武貞 正樹 (タケサダ マサキ)

理学研究院 物理学部門 凝縮系物理学分野准教授

研究者基本情報

■ 学位
  • 博士(理学)
■ URL
researchmap URLホームページURL■ ID 各種
J-Global ID■ 研究キーワード・分野
研究キーワード
  • 光誘起協力現象
  • 強誘電性量子協力現象
研究分野
  • 自然科学一般, 半導体、光物性、原子物理
■ 担当教育組織

経歴

■ 経歴
経歴
  • 2012年 - 現在
    北海道大学, 大学院理学研究院, 准教授
  • 2004年 - 2012年
    - 北海道大学大学院理学研究科・講師
  • 2001年 - 2004年
    北海道大学電子科学研究所・助手, Research Institute for Electronic Science
  • 1998年 - 2001年
    (財)神奈川科学技術アカデミー・研究員
  • 1996年 - 1998年
    日本学術振興会・特別研究員
  • 1995年 - 1996年
    コロラド州立大学物理学科・ポスドク
学歴
  • 1995年, 北海道大学大学院, 物理学専攻, 日本国

研究活動情報

■ 論文
■ その他活動・業績
■ 主な担当授業
  • 誘電体物理学, 2024年, 修士課程, 理学院
  • 自然科学実験, 2024年, 学士課程, 全学教育
  • 物理学実験Ⅰ, 2024年, 学士課程, 理学部
  • 物理学実験Ⅰ, 2024年, 学士課程, 理学部
  • 物理学実験Ⅱ, 2024年, 学士課程, 理学部
  • 物理学実験Ⅱ, 2024年, 学士課程, 理学部
  • 物理学実験Ⅲ, 2024年, 学士課程, 理学部
  • 物理学実験Ⅳ, 2024年, 学士課程, 理学部
  • 物理学実験Ⅳ, 2024年, 学士課程, 理学部
■ 所属学協会
  • 日本物理学会
■ 共同研究・競争的資金等の研究課題
  • フェルミ黄金率の補正項に関する多角的検証
    科学研究費助成事業
    2021年04月01日 - 2025年03月31日
    陣内 修; 武貞 正樹; 尾田 欣也; 櫻井 浩; 石川 健三
    量子力学の遷移確率計算で基礎となる「フェルミ黄金率」に対する補正項として,量子波束の性質に基づく遷移定数成分 (Pd補正項)を提案しその存在を検証する実験・理論研究を行っている。3つの量子電磁力学過程を用いた実験および理論研究を行っている (1) 陽電子消滅実験では,前年度の中期間測定により装置の詳細な不具合を洗い出し,長期間測定を行った。補正項の信号が期待される信号領域をデータ上でマスクし,長期間測定の解析を行た。実データをもとに信号領域に生じる背景事象数の推定を行った。(2) X線コンプトン散乱実験では,複数方位のAl単結晶のコンプトン散乱X線エネルギースペクトルの測定結果に関して、高運動量成分はAl単結晶の結晶方位に依存しない現象であることがわかった。フェルミ黄金律補正項の寄与の可能性があるため、理論計算による検討を開始した。 (3) 光のラマン散乱実験においては,サイズの異なる3種類のガラス微粒子を測定試料として用い高分解能タンデム式ファブリ-ペロー干渉分光計で広帯域レイリー散乱スペクトルを測定した。フェルミ黄金律補正項で理論予想される冪乗則に従ったレイリーウイングが測定された。(4) 理論研究では,量子力学の基本的物理量である状態遷移の確率を規格化波動関数(波束)で計算し,従来の平面波による計算では不定であった定数項まで含めて求めた。この遷移確率は,従来の確率にはない性質をもち,従来の範囲を超えた領域と分野に適用でき,従来の確率で説明・理解が困難であったミクロからマクロまでの現象の理解を可能にする。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 東京工業大学, 23K20855
  • フェルミ黄金率の補正項に関する多角的検証
    科学研究費助成事業
    2021年04月01日 - 2025年03月31日
    陣内 修; 武貞 正樹; 尾田 欣也; 櫻井 浩; 石川 健三
    量子力学の遷移確率計算で基礎となる「フェルミ黄金率」に対する補正項として,量子波束の性質に基づく遷移定数成分 (Pd補正項)を提案しその存在を検証する実験・理論研究を行っている。3つの量子電磁力学過程を用いた実験および理論研究を行った。(1) 陽電子消滅実験に関しては先行研究を凌ぐ測定感度向上にむけた装置改良を進めてきた。陽電子線源の強度を上げたことによるパイルアップ事象を効率的に取り除く機構の導入と検証を行ってきた。実験室の環境放射線を長時間測定し背景事象への寄与を評価した。(2) X線コンプトン散乱実験では,Al単結晶のコンプトン散乱X線エネルギースペクトルを測定した。理論計算と比較した結果、高運動量成分の計測数が理論計算より多かった。これはフェルミ黄金律補正項の寄与の可能性がある。(3) 光のラマン散乱実験においては,フェルミ黄金律補正項に由来した散乱問題を検証するため高性能半導体励起固体レーザーを導入し光学系の構築を行った。先ず標準試料の高分解能スペクトルを測定し構築した光学系の評価を行った。(4) 理論研究では、量子力学の基本的物理量である状態遷移の確率を規格化波動関数(波束)で計算し、従来の平面波による計算では不定であった定数項まで含めて求めた。この遷移確率は、従来の確率にはない性質をもち、従来の範囲を超えた領域と分野に適用でき、従来の確率で説明・理解が困難であったミクロからマクロまでの現象の理解を可能にする。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 東京工業大学, 21H01107
  • HfO2系強誘電体の分極揺らぎの制御による新奇物性の探索
    科学研究費助成事業
    2020年04月01日 - 2023年03月31日
    浅沼 周太郎; 武貞 正樹; 森田 行則; 太田 裕之; 右田 真司; 齊藤 雄太
    我々は本課題の目標を達成するために(1)バンドエンジニアリング及び(2)ドメインエンジニアリングの二つの観点からHfO2系強誘電体の特性と関連の大きいパラメータの探索を行った。また、作製した試料について電気特性及び光学特性の二つの面から評価を進めた。
    バンドエンジニアリングからのアプローチではパルスレーザー堆積法(PLD法)を用いて薄膜試料の成膜を進めている。La0.7Sr0.3MnO3膜を下部電極層として成膜したSrTiO3(110)基板上にエピタキシャルHf0.5Zr0.5O2膜及びYドープHfO2膜を成膜することに成功した。現在、これらの試料に複数金属元素を共添加することでバンド構造を制御する手法について研究を進めている。また、バンドエンジニアリングに関する研究の一環として室温で酸素欠陥を低減する手法についても研究を進めており、一定の成果が出ている。
    ドメインエンジニアリングからのアプローチでは、スパッタ法を用いて成膜したHf0.5Zr0.5O2膜のポーリング時のリーク電流とポーリング後のリーク電流の差異に関する研究を行った。この研究の結果、ポーリング後のリーク電流がプール=フレンケル型電流なのに対し、ポーリング前の電流は非プール=フレンケル型電流ことが明らかになった。この結果はポーリング時に酸素欠陥の再配置が生じていることを示唆しており、HfO2系強誘電体の特性に酸素欠陥が大きな役割を果たしていることを示唆している。
    また、膜厚30nmと50nmのHf0.5Zr0.5O2薄膜のラマン散乱スペクトルの温度依存性を観測した結果、膜厚30nmの試料では約800K、膜厚50nmの試料では750Kでフォノン異常が観測された。この異常は強誘電体相転移を示唆するものである。さらに、Hf0.5Zr0.5O2薄膜の厚さが薄くなるにつれて転移温度は高温側にシフトする傾向が観察された。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 20H02445
  • 強誘電性ナノ結晶の強誘電ナノ秩序化現象の発現機構とフラクタル性
    科学研究費助成事業
    2018年04月01日 - 2021年03月31日
    武貞 正樹
    本研究では強誘電体の大きさをナノメートルサイズまで極小化することで強誘電性相転移(マクロなスケールの物理現象)とは異なる強誘電性ナノ秩序化現象の発現と、ナノ秩序形成過程に現れるフラクタル性(自己相似性)についてフォノンダイナミクスの視点から調査が行われた。超臨界水熱合成法で作製された良質なチタン酸鉛ナノ結晶とチタン酸バリウムナノ結晶について高分解能広帯域光散乱分光実験でラマン過程による広帯域スペクトルと非線形光学効果によるハイパーレーリー散乱スペクトルについて温度依存性とサイズ依存性が測定され、スペクトル解析により強誘電性ナノ秩序化とフラクタル構造の関わりが解明された。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 北海道大学, 18K03476
  • 強誘電性ナノ単結晶のトロイダル強誘電性と光応答
    科学研究費助成事業
    2014年04月01日 - 2017年03月31日
    武貞 正樹; 伯田 幸也; 陶 究; 高島 浩; 松島 浩平; 槇口 馨
    本研究では強誘電性のナノ構造に由来した新奇な強誘電性相転移の動的機構を解明するために超臨界水熱合成法で作製したチタン酸バリウムのナノ結晶試料について高分解能・広帯域光散乱分光実験と第二高調波発生(SHG)測定を行った。観測された広帯域スペクトルの温度依存性は特徴的な自己相似フラクタルを示し、SHGが測定される温度で巨視的結晶には現れない強誘電的なナノ秩序形成に伴ったフラクトンの異常を観測することに成功した。巨視的な強誘電性相転移の相転移機構とは全く異なる新しい秩序形成ダイナミクスを示すことを明らかにした。
    日本学術振興会, 基盤研究(C), 北海道大学, 26400306
  • 強誘電性長距離秩序形成と競合するコヒーレント量子ゆらぎダイナミクスの研究
    科学研究費助成事業
    2005年 - 2009年
    八木 駿郎; 武貞 正樹; 伊藤 満; 徳永 正晴; 小野寺 彰
    量子常誘電体の光散乱スペクトルの観測から量子ゆらぎのダイナミクスを解明するため、観測に有効な強度のレーザー入射光のもとで極低温を保持できる光学クライオスタットを工夫し、振動数領域と時間領域の分光法を結合した広帯域分光法と組み合わせた。これにより、4K以下の極低温度を長時間保持し0~10^<11-12>Hzの広いダイナミックレンジでS/N比の良いスペクトルを観測できる極低温光散乱分光法が完成した。理論面では子ゆらぎの質量効果と強誘電性長距離秩序形成の関係が自己無撞着フォノン近似を用いて定量的に明らかにされた。
    日本学術振興会, 基盤研究(S), 北海道大学, 17104004
  • 酸素欠損型六方晶BaTiO_3における巨大誘電応答のメカニズム解明と制御
    科学研究費助成事業
    2007年 - 2008年
    余野 建定; 増野 敦信; 武貞 正樹; 黒岩 芳弘; 重松 宏武; 依田 眞一
    酸素欠損型六方晶BaTiO_3の巨大誘電率発生のメカニズムを解明するため、酸素欠損以外の方法で、Ba^<2+>を一部La^<3+>で置換する方法でTi^<3+>を生成させるアプローチにより、巨大誘電率を有する六方晶Ba_<1-x>La_xBaTiO_3単結晶の作製に成功した。Ti^<3+>の量はLa^<3+>の添加量により正確に規定されるため、巨大誘電応答とTi^<3+>量との定量的相関関係を明らかにした。さらに、実用化に向けた誘電率制御のプロセスを確立するため、酸素拡散率の温度依存性を測定した
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 19360305
  • 強誘電性量子協力現象における光誘起バイブロニックソフトモードダイナミクスの解明
    科学研究費助成事業
    2005年 - 2007年
    武貞 正樹; 小野寺 彰
    本研究は電子状態を取り入れた新しいソフトモードの概念の構築を視野に入れ、光散乱法を用いて強誘電的長距離秩序形成をもたらす極性不安定フォノンモードと、電子励起を伴った光誘起状態の間の結合に注目し、バイブロニック相互作用の視点から強誘電体の光誘起協力現象における動的な機構の解明を目的とし以下の研究成果を得た。(1)強誘電体ではソフトモードと結合した光誘起協力現象のダイナミクスが、下は1Hz以下からTHz領域にあると予想される。そこで高分解能レーザ分光技術と広帯域誘電分光技術を用い1μHz-10THzの22桁におよぶ超広帯域で、かつ温度領域2Kから1900Kで高安定性を実現し、これまで例のない光誘起相転移ダイナミクス測定システムを確立した。(2)同位体効果で量子常誘電体の光誘起効果が消失する量子強誘電体で相転移ダイナミクスを明らかにした。量子強誘電体の相転移は強誘電性モードが完全凍結する典型的な変移型強誘電性相転移であることを明らかにした。この結果は量子常誘電体の光誘起効果が光誘起状態と極性不安定化モードとの間の結合によって出現する光誘起バイブロニックソフトモードを伴った新しい現象であることを示唆する。(3)新しい光誘起量子協力現象の発現が期待されるBi層状ペロフスカイトで光誘起状態の存在を示唆する新しいセントラルピークと、紫外光照射による強誘電性ソフトモードの不安定化を観測することに成功した。今後体系的な研究で新しいクラスの光誘起量子協力現象の発見が期待される。
    本研究はレーザ分光法で高分解能と高安定性を確立し光誘起状態の動的構造を光散乱スペクトルで示した初めての例である。本研究成果は電子状態を含む新しいソフトモードの概念の構築に方向を示し、さらにその外場制御が、光誘起量子協力現象とも呼べる新しいパラダイムを切り開くことを示しており、今後の展開が期待される。
    日本学術振興会, 基盤研究(B), 北海道大学, 17340088
  • 量子揺らぎにおける非平衡光誘起協力現象の機構解明
    科学研究費補助金
    2002年 - 2004年
    競争的資金
  • コヒーレントフォノン励起法による量子ゆらぎダイナミクスの研究
    科学研究費助成事業
    2002年 - 2004年
    八木 駿郎; 武貞 正樹; 伊藤 満
    本研究課題の最終年度に入り、量子ゆらぎの相転移機構に果たす役割を明らかにするために、その動的特性を量子常誘電体SrTiO_3を試料としてその極低温における広帯域・高分解能スペクトルを観測した。その結果、本年度になって、数多くの成果が得られた。それらのうち主なものは、
    1.酸素同位元素置換量子強誘電体SrTi^<18>O_3における強誘電性相転移は、極めて観測例が少ないソフト強誘電性モードの完全凍結を示す完全変位型相転移である事が明らかになった。この現象に於いて、量子ゆらぎはコヒーレントな励起状態を持ち、それがソフトフォノンと結合することで、通常の強誘電性相転移において例外なく、過減衰モードとなってしまうソフトモードに対して、減衰の増加を抑制している役割が明らかになった。このことは、同位元素置換強誘電性相転移が報告されて以来、その相転移機構に関して数々の実験研究がなされ、その結果に関する議論が展開されていたが、それらのすべてを一気に正しい結論に導くものであった。ちなみに、本研究成果の迅速な公表がなされた時点では、世界各国で約20グループが誤った解釈に基づく実験を遂行中あるいは遂行しようとしていたと言われている。本研究によって、極限的に精度の高い分光実験によってこのような新規な意義ある研究成果が達成された事は極めて本研究課題が有効に展開された事を示している。
    さらに、
    2.局所的対称性低下領域における格子振動のソフト化の実例が確認された。これは、極めて良質の均質な結晶においても、系全体を均質と考える事は出来ず、揺らぎにより、格子欠陥、不純物、異種原子等の核を中心として、動的に不均一領域が形成される事が相転移の基本的要因となっている事を示すもので、均質系(homogeneous system)を基盤として展開されてきた従来の物性研究全般を、不均一系(inhomogeneous system)を中心として再構築する方向を示すもので、今後の展開が期待される領域が示された。
    日本学術振興会, 基盤研究(A), 北海道大学, 14204029
  • 誘電体における光誘起構造相転移の動的機構解明
    科学研究費助成事業
    2000年 - 2001年
    武貞 正樹
    本年度は光誘起相転移物質として優れた物性を示す無機・有機結晶の物質探索をおこない光誘起相転移機構の解明をおこなうことを目的とし引き続き研究を遂行した。本研究では強誘電強弾性相転移を示すロッシェル塩(RS)と前年度顕著な光誘起効果を報告した常誘電強弾性相転移を示す水素結合系結晶KD_3(SeO_3)_2(DKTS)の二つの物質に注目し、UVフェムト秒パルスレーザーを励起光として照射することにより転移点近傍で現れる光誘起効果の物理的機構を解明した。両物質は対称中心の有無という点で大きく異なり、(DKTSには対称中心があるがRSにはない。)この対称性に起因した電気光学効果の相違からそれぞれの相転移において異なる光誘起効果の観測が期待される。
    レーザー屈折光強度測定によりそれぞれの特徴的な光誘起効果が測定された。まずDKTSの屈折光強度の温度依存性はUV光励起をおこなうことによりTc以上の温度領域で屈折光強度の減衰が温度上昇に対し著しく小さくなるのに反してRSではTc以下で大きな屈折光強度の減少が測定される。DKTSに関する結果は光照射によりTc以上の温度領域に於いても強弾性ドメインが誘起されていることを示す。一方、RSでは光照射によりTc以下でドメイン壁が減少することを示す。さらにDKTSの屈折光強度の温度依存性には光照射による顕著なメモリー効果が測定された。以上の結果を考慮しバンド輸送モデルの立場から測定された光誘起効果を考察すると、強弾性ドメインもしくは強誘電性ドメインが形成された結晶中へUV光照射をおこなうことで励起電荷に起因した空間電場が形成され電歪効果を介してドメインが光誘起されると考察される。以上のことから本研究により強弾性ドメインや強誘電性ドメインを光制御できる可能性を示唆する点で極めて重要であり基礎物理学と応用物理学の両面で重要な知見を与えるものである。
    日本学術振興会, 奨励研究(A), (財)神奈川科学技術アカデミー, 11740179