乗や交換子は基本的な代数演算であるが、このような性質が成り立つ理由を自由Fock空間での生成・消滅演算子やランダム行列の観点から明らかにできると、さらに表現論など他分野に貢献できるだろう。また、非可換代数では様々な「キュムラント」概念が定義できることが知られているが、それらを統合することを試みた。研究集会「14th Workshop: Non-commutative Hamonic Analysis」(Bedlowo,ポーランド)ではFranz Lehner氏と議論した結果、単調キュムラント、自由キュムラントなどが統合できることが分かってきた。特に「集合の順序付き分割」の組合せ論という観点から今後発展しうる研究だと思う。
    日本学術振興会, 特別研究員奨励費, 京都大学, 09J05106