日本学術振興会:科学研究費助成事業
研究期間 : 2013年04月 -2017年03月
代表者 : 今西 一, 石川 亮太, 石原 俊, 白木沢 旭児, 井澗 裕, 松田 京子, 田中 隆一, 河西 英通, 塩出 浩之, 水谷 清佳, 平子 玲子, 三木 理史, 玄 武岩, 中村 平, 天野 尚樹, 飯塚 一幸
本研究では、帝国日本の領域である、台湾・樺太・朝鮮・満洲・太平洋諸島について個別事例を分析し、移民と動員の問題を考えた。その結果、①日本人移民がもたらした問題、植民地住民が直面した問題が明らかにされ、それらが帝国の時代には強制的・暴力的な性格を持つこと、②にもかかわらず主体的な選択により移動する人々が多数存在し、帝国日本には生活者に媒介された独自の時空間が広がっていたことが鮮明となった。また、特にジェンダーの視点から植民地における女性の問題を取り上げ、従来の研究では弱かった樺太など北方史にも切り込むことができた。