張 成年, 今井 正, 池田 実, 槇 宗市郎, 大貫 貴清, 武藤 文人, 野原 健司, 古澤 千春, 七里 浩志, 渾川 直子, 浦垣 直子, 川村 顕子, 市川 竜也, 潮田 健太郎, 樋口 正仁, 手賀 太郎, 児玉 晃治, 伊藤 雅浩, 市村 政樹, 松崎 浩二, 平澤 桂, 戸倉 渓太, 中畑 勝見, 児玉 紗希江, 箱山 洋, 矢田 崇, 丹羽 健太郎, 長井 敏, 柳本 卓, 斎藤 和敬, 中屋 光裕, 丸山 智朗
日本水産学会誌 84 4 674 - 681 公益社団法人 日本水産学会 2019年
[査読有り][通常論文] スジエビには遺伝的に異なる2タイプ(AとB)が知られているが,簡便に判別できるマーカーがない。18S rDNAの塩基配列に基づき,これら2タイプを判別するマルチプレックスPCRアッセイを考案した。日本における本種の分布範囲を網羅する152地点で採集した422個体を分析したところ,各タイプ特有の断片を併せ持つ個体,すなわちヘテロ型は観察されず,AとBタイプは生殖隔離しているものと考えられた。両タイプとも全国的に分布するがAタイプは河川及び湖沼に分布する一方,Bタイプは河川のみで見られた。